2024年 10月13日 日曜日

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【後日談】それぞれの結末(グッドエンド?)

NOVEL勇者母の魔物堕ち【後日談】それぞれの結末(グッドエンド?)

 ——人類と魔族の戦争は終結した。

 魔王と勇者の和議によって、不毛な戦いに終止符が打たれた。

 その後の調査により、前国王の陰謀が全て明らかとなった。勇者の生まれ故郷で行われた虐殺行為は、国王の命令を受けた兵士の仕業だと公表された。

 ——しかし、真実が明らかとなるまでに多くの人間と魔族が死んだ。

 特に深い傷跡を残したのが、王都ミットラスで行われた魔王軍の報復。

 

 ——人間の都を制圧した馬頭鬼の族長オロバス。

 精力旺盛な若き魔族君主は、王家最後の生き残りである王女メルネイトを陵辱した。

 メルネイトの肉体を改造を施し、民衆を集めた広場で純潔を奪った。

 王室の誇りは粉々に砕け散り、泣き叫び、嗚咽を漏らす王女との交尾を人々に見せつけた。

 王都を侵略した馬頭鬼の子胤で、高貴な血筋の王女メルネイトが孕んだ事実は誰もが知っている。

 ——禍根はそう簡単に消え去らない。

 勇者エニスクの幼馴染みで、従者だったリリーシャとナナリーの美女姉妹。王都奪還作戦の最中に魔王軍の捕虜となった彼女達もオロバスに犯され、子を産まされた。

 エニスクへの報復を誓ったオロバスは、殺す以上の報復を行った。勇者に恋心を寄せていた3人の女達を寝取り、孕み腹の性奉仕婦に堕とした。

 無論、占領軍による被害は、勇者と関係のあった者達だけにとどまらない。

 王都の住民は馬頭鬼の食料とされてしまった。

 ご馳走である人肉は、出産で栄養を必要としている孕み腹のメス達に与えられていた。人間の地では馬頭鬼の好む魔草の飼料が得られなかったのだ。

 オロバスの子を宿した性奉仕婦は、人間の血と肉を糧に混血児を産んだ。

 和議が結ばれた後、話し合いの場に現れた見知った妊婦3人を見て、勇者エニスクは動揺を隠せなかった。

 不貞腐れた顔を作る幼げな馬頭鬼の青少年。救うはずだった王女と双子姉妹は、王都を蹂躙したおぞましい魔族君主の赤子を宿した妊婦となっていた。

 ——魔王の謝罪を勇者は呆けた顔で聞いていた。

 さらに衝撃的だったのは、死んだと思われていた母親ルミターニャの生存だ。母も完全な馬頭鬼と化し、魔族君主のオロバスを愛する淫母となっていた。

 胎を大きく膨らませた母は、これまでの淫事を息子に告白した。

 馬頭鬼の魔族君主オロバスを深く愛していること。既に何十、何百匹もの子を産んで育ててきた過去。その際、自分に深手を与えた馬頭鬼の獣魔戦士達が、種違いの弟達だと知らされた。

 勇者エニスクは戦争を終わらせたが、全てを奪われた哀れな男となった。

 自分を大切に育ててくれた母ルミターニャ。

 婚約者だった王女メルネイト。

 共に魔王軍と戦った幼馴染みの姉妹リリーシャとナナリー。

 かつて勇者エニスクを慕っていた4人の娘は、4匹の性奉仕婦となり、人間社会との決別を選んだ。終戦後、彼女達はオロバスの屋敷で暮らしている。

 ——4匹の性奉仕婦はオロバスに惚れ込んでしまっていた。

 

 馬頭鬼の極太オチンポの虜となり、今や魔族君主オロバスを愛する忠実なメス達。

 治療や説得は無意味だった。彼女達は〈人〉に戻れなかった。

 人間社会も彼女達の帰還を拒んだ。オロバスの子を出産する際、彼女達は王都で作られた馬頭鬼のを口にしていた。広がった噂は止められない。

 王都ミットラスの占領時、王城で働かされていた人間は、身の毛がよだつ光景を目撃している。

 人間の娘から馬頭鬼のメスへと堕ちたメス達は、夜な夜なオロバスと激しい交尾を繰り返し、子胤を注がれていた。

 強姦によって不様な痴態を晒すだけなら、同情もされただろう。しかし、孕んだ性奉仕婦は、共食いという引き返せない禁忌に触れた。

 

 人類を守った勇者は、守りたかった女性を全員を奪われた。

 ——しかし、勇者はこの戦いで1つだけ、勝ち取ったものがある。

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

「——ひどい! あんまりだ! 魔王様が勇者に寝取られた!!」

 オロバスは感情を爆発させ、大泣きする。取り囲む性奉仕婦達は各人各様の表情を浮かべていた。

 馬頭鬼の魔族君主と性奉仕婦達は、結婚式から帰ってきたばかりだった。

 つい先ほど、魔王城を式場とした盛大な披露宴が開かれた。72柱の魔族君として参列したオロバスは平静を装っていた。だが、自分の寝室に帰った途端、この数ヶ月間に溜め込んでいた鬱憤を爆発させた。

「寝取られたってね⋯⋯。そもそもオロバス様は魔王様と寝てないでしょ。ある意味、因果応報。余所の女に手を出すからそうなるのよ」

 姉のリリーシャは、主人の大泣きに呆れ顔だった。勇者と共に魔王軍と戦った美しい双子姉妹の片割れは、今や忠実な性奉仕婦となっている。

「ふん! 性奉仕婦のお前なんかに僕の気持ちが分かるもんか!」

 おそらくオロバスにとっては、近所の慕っていた年上女性が嫁入りするような気持ちなのだろう。しかし、それを言うなら、リリーシャも精神的な傷を負う側にいた。

 ——なにせ魔王の結婚相手はあのエニスクだ。

 かつては生涯を捧げても良いと惚れ込んだ勇者が、憎き魔族の首魁と結びつく珍事。オロバスのように泣き叫ぶ気にはなれないが、納得のいかない苛立ちを覚える。

「お姉ちゃん⋯⋯! ダメだって。そんな傷口に塩を塗るような⋯⋯。オロバス様が悲しんでるのに⋯⋯」

 泣きじゃくるオロバスを慰めるのは妹のナナリーだ。すっかり心変わりしたナナリーは、魔族の生活に順応している。

「よしよし、オロバス様。悲しまないで。きっと良いことがあるよ」

 オロバスの側に駆け寄ったナナリーの女陰はビッショリと愛液で濡れている。乳首を勃起させ、馬尾は大きく揺れていた。

「なんで! なんでこんなことに!! 絶対おかしい!!」

 和議が結ばれた後、オロバスは馬頭鬼の戦士隊を本国に引き上げ、占領していた王都ミットラスの主権を返還した。

 華々しい勝利と凱旋。戦士に相応しい名誉ある帰還だ。魔王城の御屋敷に本居を戻し、勝ち取っ3匹の性奉仕婦を戦利品として見せびらかした。

 王家の末裔である王女メルネイト。さらに勇者の従者だったデラーシュ家の双子姉妹。

 戦場で人類と戦った魔王軍は、勇者の両脇にいたリリーシャとナナリーをよく知っている。

 

 勇者のモノを奪ったオロバスは、他の魔族君主から褒め称えられた。

 

 オロバスは美しい性奉仕婦を侍らせ、ハーレム生活を満喫している。だが、その心は満たされない。

 勇者に魔王を盗られたオロバスは悔し泣きが止まらない。

「うぅ⋯⋯魔王様⋯⋯」

 ナナリーは傷ついた主人を宥める。妹のナナリーは勇者への興味を失っているが、姉のリリーシャは勇者エニスクに腹を立てていた。

「オロバス様の気持ちは分かるわ。⋯⋯私だって腹立たしいのよ。酷いと思わないの? ナナリーちゃんは?」

「え⋯⋯。お姉ちゃん。どういうこと?」

「時系列を考えてみてよ。今の私達はオロバス様の性奉仕婦だけど、捕まえられたときは、ちゃんと抵抗したのよ。オロバス様の魅力オチンポに抗った。少なくとも避妊魔法が解除されて、オロバス様の赤ちゃんを産むまではね」

「⋯⋯う、うん。そうだね。お姉ちゃん」

 ナナリーには明かせない秘密があった。避妊魔法の解除法を教えたのは、セックスの悦楽に抗えず、妊娠を望んだナナリーだった。

 ——与えられる快楽に抗えず、自分から解除方法を伝え、懇願の末に妊娠させてもらったのだ。

 

 姉も性奉仕婦としての自分を受け入れ、過去と決別した。だが、この秘密はまだ話せていない。今の姉なら許してくれるとは思う。しかし、姉に裏切りを告白する勇気が妹には無かった。

「——魔王が妊娠した時期よ。今が臨月なら行為をしたのはいつ?」

「えーと。いつだろ。お姉ちゃんは分かるの?」

「魔王は特殊な魔族だから妊娠期間3年。逆算すれば分かるけど、私達が捕まったすぐ後にセックスしてないと臨月にならないわけよ。ってことはアイツ、私達が捕まっている間、助けにも来ず魔王に腰を振ってたわけよ?」

 憤慨するリリーシャ。肉体改造で身体を馬頭鬼化させられ、オマンコやアナルも馬頭鬼仕様に魔改造。そして、オロバスによる激しい陵辱。

 避妊魔法をひたすら強化して、子どもだけは孕まないように抵抗した。耐えていれば必ずいつか勇者エニスクが助けにきてくれる。

 リリーシャは信じていた。しかし、そんなときエニスクは魔王と和解し、性行為に及んでいた。そう考えなければ、今の時点で魔王が妊娠している事実に説明がつかない。

「私達を救おうともせず、敵だった魔王といちゃつくなんて最低の男。オロバス様に乗り換えて正解だったわ」

 最後まで抵抗した彼女には恨み節を言う権利がある。だが、妹はあまり気にしていなかった。

「ああ⋯⋯。たしかにそうなのかも⋯⋯」

 もはやナナリーにとって、エニスクは過去の男だった。興味が薄らいでいた。今のナナリーが愛しているオスはオロバスだけだ。

「お姉ちゃん。でもさ、今さらどうでも良くない? 私達にはオロバス様がいるんだから。エニスクが誰とくっつこうと関係ないよ」

「まあ。そうね。もう私やナナリーちゃんとは関係ない男だもの。どうでもいいことだったわ」

 姉妹のどちらもオロバスが与えてくれるセックスの快楽なしでは生きられない。

 ——だが肝心のオロバスは、今回の結婚式で大ダメージを負っていた。

「どうでもよくない!! 魔王様⋯⋯! どうしてあんな奴と⋯⋯。よりにもよって勇者なんかと結婚だなんて⋯⋯! そもそも魔族と人間が子作りなんて間違ってるよ!!」

「⋯⋯⋯⋯」

「⋯⋯⋯⋯」

「⋯⋯⋯⋯」

「⋯⋯⋯⋯」

 元人間の性奉仕婦4匹は苦笑する。魔族と人間は交わらない。種族の壁を一番最初に打破したのはオロバスなのだ。

「なんだよ。その顔。お前らは性奉仕婦! 正妻はちゃっと馬頭鬼の一族から選ぶ。なのに、魔王様はエニスクを唯一の夫だって宣言したんだ⋯⋯!」

 オロバスと性奉仕婦一同が出席した結婚式。

 花嫁は魔界を統べる魔王。

 花婿は人類を統べる勇者王エニスク。

 因縁の男女が夫婦となった原因は、辿っていくとオロバスにあった。

「仕方ないと思いますわ。だって、こうでもしないと両陣営に収まりがつかないですもの。誰もが驚いてはおりますけれども⋯⋯。魔王と勇者の間に子が生まれ、2つの世界を両立させられるのなら、平和が今後も続くことになるでしょう」

 旧王家の王女メルネイトは、オロバスの男根を握り締め、亀頭に接吻する。

「んちゅ♡ 平和は良いことですわ」

 メルネイトは誰よりも旺盛に性技を学び、積極的な性奉仕婦となっていた。

「メルネイトさん⋯⋯。ずるい」

「あら? ナナリーさん。独り占めはいけませんわ」

 最近では淫魔族からも搾精スキルを学んでいる。もはや王女だった頃の面影はない。魔性を宿した淫婦であった。

「可哀想なオロバス様。お慰めいたします」

 亀頭をペロペロとしゃぶる。丁寧に、愛おしく、舌先で恥垢を舐め取る。

 オロバスの寝室には性奉仕婦が集合していた。そのうちの一人、戦士隊の教導官を兼ねる性奉仕婦アイラは疑問を抱いていた。

「そもそも魔族と人間は交配できないはずだ。元人間のルミターニャやお前達は淫魔族の秘術で子宮を改造されたから、馬頭鬼族の子を産める肉体となった。なぜ魔王様は勇者の子胤で孕まれてしまったのだ⋯⋯?」

 その質問に答えたのは性奉仕婦ベルティラ。元文官で性奉仕の中でもっとも博識なメスだ。

「勇者の力です。ヴァリエンテの封印剣。あれが原因でしょう。あの聖剣は魔王様の力封じ、人間に近しい存在へと変える究極の魔族殺し。勇者王エニスクは弱体化している魔王様を犯し、己の子を孕ませたのでしょう。⋯⋯あぁ、美味しそうな匂い♡」

 精液中毒者のベルティラは、我慢汁の匂いに惹かれて、オロバスの股間に入り込む。

「半分だけ分けてもらいますね。元王女様、勇者の元従者殿」

「⋯⋯半分だけですわ」

「ダメ。真ん中は譲りたくないかな。ここ。私が最初だったよ」

 メルネイトは先輩の性奉仕婦に配慮したが、対抗心を燃やすナナリーは中央を陣取ったまま動かない。

「それなら右をもらいましょう。んふぅ♡ オチンポ汁の匂い⋯⋯♡」

 3匹の性奉仕婦は甘い樹液に群がる虫のように、オロバスの男根を舐め始めた。

「んぁれろぉ♡ れぉろぉ♡ んぢゅぅうぅう〜♡」

「れぇろぉれぉろ♡ んちゅぅ♡ れろぉ♡ んぅぢゅゅっ〜♡」

「んぢゅぅう♡ んぢゅうっぷぅうぁぁ♡ れろぉれぉろ♡ じゅゅうちゅぅ〜♡」

 亀頭を咥える中央のナナリー、左右の睾丸と竿を舐めるメルネイトとベルティラ。3匹の性奉仕婦は舌使いで競い合う。主人の精子を求め、淫らに奉仕を続ける。

 かつて室務女中長であった性奉仕婦キュアイは、ホットココアを作っていた。

 泣きじゃくるオロバスをあやすとき、キュアイはいつも甘いココアを作る。

 魔族はコーヒーを好むが、子ども舌のオロバスはココアが大好きだった。ミルクはもちろん自分の搾り立て母乳。

 キュアイは乳房を圧迫して母乳を噴き出す。飛び散ったミルクがココアに吸い込まれ、混ざり合った。

「図らずも世界統一です。魔王様と勇者王。魔族と人間の王が子を成し、世界を統べるのなら、ある意味では調和された世界なのではありませんか」

 目が真っ赤に腫れたオロバスは、キュアイから差し出された特製ココアに口先を付ける。

「——まだ熱いです。ゆっくりとお飲みください」

 問題は山積している。人類との戦争が終結し、戦争経済からの脱却が行われている。多くの戦士を抱える馬頭鬼は、新しい稼ぎ口を見つけなければならない。

 戦争で活躍した馬頭鬼の一族は厚遇されるだろうが、戦士の育成より領地の経営に注力すべきなのは明らかだった。

 

 魔王と勇者の婚姻。これによって地位が飛躍的に上がった者がいる。

 性奉仕婦長の座を授かったルミターニャだ。

 彼女は勇者エニスクの実母。婚姻によって魔王の義母、さらには次代魔王の祖母となった。

 血縁を重視する魔族社会で、魔王の縁類は絶大なステータスだ。

「私達はこれから内輪に目を向けるべきかもしれません。オロバス様の正妻。先の話とはなりますが、相応しいメスを選ばなければ⋯⋯」

 今のルミターニャは、族長であるオロバスに次ぐ発言力を持っていた。

 特別な地位を得たルミターニャ自身が正妻の座を狙っている。そんな噂が一部でされるほどだった。

 ——しかし、当人にそんなつもりは毛ほどもない。

 ルミターニャが考えるのは馬頭鬼の繁栄。すなわち、オロバスの血筋が永劫存続し、一族が強大になることだけ。愛するオスに仕える忠実なメスだった。

「領地経営を考えれば、やはり正妻として迎えるべきはビアンキ様かもしれません。文官としての経験が豊富。未成年のオロバス様を支えた副官でもありますしね」

 さながら息子の嫁候補を批評する強かな母の顔だった。内政を考えるなら武官のテアリラよりは文官のビアンキが相応しい。

 その意見に待ったをかけたのは、対抗馬である戦士長テアリラに武術を指南した師匠アイラであった。

「⋯⋯それはどうだろうか。ビアンキ様は王都ミットラス占領時に人間達から恨まれている。あの当時、占領政策を決めていたのはビアンキ様だ。今後、人間達とも、それこそ王都の商人と交易を行う話が出ている」

「ええ。そんな話もあるようですね。アイラさん」

「長い目で見れば、我が一族に不利益。そもそも武官だからといって、テアリラ様が領地経営に疎いわけではない。実際、テアリラ様の指揮する戦士隊は、規律が良く、人間達もその点は信頼していた」

 アイラが愛弟子であるテアリラを支持するのは当然だ。ルミターニャもアイラの指摘を受け入れる。

「そうですね。今はまだ時期尚早でした。オロバス様が成年になるまで時間があります。ビアンキ様やテアリラ様は有力候補ですが、他にもオロバス様の正妻候補はおられますしね」

 ルミターニャはココアをチビチビと飲むオロバスを愛おしげに眺める。股間に群がった3匹の性奉仕婦は、精子を搾ろうと巧みな舌使いで媚びている。大木から滴る甘い樹液を吸う昆虫のようだ。

「まだお気持ちは晴れませんか? オロバス様」

 

 ルミターニャは傷心のオロバスを気遣う。

「⋯⋯結婚式でルミターニャは勇者エニスクと話してなかったな。良かったのかよ。あいつだってルミターニャの息子だろ」

 八つ当たり気味の口調だった。魔王の婿となったエニスクに敵意は向けられない。ならば、せめてエニスクの母親であるルミターニャに苛立ちをぶつけるしかない。

 ルミターニャは慈愛溢れる母親の大らかさで、オロバスの鬱憤を受け止めた。

「無体な仕打ちです。我が子と呼べるのは、愛するオロバスとの間に産まれた子ども達だけです。エニスクは人類を統べる勇者王となり、さらに魔王様の婿となった。けれど、エニスクは貧弱な人間の精子で孕んだ子。⋯⋯あんなモノを息子だなんて、今は思っておりませんよ」

「へえ。言うようになったじゃん」

 オロバスが結婚式に参列した際、性奉仕婦を引き連れていった。

 パートナー役はルミターニャが務めた。メルネイト、リリーシャ、ナナリーと勇者エニスクと縁のあった女達を同伴させたのは、オロバスなりの意趣返しだった。

 ◇ ◇ ◇

 

「——本当に立派になりましたね。見事な晴れ姿ですよ。エニスク」

 ルミターニャは母の顔を作り、かつて息子として愛していたエニスクに微笑みかける。本心はどうあれ、外面は完璧だ。

 魔王城での結婚式が終わったら、次は王都ミットラスで再び結婚式が行われる予定だった。魔族と人間。和議を結んだ後も深すぎる溝が残っている。

 双方が戦争を継続できないほどに経済にダメージを負っていなければ、魔王と勇者が和睦したからといって平和は訪れなかっただろう。特に魔王が封印されてから強引に王都ミットラスまで兵力を差し向けた魔王軍の疲弊は著しい。

 結婚式が行われるまで時間が空いたのも経費を捻出するのに、時間がかかったからだった。

「⋯⋯母さんは元気そうだね。安心した」

 エニスクの声に力は篭もっていない。勇者王と呼ばれる精悍な若者が、今だけは朽ち木のような有様だ。風が吹けば、折れてしまいそうだった。

「ええ。オロバス様に可愛がってもらっていますよ。だからこうして、お母さんのお腹には赤ちゃんがいるのよ」

 ルミターニャは正装をしているが、性奉仕婦の衣服だった。つまり乳房と膣口を隠さない淫売を思わせる服。全裸よりも恥ずかしい格好をした母親が目の前にいては、エニスクは視線の向け先に困った。

「母さん。そのさ。お腹は⋯⋯大丈夫なの⋯⋯。せめて冷やさないようにしたら⋯⋯どうかな⋯⋯」

 かろうじて捻り出した言葉は、エニスクの頼りなさと惨めな気持ちが染み付いていた。

「もう人間の身体ではないから大丈夫。お腹にいるのはオロバス様の赤ちゃんだから、とっても頑丈よ。ねえ。エニスク。お母さんのお腹に触れてみてごらんなさい。ここに貴方の弟妹が12匹もいるのですよ」

 ルミターニャは膨れ上がったボテ腹を差し出す。エニスクは触れようとするが、途中で指先を引っ込めた。

「いや、うん。体に気をつけてね。母さん⋯⋯」

 エニスクの敗北感は拭えない。参列したオロバスは、孕ませた母親を我が物顔で連れ回している。腰に手を添えて、ルミターニャを娶った夫となっていた。

「オロバス君も⋯⋯母さんをよろしく⋯⋯」

「言われなくたって夫の役目は果たしてる。僕は馬頭鬼族の族長だ。性奉仕婦のメス達はちゃんと満足させている。今日はルミターニャ以外の性奉仕婦も連れてきた。メルネイト、リリーシャ、ナナリー。今のこいつらを見せてやる良い機会だと思ったからな」

「⋯⋯⋯⋯」

 

 エニスクはオロバスの背後に視線を向けた。

 赤子を抱えた3匹の馬頭鬼がいた。母ルミターニャと同じ性奉仕婦の衣装を着ている。両脚は獣毛が生えそろい、足先は蹄に変化していた。

 尻の谷間に垂れる馬尾が緩やかに揺れている。

 エニスクと以前に会ったとき、リリーシャとナナリーはまだ角が生えていなかった。だが、今は立派な鬼角が額から生えていた。

「抱っこしている乳飲み子は⋯⋯」

 オロバスに説明されずとも分かっていた。赤子の体毛が母親と同じ色だ。

「抱えているのは先々月に産んだ僕の子だ。今、孕んでるのは来月あたりには産まれる。3匹とも良い子を産んでるぞ」

 親しくしていた3人の娘達はオロバスの子を産み、魔族に忠愛を誓う淫母となった。

 婚約者だった王女メルネイトとは将来を約束していたが、肉体関係まではなかった。処女はオロバスに奪われてしまっている。けれど、精神的な苦痛は少なかった。

 ——だが、幼馴染みのデラーシュ姉妹は別だ。

 幼少期から一緒だったリリーシャとナナリー。かつての愛した幼馴染みの姉妹は、魔族のオスに孕まされ、混血の赤子を抱えている。

 姉妹が産んだ馬頭鬼の乳飲み子は母親似だった。遺伝子が混ざっているのが見た目で分かってしまう。

「——うむうむ。上手くやれているのなら何よりだ」

 ある意味では、今回の状況を生み出した元凶。——魔王は感慨深そうに頷く。

 性奉仕婦達がそうであるように、魔王も胎に新しい命を宿していた。勇者エニスクとの間に出来てしまった異種混血児であった。

「魔王様⋯⋯。僕は魔王様が心配です。本当に、よろしいのですか⋯⋯? せめて住まいはこちら側に⋯⋯。また人間達が騙し討ちしてくるかも⋯⋯」

 弱々しい声でオロバスは魔王に問いかける。

「心配無用だ。魔法契約で勇者エニスクに縛られておるが、むしろそれが私の安全を保障しておる。なにせ、正式な夫婦なのだからな。勇者と魔王が手を結んだのだ。不満を抱く者がおろうと歯向かえぬさ」

「そうですか⋯⋯」

「禍根はいろいろあるが水に流せばよい。新しい時代の幕開けだ。オロバスが娶った性奉仕婦は、こちら側で問題なく暮らしているのだろう。ならば、私達もあちらの世界でも暮らしていける。そうだろう。エニスク?」

 昔の女など忘れてしまえと魔王は勇者の肩に手を添える。

「ははっ⋯⋯。ありがとう。うん。なんだか勇気が出たよ」

「勇者のくせに、魔王に勇気づけられてどうする? 私が子を産めば父親なのだからな。もっと堂々としてもらわねば困るぞ」

 それを複雑な思いで見ているのはオロバスだ。やはり勇者を憎まずにはいられない。父親を殺し、敬愛する魔王まで奪った男だ。祝いの席ではあったが、勇者と魔王の婚儀を祝福する気にはなれなかった。

 それは勇者エニスクとて同じだった。オロバスの性奉仕婦となった3人の美女は寝取られたようなものなのだ。

「魔王様。そして、勇者王エニスク様。ご結婚、おめでとうございます」

「⋯⋯お久しぶりです。メルネイト王女殿下」

「いいえ、元王女ですわ。私の国は⋯⋯、王家は滅んでしまったもの。オロバス様に屈服し、民衆が見ている中で馬頭鬼の子を産み落としたとき、王族ではなくなったわ。今の私はオロバス様の性奉仕婦。人類の長は、勇者王となられた貴方様でしょう」

 現在の王都ミットラスでメルネイトの名を口にする者はいなかった。

 馬頭鬼に孕女と化し、出産のために王都の人間を喰っていた化け物をもはや王女と思いたくないのだ。記憶どころか歴史から消し去ろうとしている。

「えっと。リリーシャ。ナナリー。たぶん、2人がこっち側で暮らすって決めたとき以来かな⋯⋯。久しぶり」

「うん。そうだね。エニスク。魔王様とのご結婚おめでと。私とお姉ちゃんも幸せに暮らしてる」

「⋯⋯⋯⋯」

 ナナリーは返事をしたが、リリーシャは無言だった。こうしていると、エニスクは昔を思い出す。機嫌が悪いとき、姉のリリーシャは口数が少なくなる。

 そうなると妹のナナリーは陽気に振る舞って場を和ませようとする。

「ねえ。見て。私とオロバス様の赤ちゃん。可愛いでしょ。あの後ね。私とお姉ちゃん。たくさんの赤ちゃんを産んだの。お母さんになって、母乳もいっぱい出るようになったんだ。⋯⋯去年くらいかな。角も生えてきて、馬頭鬼族と同じ身体になれたんだよ」

「⋯⋯そっか。2人とも⋯⋯。なんていうか⋯⋯すっかり大人の女性になったんだな⋯⋯」

「あぁ。もしかして、これのこと? 馬頭鬼は陰毛を剃ったりしないんだよ。昔はカミソリで綺麗にしてたんだ。でもね、整えたりしないで、自然にするのが普通なの。ルミターニャさんもそうしてるでしょ。お姉ちゃんは毛深いからちょっと恥ずかしがってるんだよ」

「ナナリーちゃん⋯⋯! やめてなさい。もぅ⋯⋯!!」

 恥毛の茂みができたリリーシャとナナリーの女陰。いつも綺麗に剃られていた恥部は、縮れた陰毛で覆われている。

 極太の馬オチンポで拡張され、幾度の出産を経験したオマンコは、もはや人間の粗チンで悦びを感じられない。陰唇は黒ずみ、熟成されたメスの生殖器。

「リリーシャ⋯⋯」

「⋯⋯⋯⋯なに?」

 

「お幸せに」

「そう。⋯⋯そっちも魔王様と末永くお幸せに。エニスク」

 前に進み出たリリーシャは、これ見よがしに自分の馬尾をオロバスに絡ませた。

 オロバスはリリーシャの尻肉をぎゅっと掴む。初産を終えてから贅肉をたっぷりと蓄えるようになった。エニスクに抱かれていたとき、すらりと細かったリリーシャの尻周りは、すっかり肥えて柔らかな媚肉が実っている。

 

「んぅ⋯⋯♡ ぁあ⋯⋯♡」

 劇的な変化を遂げたリリーシャの巨尻デカケツ。オロバスは自慢げに元恋人エニスク前で尻を揉む。

「魔王様。新居で兵が必要であれば、僕に言いつけてください。性奉仕婦に産ませた優秀な獣魔戦士を派遣いたします。特にリリーシャが産んだ子は近衛兵に最適です。敵の気配を読むのに秀でています。そうだよな。リリーシャ?」

「はぁ⋯⋯んぅ⋯⋯♡ はぁ⋯⋯♡ はぃ♡」

 頬を朱色に染めたリリーシャの乳首は勃起する。乳止めのピアスがなければ、母乳を撒き散らしていただろう。

 エニスクは唇を噛む。一度は自分を愛してくれていた強気な幼馴染みが、蕩けたアヘ顔でオロバスに従属している。無理やり従わされているのなら、いくらでも手を差し伸べてやれる。だが、そんなことをリリーシャが望んでいないのは一目瞭然だ。

「ごほん。まあ、後が控えている。いずれまた会うこともあろう」

 新郎を気遣う花嫁はオロバス達との会話を打ち切ろうとした。

 奇妙な経緯で勇者と結婚することになった魔王は、リリーシャとナナリーが元恋人だったと聞いている。

 そもそもオロバスが性奉仕婦にしてしまった3人の娘を元に戻せなかったから、魔王は魔法契約で勇者に従わざるを得ない。男女の関係となったのも、勇者の油断を誘うためだったが、いつの間にか魔王も本気になってしまった。

(——これくらいにしておいてくれ。見ているだけで哀れだ)

 話が通じそうにないオロバスよりは、生母であるルミターニャならばと魔王は目線を送る。

「オロバス様。そろそろ戻りませんか? 後ろにおられる女郎蜘蛛の族長様が牙音を立てています。そろそろ譲りましょう」

「あぁ、分かった⋯⋯」

 オロバスは空いている左手でルミターニャの艶尻を鷲掴みにする。

「ぁん♡ あぁ、もぅ⋯⋯オロバス様⋯⋯。こんなところで⋯⋯」

「勇者王が心配せずに旅立てるよう、幸せなお前らの姿を見せてやらないといけないからな」

 用意していた祝いの品を新郎新婦に献上し、別れの挨拶と息災の祈りを捧げた。両脇に従えるリリーシャとルミターニャ、その背後にいる性奉仕婦達は一斉に頭を下げる。その仕草に違和感はない。

 もとから馬頭鬼族の生まれであったと言わんばかりの振る舞いだ。

 

「⋯⋯さよなら。みんな。母さん」

 たとえ顔を合わせるとしても、もう言葉を交わすことはない。エニスクはそう思った。そして、それがお互いの最良なのだとも分かっていた。

「さようなら」

 ルミターニャも別れを告げる。エニスクはほんの一瞬だけ、ルミターニャの伏せた顔に母の面影を感じた。

 その昔、生まれ故郷の牧場で平凡な日常を送っていた心優しい母親。陽気な夫マルセムの妻だった愛情深いルミターニャ。過ぎ去った日々は戻ってこない。

「んぁ♡ んぅ⋯⋯♡ ぁ♡ んぁ♡ あぁ⋯⋯♡」

 尻を荒く揉まれ、息を荒くするルミターニャ。もう片方にいるリリーシャは唇を噛んで発情を抑え込んでいるが、陰唇がピクピクと動いている。オマンコが男根を欲していた。

 オロバスは性奉仕婦達を引き連れ、勇者と魔王の御前から退場する。

 去っていく性奉仕婦達の後ろ姿を、エニスクは未練がましく見ていた。

 ——獣毛で覆われた馬尾は揺れている。

 丸出しの巨尻デカケツを支える両脚は太々しい。すらりとした美脚が魅力だった双子姉妹の下半身でさえ、獣皮が一面に敷き詰められた太い馬脚となっている。

 蹄となった足先で、性奉仕婦は優雅に闊歩する。くるぶしのあたりは関節が増え、その歩き方は本物の馬と変わらない。

(⋯⋯まるで群れだ。あぁ。そうだ。⋯⋯子供の頃、馬を世話する母さんから聞いたことがある。野生馬は雄馬オス1匹と複数の雌馬メスで群れをつくる。群れを支配する強い雄馬オスが、たくさんの雌馬メスと交尾をして⋯⋯子孫を残していく⋯⋯)

 エニスクは視線を逸らし、自分がこの戦いで手に入れた花嫁だけを見ることにした。

 

 ◇ ◇ ◇

 ルミターニャは魔王の義母となった。息子夫婦の結婚式を祝い気持ちはもちろんあった。だが、以前のような母親には戻れない。

 性奉仕婦として生きていくと決めたルミターニャに迷いはなかった。

「お互い様とはいえ、エニスクは母親わたしの孕み腹を直視できなかったのでしょう。こんなに膨れておりますしね。オロバス様と私の営み、その果てに得た愛の結晶♡ これからも見せつけてやれば良いのです♡」

 オロバスと愛し合い、子を授かった孕み腹を撫で回す。

「オロバス様は私が愛する唯一無二の戦士オス♡ 私はオロバス様の癒し、子を孕む忠実な性奉仕婦です。私達の幸せな姿をエニスクに見せつけて、気分が晴れたでしょうか?」

 

 子供染みた嫌がらせだとオロバスも自覚していた。

「ふん。まあ、悪くはなかったかもな」

 憎き父親の仇が、敬愛する魔王を孕ませ、さらには娶った事実。オロバスには受け入れがたい現実だ。だから、オロバスは式場でルミターニャとイチャつきまくった。

「あの後も色々やったしな」

 ルミターニャが義母として挨拶しているとき、孕み腹を抱き寄せ、乳房を揉んだりもした。

 新郎のエニスクからすれば、再婚した母親が、新しい夫と乳繰り合う不快な光景。吐き気を催しても不思議ではない。

 婚約者だった元王女メルネイト、双子姉妹のリリーシャとナナリーとの関係もアピールし続けた。

 どれだけ可愛がっているか、行為で示してやった。途中、尻を揉みすぎて、盛りついたリリーシャを宥めるため、オロバスはトイレに連れ込んで情事に及んだ。

 結婚式の終わり、魔王ともに退場する新郎のエニスクは、リリーシャの恥毛に絡み付いた精液に気付いたはずだ。

 オロバスとリリーシャが手を繋いで、途中退席している最中、何をしていたのかを如実に物語っている。

 幼いころから男子よりも強気で、魔族に人一倍憎悪を向けていたリリーシャでさえ、オロバスを深く愛し、身を委ねていた。しかし、リリーシャを批難はできない。

 誰もがそうなってしまうのだ。ルミターニャが夫マルセムを捨てように、彼女達がオロバスに乗り換えたのは、オロバスの魅力に抗えなかったからだ。

「自信をお持ちください。オロバス様の子胤は素晴らしい。日に日に力を増しています。ますます強く、雄々しく⋯⋯私達を誘惑する⋯⋯。心配されずともオロバスは誰よりも偉大な戦士となられるでしょう。退魔の血統を完全屈服させたのは、オロバス様のオチンポだけなのですから♡」

 ルミターニャのボテ腹には12匹の胎児がひしめき合っている。

「偉大な父祖の血を引く我が子たちも立派な戦士となりましょう。アスバシール様から受け継がれた戦士の血脈。私の子宮をお捧げできることを名誉と思っております」

 花嫁姿の魔王も臨月の妊婦だったが、ルミターニャの腹回りは倍以上の大きさだ。

「オロバス様。忠実なる性奉仕婦ルミターニャに恩賞をお与えください」

「いいだろう。おい。お前達。ルミターニャと交代してやれ」

 

 オロバスは股間に顔をうずめている3匹の性奉仕婦を退かせる。

 ナナリーは名残惜しそうだったが、リリーシャに肩を掴まれて引きずられていった。見苦しく縋り付くような失態を演じさせない姉の配慮だ。

 メルネイトは潔く身を引いた。いずれはルミターニャのような性奉仕婦になろうと努力している。元人間でありながら、魔族君主を虜にする魔性を身に付けたルミターニャをメルネイトは尊敬していた。

 ベルティラはオロバスの意を汲み、不満を示さなかった。さらに言うなら、今のルミターニャは正妻選びでビアンキに傾いている。同陣営の見方は多い方が良い。今後ともルミターニャとは手を組んで、ビアンキを正妻に推していく腹積もりだった。

「お前が自分で挿れろ」

「ご奉仕いたしますぅ♡ 私の妊娠オマンコで♡ おぉっ、んんぉ♡」

 猛々しく勃起した男根で女陰を貫かせる。ベッドで横たわるオロバスの股間に、己の巨尻をゆっくりと降ろした。

 めりめりと膣が開口し、極太の陰茎が入り込む。M字に脚を開き、結合する生殖器をオロバスに見せる。剥き出しの性欲を体現した雌雄の性器が合体する。膣襞が馬頭鬼の巨根を覆い尽くし、収縮を繰り返した。

「はぁ⋯⋯んぅ⋯⋯♡」

 ルミターニャは脚に込めていた力を緩める。獣毛の生えた太腿の筋肉が弛緩し、全体重をオロバスの男根に委ねた。

 

 ぬぷ⋯⋯! ずぶぶっ! ずぅんっ⋯⋯!!

 たわわに実った肉尻が、オロバスの太腿に触れた。騎乗するルミターニャは開いていた両脚を倒し、両膝をベッドに降ろした。

 

「あぁ♡ あふぅ⋯⋯♡ んぉお♡ あんんぉおおおぉおおォ〜♡」

 暴れ馬を乗りこなす技をルミターニャは身体で覚えている。

 ——膣内で肉棒が膨れ上がる。

 言葉を交わさずとも、交わる2匹の馬頭鬼はお互いを理解していた。

 

 根元まで男根を挿入されたルミターニャは、双乳の母乳止めピアスを外す。母乳が吹きだし、濁流となって滴るミルクは乳房を白く染めた。

 オロバスの両手はルミターニャの孕み腹を優しく撫でた。12匹の我が子が宿った子宮。これから先もルミターニャは元気な子供を産み続ける。正妻を迎える日まで、オロバスの性欲を処理できるのは性奉仕婦達だけだ。

 ひとしきりボテ腹を愛でた後、オロバスの手は蜜乳が滴る爆乳を鷲掴みにした。乳腺が圧迫され、乳首からミルクが噴き出す。双乳の頂点を中央で重ね合わせ、オロバスは極上の乳汁を貪った。

 魔族殺しの一族は特別だった。ヴァリエンテの力が宿った特別なミルクを飲んで、勇者は育つ。オロバスは勇者を育てたミルクを飲み、魔族としての力を増幅させていた。いずれは偉大な父アスバシールを超える魔族君主となるだろう。

 ルミターニャとオロバスは馬尾を絡ませる。幾重にも交差させ、赤と黒の尻尾は一本の縄となった。他の性奉仕婦達はルミターニャとオロバスが愛し合う光景に魅入ってた。

 

「んんぁぁあっ♡ あんんぁぁぁぁんぁ〜♡ すっ、ごいぃ♡ 力強い動きっ♡ いぃっ、いくぅぅ♡ んっぅぁあーー♡」

 オロバスは溜め込んでいた精子を放った。羊水で満杯の子宮に入りきらなかった精液は逆流し、ルミターニャの膣口から漏れ出した。

 授乳しながら子胤を注がれる至高の快楽。喜悦の涙が頬を伝う。

 我慢できなくなったルミターニャ以外の性奉仕婦達もベッドに上がる。オロバスに奉仕するメスは次は自分にさせてほしいとセックスアピールを始める。

 普段は強気な態度を装うリリーシャでさえ、このときばかりは本性を曝け出す。

 日に日に増していくオロバスの性欲は、性奉仕婦達との乱交で鎮めている。

 オロバスは次々に性奉仕婦達を犯していく。順番を待つ間、性奉仕婦達はお互いを慰め合う。そして、自分の番が回ってくると尻を突き出し、男根を受け入れる。

 全員を抱き終えて、再びルミターニャの番が巡ってくる。

 既に大量の精子を注がれた淫穴に男根を挿入する。肉厚な亀頭が精液と愛液を掻き分け、子宮口に到達する。

 ルミターニャは幸せだった。

 愛する馬頭鬼に生涯を捧げる。それだけがルミターニャの望みだった。もはや人間だったころの自分に未練はない。

 

「——あぁ、オロバス様♡」

 性奉仕婦は正妻になれない。誰よりも深く愛しても、魔族君主のオロバスにとって、自分は性処理の妾だ。しかし、そうだとしてもルミターニャに後悔はない。

「ルミターニャはこの世の誰よりも貴方様を愛しております♡」

 オロバスの子を産むメスであることが、ルミターニャの幸せなのだ。

「性奉仕婦であり続けたいなら、馬頭鬼の繁栄に尽くせ」

「はい。オロバス様。一生をお捧げいたします⋯⋯」

 

 ルミターニャはオロバスを強く抱きしめる。濃い精子を受け取ろうと色濃い愛欲を示した。股から逆流した精液を滴らせる他の性奉仕婦達は、その様子を羨ましげに見詰めていた。

 出産を間近に控えた赤子達の胎動が強まる。

「族長の子を孕めっ! 強い戦士を産み落とせっ!! 馬頭鬼の同胞を増やすんだ! ルミターニャっ⋯⋯! お前は僕の孕女ものだ⋯⋯!!」

「はいぃ♡ 孕みます♡ 産ませていただきます♡ 馬頭鬼の子で大地を満たしましょう♡」

「ルミターニャ! 誇るがいい! 僕はお前を!!」

「あぁ♡ んんぁぁ♡ ありがとうございます♡ わたし♡ オロバスの赤ちゃんをたくさん産みますぅ⋯⋯っ♡」

 オロバスが愛する群れの中ハーレムで、ルミターニャは絶頂に導かれた。


ノクターンノベルズ連載

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