サービス名 | AI作品の取り扱い | 備考 | |
小説家になろうグループ | 規制 | 権利的に問題がなく、あらすじに明記、加筆修正すること | △ |
カクヨム | 言及なし | 規約等にも該当箇所は確認できず | ◎ |
pixiv リクエスト FANBOX BOOTH | 禁止 | pixivは「画風の模倣」「AI学習」などを禁止項目にする方針。5月中に改定予定 | × |
ニジエ | 禁止 | 禁止 | × |
DLsite | 禁止 | 一時停止中、「ゲーム」「ノベル」の一部利用は販売継続 | × |
DMM(FANZA) | 基準あり | タグ登録、公開件数・スケジュールの調整など | ○ |
メロンブックス | 禁止 | 一時停止 | × |
とらのあな | 禁止 | 一時停止 | × |
Skeb | 禁止 | 禁止 | × |
ココナラ | 禁止 | 禁止 | × |
SKIMA | 禁止 | 禁止 | × |
Ci-en | 禁止 | 一時停止 | × |
Fantia | 禁止 | 禁止 | × |
※2023年5月22日現在のまとめです
必ず本サイトの規約を確認してください
小説家になろうグループ
まとめ
①利用ツールの権利的問題がないことが確認できる利用規約やガイドライン等の抜粋またはURLをあらすじ等に明記する
②他者の権利を侵害しない
③AIの文章に、必ず作者が加筆修正を行い、その旨を記載する
問い合わせた内容
件名:AI生成作品についての質問
お世話になります。
▼質問1【AI生成小説の扱い】
質問はAI(人工知能)で生成した小説についてです。
「小説家になろう」「ノクターンノベルズ」「ムーンライトノベルズ」「ミッドナイトノベルズ」。
上記サイト上で、AIで生成した小説を投稿する場合のルールはあるでしょうか。
Twitterで下記の話を聞き、そのようなルールがあるのか確認で質問しております。
①利用ツールの権利的問題がないことが確認できる利用規約やガイドライン等の抜粋またはURLをあらすじ等に明記すること
②他者の権利を侵害していないこと
③AIの文章に、必ず作者が加筆修正を行い、その旨を記載すること
「小説家になろう」運営からの返答
三紋昨夏(サンモン・サッカ) 様
いつも小説家になろうをご利用いただき、ありがとうございます。
小説家になろう運営です。
お問い合わせいただいた内容を確認いたしました。
今回ご質問いただいております、AI等の外部ツールによって作成された小説の投稿に関するルールについてですが、こちらはお問い合わせにてご連絡をいただいている内容で概ね問題ございません。
その上で改めて、運営側よりAI等のツールを使用して作成された作品の取り扱いに関する方針の詳細をご案内いたしますと、現在の小説家になろうグループでは、AI等の外部ツールによって作成された作品であっても、作品の公開に権利的な問題がなければ、投稿されることのみを理由に利用規約に抵触するものと判断することは原則ございません。
ただ、AI等のツールで作成した小説本文につきましては、使用ツール側で生成物の公開等が認められていたとしても、生成物そのものに他者の権利を侵害する内容が含まれておりました場合、運営対応の対象となる可能性がございます。
また、AI等のツールで作成された作品を投稿される場合、その作品を公開することが権利的に問題ないことが確認できるツールの利用規約やガイドライン等の抜粋またはURLをあらすじ等に明記していただくようお願いしております。
加えて、現在の小説家になろうは、あくまで作者の方ご自身が執筆された作品を掲載する場として提供しておりますので、作者の方側で加筆修正が行われていない、AIによって生成された文章をそのまま掲載する行為を禁止しております。
そのため、AIを使用した文章を掲載する際は、必ず作者の方側で加筆修正を行っていただきました上で、文章の執筆にAIを使用し、加筆修正を行っている旨を記載するようお願いしております。
AI等の外部ツールによって生成された作品を投稿される際は、上記内容を参考にしていただけますと幸いです。
その他、ご不明な点等がございましたらお気軽にお問い合わせください。
今後とも小説家になろうをよろしくお願いいたします。
カクヨム
AI作品に関する方針・規約等を確認できず。おそらく規制などは設けてないと思われる(2023年5月現在)。
pixiv
リクエスト→AI生成作品を禁止(5月12日発表)
2023年5月22日から、AI生成作品のリクエストを募集するプランの作成が不可能になった。AI生成作品のリクエストを募集しているプランは2023年5月29日から、新しいリクエストの受けができなくなる。
FANBOX→AI生成作品を禁止(5月10日発表)
FANBOXにおいてAI生成作品の取り扱いを当面のあいだ禁止すると告知。
それにあたって変更する利用規約・ガイドラインの発効日や、FANBOXにおけるAI生成作品の定義などについての詳細は、後日改めて発表する。発効日以降、AI生成作品を用いた投稿への警告や非公開化、クリエイターアカウントの停止などを随時行っていく。既存の投稿やクリエイターアカウントについても同様の対応を実施する。
BOOTH→運営判断で検索除外(5月16日発表)
主にAI生成作品に顕著に見られる、同一の制作技術を用いたことによる他と差別化されていない作品を出品するショップに対しては、順次該当ショップの全出品物を検索結果に掲載しない。
商品が検索結果に表示されるか否かの基準については、基準を逆手にとった境界付近を狙う悪質行為を防ぐため、公開・回答しない。本対応は、あくまでも「同一傾向を持つ出品者らによる迷惑行為」への対応。制作の過程を問わず、同様の行為がありましたらAI生成に限らない問題でもある。
なお、「写真と見紛うようなR-18画像」をイラスト集・CG集として販売するのは、既に禁止されている。「禁止商品」の販売等でサービスの健全性が維持できないと判断した場合、AI生成作品の一部、または全てを禁止する可能性があるとコメントしている。
pixiv→規約に禁止項目を追加する予定(5月9日発表)
「画風の模倣」「作品収拾(学習)」などを禁止する項目が規約追加される予定。共通規約はpixiv及びpixiv周辺サービスすべてに適用される。
【なりすまし行為の禁止】
◇運営者、他のユーザー、その他の第三者になりすます行為、またはそのように誤認されるおそれがあると当社が判断する行為
【特定クリエイターの画風模倣】
◇特定のクリエイターの画風・作風を模倣した作品発表を、反復・継続して行うことで、当該のクリエイターの利益を不当に害すると当社が判断する行為
【模倣ツールの販売・配布】
◇特定のクリエイターの画風・作風を模倣した作品発表を幇助するツール等を配布・販売することで、当該のクリエイターの利益を不当に害すると当社が判断する行為
公式発表の要旨は次の通り。
▼問題① 特定のクリエイターが不利益を被ること
現在の生成AI技術では、特定のクリエイターの画像を学習して、画風を模倣した作品を生成できる。この技術によって画像を学習されたクリエイターが、なりすまし被害を受ける、勝手に名前を使われることで人格を傷つけられるなどの不利益を被っている。
▽対応①
■サービス共通利用規約・ガイドラインの改定
新しいサービス共通利用規約・ガイドラインでは、特定のクリエイターの「画風を模倣した作品を繰り返し投稿する行為」などを、禁止項目に追加し、これとともに取り締まりを強化する。サービス共通利用規約は、pixiv及びpixiv周辺サービスすべてに適用される。5月中に改定する予定。
■新しい監視システムの追加導入
現在、pixivは新しい監視システムの追加導入を準備している。これにより生成AI技術の悪用をはじめ、「他人の活動をおびやかす行為」「児童ポルノ」「盗作」などの問題が発見しやすくなる。
▼問題②クリエイターの作品が不当に収集されること
生成AI技術で画風を模倣するには「学習元」と呼ばれるイラストが複数作品必要となる。クリエイターの不利益となる不当な目的のため、SNSから特定のクリエイターのイラストを多く収集するケースがある。
▽対応②
■不当な目的のための作品収集は以前より禁止している
pixivは「サービス共通利用規約第14条」と「ガイドライン」で、不当な目的のためのプログラム等を用いた作品の収集行為を禁止している。発見し次第対処する。
■技術的対策により悪意あるアクセスの防止に努める
対策を今後も強化していく。
現在実施している「不当な目的での作品大量取得への対策」は下記の通り。
・reCAPTCHA Enterprise→BOT対策
・Cloudflare CDN→DDoS対策だが、特定ネットワークからのリクエスト制御も行える(機械学習の抑止)
・アプリケーションでの対策→大量の作品取得に対する制限
・robots.txtやリファラによる制御→画像の外部流出を防ぐ
進めている取り組みは下記の通り。
・データ基盤を用いた不正検知→不正アカウントの検知
・類似画像検知→技術向上で他の用途に利用できないか検討中
・機械学習を用いたモニタリング→投稿監視システムの導入に向け、精度を上げている
▼問題③ AI生成作品が見たくないユーザーにも表示される
pixivでは制作過程のすべて、もしくはほとんどをAIによって生成された作品を「AI生成作品」として投稿できる。「AI生成作品」の投稿数の多さや、フィルタリング機能の認知度の問題もあり、見たくない人にも表示されるケースがある。
▽対応③
■同じユーザーの作品が検索結果等を占拠しないようにする
同じ人が短時間に何回もAI生成作品を投稿すると、検索結果などで他の人が作品を見つけにくくなる。このような大量投稿への対策を強化する予定。
■AI生成作品のフィルタリング機能を、より利用しやすくする
すでに提供している「AI生成作品フラグ」と、それを利用したフィルタリング機能をよりわかりやすいところに表示する。
ニジエ
利用規約で画像生成AIで生成された画像の投稿を禁止している。(2022月11月8日)
DLsite
AI作品の取り扱い一時停止中(2023年5月11日発表)
「AI生成作品」の販売を停止し、「AI一部利用」については販売を継続。
取扱い停止作品:「マンガ」「CGイラスト」「動画」「素材集」
取扱い継続作品:「ノベル」「ゲーム」
※作品の主体が画像生成AI技術に依存したものであるかを基準とし、その他の作品形式においても、依存度が高い作品と判断した場合はお取り扱いをしない。
【取り扱い一時停止の理由】
「DLsite」は2023年2月23日から、AI作品の受け入れに関して「独自の基準」の整備や、AI作品の非表示フィルタの実装、ランキング表示の調整などの対応を継続してきた。
しかし、画像生成AI技術の急激な発展に対し、対策やガイドライン・ポリシーの整備が追いつかなくなっており、現状のままAI作品の販売を継続することで、既存のクリエイター様への影響を考慮し、一時的に「AI生成作品」の販売を停止した。
公式サイト発表の要約
【AI生成作品の基準】
◆ゲーム・ノベル作品のみ取り扱う。
◆販売希望日を設定しても、希望には添えない。
◆販売日および審査状況に関する問い合わせは回答しない。
◆申請順に販売準備を進めるため、新規に申請したAI生成作品は販売まで時間がかかる。
◆AI生成作品の申請は各月1作品までとする。
【登録を受け付けない作品】
◆ゲーム・ノベル以外のAI生成作品
◆各月1作品を超える申請作品(予告作品除く)
◆写実的な作品
◆「AI生成作品」「AI一部利用」項目の選択がない作品
◆紹介文内にAI利用箇所の明記がない作品
上記の繰り返しや、複数サークルから同月内にて別のAI生成作品を申請している状態が見受けられる場合、以降の取引を断る場合がある。
DMM(FANZA)
作品販売のよくある質問にAI作品についての規制は記載なし(よくある質問)。
ただし、販売時のキーワードタグ付与の必須化、1サークルあたりの公開本数やスケジュールの調整・制限が行われる模様。
メロンブックス
AIツールを使用した作品の新規登録受付を一時停止(2023年5月15日)
DMM(FANZA)
電子書籍におけるAI作品の登録受付を一時停止(2023年5月12日)
Skeb
AI作品の納品は禁止している(2018年のサービス開始時から)。
クリエイターに制作工程を問い合わせたり、作業中のデータを確認し、該当取引が不正利用につながる可能性があるか否かの判断基準として深刻度に応じ、「警告」「該当取引のキャンセル」「新規リクエストの募集の永久停止(登録剥奪)」を実施する。
ココナラ
AIを用いたイラスト作成のサービスは禁止している(規約で明示)。
SKIMMA
禁止行為・禁止リストで、画像生成AIなどを用いて生成した商品や作品の出品、掲載、売買は禁じている(2023年1月27日)。
Fantia
AI生成による作品の取り扱いを一時停止(2023年5月10日)
ファンティアでは2022年10月25日、AI作品専用のカテゴリを新設し、AI作品を分けて表示する等の取り組みを行った。しかし、昨今の状況を鑑み、クリエイターとその作品を守る対応が必要と考え、ファンティアはAI生成による作品の取り扱いを一時停止した。
今後、利用規約の改定とAI生成による作品の審査の見直しを実施する。方針が決まり次第、利用規約改定とともに発表する。