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【フランス書院文庫】隣に引っ越してきた美母娘(東雲理人)

「私をこんなにいやらしくさせたのはあなたのこれよ」
照れながら頬を窄ませ、唇で根元を締めつける佐和子。
亡き夫に操を立て、独りで性欲を慰めてきた未亡人は、
淫具を盗まれたと勘違いし、隣人と淫らな間柄に。
情事を目撃した娘の麻衣は合鍵で隣家に入り浸り、
母に負けじと裏穴を捧げ、母娘で三角関係に……

著者東雲理人
イラスト
価格935円(税込)
発行日2025/08/01

【フランス書院文庫】トモハハハメ【禁じられた関係】(懺悔)

「悠君の気持ちも、これから私がすることも、
二人だけの秘密にしようね。約束できる?」
下着を脱がしてくれて陰茎に奉仕を始める月子。
想いが溢れ友達の美母に告白した悠に舞い降りた奇跡。
深まりゆく姦係、そして快楽に溺れる二人の未来は……
ナンバー1作家・懺悔、禁断で至高の友母小説!

著者懺悔
イラスト
価格935円(税込)
発行日2025/08/01

【フランス書院文庫】淫欲の沼 姉と母と青獣(河田慈音)

「そう、そこよ……お母さんの中に入ってきなさい」
息子の懇願を抗いきれず、体への帰還を促す母・静香。
「……出してあげれば姉さんを許してくれるのね」
弟に男根を握らされ、手コキを強いられる姉・陽菜。
悠真の暴走を受け止め、禁忌の悦びに目覚める姉と母。
一つ屋根の下、淫欲の沼に溺れていく若膣と熟肉。

著者河田慈音
イラスト
価格935円(税込)
発行日2025/08/01

【フランス書院文庫】【獲物】午前8時の満員電車(御前零士)

ギャルっぽい外見だが処女なのを隠している理央。
満員電車で被害に遭い、犯人を突き出そうとするが、
その中年男に離婚した父の面影を感じて思いとどまる。
父親のいない寂しさを埋めるように魔指に溺れ、
ラブホで純潔を捧げ、背徳の「父娘プレイ」まで……
茶髪の白ギャルと冴えない会社員、純愛の物語。

著者御前零士
イラスト
価格935円(税込)
発行日2025/08/01

【フランス書院文庫】人妻破壊【肛虐の肉牢】(北野剛雲)

「もう、ゆるして……お尻が壊れてしまうわッ」
悪鬼の罠に嵌まり、地下室に連れられた熟妻・有理子。
「お尻で感じるなんてだめなのに、我慢できないッ」
義弟に嬲られ、肛門イキを繰り返す新妻・夏美。
有理子の娘・弥生までが魔窟に捕らえられ……。
女のすべてを破滅させる肉牢の狂宴、ここに始まる!

著者北野剛雲
イラスト
価格1,133円(税込)
発行日2025/08/01

【狼國の幻妻】後日譚 新大陸調査団の生還者 黒い双子の母親

 クロヴィス帝国が新大陸に派遣した調査団は壊滅し、狂海を越えた学者と冒険者は一人も帰ってこなかった。

 悲劇が忘れかけられた約八年後、一人の女冒険者が生還を果たした。

 粗末な小船に乗った女は、〈大瀑布の灯台〉に漂着し、自分を「新大陸調査団に参加した冒険者セドナ」と名乗った。奇跡的な生還劇をクロヴィス帝国は国威発揚の道具として使った。巨額を費やした大遠征の失敗を誤魔化すため、セドナは英雄に祭り上げられたのだ。

 ――しかし、公には語られていない事実もある。

 人類圏の境界とされてきた〈大瀑布の灯台〉に漂着したセドナは、お腹を膨らませた妊婦の姿だった。胎児の父親が誰であるかは聞かずとも分かった。

 新大陸の蛮族、リュカテオコル族にセドナは辱められていたのだ。

 セドナは〈大瀑布の灯台〉で双子の女児を出産した。金髪白肌の母親から生まれるとは思えない真っ黒な姉妹だった。新大陸を支配する蛮族の遺伝子が色濃く現れていた。

 セドナは手ぶらで帰ってきたわけではない。貴重な霊草の苗木を持ち帰ってきた。

 それは心臓病を完治させる霊薬の原料ともなる代物だった。生まれつき心臓に疾患を持つ夫と息子を助けるため、セドナは新大陸を脱出してきたのだ。しかし、既に手遅れであった。

 セドナがクロヴィス帝国に帰国したとき、ラファエルの寿命は尽きかけていた。霊薬の効果で心臓は快調に向かったが、衰弱しきったラファエルの身体は限界だった。死に瀕した愛夫から、残酷極まる不幸を告げられた。

 息子は八年前、セドナが新大陸へ旅立った翌月に病死していたのだ。夫婦のいとは夏風邪をこじらせ、あっけなく命を落とした。

 クロヴィス帝国に戻ってきたことに後悔はない。しかし、新大陸の調査団に参加していなければ、愛する息子と最期の時間を過ごせた。その後悔は一生拭えないだろう。

「夫の死に目には立ち会えたわ。それだけでも十分よ。⋯⋯私しか生き残れなかった。こうして祖国に帰ってこれたのは奇跡みたいなものだわ」

 冒険者を引退したセドナは、帝国辺境の農村で余生を送っていた。

 愛用の大斧は壁に飾られ、刃は錆びついている。自慢の筋力もすっかり衰え、薪割り程度で息切れするようになった。しかし、今の生活に不満はない。

 花壇で彩られた庭には、夫と息子の墓標が並んでいる。

「クロヴィス帝国は新大陸に第二次調査団を派遣する予定です。セドナ殿のご助力をいただきたい。冒険者組合からの要請です」

 親しくしていた受付嬢ミーギャンが突然訪問してきた理由は分かっていた。

「私、もう冒険者ではないわ」

 セドナが持ち帰ってきた霊草の苗木は、夫と息子を救ってくれなかったが、クロヴィス帝国に巨万の富をもたらした。

 心臓病だけでなく、様々な臓器の疾患を癒やす万能薬。今ではエリクサーと呼ばれている。

「二度目の遠征はやめたほうがいいわ。他の国も失敗したばかりでしょ。最初の遠征で狂海を越えられたのは運に恵まれたからよ。実際、隣国の大船団は大渦に巻き込まれて壊滅したと聞いたわ。新大陸の海は時間の流れが狂っている。ダンジョンの深層と同じよ」

「多くの国々が新大陸を目指しましたが、辿り着いたのはクロヴィス帝国の第一次調査団だけ⋯⋯。そして、無事に帰ってきた人間はセドナ殿のみです。貴方は狂海を二度も越えた」

「表向きはそうなってるわね。唯一の生還者セドナ。⋯⋯でも、この私が『に戻ってきた』なんて言えるのかしら? 私が慰み者にされてた事実は世間で知られないのよ」

 セドナは木製のベビーバスケットに寝かせた乳児を眺める。すやすやと寝息を立てる漆黒肌の双子姉妹。リュカテオコル族の血筋を受け継いだセドナの愛娘達だ。

「⋯⋯⋯⋯」

「すくすくと育っているわ。とても生命力が強い。私達とは違う黒曜石の艶肌。お医者様が言っていたわ。遺伝子が大きく異なる雑種のほうが個体としては強いって⋯⋯」

 椅子から立ち上がったセドナは、腹を痛めて産んだ双子の娘達を撫でる。父親の遺伝子がとても強い。だが、瞳の色、目元は母親にそっくりだった。

 体調を崩してばかりだった最初の子供に比べ、双子の姉妹は意気軒昂いきけんこうな乳飲み子だ。旺盛な食欲でセドナの母乳を吸い付くし、四つ這いでそこら中を歩き回る。

「新大陸では酷い目に遭ったと聞いています。だからこそ、相手に復讐したいとは思いませんか?」

「復讐? リュカテオコル族にってこと? 私はも新大陸にいたのよ。産んだ子供は二人の娘だけだと思う? そんなわけないでしょう」

 セドナは下腹部を撫でる。愛する夫ではない男に孕まされ、黒肌の子供を何人も産み落とした。

 事情を話せばラファエルは許してくれただろう。だが、愛する男が傷つく姿をセドナは見たくなかった。だから、死に際のラファエルには何も伝えなかった。

「男の子や女の子⋯⋯蛮族の赤ちゃんを沢山産んでしまったわ。あっちに残した子供達が不幸になってほしいとは思わない」

 母親としての自覚はある。我が子の幸せを願っていた。どんな経緯であれ、自分が産んだ子供には違いないのだ。新大陸を脱出し、クロヴィス帝国に帰ってきたのは優先度の違いでしかない。

 新大陸で一生涯を過ごす選択肢もあった。しかし、もっとも愛している家族をセドナは捨てられなかった。

「望まずに産んだ子供だとしても?」

「不思議に思う? それが母親という生き物よ。ミーギャンも子供を産めば私の気持ちが分かるわ」

「⋯⋯私はたぶん結婚しませんし、子供も産まないと思います」

「そうかしら? 人生どうなるか分からないわよ」

「セドナ殿は⋯⋯。こんな人生でいいんですか? 尊厳を傷つけられたままで⋯⋯!」

「ええ。私はもういいの⋯⋯。だって、ラファエルには知られずに済んだわ。あのお墓で眠る夫にとって、私は新大陸から生還した偉大な冒険者。でも、死んでしまった息子には、もっと母親らしいことをしたかったわ。それだって私が原因⋯⋯。新大陸の遠征に参加したのは私の意思よ。誰かを恨むのは八つ当たりでしょ?」

「本当に? 隠遁生活で一生を終えられるおつもりですか?」

「そうよ。持ち帰った霊草のおかげで大金が手に入ったわ。生活で苦労はしてない。母親として娘達の成長を見守るわ。⋯⋯本当は私だけで帰るつもりだった。あの子達は意図せず、こちらに連れてきてしまったわ。きっと外見で苦労する⋯⋯。だから、母親として守ってあげたいの」

「セドナ殿⋯⋯。新大陸進出はクロヴィス帝国の国是こくぜとなってしまいました」

「責任を痛感してるわ。私が霊草を持ち帰ったせいで、誰もが新大陸を楽園だと勘違いしてる⋯⋯。そんな場所ではないのに⋯⋯」

「二度目の大遠征は皇帝陛下の勅命に基づく決定事項です。帝都の冒険者組合は第二次調査団も成功させなければならない」

「私に何を期待しているのかしら? 冒険者としての全盛期は過ぎたわ。もう斧を振り回す気力だってない。娘達の子育てで手一杯よ。お墓の手入れもしなきゃいけない」

「――私も第二次調査団に参加します」

「冒険者だけでなく、冒険者組合の職員まで動員するっていうの?」

「私は医術の心得もありますから。帝都の冒険者組合は総力を結集して、今回の依頼に挑む方針です。お願いします。大遠征の成功率を高めるためにも、セドナ殿のお力が必要です」

「ああ⋯⋯。やっぱりそうなのね。貴方は今すぐ冒険者組合を辞めたほうがいいわ。万が一、新大陸に辿り着いても⋯⋯。私よりも酷い目に遭うわよ」

「もちろん、覚悟の上です」

「リュカテオコル族は未開の蛮族。文明レベルはクロヴィス帝国の足元にも及ばないわ。けれど、新大陸の呪術や薬草は私達の想像を凌駕する⋯⋯」

 セドナは胸元を指先でなぞる。かつては朱色の刺青が全身を覆っていた。奴隷巫女の呪縛から解き放たれたが、自由を手にするまでの苦労は子宮に刻まれている。

「ミーギャン⋯⋯。貴方にだけ特別に教えてあげるわ。話したところで誰も信じない。これから新大陸に向かう貴方なら実感するだろうから。⋯⋯私が調査団に参加したのは何歳だったか覚えてる?」

「当時のセドナ殿は十八歳だったかと思います」

「さすが私担当の受付嬢だわ。よく覚えているわね。クロヴィス帝国を旅立って八年、こっちに戻ってきて一年⋯⋯。十年も経ってない。でも、私の実年齢は三十路を越えているわ」

「え⋯⋯?」

「新大陸で私は十五年以上の歳月を過ごしたわ。こちらでは八年しか経っていなかった。新大陸とこちらでは時間の流れが大きく異なっているのよ。次元の渦みたいなものが狂海にある。航海中、私のお腹が急に膨らんで、半月足らずで臨月を迎えた」

「そういえば、全滅した隣国の大船団は食料が腐ったと⋯⋯。まさか時間の流れが速いせいで⋯⋯?」

「クロヴィス帝国の調査団が狂海を越えたときは逆だったわ。食料が傷まなかったのよ。当時は気候が涼しいからだと勘違いしていたわ。あの海は理屈じゃ説明できない⋯⋯」

「セドナ殿は十五年以上も新大陸に囚われていた。それでも帰ってきたのですよね」

「ある占い師が教えてくれたのよ。私が夫に会う最期の機会だとね⋯⋯。貴方も占いが趣味だから、分かってくれるでしょ」

「セドナ殿は占いを信じないタイプだと思っていました」

「ええ。昔の私はそうだったわね。今は違うわ。貴方が新大陸に赴くのを私は止めたい。でも、きっと運命だから変えられないわ。⋯⋯このお守りを貴方にあげるわ」

 セドナは翡翠のペンダントを手渡した。

「このお守りは?」

「占い師からもらったお守りよ。世界の運命が不変なら、きっとミーギャンを導いてくれるわ⋯⋯。私は娘達と残る。私が乗船していたら、狂海は越えられず、第二次調査団が新大陸に到達することはない」

 予言めいた台詞をつぶやき、セドナは悲しげに顔をうつむかせた。

(新大陸到達を阻む狂海では時間の流れが歪む。因果すらも捻じれ狂う。私がラファエルと再会するためには、占い師の予言が必要だった。あの予言を聞かなければ、クロヴィス帝国に帰る決心が定まらなかったわ。 だから、この翡翠を貴方に渡す。これは運命の道筋⋯⋯)

 翡翠のペンダントは、受付嬢ミーギャンを新大陸にいざなう道標となる。

(ごめんなさい。私は話していない秘密が沢山あるわ。だって、海を越えた先で貴方は私と再会する。私にとっては終わった過去、ミーギャンにとってはこれから始まる未来⋯⋯。本当に不思議だわ)

 意図せぬ時間遡行が運命を決める。狂海の先は時間の流れが捻じ曲げられているのだ。

(ミーギャン、貴方も新大陸でコヨトルの子供を産む。そういう運命と決まっている。だから、翡翠のお守りは返すわ)

 クロヴィス帝国の第二次調査団は三ヶ月後、新大陸に向けて〈大瀑布の灯台〉から出発した。第一次調査団を上回る規模の大船団は冒険者組合が全面的なバックアップを請け負った。補助人員として受付嬢ミーギャンも旅立った。

 そして、誰一人として帰ってくることはなかった。

【狼國の幻妻】第6話 コヨトルの棲み家 穴蔵の岩小屋にて

 クー氏族の里から程近い窪地くぼちの洞穴住居で、コヨトルは一人暮らしをしている。

 この場所はクー氏族のアポセカリー達が薬草畑を作っていた場所だった。洞穴は収穫した薬草を保管施設である。長い年月をかけて、石器で大岩をいて作られた。

 壁に刻まれた古代文字は、語り部の老婆が遺していった知識である。乱れた悪筆を解読できるのは、弟子のコヨトルだけだ。

 語り部の老婆は自分が死んだ後、クー氏族がコヨトルを必要とするように仕向けた。

 癒し手のいなくなった氏族は衰退する。たとえ追放者であっても、アポセカリーは求められる。老婆は死の間際まで「薬師の知識」と「語り部の伝承」を刻み付けた。

 思惑通り、クー氏族の酋長クサハザはクロソテカの説得に応じる形で、コヨトルが里に出入りすることを許可した。しかし、里での寝起きは許してくれなかった。

 コヨトルはクー氏族の一員となるために、大きな手柄を上げる必要があった。異人襲来の急報を聞き、クー氏族の戦士達に加わってクロヴィス帝国の調査団と密林で戦ったのは、そういう事情があった。

 冒険者に捕縛され、封魔寺院で呪狼に取り憑かれるなど、紆余曲折はあった。約十日ぶりにコヨトルは自分の家に帰ってきた。

 語り部の老婆が死んでからはずっと一人だった。けれど、思わぬ形で同居人が一人増える。今夜からは隷属の呪縛が掛けられたクロヴィス帝国の女冒険者セドナと寝食を共にする。

 蛮族の少年と人妻冒険者はお互いを嫌悪している。

 コヨトルからすれば、海の向こうから侵略してきた金髪白肌の異人女である。クロヴィス帝国では貴族らしいセドナの風貌は羨ましがられる。しかし、文化がまったく異なるリュカテオコル族では薄気味悪い容姿だった。

 セドナも内心ではリュカテオコル族を野蛮な原住民と見下している。漆黒肌の野人達が自分と同じ人間とは思えなかった。文明の利器たる鉄すら扱えず、海を渡る航海技術もない。発展と進化を拒み、密林で原始的な狩猟生活を続けている。

 セドナとコヨトルはお互いを嫌悪する。だが、人狼は奴隷巫女に惹かれてしまう。餓狼の本能には抗えない。

 夜更よふけの密林で苦しげな淫声が響く。雌獣が唸るような喘ぎの音色は、窪地の岩小屋から聞こえてくる。

 

「お゛っ♥︎ んおぉっ♥︎ んおぉっ~~♥︎ おぉっ♥︎ やめっ⋯⋯えぇ⋯⋯♥︎ なにやっでぇ⋯⋯♥︎ ぬいでぇっ♥︎ オチンポをぬぎぃってぇ! だめ! 膣内なかはいやぁっ! いやなのぉっ! だめっ! だめぇ、だっめぇっ! ひぎぃんっ♥︎ ひぎっ♥︎ ひぎぃぅっ♥︎ らめぇええええええぇっ~~♥︎」

 セドナのオマンコは盛大に潮を噴き散らし、人狼状態のコヨトルに種付けされる。最愛の夫ラファエルにだけ許した子宮の最奥に精子の侵入を許す。正常位で交尾する雌雄は、さらに結合を深める。

「――んぁっ♥︎ おふぅっ♥︎ う゛ぅぅううっ~~♥︎」

 男根の基部で膨らんだ亀頭球が膣口に捻じ込まれた。

 確実に雌を孕ませる人狼の生殖特性である。完全合体を遂げたオチンポとオマンコは、力任せな手段では引き離せない。人狼の興奮が鎮まり、こぶの膨満が収縮するまで、コヨトルとセドナの交尾は続く。

(なんて怪力なのっ! すごい力だわ⋯⋯っ! 押し返せないっ! 無理ぃっ! 万全の私でも抵抗できない圧倒的な強さ! しかも、地下祭殿で犯されたときより、私の身体も感じやすくなってるぅっ⋯⋯!! やばぁいっ! もう三回もイっちゃったぁ⋯⋯!! 好きじゃない奴のセックスで気持ちよくなるなんて⋯⋯絶対に違うのにぃ⋯⋯!!)

 セドナの拒絶心を身体は受け付けてくれない。愛液で濡れた膣襞は、包み込んだ肉茎をめる。膣道が蠕動ぜんどうを繰り返し、極太の人狼オチンポを搾精する。

 獣の世界は強者が弱者を虐げる。

 弱肉強食の摂理。優れたおんなは強きおとこに屈服しなければならない。

(気持ちよくなんか⋯⋯ないぃっ⋯⋯! 絶対っ! 違うっ!! 呪いにかけられたせいで、身体がおかしくなってるだけぇっ!!)

 両脚に力が込められなくなったセドナは、降伏するかのように股を押っ広げる。人狼に憑依されたコヨトルは、鋭い爪で荒々しく爆乳を掴み上げた。

「んぎぃんっ⋯⋯♥︎」

 セドナは背中を弓なりに反らし、豊満な乳房を差し出す。無様に大口を開けて、全身をぶるぶると震わせた。視界が揺れ動き、幽体離脱しているかのような浮遊感を味わう。夫婦のセックスでは一度も経験しなかった激しすぎる性悦に酔い痴れた。

 コヨトルも飢えた人狼の肉欲にき動かされている。膣内射精の最中に正気を取り戻す。人狼に変身した後の記憶は残っている。

 岩小屋の天窓から月明りが差し込んだ瞬間、コヨトルは獣になってセドナを犯した。逃げようとするセドナを押し倒し、寝床に引きり込んだ。

 酋長クサハザの言葉は正しかった。

 月夜は人狼の力を強める。暴走状態の凶獣を止められるのは、奴隷巫女の美女だけだった。

 たとえコヨトルがセドナを嫌っていても、呪狼は金髪白肌の異人女をつがいに選んだ。リュカテオコル族の勇士を蹴散らした屈強な女冒険者。セドナの子宮であれば人狼の仔を孕める。

「はぁはぁ⋯⋯。くそっ⋯⋯。なんでこうなった。クサハザ様の言った通りかよ⋯⋯」

 コヨトルはまだ人狼の姿が解けていない。猛々しく勃起したオチンポは、セドナの膣内に精子を送り続けている。

「襲ってきたくせに、被害者みたいなこと言わないで⋯⋯。泣き言をいいたのはこっちなんだから⋯⋯。おっぱいが痛いわ。爪が食い込んでる⋯⋯」

 セドナに言われて、コヨトルは握りめていた乳房から手を離した。爆乳には爪痕が残っていた。

「おい、お前も離れろよ。奴隷⋯⋯!」

「ちょっ、強引に引き抜けるわけ! 痛っ! 痛いっての! 下手くそ! オマンコに食い込んでるんでが分からないの!」

「抜けないのは、お前が俺のチンポを締め付けてるせいだろ。力を抜けよ! 筋肉女っ! うっ⋯⋯くぅっ⋯⋯!! なんでだ⋯⋯! おしっこが止まらねえ⋯⋯」

「バカね。おしっこじゃなくて精液。射精してるのよ⋯⋯。どんだけ出す気なのよ⋯⋯。もうぅ⋯⋯。泣きたいわ」

 祖国で帰りを待っている夫と息子には話せない。経緯を話せば許してくれるだろうが、これは立派な不義である。

(かなり濃いめの精子を出されてるわ。下腹がタプタプする⋯⋯。地下祭殿で出された精液も洗い流せてないのに⋯⋯連日で犯されちゃうなんて⋯⋯。このままじゃ不味いわ)

 セドナは襲われる直前、膣内の精液を洗い流そうとしていた。無駄な行動かもしれないが、妊娠の確率を少しでも下げたかった。だが、今夜も膣内射精を許してしまった。

 コヨトルのオチンポは元気に脈打ち、大量の精液を送り込んでくる。子宮に放たれた精子は、セドナの卵子を探し回っているだろう。ラファエルを愛しているセドナは夫以外の子種で赤子を産むなど、考えたくもなかった。

「こんな関係、お互いに望ましくないでしょ。口にもしたくないけど、このままじゃ妊娠する。赤ちゃんができちゃうわ」

「こんなんで子供ができるのか?」

「アポセカリーって薬師でしょ。性知識を学んでないわけ?」

「それなりには知ってる⋯⋯!!」

 ムキになったコヨトルは語気を荒げる。

「その割には射精だって知らなかったじゃない」

「うるさい! 黙れよ。奴隷! 俺のチンポで喘いでたくせに偉ぶるなっ!」

 

「んぎぃっ♥︎ ちょっ、やめなさいっ! オマンコを搔きまわさないでっ! 私がこうなってるのは呪いの影響っ! 本当ならっ、坊や――ぁう――ぁあ――のオチンポで気持ちよくなったりしないのぉっ♥︎」

「小便を漏らしたの知ってるんだからな!」

「ちっ、ちがぁ⋯⋯♥︎ あれはそうじゃなくてぇっ♥︎ んぁっ♥︎ あぁんっ♥︎ ふひぃ!? んぁっ~~♥︎」

 子宮口をゴリゴリと圧迫され、セドナは喘いでしまう。潮を噴き散らし、言い訳のできぬ痴態を晒す。

「お前みたいな異人女が孕むはずないっ⋯⋯!」

「はぁはぁ⋯⋯! そうだとっ、いいんだけど⋯⋯! 私だってご主人様の赤ちゃんを産みたくないわ⋯⋯!! セックスするのだって嫌! だから、協力して呪いを解かなきゃ⋯⋯!! んぎぃっ♥︎ おぉっ♥︎ ん゛んぅっ~~! んぉおおぉっ⋯⋯♥︎ お゛っ♥︎ お゛お゛お゛ぉ~~♥︎」

 オマンコに挿入されていたオチンポが引き抜かれた。

 ヂュポォッンと卑猥な水音がなる。栓が取り外された膣穴から、逆流してきた精液が流れ出た。セドナはアクメ顔で痙攣し続ける。快楽の絶頂に蝕まれていた。

 鼻息の荒いコヨトルは唾を飲み込む。気づくと、人狼状態が解除されていた。全身を覆っていた獣毛は消え去り、狼の耳や尻尾、鋭い爪もなくなった。

 体格が縮み、オチンポはぶりに戻った。痩せ細ったチビ少年。弱々しいこの姿こそ、本物のコヨトルだ。

「はぁはぁ⋯⋯はぁはぁ⋯⋯。どうしてだ⋯⋯」

 人狼の狂気が失せても、目覚めてしまった男の欲望は燻り続ける。コヨトルは我慢できなかった。引き抜いたばかりのオマンコに、小さくなったオチンポを突っ込む。

(穴の中がヌメヌメしてる。暖かい。奥は火傷しそうなくらい熱い⋯⋯! チンポを出し入れしてると、めっちゃ気持ちいい⋯⋯!! 腰の動きをやめられない。これが交尾⋯⋯っ! 子作りって、めちゃくちゃ気持ちいい⋯⋯!! 相手は異人の女だ。練習みたいなもんなんだ! あの感覚をもう一度だけっ! 自分の魂を絞り出すみたいな快感っ! あれをチンポから出したいっ! 出したいっ!)

 コヨトルは放心状態のセドナを犯し続けた。

 小柄な細身のショタは、鍛え上げられた筋肉巨女をレイプする。爆乳に手を添えると、乳輪から白蜜が滲み湧いた。過度に乳腺を刺激し続けた結果、ほんの数滴だけ母乳が分泌されたのだ。

 セドナは経産婦。愛しい男との間に子供を儲けた母親であった。幼い息子に与えていた母乳の残り汁は、まだ乳袋に残っていた。

「はむぅっ!」

 唾液を垂らしたコヨトルは、堪らず乳房にしゃぶりついた。

「ひぃんっ♥︎ あぁんっ♥︎ んぁっ♥︎」

 甘噛みの刺激は快楽に転換され、セドナは甲高く呻いた。

 母性愛を貪るかのように、セドナの母乳を搾り吸う。勃起乳首を唇で挟み込み、豊満な乳房を引っ張る。白肌に浮き出た奴隷の刺青は、セドナの魂を侵食する。

 人狼状態が解けたコヨトルの男根サイズは矮小である。封魔寺院で憑依されるまで真性包茎の皮被りオチンポだった。

 人狼の極太男根とは違う。愛する夫よりもお粗末なオチンポには負けられない。負けてはならなかった。しかし、敏感になったセドナのオマンコはイってしまう。

 

(どうしてぇっ……!? ガキンチョの下手クソなセックスでっ! 私がイィくわけがぁっ……♥︎ んぁっ♥︎ 乳首を吸われると……やばぁっ……♥︎ 疼いちゃうっ♥ 奥まで届いてない粗チンのくせにぃ♥︎ ちっちゃなオチンポで掻き混ぜてくるゆぅっ♥︎ こんな弱々しい子供にっ♥ らめぁっ♥︎ イクッ♥︎ オッパイ吸われながらイっきゅぅっ♥ ごめんなさいっ! ラファエル! 私の身体は呪いでおかしくなってるのぉっ♥ 我慢できないっ♥ イっちゃうぅっ♥︎ イっぐうぅうぅぅう~~♥︎)

 子供オチンポは、愛夫よりも遥かに劣る。性技も未熟、がむしゃらな勢い任せ。身持ちの固い一途な女冒険者は、強烈な厭悪えんおを剥き出し、蛮族の少年に憎しみを向けている。

 ――それでもセドナは絶頂した。

 奴隷巫女の呪縛で性感度が高まっている。そのせいで絶頂したのだとセドナは決めつけた。だが、それだけが原因ではない。

 ラファエルとは幼馴染み同士の恋愛結婚。ただの一度もセドナの心が浮ついたことはない。夫を深く愛する人妻の深層心理は、当人すら無自覚だった。

(あぁ⋯⋯。ラファエルじゃない男の精子が⋯⋯オマンコを満たしてる⋯⋯。わたしぃ⋯⋯浮気セックス⋯⋯しちゃった⋯⋯ぁ⋯⋯)

 夫への想いが微かにでも揺れ動けば破滅する。人妻セドナの貞節は、無意識に抱いていた恐怖心が根底にある。何よりも大切な夫婦の幸福だ。その感情に嘘はない。けれども、冒険者であったセドナは異性との出会いは多かった。

 自分に匹敵する剣豪の仲間に惹かれはしなかったか?

 的確な指示と罠解除で仲間に大金をもたらすレンジャーに好感を持ちはしなかったか?

 凄腕の弓術でモンスターを圧倒する仲間に心を弾ませなかったか?

 今までは意識してしまった男を遠ざけることで誘惑を断ち切った。己の欲望を自覚する前に家族愛で塗りつぶした。一度でも負けてしまえば、その後は堕ち続けてしまう。

 ――生まれつき病弱な夫と息子、彼らを愛さなければならない重荷から逃げたい。不純な動機で冒険者を続けていたのではないか?

 家族を一心に愛し続けた人妻冒険者は、背けていた己の本心と向き合わねばならない。

(私⋯⋯浮気しちゃってるんだ⋯⋯。最低なのに⋯⋯最悪のセックスなのに⋯⋯すっごくぅ⋯⋯興奮しちゃってる⋯⋯♥ 弱っちい蛮族のクソガキに犯されて⋯⋯間抜けな顔で喘いでる⋯⋯♥ こんなの私じゃないっ♥ 辱められて悦ぶ変態女じゃないぃっ♥)

 祖国から遠く離れた新大陸、蛮族が支配する地で夫以外の男に身体を許してしまった。

「はぁひぃ⋯⋯。ん⋯⋯ふぅ⋯⋯。あぁんっ⋯⋯♥」

「はぁはぁ⋯⋯。ちくしょう⋯⋯。異人女なんかに⋯⋯。はぁはぁ⋯⋯うっ⋯⋯くっ⋯⋯」

 月明かりが陰る。真っ暗闇になった岩小屋は、先程までの騒がしさが嘘のように静まり返っていた。セドナの淫猥な呻き声、息切れで苦しげなコヨトルの呼吸音、情事を終えた男女は体内で溜まった淫熱にもだえている。

(私が愛している男はこの世で一人だけ⋯⋯。必ず家族の待つ帝国へ⋯⋯。お家に帰る⋯⋯。たとえ蛮族の子を身に宿しても⋯⋯! ラファエル⋯⋯!!)

 たぎる肉欲を発散させた事後、セドナは強い罪悪感に苛まれていた。

 両目から悲哀の涙が溢れ出る。奴隷契約が解消されない限り、巫女となった女は人狼に子宮を捧げ続ける。

「ねえ。このままじゃ、本当に赤ちゃんができちゃうわ。どうする気よ⋯⋯」

 お互いが望まずとも懐妊は時間の問題だった。

 気不味そうにコヨトルは黙りこくる。セドナの裸体から離れようとはしなかった。白肌の異人女は薄気味悪い。だが、性交の快楽を知ってしまった。コヨトルは女と交わり、子供から大人への階段を駆け上がった。

「もう一回だ。ヤらせろ」

 目覚めてしまった性の欲求にコヨトルは従った。爆乳を激しく揉みしだきながら、ぎこちなく腰を前後に振った。しばらくするとセドナの淫らな嬌声が岩小屋から聞こえ始めた。

【狼國の幻妻】第5話 クー氏族の裏事情

 リュカテオコル族は複数の氏族で構成されている。

 各々の氏族ごとに集落を作り、密林の奥地で原始的な生活を送っていた。新大陸の蛮族文明は製鉄技術を持たず、鉄器が存在しない。金や銀、銅などは装飾品として用いられていたが、実用的な道具は石器が主流だ。

 少年コヨトルはどの氏族にも加わっていない。

 父親が大罪を犯したせいで、追放刑を受けているからだ。父親が処刑されて大罪は子に受け継がれる。氏族に参加するには、父親の大罪を贖うだけの功績が必要だった。

 幼少のコヨトルに手を差し伸べてくれた人物がいる。

 クー氏族の戦士クロソテカである。コヨトルの父親は腕利きの薬師であり、大勢の患者を救ったアポセカリーだった。クロソテカは若い頃、毒蛇に咬まれて死にかけたところをコヨトルの父親に救われた。

 クロソテカは大恩人の息子であるコヨトルを放っておけなかった。氏族頭の許しをもらって、さまざまな便宜を図ってくれた。クー氏族の里に住むことはできなかったが、立ち入りの許可をもらい、里での商売ができるようになった。

「クロソテカおじさん!! おぉーい! おじさーん!! 俺だー! コヨトルだー! 槍を下げてくれ!!」

 封魔寺院から生還したコヨトルはクー氏族の里に向かった。氏族の境界を示すトーテムポールが立てられた場所で、コヨトルはクロソテカで出会った。

「コヨトル! おぉっ! お前ぇえっ! この野郎! 生きてたのか! 本当に良かった!! 精霊に感謝だ!! ずっと姿を見なかったから心配したんだぞ!」

 笑顔で大喜びするクロソテカを見てると、コヨトルも嬉しくなった。追放者の自分を息子のように可愛がってくれている。クロソテカがいなければ、今の自分はいなかった。

「――で、その異人女はどうした? どうしてそんな奴を連れている?」

 クロソテカは不貞腐れた態度の女冒険者に槍先を向けた。薄気味悪い白肌は異人の特徴だ。杖代わりにしている大斧には見覚えがあった。

「大丈夫。この異人女はもう戦えない」

「足を怪我してるのか。だが、油断できないぞ。この大斧の異人女は⋯⋯。あの戦いで見た。やっぱりだ。間違いない⋯⋯! カマソ戦士長に重傷を負わせた怪力女だな」

 首元に刃先を突き付けられ、それまで静観していたセドナも大斧を構えた。

「待った、待った! クロソテカおじさん、この赤い刺青を見てくれよ! この異人女は俺の奴隷になったんだ!」

「はぁ? なに!? 異人女を奴隷にした?」

「ほら! これ見て。 おい! 奴隷! クロソテカおじさんにちゃんと身体を見せろ! 斧もろせ。 主人の命令だぞ!!」

 コヨトルはセドナの巨尻をバチンっと平手で叩いた。思いっきり引っ叩かれた臀部はブルンブルンと振動した。セドナは息を飲み込み、悔しさの滲んだ声で言った。

「⋯⋯っ! 見せるわ。見せます⋯⋯!」

 反抗的な目つきを向けながらも、奴隷巫女は主人の命令を順守する。包帯で隠していた爆乳を露出させ、腰巻も脱ぎ捨てて女陰を丸出しにさらけ出した。

(オッパイも⋯⋯オマンコも⋯⋯見られちゃう⋯⋯!)

 初対面の中年男に裸体を見せつける恥辱。口惜しさで下唇を嚙まずにはいられなかった。だが、セドナの裸体を見たクロソテカの感想は辛辣だった。

「血抜きした牝牛みたいな身体だな⋯⋯。なんて真っ白な肌だ。これが血の通ってる人間か⋯⋯?」

 リュカテオコル族は黒曜石の漆黒肌、それに比べてクロヴィス帝国は白肌の人間が多い。貴族の祖先がいるセドナの肌色は純白だった。クロソテカは魔除けの仕草をして精霊に祈った。

「おじさん⋯⋯。身体の刺青! これを見てくれよ!」

「しっかり見てる。確かに奴隷紋様の刺青だ⋯⋯。屈服させたのか。こいつは驚いた。どうやった? コヨトルがこの異人女を生け捕りにして、刺青を彫ったのか?」

「話すと長くなる。⋯⋯あの異人達は封魔寺院を荒らすのが目的だったんだ。奴らに捕まった俺は、地下祭殿まで連れていかれた」

「封魔寺院に行った⋯⋯!? マジか? くそ! なんてこった! コヨトル! お前⋯⋯よく⋯⋯戻ってこれたな。地下祭殿ってことは⋯⋯。を見たのか?」

「呪狼の封印が解けた。他の異人は全員、殺されたよ。生き残ったのは俺とその異人女だけ⋯⋯。ただ⋯⋯その⋯⋯。地下祭殿でおかしなことが起きた。里に戻って酋長のクサハザ様を呼んできてほしい。報告もあるし、知恵も授けてもらいたい。クー族の酋長ならきっと口伝を知ってる」

「何を悠長な。里に行くぞ。俺と一緒に来ればいいだろ。日暮れまで時間がある。いや、今は緊急時だ。許してくれるさ」

「クロソテカおじさんに迷惑をかけたくない。⋯⋯俺は封魔寺院から帰ってきたんだ。許しを得ずクー氏族の里に入るのは不味い気がする。クサハザ様の判断を仰ぎたい」

「⋯⋯そうか。分かった。その通りだな。しかし、まいったな」

「ん? どうしたの?」

「クー氏族はコヨトルの助けが必要なんだ。診てもらいたい怪我人が大勢いる。侵入してきた異人どものせいで戦士が三人死んだ。負傷した七人は死にかけてる」

「里には作り置きの薬があるはずだ」

「それは使い切ってしまった」

「えっと、それじゃあ、俺の家に在庫がある!」

「悪い。コヨトル。⋯⋯お前の家から使えそうな薬を拝借した。すまん。俺らはコヨトルが死んだと思ってたんだ。言い訳になっちまうが、十日も姿を現さなきゃ、そう考えるだろ?」

「十日だって!? え? そんなに⋯⋯? 三日も経ってないと思ってた」

「他の氏族に助けを求めたが、どこも自分のところを優先してる。それにだ⋯⋯。クー氏族はアポセカリー達に嫌われてる」

「⋯⋯そっか。ごめん。俺がちんたらしてたせいで」

 

「ともかくクサハザ様を呼んでくる。ここで待っていてくれ。それと薬を作ってほしい。俺はここで薬草を探してたんだ。コヨトルはこの辺りで傷薬の薬草を採取してたろ。俺じゃ雑草と薬草の区別がつかん」

 クロソテカは薬草採取用の編みカゴをコヨトルに手渡した。

「分かった。それは準備しておくよ」

「ありがたい⋯⋯! 大怪我で死にかけてるのはカマソ戦士長だ。恩を売れば里で暮らせるように協力してくれるかもしれないぞ!」

 クロソテカは里がある方向に走っていった。

 戦いに備えて用意していた傷薬を全て使い切ったのだから、怪我人の傷は重いのだろう。クー氏族の戦士は壊滅状態にある。調査団は次々に襲い掛かってきたリュカテオコル族の戦士達を薙ぎ倒し、密林地帯を突破した。勇猛果敢なクー氏族の戦士は特に大きな被害を受けた。

 セドナが大斧でカマソ戦士長を斬り伏せなければ、全滅するまで戦っていたかもしれない。最強の戦士長が異人女に敗北したのは、相当な衝撃であったらしい。

 カマソ戦士長が戦闘不能になると、クー氏族は逃げ出した。

「ちょっ⋯⋯! 毒芹ドクゼリが何本も混じってるじゃん。こっちは薬草もどきのシダこけだ⋯⋯。クロソテカおじさん⋯⋯! いくらなんでも大雑把過ぎない!?」

 残されたコヨトルは編みカゴで山積み状態の草を選別し始める。呆れ顔で毒草を選り分けた。

「リュカテオコル族が封魔寺院と呼んでいた古代遺跡はダンジョンになっていたわ。ダンジョンの内部は時間の流れが異なる。次元の歪みがあるから」

「いきなり何だよ。意味わかんないけど、俺らが知らない間に十日が経ってた。それの答え合わせ?」

「ええ。そうよ。冒険者の間ではよく知られている現象。知らないみたいだから教えてあげたわ」

「俺に恩を着せようたって無駄だぞ」

「⋯⋯坊やはクー氏族に属しているのね。大勢殺しちゃって悪かったわ」

 絶対服従の誓約は心身を支配する。セドナの命はコヨトルが握っていた。生き残るためには、媚びへつらってでも足掻き続けなければならない。

「俺はクー氏族と取引してるだけだ。どこの氏族にも属してない。だから、クー氏族にお前を引き渡す義務もない」

「殺されずに済みそうで安心したわ。⋯⋯考えてみれば当然だった。坊やは私を奴隷としてこき使うんだものね?」

「家に戻ったら、お前には薬草畑の雑草抜きをやってもらうからな。足が治ったら薪割りや水汲みもだ。覚悟しろ」

「長閑な暮らしをしてるのね。想像以上に牧歌的な奴隷生活だわ」

「は? ぼっか⋯⋯てき⋯⋯?」

「穏やかで素朴ってこと。雑草抜き、薪割りね。いいわよ。それくらいはしてもいいわ。だけど、私は故郷に帰りたい。待っている家族がいるのよ」

「家族⋯⋯。夫と息子がいるんだっけ?」

「ええ。そうよ。坊やにだって家族はいるでしょう」

「いないよ。父さんは死んだ。顔も覚えちゃいない。母さんはいない⋯⋯。俺はずっと一人だ」

「さっきの戦士は? 親しくしてたじゃない。あのおじさんは親戚じゃないの?」

「クロソテカおじさんは父さんの知り合い。父さんは腕利きのアポセカリーだったから助けた人が大勢いる。その一人だよ」

「なぜ父親は死んだの?」

「そんなのを聞いてどうする」

「気になるからよ。しばらくは奴隷生活。部族の内情を知っておいて損はないでしょ?」

「前代の部族王を助けられなかった。父さんはわざと助けなかった⋯⋯。王様に成り代わろうとして毒を盛った。そう言われてる。そのせいで処刑さ。大罪人の息子になった俺は追放刑ってわけだ。満足したか?」

「クー氏族はアポセカリーに嫌われているのよね。先ほどの会話で耳にしましたわ。坊やの父親が処刑されたのと関係が?」

「父さんが処刑された後、関与を疑われて他にも殺された。罰せられた人間が沢山いる。クー氏族は潔白を証明するために、クー氏族の先代酋長は若いアポセカリーを見せしめで殺した。⋯⋯でも、先走った処刑だった。アポセカリーは横の繋がりが強い」

「それでクー氏族にはアポセカリーがいない?」

「全員、出て行った。他の氏族に身を寄せたんだ。俺の師匠になった語り部の婆さんも里を捨てた一人。⋯⋯今のクサハザ酋長になってから、クー氏族も変わった。だけど、氏族を抜けたアポセカリーは戻ってきてない。そのおかげで追放者の俺も里の出入りを認めてもらえてる」

 コヨトルの説明は概ね正しい。しかし、あえて語っていない真実もあった。

 アポセカリー達が毛嫌いする理由は、先代部族王の死を発端に起きた大粛清で、クー氏族の戦士達が処刑人を務めたからだ。無実の人間が王殺しに関与したと決めつけられ、殺されていった。

 その汚れ仕事をクー氏族は一手に担った。

 ◆ ◆ ◆

 クー氏族の酋長クサハザは、羽根冠を被った老女だった。大樹の年輪を連想させる皺の濃さ。鷹のように鋭い眼力の長老である。

 封魔寺院で起きた出来事を包み隠さず話した。人狼に変身したコヨトルがセドナと交わったこともクサハザに打ち明けた。

「こいつは不味いことなったねえ⋯⋯。コヨトルは呪狼に憑かれちまったわけだ。そんで、そちらの異人女は奴隷巫女の役割を負った」

 地べたに敷いた茣蓙ござ胡坐あぐらを組んだクサハザは、コヨトルとセドナを交互に見る。

「真昼間は安定しとるようだ。どうなるかは月夜が出てからだね」

 クサハザの命令で人払いがなされていた。

 クー氏族の戦士達は遠ざけられている。何人かはセドナに激しい憎悪を向けている。

「クサハザ様⋯⋯! 俺の身体はどうなってるんですか!? 地下祭殿で俺は呪狼に内蔵を掻っ捌かれた。⋯⋯頭から喰われた痛みも覚えてる。でも、今は傷一つないんだ」

「呪狼の憑代よりしろ⋯⋯。コヨトル。お前さんは人狼になったんだ。語り部の婆から聞いてないかい?」

「ある。婆さんは精霊憑きって呼んでた」

「まあ、精霊憑きの一種には違いない。だがね、森の善良な精霊とは大きく異なる。封魔寺院で眠っていたのは邪悪な神霊だ。部族王にすら御せぬ凶獣さ。⋯⋯受肉しちまったのは仕方ない。幽体のままで祟りを起こされるよりは良かった。不幸中の幸いだ」

「じゃあ、俺の身体は大丈夫なのか?」

「欲求を発散している間は平気さね。人狼の力は月夜で強まると言われている。欲求の高まりを抑えたかったら、そこの女奴隷を抱きな」

「え!? だ⋯⋯だく⋯⋯?」

「呪狼は人間を甚振いたぶり殺し、美しく強い女を犯す。そういう邪神なんだよ。巫女は花嫁みたいなもんだ。そこの異人女は呪狼に惚れ込まれちまった。だから、奴隷紋様を魂に刻み込んだ」

 それまで黙って聞いていたセドナは思わず口を挟んでしまう。

「ちょっと待ってほしいわ。つまり、私は夜になったら、人狼に犯されなきゃいけないわけ?」

「おぉ、異人にしては理解が速い。そうなるの。ほぉ? 嫌そうな顔だな。他の女奴隷を用意すれば別だろうが、呪狼の好みは分からん。お前さんのように白肌の異人が好きなのやもしれん」

「封魔寺院に呪狼は封印されていたわ。もう一度、封印できないの?」

「さてな。邪神を封じた知識をクー氏族の酋長は持ち合わせん。⋯⋯ウェドー氏族の酋長ならば知っていたかもしれん」

「ああ、そう。だったら、ウェドー氏族の酋長に聞けばいいのね?」

「生憎だがウェドー氏族は滅びたのだよ。口伝も絶えた。誰にも聞けやしない」

「ちょっ! そんなっ⋯⋯! もっといい方法が⋯⋯なにかあるはずだわ⋯⋯!」

 セドナは慌てふためいている。同じ女性であれば分かってくれるはずだと、クー族の酋長に情で訴えかけるが、返ってきた反応は冷淡なものだった。

「セドナという名であったな。お前さんは戦士達を殺し過ぎた」

「それは⋯⋯。ええ、そうよ。だけど、先に襲ってきたのは貴方達よ。私は人間狩りをしてたわけじゃない。逃げた敵は追わなかったわ」

「どんな理由であれ、リュカテオコル族の土地を侵犯した。本来なら〈血の復讐〉をすべきところだが、人狼の奴隷巫女に手出しはしない」

「私を罰しないでいてくれるってことかしら?」

「お前さんが死ねば代わりを用意しなければならなくなる。奴隷巫女がいなくなれば、飢えた人狼は人間を喰い殺す。お互いのためにも、大人しく身を捧げてくれることを願おう」

「クサハザ様、俺はこんな異人女を抱くつもりはないよ。地下祭殿では正気を失ってたんだ。今はもう平気だ。自我を取り戻した。そもそも⋯⋯こんな真っ白肌の太っちょ女なんか好きになれない!」

「あら。随分と言ってくれるじゃないの。私だって願い下げよ。私には故郷に夫もいるし、息子だっているわ。蛮族のクソガキに何度も身体を許したりしない!」

 お互いが意地になって反目し合う。

 そんな二人を年長者のクサハザは物静かに眺めていた。

「夜になってみれば分かることさね。コヨトルには傷薬を作ってもらうが、しばらく里の出入りは禁じるよ。そこのセドナもじゃ。戦士達はお前さんを憎み、恐れておるのだ」

「カマソ戦士長の容態が悪いって、クロソテカおじさんに聞いた。傷薬は急ぎで必要なんじゃ?」

「材料がまだ足りんのだろう。傷薬の調合が終わったら、狼煙を上げて教えておくれ。昼間に使いを出す。コヨトルの家に置いてあった薬を無断で使っちまったからね。埋め合わせの食料もそんときに届けるよ。必要なもんは遠慮なく言いな」

 クー氏族の酋長クサハザは、根本的な解決手段を示してくれなかった。呪狼という邪悪な神霊が、どんな存在であるかを教わった。氏族の酋長にだけ代々受け継がれる口伝の秘密に、呪狼に憑かれた人間が人狼になる逸話があった。

 その逸話通りであれば、人狼は奴隷巫女と交尾しなければ、月夜の飢餓を満たせない。

 封魔寺院に呪狼を封じたのは数百年も前に君臨した部族王である。ウェドー氏族出身だったその部族王は、黒曜石の祭壇に呪狼を封じ込め、深い眠りにつかせた。呪狼を深い眠りに導く方法は、ウェドー氏族の滅亡で失伝している。

「仕方ない⋯⋯。急いで薬を調合しなきゃ⋯⋯。忙しくなる。家に帰るぞ。ついてこい。奴隷」

「坊や、私にはセドナって名前がある。名前で呼んでくれない?」

「奴隷は奴隷だろ。それとな、俺を『坊や』って呼ぶんじゃない。これからは『御主人様』と呼べ。これはだぞ」

「分かりました。

 奴隷巫女になってしまった女冒険者は、狼憑きの少年に歯向かうことができない。絶対服従を象徴する朱色の刺青は仄暗く光っていた。

(最悪だわっ! この私が未開部族のクソガキに従わなきゃいけないなんて! 身体に刻まれた奴隷の呪縛⋯⋯! 絶対にこの呪いを解いてやるわ⋯⋯!!)

 抑えきれない怒気で頬をピクピクとひくつかせる。新大陸調査団でたった一人の生き残りとなったセドナは、呪狼の支配を断ち切り、愛する家族が待つ祖国に帰ると誓う。

【狼國の幻妻】第4話 奴隷生活の幕開け

 一刻の間、人狼状態のコヨトルは放心状態で動かないセドナと繋がっていた。精液を撃ち尽くし、心身を焦がすような暴力的な興奮が鎮火する。時間をかけて、コヨトルは少年の姿に戻っていった。

「はぁ⋯⋯はぁ⋯⋯。うぅ⋯⋯。いた⋯⋯。頭がいてぇ⋯⋯。どうなって⋯⋯?」

 正気を取り戻したコヨトルは猛烈な頭痛に苦しむ。脳が上書きされ、人狼になって侵入者を惨殺し、ムカつく女冒険者を凌辱した記憶が流れ込んでくる。

「俺は呪狼に喰い殺されて⋯⋯。いや、封魔寺院の侵入者を生贄に⋯⋯。違う⋯⋯! これは俺じゃな⋯⋯どっちだ⋯⋯分からない⋯⋯。俺は⋯⋯どうなっちまったんだ⋯⋯?」

 儀式が終わり、役目を果たした祭壇は粉々に砕け散った。黒曜石の破片が周囲に散乱する。

「はぁはぁ⋯⋯。祭壇が壊れてる⋯⋯? いったいどうして⋯⋯?」

 調査団の白骨体があちらこちらに転がっている。

「異人どもは全員、死んじまった⋯⋯のか⋯⋯?」

 血の海だった地下祭殿が、今は血痕が一滴も残っていなかった。儀式を生き延びた者はコヨトルとセドナの二人だけ。他の人間達は降魔儀式の生贄に捧げられた。

「⋯⋯っ!」

 生存を喜んだのも束の間、コヨトルは驚きで硬直した。

「なぁっ⋯⋯んな⋯⋯!?」

 自分のオチンポが生暖かい柔肉に包まれている。ぬめぬめとした股の割れ目は小便臭い。汗臭さも混じった不快な匂いで思わず顔を背ける。だが、挿入したオチンポを引き抜く気にはなれなかった。

(なんでだ!? 気持ち悪い穴にオチンポを突っ込んでるのに⋯⋯すげぇ気持ちいいぞっ⋯⋯! 薄気味悪い白肌の⋯⋯! 太っちょの異人女なのに⋯⋯!!)

 人狼状態時の連続射精で萎びていたオチンポが勃起する。だが、コヨトルは人間だ。男性器は元々の少年サイズに戻っていた。

「はぁはぁ⋯⋯なんか⋯⋯わかんないけど⋯⋯! おしっこ⋯⋯出したい⋯⋯!!」

 真っ赤な顔のコヨトルは腰を弱々しくカクつかせて、下手っぴな前後運動を繰り返す。死体のように動かないセドナに覆いかぶさり、豊満な巨尻に押し返されぬよう、満身の力でオチンポを押し出した。

「⋯⋯あっ⋯⋯くぅ⋯⋯!! はぁはぁ⋯⋯。おしっこ⋯⋯異人女のオマンコに出しちまった⋯⋯。なにやってんだ⋯⋯おれ⋯⋯」

 コヨトルは初めて自分の意思で射精した。気持ちの悪い行為だったが、性欲の本能に抗えなかった。深呼吸で息を整える。童貞卒業の興奮が冷めてくる。自分のみっともない行為が恥ずかしくなってきた。

「白い汁⋯⋯? ぬちょぬちょしてる⋯⋯これって⋯⋯。え? この白いヤツ⋯⋯。俺のオチンポが出した⋯⋯?」

 引き抜いたオチンポから垂れる精液を見て、コヨトルは不思議そうにしている。

「――精液。それは『おしっこ』じゃないわ」

 上体を起こしたセドナは、目元に垂れかかった自分の前髪を払いのける。大きな溜め息をつき、膣口から逆流する精液に絶望する。

「うわぁっ!? いてっ!」

 腰を抜かしたコヨトルは、すっ転んで尻を石床に打ち付けた。尾骨に奔った激痛で身をよじらせ、涙目になっている。

「泣きたいのはこっちよ⋯⋯。もう⋯⋯避妊薬なんて持ってきてないわ⋯⋯。最悪。本当に最悪⋯⋯。大丈夫なんでしょうね⋯⋯これ⋯⋯」

「お前⋯⋯! なっ、なにをした? 俺に何したんだ!」

「それもこっちの台詞よ。坊やは祭壇から現れた怪物狼に憑依されて⋯⋯はぁ⋯⋯私をレイプしたの」

「れい⋯⋯ぷ⋯⋯?」

「強姦。無理やりセックスしたのよ。坊やの部族では交尾とか、性交って言ったほうが分かる? 私達は子作りしちゃったの!」

「子作り⋯⋯? げぇ⋯⋯!? 異人女に子供なんか産んでほしくないぞ!」

「ええ。そうね。私だって嫌だわ。故郷に旦那と息子がいるってのに⋯⋯。浮気じゃなくて、これは事故みたいなもんだけど⋯⋯はぁ⋯⋯もぅ⋯⋯最悪⋯⋯。未開部族のガキんちょとセックスしたなんて、家族には言えないわ。絶対に墓まで持っていく」

「お前、その刺青は⋯⋯」

 コヨトルはセドナの身体を指差す。リュカテオコル族の奴隷紋様が刻まれている。朱色の刺青は、たとえ血肉が朽ちて、生まれ変わっても、誓いを果たす。けして消えぬ、魂の誓約であった。

「気付いたらこうなってた。人狼の呪いってところかしら? 刺青には意味があるんでしょ。私の身体に彫られた紋様はどんな意味があるか分かる?」

「家畜の焼き印と似てる。たぶん奴隷の印だ。もっとよく見せろ。えっと⋯⋯これは⋯⋯〈リュカテオコル族のコヨトルにを誓う巫女〉って書いてある」

「そういうこと。だから、坊やに犯されてるとき、身体が動かなかったわけね⋯⋯。ねえ。坊や、この刺青、消せる?」

「いや、刺青は消せないだろ」

 コヨトルは転がっていた冒険者の白骨体から服を剥ぎ取る。腰布で恥部を隠し、取り上げられていた自分の弓矢や短剣を取り戻す。その次に、真っ暗な地下祭殿で唯一の光源となっていた鯨油ランプを弄り始めた。

「普通の刺青じゃないんだから消す方法はあるはずだわ。それと、そのランプを傾けないで。火が消えるわよ。扱い方が分からないなら地面に置いておきなさい」

「⋯⋯うるさい。うるさい! 俺に! 命令するな! 異人女!」

 コヨトルは不機嫌そうに言い返す。だが、灯りが消えれば困る。情けない気持ちになったが、言われた通りにランプを地面に置きなおした。

「はぁはぁ⋯⋯。痛っ⋯⋯。ああもう⋯⋯。利き足が折れちゃってるわ」

 セドナも仲間の白骨体から遺品を漁る。学者の鞄を漁り、目当ての回復ポーションを探す。だが、襲われたときに瓶が割れて、中身がなくなっていた。

(船酔いで回復ポーションをがぶ飲みしなければ⋯⋯はぁ⋯⋯。せっかく旦那が調合してくれたのに⋯⋯)

 回復ポーションを探し回ったが、収穫は得られなかった。骨折を治すような高級ポーションは、戦いの最中に使用されてしまったらしい。

「なんで⋯⋯嘘でしょ⋯⋯。なんで私の荷物だけ燃えてるのよ⋯⋯」

 背負ってきたバックパックが燃え尽きていた。近くには壊れたランプが落ちている。

(あ⋯⋯! これって私が怪物に投げつけたランプ⋯⋯!)

 祭壇から飛び出した呪狼は、炎に耐性があった。無意味な攻撃で、着替えが入っていた荷物を燃やしてしまった。

(しょうがないわ。仲間の遺品を漁ろう。このまま全裸で過ごしていたら、また坊やに襲われるかもしれないわ)

 セドナは包帯で爆乳を覆い隠す。腰巻には大きな毛皮のマントを使った。右足の手当てには、男冒険者の大腿骨だいたいこつを添え木に用いる。申し訳なく思ったが、おかげで二足歩行ができるようになった。

(よしっ⋯⋯! 大斧を杖代わりにすれば歩けるわ)

 立ち上がったセドナの股から白濁色のしずくが滴り落ちた。膣内に射精されたコヨトルの精液が垂れている。

「⋯⋯⋯⋯」

 泣き言は漏らさない。セドナは強い女だった。

 身体を辱められてしまったが、命は失っていないのだ。調査団で唯一の生き残りとなった。ここで白骨体になった仲間達はクロヴィス帝国には帰れず、二度と家族と会えない。それに比べれば、強姦された程度は安いと切り替える。

「ランプは一番上の取っ手を持ちなさい。厚手の黒皮が巻いてあるところは熱くないわ。燃料は鯨油。クジラ肉から搾り取った油よ。危険なものじゃないわ。でも、防風フードのガラスは触れちゃダメよ」

 セドナの助言に従って、コヨトルはランプを持ち上げる。

「⋯⋯地上に戻るわ。マッピングの地図はインクが消えてたわ。食糧は多めに持ちましょう。迷うかもしれないわ」

 ダンジョンは帰路のほうが辛い道のりになる。セドナとコヨトルがいる地下祭殿は、封魔寺院の最下層だ。地上の光を拝むには三階層の迷宮を再び突破しなければならない。

「協力しましょう。私は故郷の国に帰りたい。坊やは村に戻りたいでしょう。いろいろとあったけれど、地上に戻る目的は一致してるわ。手を取り合える。坊やが私にしたことは忘れてあげる。⋯⋯私も忘れたいから」

 セドナは優しく語り掛ける。しかし、コヨトルは奴隷刺青の紋様をじっと眺めていた。

「――狼の鳴き真似をしてみろ」

 主人は命令した。絶対服従を誓った奴隷巫女に拒否権はない。

「アオォオォオーーーーンッ!! アォオオオオオオォォーーーーンッ!!」

 セドナは四つ這いになり、雌狼になりきって鳴き声をあげる。

「下手くそ⋯⋯。それ。犬だろ」

 コヨトルは滑稽な姿を晒すセドナを嘲笑する。

「ぐぅっ! 身体が勝手に! まさか⋯⋯!?」

「語り部の婆さんが言ってた通りだ。本物の奴隷は主人に逆らえない。朱色の紋様は魂の誓約⋯⋯! お前は俺の命令に歯向かえない! 絶対服従なんだ!」

「やめなさい。後悔するわよ。せっかく歩み寄ってあげたのに⋯⋯!」

「うるさい! 恩着せがましいにも程があるぞ。そもそもお前らのせいで、俺は無理やり連れてこられたんだ。俺の奴隷としてこき使ってやる。俺を出口まで案内しろ。それが次のだ!!」

 肉体に呪狼の力が宿っていた。勝ち誇った表情のコヨトルは、餓狼の大口で笑う。両端の口角が裂けて、人喰い狼の牙が見えた。生えてきた狼の尻尾を嬉しそうに振っている。

「分かったわ⋯⋯っ⋯⋯! くぅっ⋯⋯!」

 こうして女冒険者セドナの奴隷生活が幕を開けた。

【狼國の幻妻】第3話 降魔交尾 ― 狼少年♥人妻冒険者 ―

 クロヴィス帝国の調査団は古代遺跡の最深部で全滅した。原住民の戦士達を退けた一流冒険者は、為す術もなく呪狼に虐殺されてしまった。

 遺跡の深部に潜る道中、調査団は気付くべきだった。封魔寺院の各階層は石扉で塞がれていた。侵入者を防ぐためではない。最深部に封じた怪物を地上に出さないための封印だ。

 冥府の神に忌み嫌われた人狼は、不死身の呪いがかかっている。人間の手では、けして殺せない怪物。冒険者達は奮闘したが一人ずつ踏み潰されていき、学者達も逃げ切れずに殺された。

 祭壇の周囲に血の海が広がった。

 黒狼は悦びの雄叫びをあげる。かろうじて生き残っているセドナも倒れ伏して起き上がれなかった。大斧の攻撃は一切通じず、咆哮の衝撃波で壁に叩きつけられて動けなくなった。

(くっ⋯⋯。気絶してたわ⋯⋯。頭を強く打ったみたい。立ち上が⋯⋯。だめ⋯⋯ね⋯⋯。足に力が入らない⋯⋯動かない⋯⋯。骨を折られた⋯⋯みたい⋯⋯)

 誰かの助けは期待できない。他の冒険者は皆殺しにされ、死体は原形を留めていない。

「うくっ⋯⋯! あ⋯⋯ぁ⋯⋯!」

 冒険者の仕事には危険が伴う。覚悟はしているつもりだった。薄れゆく意識の中、セドナは故郷に残してきた夫と息子に詫びる。

(ごめんなさい。貴方⋯⋯。必ず帰るって約束したのに⋯⋯。生きているのは⋯⋯私と⋯⋯)

 原住民の少年コヨトルも死にかけていた。

 腹部を切り裂かれて内臓が溢れ出ている。

「んぎぃっ⋯⋯。はぁはぁ⋯⋯ごっ⋯⋯ぶぅっ⋯⋯! がはぁ⋯⋯。はぁはぁ⋯⋯!」

 なぜ呼吸ができているのか不思議なくらいだった。口元を血で濡らした黒狼はコヨトルに近付く。

 頬まで裂けた大きな口を開け、子供の小さな身体を丸呑みにした。肉体を捕食し、魂魄を咀嚼する光景をセドナは目撃した。

(食われた⋯⋯。え⋯⋯? なに⋯⋯!? へ? な、なぁ⋯⋯!? あれは⋯⋯なんなの⋯⋯!?)

 呪狼はコヨトルを取り込み、徐々に一体化していった。

 この世に受肉する器として邪神はリュカテオコル族の少年を選んだ。

「まさか⋯⋯坊やの身体に憑霊したっていうの⋯⋯!?」

 冒険者が真っ先に殺されたというのに、セドナだけが生かされていることにも理由はあった。セドナは調査団に参加した女達の中で、もっとも頑丈な身体をしていた。

 生かされた人間二匹は、部族の少年と屈強な女冒険者。

 オスメスがそれぞれ一匹ずつ。

 飢えを満たした呪狼は少年コヨトルの身体に受肉する。傷口を超常的な回復能力で完治させ、手首を縛っていた縄を引き千切る。

 邪魔くさい腰布を取り払う。皮被りの包茎オチンポがいきち、ずる剥けの巨根へと肥大化した。槍のように鋭い亀頭、陰茎の根本が隆起し、極太のこぶが出来上がる。

 貧弱な少年は人狼に生まれ変わった。

 漆黒の獣毛が全身を覆いつくし、手足には鋭い爪、大きな尻尾が生えた。セドナが伝説上の魔物と笑い飛ばした人狼は、この世に降誕した。

 呪狼がわざわざ人間の器に入った理由をセドナは察した。人狼になったコヨトルは、大量の我慢汁を垂れ流している生殖器をセドナに向けた。

「くっ⋯⋯くるなぁ⋯⋯! やめろっ! やめ⋯⋯! ケダモノめ!」

 血塗れで這いずり回るセドナに人狼コヨトルは襲いかかる。性交の邪魔となる革製防具を剥ぎ取り、女陰を守る下着を千切ちぎる。

「ガルゥウッ!! ガウゥウ! グヴルゥウゥゥゥゥッ!!」

 四つ這いで逃げるセドナの桃尻を爪で鷲掴み、人狼は膣穴に押し当ててくる。折れた足を庇いながら、必死に抗い続ける。

「来るんじゃないわよ⋯⋯!!  私に触れるなぁっ⋯⋯!!」

 匍匐ほふく前進ぜんしんで進み続け、やっと目的地に辿り着いた。血塗れのセドナは手を伸ばし、戦闘の最中に落としてしまった愛用の大斧を拾う。

(――掴んだ! 大斧で胴体をぶった切ってやるわ!!)

 呪狼にはどんな攻撃も効かなかった。しかし、コヨトルに受肉した今ならば、大斧の攻撃が通じるかもしれない。大斧の柄を握りしめ、背中に覆い被さっている人狼を攻撃しようとした。

 汗で蒸れた股間を亀頭で突かれる。挿入が成功せず、人狼は苛立ちを募らせていた。

「くらっ⋯⋯ぇっ⋯⋯あぁ⋯⋯! きゃあああぁっ⋯⋯!」

 反撃の企みは大失敗に終わった。血溜まりで這いずり回ったセドナの手には、仲間の鮮血が付着していた。脂肪分がたっぷり含まれた血液のせいで、大斧を上手く振れなかった。

 大斧がすっぽ抜けて、再び床に転がった。

「それだけは! やぁっ⋯⋯だめぇえええっーー!!」

 絶望に打ちのめされたセドナは、ほんの一瞬だけ抵抗を緩めてしまう。その緩みの一刻が致命打となった。腰のくびれを掴まれ、骨盤ごと巨尻を後ろに引っ張られた。

 ぢゅぷっ!! ぢゅゔぅぶぶぅぷっ⋯⋯!!

 セドナは両目を見開く。驚愕の表情で固まり、呼吸が止まる。

(いやぁっ! こんなの! 嘘よ! 挿れられぢゃったあぁ⋯⋯!! 出ていきなさいよぉ! 私の身体はラファエルだけのぉ⋯⋯!! んぃひぃっ!?)

 人狼のオチンポがついにオマンコを貫通した。膣穴を潜り抜けた細長い亀頭は、力任せに膣道を突き進む。

「痛っ! 痛いぃ⋯⋯!! やだっ⋯⋯!! いやぁあああああああああああああああああああああああぁぁ!! おぉっ⋯⋯んひぃっ! やめなさいっ! 抜いて! 今すぐ抜ぎぃっ! おぉふぅっ♥ んなぁぁっ! んがぁっ! んぁっ! いたぃっ! 嫌だ! やめてぇ! やめなさいよぉ! んふぃ!? ひっ! んぅっ! ひぎぃぃぃぃいっ~~!!」

 人狼はセドナのオマンコを猛攻で蹂躙する。愛液の濡れが不十分な膣襞を無慈悲に痛めつけ、高速ピストンで子宮を突き上げる。

「あっ! あ゛っ! あぁあぁっ⋯⋯!! ひぃんっ⋯⋯! んぁっ! おぉっ⋯⋯! んおぉお⋯⋯お゛ぉぉっ⋯⋯!! ごわれぢゃうぅっ! ぎっ!? ふぃひぃっ! ぐぎぃっ! お゛っん! お゛っん! お゛っん! お゛っん! お゛っん!」

 想像を絶する怪力で全身を揺さぶられる。

 四つ這いのセドナは、両肩の関節に大きな負荷がかかり、不様な醜態を晒してしまう。

 激しい穿ち攻めを受ける臀部の媚肉がしなる。騒々しい肉音を奏で、人妻冒険者のオマンコに獣棒が沈む。凄まじい勢いで引き抜き、亀頭のカリが膣口から出た瞬間、暴力的に押し挿れる。

「んぉお゛ぉっ! んぎぃっ!? んぁっ! やぁっ! いっ、いやぁあぁっ! んぎぃっん!! んひぃ! ふひぃ! んおぉぉほぉっ⋯⋯!! お゛っん! お゛っん! お゛ぉおぉおお!」

 あられもない汚声でうめえる。

 熟達の冒険者セドナは、人狼の交尾に完全敗北を喫している。貧弱な夫といつくしんだ夫婦の営みでは、こんな乱れ方はしなかった。

(オチンポで子宮が押しつぶされる⋯⋯!! デカすぎる⋯⋯! 痛い⋯⋯! 力任せに暴れるから⋯⋯! 逃げなきゃいけないのに! んぐぅっ!? 強いっ⋯⋯! うぅっ! んぁっ! 激しいっ!! 腰が砕けそうっ⋯⋯!! このままじゃ壊れぢゃう⋯⋯!!)

 筋肉質の巨尻は波打つ。けたたましい肉音だった。「ばちんっ! ばちんっ! ばちんっ!」と地下祭殿の天井と壁で反響する。

 惨めな雌声を叫びながら、真っ赤に腫れ上がった巨尻を捧げ上げる。

(そんなっ!? なにっ、これぇ! 身体が勝手にっ⋯⋯♥)

 セドナの意思に反し、凌辱に苦しむ女体は人狼の交尾に順応する。膣道を愛液で満たし、肉厚な襞で人狼の極太オチンポを優しく包み込む。肢体は服従のポーズで射精を懇願する。

「ひぐっ♥︎ ん゛んぅ♥︎ んあぁ♥︎ ダメ! ダメッ! ダメェえええええ!! 抜いて! 抜きなさいよぉ! 今すぐに! じゃないと、わたしぃっ! いっ!? いぃっ! いっぐゅぅ♥︎ んあああああああああああああああああああああああああああああああああああぁーー♥︎」 

 汗だくの身体をぶるぶると震わせたセドナは絶頂に達した。

 我慢してた黄色の小便を噴き洩らし、人狼のオチンポを咥えたオマンコが蠕動ぜんどうする。高められた膣圧は人狼の逸物を締め上げる。膨張した亀頭が子宮口に密着し、射精の準備は整った。

(――出されるゅっ♥)

 全身が炎に包まれたかのような熱気を感じる。地下祭殿の古代文字が赤黒い光を放つ。仲間達の死体が泥々に融解し、ほんの数秒で白骨化していった。溶け出した血肉は、漆黒の祭壇に集まり、吸い込まれていった。

「お゛っ♥︎ んぎぃ♥︎ ふぅっ♥ ふぅ⋯⋯ふぅぅ⋯⋯んがぁ♥ んぐぐぅぅぅゔぅーー♥︎」

 極太オチンポの根本には大きなこぶがあった。雄狼の生殖器には亀頭球と呼ばれる部位がある。交尾時に膨満し、雌狼の膣穴から陰茎が外れないようにする。

(おかじくなるゅうぅっ⋯⋯♥ こんなっ⋯⋯♥ オチンポが膣内で固着したっ⋯⋯♥)

 膣道に食い込んだ亀頭球は膣口を塞ぎ、交尾の結着度を極限まで高めた。女冒険者と人狼の交わりは解けなくなった。

「あぅ♥︎ んぁ♥︎ あぁっ!? んぁああああああああああああああああああぁぁぁ♥︎」

 放たれた精子は、激流となって子宮を襲う。人狼は鼻息を荒くしながら、射精に心血を注いでいる。

(精液っ⋯⋯! 膣内なかにっ! オマンコが溺れるっ⋯⋯♥)

 セドナは邪神に認められた。

 調査団にはセドナよりも若い女がいた。しかし、呪狼の交尾に耐える強き雌は一人だけだった。

 受肉するに相応しい霊媒体質の少年、巫女の素質を備えた豊満な美女、そして祭礼の生贄となる大勢の人間達。

 この場には降魔儀式を執り行う材料が揃っていた。

(ごめんなさい⋯⋯。ごめんなさい⋯⋯! 許して⋯⋯! ラファエル⋯⋯。あなた以外の男に膣内なかしされちゃった。オマンコに蛮族の精子が流れ込んでくる⋯⋯。満たされる⋯⋯! もし妊娠しちゃったら⋯⋯わたしはもう⋯⋯ラファエルのところには帰れないっ⋯⋯!!)

 敗北を認めたセドナの魂魄に服従呪印が刻まれた。リュカテオコル族の特徴的な刺青は、部族社会での身分を示す。

 セドナの白肌に浮かび上がった赤黒い紋様の意味は、〈リュカテオコル族のコヨトルにを誓う巫女〉という奴隷宣言であった。