2025年 1月21日 火曜日

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【12話】夢見の館

NOVEL勇者母の魔物堕ち【12話】夢見の館

 魔王生誕祭の最終日。ルミターニャは子育てを楽しみながら、性奉仕婦の仕事もこなしていた。

 オロバスはルミターニャを再び孕ませようとしなかった。しかし、持て余した性欲は抑えきれない。

 馬頭鬼族の頂点に立つ族長は、君主であると同時に種を牽引する雄なのだ。

 出産を終えたばかりのルミターニャは、まだ膣口が使えない。

 爆乳と尻穴でオロバスの性欲を受け止めていた。

 この4年間で仕込まれた性技を存分に活かし、妖艶な媚体で睾丸に蓄えられた精子を搾り取る。だが、ルミターニャ自身の淫情は解消できず、溜まる一方だった。

(はぁ♡ やっぱり性奉仕はオマンコでないと⋯⋯♡)

 結局、淫母に堕ちた身体は自制できない。朝勃ちを鎮める性奉仕で、ルミターニャとオロバスはセックスに及んでしまう。

 ただし、避妊具コンドームを正しく使っての性交だった。

「なんかさ。付けたり外したりするの、めんどくさい。このゴム。ぬるぬるするし⋯⋯」

「オロバス様。いけません。私が外してさし上げますから、ジッとして動かないでください」

 オロバスの男根は一度の射精で大量の精液を放つ。避妊具コンドーム先端の精液溜まりがパンパンに膨れてしまう。そのため射精する度に付け直す必要があった。

 紫色の薄ゴムをルミターニャは丁寧に剥ぎ取る。

 巨根を覆った避妊具コンドームの外側に、自身の膣液と陰毛がねっちょりと付着していた。

 外したゴムはベッドの隅っこへと放る。伸びきった8個の避妊具コンドームが無造作に捨て置かれていた。

 ルミターニャは箱から9個目を取り出し、猛々しく勃起する馬オチンポに装着させる。

「これで大丈夫です。セックスの準備が整いました。さあ、どうぞ。オマンコをお使いください⋯⋯ッ♡」

 仰向けに寝転んだルミターニャは女陰を差し出す。カエルが引っくり返ったかのような姿勢で股を開き、両手の指で膣口を拡げた。

「妊娠させないためなのは分かるよ。けど、うーん。変な感じ」

 ルミターニャの乳房を掴み、馴れきった動作でオロバスはオチンポをオマンコに挿し込む。この4年間で数え切れない程のセックスを行った。

 お互いの肉体が覚えている。寝ぼけていても挿入に手こずることはない。

「ゴムはお嫌いですか?」

 正面から抱き付いてくるオロバスを受け止め、両手を背に回した。その妖艶な仕草は、さながら蜜を吸いに来た蝶を捕らえる食虫植物だった。

 優しく包み込む。けして離そうとはしない。

 両手だけでなく、両脚でオロバスの矮躯を挟み込み、背後で蹄の足首を交差させた。

「必要なんだろうけど⋯⋯やっぱり変だ。種付けしてるのに孕ませられない雄は周りに笑われる。戦士じゃない。事情があったとしても⋯⋯避妊は恥だよ」

 魔族は独特の価値観を持つ。馬頭鬼族が最も重視するのは戦士の名誉だ。

「あんぅ♡ そのようなことはございません♡ ゴム越しでもオロバス様の雄々しさは伝わってきます♡」

 馬頭鬼族の誉れは、戦場で戦うだけでなかった。メスを満足させ、孕ませるのがオス矜持プライドなのだ。

(⋯⋯あぁ♡ 逞しい極太オチンポぉ♡ かんじるっ♡ わかってしぃまぅうっ♡ ゴムを破ってでも私を孕ませようと攻めてくるっ⋯⋯♡ はうぅ♡ 私の子宮に眠る全ての卵を捧げてしまいたい♡)

 ルミターニャとオロバスは、息の合ったタイミングでリズミカルに局部を打ちつけ合う。腰の動きをシンクロさせる。

 この光景は見た万人がこう思うだろう。和姦する熟女と少年だと。

「馬頭鬼族用のコンドームに需要がないわけですねっ⋯⋯♡ このオチンポで妊娠できないなんて耐えられないぃっ♡ あんッ♡ ああぁ〜ん〜〜っ♡」

「これ終わったら朝ご飯するからな。ちゃんとミルクの用意しておけよ⋯⋯!」

「はいィっ♡ お食事のあとは⋯⋯? んんぁっ♡」

 幾度もの射精を経て、朝勃ちの性欲は鎮まろうとしていた。オロバスの腰振りに激しさはない。

 やんわりとゆっくり、それでいて力強く子壺を突く。

「あんっ! はぁはぁんぅ♡ んぅうっ♡ ん⋯⋯っ♡ 今年も最終日は城下へ遊びにっ⋯⋯?」

「うん。そうするつもり。魔王様に謁見して、お祝いの言葉も述べたし、一族の儀礼行事も終わった。城下に出かけるから、ルミターニャもついてこい。デートするぞ」

「はいっ♡ お供いたしますぅ♡ はあんっ♡ オロバスさまぁっ♡」

 ゴムを被ったオチンポがオマンコの奥深くへと沈む。押し込んだ勢いで巨尻が弾み、マットレスがずれ動いた。

 鷲掴みにした爆乳を揉みしだき、オロバスは呼吸を速めていく。呼応してルミターニャは膣圧を強め、放精を促した。

(あぅっ⋯⋯♡ 卵巣が疼くぅうっ♡)

 ——ちゃぷんッ!

(んぁ〜♡ 排卵しちゃいましたぁ⋯⋯♡)

 左右の卵巣から新鮮な数個の卵が排出された。しかし、精子は子宮内に侵入してこない。

 装着したばかりのゴムは、オロバスの精子を封じ込め、避妊具としての役割を全うした。

 受精の機会を得られなかった淫卵達は、卵管の奥深くで強烈な信号を脳へ発する。

(オロバス様の赤ちゃんを孕みたい⋯⋯♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡ 孕みたい♡)

 身体に流れるヴァリエンテ家の血が、ルミターニャに命じた。

 魔王を封じ、魔族を薙ぎ払う定めを背負う勇者の血統は、強者の遺伝子を貪欲に求める。

 ——血に宿る本能は皮肉な結果を生じさせていた。

 肉体を改造されたルミターニャは、馬頭鬼族との異種交配が可能なっている。

 純粋な魔族であるオロバスを優秀で強い人間と誤認し、その子胤で孕もうとしてしまう。

 ヴァリエンテの子宮は子胤を選ぶ。

 ——愛する夫。

 ——夫の親友だった衛兵。

 ——国命で不倫関係に陥った将軍。

 ルミターニャと交わった3人の男達。己の子を孕ませようと3人は胤を子壺へ注ぎ込んだ。だが、既に過去の男達だ。

「ルミターニャっ! もっとオマンコを締めろ! んっ! んくぅっ⋯⋯!」

「はい♡ オロバスさまっ! んぁあ⋯⋯っ!! もっと強くっ、私を抱きしめてぇっ♡」

 

 性奉仕婦へと堕ちたルミターニャの淫穴は、オロバスの肉棒しか覚えていない。

 子宮は上書きされた。

 馬頭鬼族の巨根を許容できる改造オマンコは、もはや人間サイズのオチンポ如きで絶頂しない。

 ◇ ◇ ◇

 黒色レンガで鋪装された城下街の大通りは賑わっていた。人の姿はない。闊歩するのは魔王に忠誠を誓う異形の怪物達。

 姿形、価値観、宗教、文明。いずれも人間とはかけ離れている。

 ルミターニャは蹄で軽快な足音を奏でる。蹄鉄がレンガを踏む。心地好い音が鳴った。

 豊満な媚尻が右へ左へと揺れ動き、自然と馬尾の振りも大ぶりとなる。色気を撒き散らし、情欲を煽り立てる。

「城下街に来るのは久しぶりですね」

「用がなければ来ないからな」

 オロバスに付き添うルミターニャは、繁華街の中心部で裸体を晒していた。

 カップレスの黒ブラジャーは乳房が丸出しで、下着としての役割を果たしていない。ストッキングを留めるガーターベルトは腰回りのみを覆う。

 恥毛の生えた股間を隠す布地は存在せず、膣口と肛門が晒されていた。

 つまりは普段通り。性奉仕婦の正装だった。

 産後間もない女体は、子宮の膨らみが残っている。胎内に赤子はいないが、しばらくの間、スリムな腹回りに戻れない。

「去年よりも賑やかです。戦争が終わるからでしょうか?」

 オロバスとルミターニャは賑わっている城下街を練り歩く。

 街路の大通りは魑魅魍魎が跋扈する阿鼻叫喚の地獄絵図。常人なら悲鳴をあげて卒倒するに違いない。

「戦争は不経済らしい。魔王様だって今回の停戦協定は不本意なはずなんだ⋯⋯。でも、経済活動も大事だって分かってるよ。あれなんだろ? 去年はなかったな」

「行ってみましょう。オロバス様」

 戦士装束のオロバスは、道沿いに立ち並ぶ屋台を覗き見る。お祭りを楽しむ年相応の青少年だった。

(オロバス様、ワクワクしていますね⋯⋯。収穫祭のエニスクを思い出します。やっぱり男の子はお祭りが好きなのですね)

 ルミターニャを見張る者はいない。オロバスにも護衛はいない。それは馬頭鬼族の価値観だ。

 危険の多い戦場は別として、族長に護衛は付かない。

 大屋敷を巡回している戦士達は建前上、拠点を守っているだけだ。

 馬頭鬼族の族長は勇敢な戦士。自身を守る護衛は置かない。当然、服従させている性奉仕婦の安全も主人が保障する。

「⋯⋯でもさ、わざわざ赤ん坊まで連れてくる必要あった?」

 ルミターニャは乳飲み子を抱きかかえていた。父親と同じ赤毛の鬣を持つ馬頭鬼の幼子は、母親の乳首を甘噛みしている。

「どうかご容赦ください。この子は私の母乳しか飲んでくれないのです。お姉ちゃんの母乳を吐き出してしまって⋯⋯」

 生誕祭の初日に産まれた八兄弟。一番最後に産まれてきた末っ子は、姉の母乳を受け付けなかった。

 母のルミターニャの乳房から出る乳汁だけを美味しそうに頬張る。

「夜泣きもしない大人しい子です。乳離れするまでは、私が授乳することにしました。発育も遅めだと聞いています」

 オロバスは褒美として、ルミターニャの育児を許可した。

「甘やかして育つと戦士になれないぞ」

「まだ乳離れするには早すぎます」

 与えた褒賞を取り上げたりはしない。母親は幸せそうに我が子を愛でる。そんな光景をオロバスは不可思議に思っているようだ。

「⋯⋯まあいいけどさ」

 ルミターニャに抱きかかえられた赤ん坊は実父を見る。成長の著しい人間族と魔族の混血児。だが、この赤ん坊は以前に産まれた誰よりも馬頭鬼の血が濃かった。

 母親の遺伝子が薄くなっているわけではない。ルミターニャの肉体が馬頭鬼に近付き、人間の性質が薄くなっているせいだった。

「ふんっ! お前は俺の息子だぞ。ちゃんと父親を敬えよ」

 そっぽを向いた赤ん坊は乳房にしがみ付き、母乳を吸い始める。

「小生意気だ⋯⋯」

「我が子なのですから、いじめないであげてください。ほら、目元のあたりはオロバス様に似ておりますよ。赤毛の質感や色合いもお父様譲り。オロバス様の血を強く受け継いだ赤ちゃんです」

 ルミターニャは人間臭を消すために強めの香水を身体にかけている。

 頭部の鬼角が被り物でも、蹄の馬脚と尻から生えた馬尾は本物だ。今のルミターニャは馬頭鬼族の雌に見える。

「オロバス様が乳飲み子だったころにそっくりかもしれませんよ?」

「そんなわけあるか⋯⋯。あっちに行くぞ」

「はい。参りましょう」

 ルミターニャは一目で性奉仕婦と分かる姿だ。周囲の群衆はオロバスとの関係性もすぐ理解した。

 若い魔族貴族と性奉仕婦の獣魔。珍しい光景ではなかった。

 普段は魔王城で暮らす魔族の有力者達は、祭りを楽しむため城下街へと降りている。

 誕生祭の期間中は誰もが平等だ。

「どうだい。馬頭鬼の若旦那さん。髑髏杯どくろはいだ。ここにあるのは、我らスケルトン族の職人が1つ1つ手作りした最高の逸品だよっ! さて! 戦争が終わったらどうなる? これからどんどん品薄になっちまう! そう! そうさ! 買うなら今しかない!!」

 オロバスは人間の頭蓋骨が並んだ露店で足を止め、興味深げに人骨を眺めている。

「オロバス様⋯⋯。ほかのお店にいきましょう」

 人間のルミターニャとしては見るに堪えない。

 異形の魔族に囲まれる生活には慣れた。しかし、人骨がアクセサリーにされていたり、人肉の料理が提供されている光景までは受け入れられない。

「性奉仕婦のママさんにはコレがオススメだ。人骨おしゃぶり! 喉仏を加工した最高級品だ! 素材となった人間は聖職者だった。知ってるかい? 聖職者ってのはレアな人間なんだぜ。赤ちゃんの発育がよくなるよ!」

「結構です⋯⋯! 私はいりません⋯⋯!!」

「そうですかい。子育て中のママさんには大人気なんですけどねぇ。若旦那さんはどうだい」

「うーん。どうせなら素材は自分で取りたいから今はいいか⋯⋯。素材の加工も請け負ってるんだろ?」

「ええもちろん。馬頭鬼族の戦士様ならトロフィーをご所望かな? 初陣で敵を屠ったらぜひ当店に! 本店は地下墓所に構えています。お待ちしておりますとも!」

 次にオロバスが足を止めたのは、怪しげな天幕が張られた出店だった。

 看板には〈夢見の館〉と魔族語で書かれている。

 詳しい説明はなく、利用するなら金貨1枚を壺に入れるようにとだけあった。

「なんだ。この店?」

「さて⋯⋯? 占いでしょうか?」

「入ってみれば分かるだろ。去年は見かけなかった。確かめてみたい」

 冒険心を刺激されたのか、オロバスは入場料の金貨を壺に入れる。主人が入っていくなら、ルミターニャも付いていくしかない。

 いかがわしい店ではないことを祈りつつ、〈夢見の館〉へと足を踏み入れた。

「憩いの場。貴方の失われた可能性、可能性の夢をご堪能あれ⋯⋯。って、なんだこれ⋯⋯?」

「ベッドや飲み物がありますね。もしかして休憩所でしょうか?」

 天幕の中は予想外に広い空間だった。

 天井に夜の星空が描かれている。しかし、金貨1枚分の夜空かと言われれば首を傾げてしまう。

「えーと⋯⋯。これ何て書いてあるのでしょう?」

「飲み物と食べ物は自由に飲めとさ。本当に休憩所なのか? ちょい割高だな」

 オロバスも損をしたと考えているようだった。どうせ休むのならと、ルミターニャをベッドに横たわらせた。

「ルミターニャ。飲ませろ」

 

「右のオッパイをお召し上がりください」

 乳首ピアスを外す。左の乳房には先客がおり、父親に譲る気はなさそうだ。

「⋯⋯⋯⋯」

「乳房は2つ、お口は1つです。父子で分け合えばよろしいではありませんか」

 オロバスは文句を言いたげだったが、お腹を空かせていたため、すぐ乳首にしゃぶりついた。

 赤毛の父子は競うようにルミターニャの母乳を飲む。授乳をしていると母性愛の充足感で包まれる。こうして並んで乳房を噛んでいる姿はそっくりだ。

(ふふっ♡ やっぱり親子なのです。乳首の噛み方がまったく同じ♡)

 血の繋がった父親と息子。そして自分は彼らの母親なのだとルミターニャは理解させられる。

「オロバス様⋯⋯もしセックスをするなら⋯⋯ゴムを⋯⋯」

 強い眠気に襲われた。ルミターニャだけではない。オロバスと赤ん坊も寝息を立てていた。

(目蓋が重たい⋯⋯。すごく⋯⋯とっても眠い。閉じていく⋯⋯)

 間もなくルミターニャも意識を手放し、夢の世界へと堕ちていった。


ノクターンノベルズ連載

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