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【22話】転・操・滅

 リリトゥナはカレンティアの視姦を意地悪い口調で咎めた。

 あからさまな嘲笑も混じっている。いつから気付いていたのか。そんなのは分かり切っている。

(最初から気付いてたわね……! この女っ……!!)

 殴りつけたくなる。だが、相手は身重に妊婦だ。手荒な真似はできない。しかし、カレンティアは脅しつけてでも真相を吐かせるつもりだ。

「答えなさい!! 貴方……! その身体は何なの……!?」

「おかしな質問をなさるのですね。気付いたのでしょう? だったら、分かるはずだわ。――私は貴方の母親ベロニカよ♥︎」

「違う! 貴様が母さんなわけあるかぁ!!」

「なぜ? 身体を見たんだから分かるはずよ。この胎から産まれた娘のくせに、母親のオマンコを忘れてしまったの? ふふふふふっ……♥︎」

 ボテ腹を撫でまわし、両手の指先が女陰へ伸ばしていく。オマンコに左手の薬指を突っ込み、膣道をぐぢゅぐぢゅっと掻き混ぜる。十八年前にカレンティアが通った産道は精液で穢されていた。

「やめろっ! 母さんの身体を弄ぶな……!! よくもっ! 操っているのね……!! ダミエーラの手紙を偽装して、母さんをレーヴェ家に誘き寄せた! そして身体を操り人形して……。そんなふうに……! 許せない!」

「そんなふう? ああ、ひょっとして妊娠のことかしら? なぜ怒るの? 母親だって女よ。好きな男が出来ちゃったのなら、赤ちゃんを産みたくなるのは普通だわ。その歳で恋を知らないわけじゃないでしょうに……」

「黙れ! 母さんが望むわけない! 嫌がる母さんを無理やり……」

「困った娘ですわ。誰に似たのかしら? カレンティア。見苦しく駄々をこねないの」

 娘を叱りつける母親の声だ。カレンティアは後退る。

「やめろっ……! その声をやめなさいよっ!」

「はぁ……。鈍い娘だわ。愛娘に温情をかけてあげてるのよ? 私はレーヴェ家の使用人になったの。カビ臭い修道院で老衰するまで暮らすより、ヴォルフ坊ちゃんと家庭を築いて第二の人生……♥︎ カレンティアだってもう大人でしょう? 母親がいなくたって苦労はしないはずよ」

「そんな見え透いた嘘で私を騙せると思わないで!」

「あらあら? 見え透いた嘘? 闇樹館でカレンティアは何を見ていたのかしら? 私とヴォルフ坊ちゃんは相思相愛よ。もう結婚指輪は外したわ。私は選んだのよ」

「……っ!」

「可愛い娘だって産まれたわ。アヴェロアナはカレンティアの妹よ。三年前に私が腹を痛めたヴォルフ坊ちゃんとの子供……♥︎ 子守りをさせていたのに、気付かなかったのかしら? アヴェロアナは分かっていたわよ。カレンティアが自分の姉だってね。名前を似せたのだから、気付きそうなものだけど……。胎は同じでも種が違うから、子供の出来も違うのかしら?」

「……貴様っ! それで私の母親に成りきってるつもり!?」

「いいえ。後半は私の愚痴よ。謝罪するわ。だって貴方、私の話を信じないんだもの。嘘も言ったけれど、真実も話してあげたわ。納得して引き下がるのなら見逃すつもりだったけれど……。説得はやっぱり無理だわ」

「ふざけるな! その身体を母さんに返せ!!」

「――ええ。そうしましょう。私の名はリリトゥナ=キスキル。御主人様にお仕えする忠実なメイド♥︎ ヴォルフガング・ゴットフリート・レーヴェ卿の手足ですわ♥︎」

 真名を明かした。メイドはそれまで隠していた素顔をカレンティアに向けた。

「いけない! リリトゥナの貌を見ないで!!」

 湯舟で足掻いていたヴォルフガングが叫んだ。

(貌を見るな?)

 カレンティアの一瞬だけ迷ってしまった。リリトゥナは邪悪な存在だ。それは断言できる。一方、ヴォルフガングはその仲間であるが、純然な悪側に思えない。昼間には「逃げろ」と警告してくれた。

 ――けれども、母親の身体を凌辱した男だ。

 四年前に失踪した母親は、レーヴェ家に囚われて肉体の自由を奪われた。アヴェロアナは異父妹。その現実をカレンティアは受け入れるしかなかった。ほんの半日しか過ごしていないが、幼い頃の自分にそっくりだった。

(母さんはレーヴェ家の子供を産まされた……! ヴォルフガングはさっきも操られている母さんと……っ!! そんな奴の警告なんて……っ!!)

 欲望のままにヴォルフガングは肉棒を突き立てた。たとえ善人面していても、母親を犯した男の言葉は疑わしい。嫌悪がカレンティアの行動を鈍らせた。

「――あ」

 暗黒の鏡顔きょうめんを見てしまった。

 リリトゥナの無貌には何もなかった。眼・鼻・口、人間の貌を形成する部位が存在しない。黒曜石のような磨きあげられた漆黒に、カレンティアの美顔が反射している。

「あはぁっ……♥︎ テン……ソウ……メツゥ……♥︎」

 のっぺらぼうの鏡顔きょうめん。映り込んだカレンティアは邪悪に嗤う。口元が持ち上がり、勝ち誇っていた。

(しくじった! こいつは直視したらダメなや――)

 

 カレンティアは咄嗟に聖剣を握ろうとした。

 いつもだったら腰に装備している。柄を握れば聖なる加護が使い手を守る。しかし、そこに聖剣はなかった。

(――最悪だ)

 ヴォルフガングが与えてくれた最初の警告を思い出した。逃げる前に聖剣を取り戻せと伝えていた。考えれば分かることだ。リリトゥナは闇樹館を訪れたカレンティアから聖剣を取り上げた。聖剣の加護が邪魔になるからだ。

「うぅぅぅううっ!? あぁぁっ……うぅっ……うううぅっ! んぎぃ……! ひぐぅっ……! ぎぐぅう! ん゛ぅううぅっ! う゛ぅう~~~! あぁっ! あぁっ! んぁおおぉぉおぉ……!」

 カレンティアは白目を剥いて叫ぶ。直立したまま全身をぶるぶると震わせた。リリトゥナの無貌から剥がれ落ちた黒い粒子が吸い込まれていく。

「お゛ぉっ……! んお゛ごぉぉぉぉぉぉ……!! あ゛ぁっ! やだっ! やっ! やぁっ!! 入ってくるなぁ! でてい……! あぁぁ! んぁあああああああああああぁっ」

 獣の声で啼き喚く。膀胱のせきが決壊し、女陰が小便を噴いた。無様に失禁したカレンティアは跪いた。

「………………」

 静まり返った。ベロニカの身体がゆっくりと倒れ、湯舟に横たわった。下敷きになったヴォルフガングは、重たい母胎に押しつぶされそうになる。

「うわぁっ! ちょっ、リリトゥナ! 身体にいないの!? じゃ、じゃあ、ベロニカでもいいけど、戻ってきて! 僕じゃ支えられない!」

 間一髪で助けが入った。ニコニコと笑ったカレンティアが首無しの妊婦を抱き支える。

「はぁはぁ……。ありがと。でも、カレンティアさんじゃないよね?」

 あきらかに様子が異なっていた。頭部を欠損したベロニカを湯舟の端っこに寄せる。

「ヴォルフ坊ちゃん……♥︎ 今はカレンティアとお呼びくださいませ。ああぁっ……♥︎ 若い身体はいいですわ。はいれた♥︎ はいれた♥︎ はいれた♥︎ はいれた♥︎ はいれた♥︎ はいれた♥︎」

「リリトゥナ。よくないと思うんだ。……すごく……よくないことをしてると思う」

「ヴォルフ坊ちゃんのせいじゃありませんわ。そんな貌をなさらないで♥︎ この身体をきっと気に入りますよ♥︎ あぁ、でも処女じゃないのは残念だわ……。婚前の身で……。小便臭い小娘のくせに乱れてますわ」

 カレンティアは寝間着を脱ぎ、お漏らしで汚れた下着を捨てた。桶で湯をすくいあげて身を清める。

「ねえ。リリトゥナ……。返してあげようよ。ベロニカが悲しむ」

「今はカレンティアですわ。この身体はヴォルフ坊ちゃんに捧げられたのです。それにベロニカだって分かってくれますわ。今宵は母娘の味をご堪能されるのがよろしいでしょう♥︎」

「いや……それは……。そもそもカレンティアには帝都に婚約者が……!」

「どうせ帝都には帰れませんわ。恋仲の男とも永遠に会えない。それならばヴォルフ坊ちゃんが責任を取られては♥︎」

 全裸のカレンティアがヴォルフガングに接吻する。最初は抵抗する仕草を見せたが、四肢欠損の青年には抗う術がなかった。

「んふっ♥︎ 久しぶりの貌ですわ。口吸いが病み付きになりそう♥︎ ヴォルフ坊ちゃんだって、オチンポはこんなに素直♥︎ 私の……っ♥︎ カレンティアのオマンコには挿りたがってますわ♥︎」

「だっ、だめっ……! 勝手にそんなことしたら……!!」

 カレンティアは美乳を押し付ける。母親のベロニカよりも若干劣るが、乳輪は新品同然の鮮やかなピンク色。同い年の美女はぐいぐいっと迫ってくる。

「さぁ。応接間で私にしたかったことをなさって♥︎ 浮気がしたいの♥︎ 帝都にいる婚約者は屈強な冒険者……。でも、オチンポはヴォルフ坊ちゃんのほうが立派だわ。母さんを惚れさせたように、私も寝取って……♥︎」

「まさかカレンティアの記憶を……」

「ええ♥︎ もう自我は溶けてしまったわ。だから、これはカレンティアの望み……♥︎ ヴォルフ坊ちゃん♥︎ はやくぅっ♥︎ 挿れて……♥︎」

 レーヴェ家はの若君は善良であろうとした。生来の心優しい気質、魂魄に宿る形質、受け継がれた血統の遺伝子。無貌の女神は恋をしている。

 ヴォルフガングと愛し合う。そのためには美女の身体がどうしても欲しかった。

 愛情でカレンティアの自我を染め上げる。帝都に残した婚約者クロヴィスを忘却の彼方に追いやり、憐憫の情が沸き立つ不具者に言い寄った。

 母親譲りの爆乳が覆いかぶさってくる。バストサイズは驚異の一〇〇センチ超。引き締まった女冒険者の腹筋。張り艶で光沢を帯びたデカ尻。プラチナブロンドの長髪から水滴が滴る。

「――お願いしますわ。この私を抱いてくださいませ♥︎」

 挿入を媚びてくるオマンコが、ヴォルフガングのオチンポに擦り寄る。こうなりたくなかったから、何度もカレンティアに警告した。リリトゥナに頼み込んで一度だけは見逃す機会を作ってもらった。

 ヴォルフガングはもう子供ではない。レーヴェ家の家督を継ぎ、荘園の主となった。青年を迎えた十八歳の領主には二人の娘がいる。父親の自覚が芽生えれば、淫情的欲求に抗えるものだと期待していた。

(僕は最低だ……)

 オスの本能を抑えきれなかった。手足を失っても、生殖器は健在である。猛々しく勃起したオチンポは、淫汁の垂涎よだれを垂らす膣口に吸い寄せられていった。巨大な罪悪感に押し潰されそうだった。けれど、雄々しき獣欲は高まり続け、ついに理性を凌駕した。

 ヴォルフガングはカレンティアの尊厳を踏みにじる。四肢欠損の不具者は、鍛え上げられた女冒険者の恵体を辱める。捧げられたオマンコに硬く勃起したオチンポを突き挿れた。

(まただ。僕はまた……。やってしまった……)

 結婚を誓った恋人がいる美女の肉体と姦通する。

 旦那と死別した未亡人との肉体関係なら、まだ自由恋愛の言い訳が立つ。しかし、このセックスは不貞行為の誹りを免れない。ヴォルフガングは後ろめたかった。だが、オマンコに挿入されたオチンポは力強くいきり勃つ。道徳を踏みにじるインモラルに高揚してしまう。

(僕の魂は穢れて……。黒森の女神様に誘われ……。深い闇の底に堕落していく……。自分の意思ではもう止められない)

 レーヴェ家のお坊ちゃんは美熟母を孕ませ、その娘までも寝取る。

「ごめん……っ! うっ! くぅっ! んっ! 出すっ……。膣内に出してしまう……!」

 恋人の先約を取り消し、子宮最奥に精液を浴びせかけた。クロヴィスの精子では辿り着けなかった卵管膨大部に、ヴォルフガングの優秀な子種は侵入する。

「はぁっ♥︎ んぅっ♥︎ 夢見心地ですわぁ♥︎ 素晴らしい……♥︎ ヴォルフ坊ちゃんは何も悪くありません。私の願い♥︎ 私の意思♥︎ 私の欲望♥︎ 私の裏切り♥︎ 浮気であろうとも私は交わりたいの……♥︎ だって、今の本命はもう……♥︎ オマンコを寝取ってくささいませっ♥︎ 尻軽女ビッチの子宮にレーヴェ家の遺伝子を刻んで……♥︎ 御主人様のものになさって♥︎」

 洗脳状態のカレンティアは、レーヴェ家のお坊ちゃんを愛するメイド。排出直後の卵子を悦んで捧げた。幾億匹の精子が泳ぎ進み、先頭集団が獲物に群がる。旺盛な精子達から激しい輪姦を受け、限界に達した卵子はついに屈服する。

 ――ぢゅっぷん♥︎

 最初の一発目。この瞬間、男女交配は成った。受精成立にカレンティアは気付いていない。射精の疲労感に襲われているヴォルフガングも種付けの成功に無自覚だった。

「はぁ♥︎ はぅっ♥︎ あんっ♥︎ 暖かいわぁ……♥︎ ヴォルフ坊ちゃんの血潮を感じる……♥︎ 溶岩ような火照りが胎に広がり、私の身体を焦がすぅ……♥︎ 五年前……冷たい井戸水の中で愛し合った……♥︎ 幸福の絶頂が脳裏に蘇るぅ……♥︎」

 着床完了までにかかる期間はおよそ二週間とされている。カレンティアの運命が定まるまで、僅かな猶予が与えられた。

 ――そして、レーヴェ家のメイドになってから一週間以上が過ぎた日の夜半、カレンティアは己の自我を取り戻すことになる。

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