レーヴェ家は帝国辺境の田舎貴族だ。
貴族といっても爵位序列は最下位の准男爵。治める土地は二〇〇人程度が住む荘園のみ。厳冬期は豪雪に悩まされ、雪解けになると泥濘の悪路が往来を阻む。厳しい環境の土地柄であったが、レーヴェ家の荘園は裕福だった。
レーヴェ家はリンゴ栽培の成功で財を築いた。蜜入りの熟成リンゴは高値で商人達に買い付けられ、近年着手した酒造も荘園の大きな収益源となった。これからもレーヴェ家は大きく発展していくだろう。
メイドの私はご立派な御家に尽くせることが心底誇らしい。
「坊ちゃん。寒くはないですか?」
書斎の窓辺で、御主人様は雪景色を眺めている。私も家事が一通り済んだので、温かい紅茶を飲みながら休憩していた。
「大丈夫だよ。僕はこんな身体だから、手足の冷えをまったく感じない。不便の多い身体だけど、こういう寒い季節は便利かな。ああ、でも、君には大きな迷惑をかけているけれどね」
御主人様の自虐的な戯れ言にどんな反応を返すべきだろうか。メイドの私は悩む。結局、誤魔化すように苦笑いを浮かべた。
「そのようなことを仰らないでください。迷惑だなんてとんでもない! 私はヴォルフ坊ちゃんのお世話ができて幸せです」
嘘偽りない本心だ。
ヴォルフ坊ちゃんは私が愛する御主人様。
五年前に起きた本邸の大火事で、レーヴェ家の一族と使用人は全滅した。生き残りは御子息のヴォルフガング・ゴットフリート・レーヴェ。私が愛するヴォルフ坊ちゃんだけだった。
ヴォルフ坊ちゃんは大火に見舞われた本邸から逃げ出し、中庭の古井戸に逃げ込んだ。何とか一命を取り留めたものの、手足欠損の代償を支払った。
「幸せか……。そう言ってくれるなら……。美人なメイドにお世話されている僕も幸せ者だ」
両手両足の無い青年は悲しげに微笑む。
あの大火事から五年……。レーヴェ家の使用人は私だけになってしまった。
ヴォルフ坊ちゃんのお怪我は癒えた。けれども、失われた手足は未来永劫、けっして治らないのだ。誰かがお世話をしなければ、ヴォルフ坊ちゃんは生きていけない。
(あぁ……。坊ちゃん……♥︎ 小さくて可愛い坊ちゃん……♥︎)
腕利きの大工職人に特注で作らせた車椅子は座り心地が良さそうだ。ヴォルフ坊ちゃんも気に入ってくれている。しかし、誰かが押してあげなければ車椅子は動かない。
ヴォルフ坊ちゃんは常に私を必要としているのだ。
「外は強く吹雪いていますね。……今年の冬ごもりは長引きそうです」
私は火力が弱まった暖炉に薪木を放る。暖炉は建物全体に熱を供給する心臓部だ。冬ごもりの間、暖炉では炎が激しく踊り続ける。
「村の皆は大丈夫かな」
心優しいヴォルフ坊ちゃんは領民を心配している。
吹きつける雪風が窓枠を揺さぶった。二重窓が冷気の侵入を阻み、私達の住む小さな館は、居心地の良い暖気で満たされていた。荘園の人々が住む家は、ここまで充実していない。
「荘園を任せている村長が上手くやっていますよ。冬の備えに抜かりはありません。新しく取引を始めた行商人から、安値で薪木を買い込んだと聞きました。隣町の商人が悔しがっていたそうですよ」
「僕は隣町と仲良くしたいのだけど……」
「隣町の出方次第ですね。奴らは昔からレーヴェ家の荘園を狙っていました。いいですか、ヴォルフ坊ちゃん! 外の人間に心を許してはなりません! 五年前に起きた大火事は、町の人間が仕組んだことに違いないのですから……! 奴らは酷い人間達ですわ!」
「そうかもしれない。でも、父さんは死ぬ前に言ってたよ。町の存在がなければ僕らの生活は成り立たない。荘園で働く村人達だって、元々は町から移り住んだ人達なんだ。外の血を取り入れなければ、レーヴェ家は先細っていく……」
「先代の御言葉は正しいです。しかし、性急であったことも否めません。外から血を取り入れるのなら、血の善し悪しを見定めるべきでした」
私とヴォルフ坊ちゃんは本邸が焼け落ちてから、別邸の闇樹館で暮らしている。初代当主が建てた旧館は作りこそ古いものの、建材に堅牢な古樹がふんだんに使われており、厳しい冬の積雪に耐える、自慢の棲み家だ。
――私はお世話をしなければならない。
――私は御主人様を心の底から愛している。
――私はヴォルフ坊ちゃんの手足となって、レーヴェ家にこの身体を捧げる。
「レーヴェ家の血筋を後世に紡いでいかねばなりません。当主の御役目です。あぁ……♥︎ ヴォルフ坊ちゃん♥︎ 寒い冬は人肌が恋しくなりますね? ふふっ……。ご奉仕の許しをいただきたく……♥︎」
胸元のボタンを指先で外す。豊満な乳房でヴォルフ坊ちゃんの性的興奮を誘う。ブラジャーを外し、ショーツを脱ぎ捨てる。メイド服を半脱ぎに着崩し、硬くなったオチンポに寄り添う。
「本気なんだね」
「私はいつだって本気です。ヴォルフ坊ちゃん」
「僕らにはもう娘が二人いるんだよ。三人目だって……」
ヴォルフ坊ちゃんは顔を赤らめて、恥ずかしがっている。
私は構わずに脚絆を脱がせた。痛々しい四肢欠損の身体でも、立派な男子の生殖器だ。反り勃つオチンポは我慢汁の雫で濡れていた。
「それなら私の胎で四人目を作りましょう。ヴォルフ坊ちゃんの可愛い赤ちゃんを産む準備は出来ています♥︎ 性奉仕のご許可を♥︎ さぁ♥︎ 遠慮なさらず♥︎ このオマンコにオチンポをお挿れください♥︎」
車椅子に跨った私は陰唇を亀頭に押し当てる。
今すぐに腰をおろして、膣道に挟み込んでしまいたい。だが、御主人様の許しは必要だ。私はレーヴェ家に仕える忠実なメイド。合意なき性交は許されない。
「――それはカレンティアの本心?」
ヴォルフ坊ちゃんは肘先で私の頬を優しく撫でてくれた。
右腕は肘までしか残っていない。左腕はもっと短く、二の腕が半分だけ。何かを掴むことも、持ち上げることもできぬ不具の矮躯。作り物の義手を拵えたところで、見栄えを取り繕うことしかできない。
「繋がれば分かることですわ。私の膣内をオチンポで探ってください♥︎ お願いします♥︎ ヴォルフ坊ちゃん♥︎ さぁ、私を抱いてっ……♥︎ 愛し合いたいの♥」
坊ちゃんの額頭に接吻する。乳房を擦り付けて、淫艶な媚肉の香りで誘う。理性の箍はお互いに限界だった。
(孕みたい♥︎ レーヴェ家の赤ちゃんを産みたい……♥︎)
私の胎はヴォルフ坊ちゃんの赤ちゃんを授かるために在る。
「分かった。いいよ。僕も君を愛してる」
愛欲を超越した主従関係。私はヴォルフ坊ちゃんのオチンポを迎え挿れる。膣汁で濡れた柔らかな肉襞を押しのけ、亀頭のカリが子宮に向かって進む。
「あぁっ♥︎ んぁっ……♥︎ あぅっ……♥︎」
オチンポが根元まで食い込んだ。私の全体重が加わり、車椅子の木製車輪が軋む。勢い余ってひっくり返らないように注意する。ブレーキのレバーが固定されているのを確かめてから、ゆっくりと腰を前後に躍らせる。
ぢゅっぷっ、くちゅりっ、ぐぅぢゅりぃ、ぶぅぢゅぅるっ♥︎
淫媚な水音を奏でながら、心身の交合が深まっていく。ヴォルフ坊ちゃんの逞しい男根が私の子宮口を塞ぐ。一気に引き抜き、臀部の重みを乗せて激しく挿れる。
私は一心不乱にお尻を振った。
吹き荒む雪風は強さを増す。私達の嬌態に共鳴しているかのようだった。
「あんっ♥︎ んんうっ♥︎ あふっ♥︎ あぁっ♥︎ んぁっ♥︎ あんっ……♥︎」
ヴォルフ坊ちゃんはオッパイが大好きだ。私の乳輪をペロペロと舐めている。乳離れできていない子犬のような愛らしさに、思わず口元が緩む。
「んふっ♥︎」
きっと奥方様が恋しいのだろう。五年前の大火事でレーヴェ家の御夫妻は命を落とした。死んでしまった家族を蘇らせることはできない。だが、新しい家族を作ることはできる。
(可愛い坊ちゃん♥︎ あぁ、可愛いわ♥︎ 本当に可愛い♥︎ とっても可愛い♥︎ 食べちゃいたい……♥︎)
私は膣を引き締める。喜悦の絶頂に達し、火照った子宮が震える。鍛えた腹筋がピクつき、脈動する男根を搾り上げる。
「ヴォルフ坊ちゃんぅっ……♥︎ 私の膣内にっ♥︎ 濃い精子を注いでっ♥︎ はぁっはぅう~~♥︎ 胎にレーヴェ家の遺伝子を植え付けてぇっ♥︎ イっくぅっ♥︎ イくっ♥︎ イくっ♥︎ イくっ♥︎ イくっ♥︎ イくっ♥︎ イくっ♥︎ あぁ~~♥︎ あひぃっ♥︎ イっぢゃうぅうっ~~♥︎」
「んっ……! くぅっ……! 出るっ……!! 出ちゃうっ!!」
膣圧を撥ね退けて、勃起オチンポが力強く脈打つ。元気な精子が子宮に解き放たれた。雄々しい遺伝子が私の卵を求めて泳ぎ回る。
ヴォルフ坊ちゃんの両脚は太腿までしか残っていない。踏ん張りがきかない下半身で、私のオマンコを突き上げてくれる。感涙を抑えきれなかった。私は幸福の絶頂にいる。悦びのあまり、首が捩じ切れそうだった。
「んふっ♥︎ くふふっ♥︎ はぁはぁっ♥︎ はあぁっ~~♥︎ なんてご立派……♥︎ カレンティアのオマンコは坊ちゃんのオチンポに夢中ですわ……♥︎ ほぁらぁ♥︎ 子宮が精子を吸い上げてるっ……♥︎」
「はぁはぁ……。赤ちゃん……できたら……。どうするの? 君を愛してるけど、出産するには……」
「ヴォルフ坊ちゃん。そんな心配はおやめください。メイドが御主人様に身を捧げるのは当然ですわ。それと、今はカレンティアとお呼びになって……♥︎ そのほうが馴染みますわ」
ヴォルフ坊ちゃんの唇に人差し指をあてる。私は書斎の鏡を見た。主人と交わる淫らなメイドが映っていた。優雅な白金髪と精緻な美貌が気に入っている。私とヴォルフ坊ちゃんの娘に相応しい。女盛りの若々しい肉体は稚児を欲している。
毎夜、ヴォルフ坊ちゃんとの逢瀬は欠かしていない。遠からず私の胎には生命が宿り、念願の母胎となるだろう。豪雪で閉ざされている間は誰の邪魔も入らない。
「今晩の夕餉は何かな」
射精で体力を使って、ヴォルフ坊ちゃんはお腹が空いてきたようだ。私の乳首を甘噛みしてくる。けれど、母乳を飲ませてはあげられない。まだ子供を一人も産んでいない身体だ。
「ヴォルフ坊ちゃんが大好きなポークシチューの予定です。夜も頑張れるように……♥︎ あんぅっ♥︎ んんぅっ……♥︎ あんっ♥︎」
ピンっと背中を反らし、上下運動に媚体を揺さぶる。食材の仕込みは済ませてある。凍らせた豚肉は暖炉ですぐに解凍できる。もう一回戦くらいは楽しんでもいい。
「続けるの?」
「ヴォルフ坊ちゃんもそうでしょう。オチンポは素直ですわ。私を孕ませがっている……♥︎ やっぱり若女の身体は抱き心地が違うのかしら? 張りのある大きな乳房、引き締まった腹回り、それでいながらお尻もふっくらしておりますものね。ふふふふっ♥︎」
「からかわないでよ。それじゃ、僕が好色貴族みたいに聞こえる」
ヴォルフ坊ちゃんは肘先で私の爆乳を小突く。家事では邪魔になる大きすぎる乳房だ。けれど、子育てではきっと役立つ。懐妊した暁には、さらに成長する予感を覚えた。
大瓜と見間違える豊満なオッパイ。これは未開花の蕾だ。女から母になったとき、乳房は一段と膨れ上がる。孕み腹の母胎となり、赤ちゃんを産み落とす日が待ち遠しい。
「あぁぁんっ♥︎ あんっ♥︎ あんっ♥︎ あんっ♥︎ あんっ♥︎ あんっ♥︎ んぁあぁっ~~♥︎」
甲高く嬌声を呻く。溢れだした精液と膣汁が泡立ち、汗ばんだ結合部から淫臭が立ち昇る。汗で湿った生肌から雫が滴り垂れた。
(あぁっ♥︎ あとちょっとでイくっ……♥︎ ヴォルフ坊ちゃんの射精に合わせてアクメしたいっ♥︎ 我慢……我慢に我慢して……解き放つ……♥︎ この快感♥︎ 病み付きになるっ♥︎)
私は歯を食いしばって、快感の荒波に抗う。セックスの佳境に差し掛かった、まさにその時だった。
――書斎の扉がバンッと勢いよく開き、元気いっぱいの愛娘が飛び込んできた。
「お母様! ごはん! ごはんっ! ごはんっ!! お腹が空いちゃった!! ……お母様? お父様? なにやってるの?」
セックス中の両親を目撃し、無垢な幼女は両目をきょとんと丸くしている。



