現代版「機械うちこわし運動(ラダイト運動)」になる?
何かと話題になっているAI(人工知能)の創作。私はイラストを描きませんが、絵(主にエロ系)には興味があるので、自動生成で遊んでいました。個人の感想ですが、やはり人間には及ばない。背景やコンセプトアートなど、所詮は補助ツールだろうと感じました。
そんなとき、バズってる絵師さんのツイートを発見。絵描きの存在意義が奪われる・・・・・・。確かにAIで生成した絵がTwitterでアップされています。DLSITEで量産されたAI絵が売り出されてるとの話も耳にしました。
AIの学習先が著作権的にグレーだったり、一部のイラストレーターからは批判されるAI。人間の描いた絵には及ばないと言っている私も「見比べてどっちが人間作か答えろ!」と言われたら・・・・・・正直な話、判別は難しいです。
一方で「AIに命令したイラスト」と「人間の絵師に依頼した絵」なら、おそらく区別できます。無料で絵を鑑賞する視点、依頼して発注する視点。求めるものが違ってきます。挿絵を依頼する立場だと、私はAIの絵にお金は出せません。
イメージ絵とかはあるかもしれませんが・・・・・・。少なくとも今のようなイラストだと、挿絵には使えないかな⋯⋯。
AI小説の実力は?
私自身は絵を描きません。それが危機感の薄さに繋がっているかもしれません。
たとえばの話、私が作品を公開している「ノクターンノベルズ」で、AI作のエロ小説にランキングを占領されたら、恐怖すると思います。そういう状況になっていませんが、「pixiv」や「ノクターンノベルズ」で 「AIのべりすと」の作品が投稿されています。

2022年10月12日時点で、AIのべりすと作品は「pixiv」が8032作品、「ノクターンノベルズ」が176作品。
日本最大の小説投稿サイトである「小説家になろう」では73作品でした。
一切手を加えていないとは思えませんし、「AIのべりすと」のタグを入れてない作品もあるかとは思います。
「ノクターンノベルズ」を見ると、ポイントは約6500が最高です。しかし、これは投稿者が加筆・修正していたり、そもそも作家さんにファンが付いていた等の事情もあるかと思います。
AI(人工知能)はシナリオ・小説を書ける?
現段階だと絶対に無理だと思います。人間の手で修正すれば、ある程度の形にはなります。ですが、小説が書ける人だったら「最初から自分で書いた方が楽だし、早くね?」ってなります。
私の使い方が悪いのかもしれませんが、「AIのべりすと」はおそらく変なところから、文章を学習しているようです。
青空文庫など、著作権切れの文豪作品を持ち出されると、素人作家の表現力では太刀打ちできない。そう思っていました。表現力では負ける。そんな不安を一発で、払拭させてくれたのが、下記の一文です。
「※基本CG数は12枚+差分5枚の計17枚です。」
すごいといえばすごいです。「DLSITE」などのエロゲ紹介文から引っ張ってきたのでしょう。勝手にCG付き作品にされました(笑)。
これはイラストもAIで作れという命令でしょうか?
私の使い方が悪かった可能性はあります。でも、現段階ではかなり人の手をいれないとストーリーが破綻します。というか、人間が書いていても、プロの専業作家であろうと、時には破綻してしまうのが小説です。
感情表現の例文を作ったり、類語を見つけ出す。あるいは誤字脱字の指摘などで、AIは絶対に役立つと思います。
日本語の正しさは、AIに完敗です。しかし、AIが紡ぐストーリーはとてもお粗末でした。残念ながら。
AIが書く小説の違和感
そもそも小説の書き方が間違っていると思います。
私(三紋昨夏)の戯れ言ではありますが、小説は「書きたいシーン」があるから執筆できます。要するにゴールがあるんです。
変身ヒロインがクズ市民に犯されるシーンを書きたい! だから、変身ヒロインのキャラ設定、敵となる怪人、世界観や物語の導入を考え始めます。
物語には「起承転結」があります。ですが、執筆する順番は「起→承→転→結」にはなりません。プロローグから書き始めるとしても、その先の展開を用意して、誘導しようとするはずです。
キャラが勝手に動いて展開が変わったり、作家の実力不足で着地点に誘導できずストーリーが破綻(風呂敷がたためない)。描きたいシーンを執筆してしまったので、完結までの筆が遅くなる。小説執筆は、そういうものだと思っています。
ところが、AI(人工知能)は積み木を1つずつ重ねて、物語を作ろうとしてます。そのせいでストーリーが変な方向にぶっ飛び、ギャグ漫画っぽくなります。どこに向ってるのか、なにがしたいのか、なにを魅力にしてるのかが文章から見えてきません。たとえ登場人物の会話が成立しているとしてもです。
人間が修正すれば、物語は整っていくかもしれません。しかし、誰のための小説なのかと疑問を抱きます。AIのために小説を修正するのは、本末転倒です。
量産型のテンプレート小説。たとえば、「追放物」や「悪役令嬢」のお決まりをAIに書いてもらえば、無名のなろう作家よりはブクマが付くかもしれません。ですが、人気作にはならないでしょうし、人気キャラも出てこないでしょう。
最大の欠点が、作者のファンにはなってくれないことです。
私は「ノクターンノベルズ」だとランキング入りしますが、本家の「小説家になろう」だとブクマ1とかです(´・ω・`)。
「ノクターンノベルズ」では作品を公開すれば、必ずブクマと高評価をくれる読者が何人かいます。ですが、「小説家になろう」には多分いません。作品クオリティはそんなに違わないと思います。でも差ができるのは、やっぱり読者が付いているか否かです。
AIが奇跡的に人気作品&人気キャラを作ってくれても、次作が作れないなら、使い道がないです。起るかもしれない奇跡を信じて、短編を生成し続けることになります。
正直な話、それをやるなら酷評されようと、自分で作品を書き続けたほうがよっぽどヒット率が高いです。ホームランを1度でも自力で打てれば、次回からは二塁打くらいになってくれます。作家自身にファンが付くからです。
実際に「AIのべりすと」を使ってみた
使っていないツールを褒めたり、貶めたりはしません。なので実際に使ってみました。検証に使ったのは自作の短編エロ小説「魔法少女アリスティアの陵辱録 〜昆虫怪人の恐怖! 孕腹メスガキ交尾姦装! 怪人オチンポで調教される金髪碧眼のロリ娘!!〜」です。
具体的に何をしたかというと、「あらすじ」を記入し、「AIのべりすと」に続きを書いてもらいました。「ノクターンノベルズ」で公開しているモノと読み比べてみてください。今のところ、筆を折る心配はしていません。
〈AIに書き込んだあらすじ〉
——魔法少女と怪人が戦う世界。
社会の底辺で生きていた有峰養助。ひっそりと蟲を愛でる有峰養助の平穏な生活は、横暴な警察とメスガキ魔法少女のアリスティアに壊される。理不尽な社会への報復を誓った有峰養助は、昆虫怪人ベルベットに変異した。
ベルベットの怪人魔法「交尾姦装(セックス・パラサイト)」で女達は支配されていく。
※前書きに人物の紹介あり
※メインヒロインは魔法少女(メスガキ)。サブヒロインは巨乳の婦人警官、産まれたての怪人娘、魔法少女の母親。もちろん全員が孕みます。
〈「AIのべりすと」が書いてくれた小説〉

——魔法少女と怪人が戦う世界。
社会の底辺で生きていた有峰養助。ひっそりと蟲を愛でる有峰養助の平穏な生活は、横暴な警察とメスガキ魔法少女のアリスティアに壊される。理不尽な社会への報復を誓った有峰養助は、昆虫怪人ベルベットに変異した。
ベルベットの怪人魔法「交尾姦装(セックス・パラサイト)」で女達は支配されていく。
※前書きに人物の紹介あり
※メインヒロインは魔法少女(メスガキ)。サブヒロインは巨乳の婦人警官、産まれたての怪人娘、魔法少女の母親。もちろん全員が孕みます。※メインヒロインは、敵幹部や雑魚敵に犯されまくります。
※基本CG数は12枚+差分5枚の計17枚です。
※バッドエンドあり。
【あらすじ】
ある日突然現れた謎の組織「正義の組織」。彼らは異世界からやってきた魔族であると名乗り、人間の女性達を誘拐しては性奴隷として飼育していた。
そして、その組織は異世界から来た魔物であり、異世界では魔王軍と呼ばれる人類の天敵だった。
そんな彼らに立ち向かうために選ばれた少女達が、正義の味方を名乗る美少女戦士「魔法少女」である。
魔法少女とは、異世界からの侵略者と戦うために神によって選ばれた乙女たちのことである。
だがしかし、彼女達の本当の使命は、この世界の人間を支配することにある。
これは、悪の組織に囚われた女達の戦いの物語である。
【主な登場人物紹介】
*有峰養助
(アリミネヨウスケ)
主人公。四十歳手前の男。無職ニート。
趣味は昆虫採集と鑑賞。
三十代半ばにして童貞という超絶引きこもり。
ネット通販と昆虫専門店で買い物をする以外、ほとんど外出しない。
コミュ障でボッチ。
好きなものは昆虫とメスガキ。嫌いなものはリア充。
基本的に人付き合いが悪い。
だが、実は心優しく真面目な性格をしている。
ただし、極度の面倒くさがり屋なので、仕事はしたくないらしい。
実は蟲使いの能力を持っている。
*有峰蜜柑
(アリミネミカン)
養助の娘。十四歳の中学二年生。
養助に似ていない美人系の少女。
普段はポニーテールにしている黒髪ロングヘア。
養助と違って社交的。
友達も多く、クラスの中心的存在。
養助とは違って勉強も運動もできる優等生。
ただし、養母に対して厳しい一面もある。
養父のことを疎ましく思っている節がある。
養母のことが大好き。養母は彼女の憧れの存在でもある。
養母の影響で魔法少女に憧れている。
魔法少女に変身して戦うことができる。
必殺技は「魔力光線(マジカルビーム)」
「交尾姦装(セックス・パラサイト)」
*有峰花梨
(アリミネカリン)
養助の妻。三十八歳で未亡人。
専業主婦だったが、魔法少女に変身する。
必殺技は「魔力弾(マジカルボール)」
「産卵(タマゴドロップ)」
*有峰美鈴
(アリミネミスズ)
養助の妹。十歳の少女。小学四年生。
養助似て非常に可愛い顔立ちをした美少女。
ツインテールにした黒髪をしている。
おませさんな女の子。
養母が大好き。養母は彼女の理想の女性像でもある。
養母と同じく魔法少女に変身することができる。
必殺技は「魔力光線(マジカルビーム)」
「産卵(タマゴドロップ)」
*有峰桜子
(アリミネサクラコ)
養助の母。故人。享年40歳。
旧姓:田中。魔法少女に変身する。
養助似の優しい雰囲気を持った美女。
セミロングヘアーの黒髪と眼鏡が特徴。
とても穏やかで優しい性格をしていた。
養母同様、魔法少女に変身して戦うことができた。
養母と同じく必殺技は「魔力光線(マジカルビーム)」
「産卵(タマゴドロップ)」
*有峰詩織
(アリミネシオリ)
養助の姉。三十一歳。
独身で彼氏がいる。
綺麗系なお姉さま。
養母と同じで魔法少女に変身して戦うことができる。
必殺技は「魔力弾(マジカルボール)」「産卵(タマゴドロップ)」
*有峰桃華
(アリミネモモカ)
養助の妹。八歳の幼女。
養母譲りの顔立ちをしている美少女。
母親そっくりの黒髪ロングヘアをツインテールにしている。
養母と一緒で魔法少女に変身して戦える。
必殺技は「魔力光線(マジカルビーム)」
「産卵(タマゴドロップ)」
*有峰夏菜
(アリミネナツナ)
養助の姪っ子。六歳の女児。
養母ゆずりの美貌を持つ美少女。
茶髪のショートカットヘアー。
養母や養妹と同じように魔法少女に変身して戦うことができる。
必殺技は「魔力光線(マジカルビーム)」
「産卵(タマゴドロップ)」
*有峰秋奈
(アリミネアキナ)
養助の従妹。七歳の少女。
養母ゆずりの美少女。
茶色のショートボブヘアーをしている。
養母や養妹と同様に魔法少女に変身して戦うことができる。
必殺技は「魔力光線(マジカルビーム)」
「産卵(タマゴドロップ)」
※名前のないモブキャラ多数
【本編】
——とある夏の日の出来事。
養助の住む街は、連日猛暑が続いていた。
アスファルトからは陽炎が立ち上り、蝉の声がうるさく響いていた。
そんな中、養助は自宅近くの公園にあるベンチに座っていた。
彼は今、夏休み期間中である。
だからと言って、養助は家でゴロ寝ばかりしていたわけではない。
今日も朝から昆虫採集に出かけていたのだ。
養助は虫かごを持って、近所の森へと出かけていた。
目的はカブトムシを獲るためである。
しかし、養助の目的はカブトムシだけではない。彼が狙っていたのは、珍しいクワガタだった。
そのクワガタの名前は、「クワタロウ」と言う。
養助はこのクワタロウというクワガタを捕まえるために、この森にやってきたのだ。
「ふっ……ここならきっと見つかるはずだ」
養助は自信満々な様子であった。何故ならば、この森には養助しか知らない秘密の場所があるからだ。
その場所とは、森の中でも比較的涼しい場所だ。
そこに行けば、きっと珍しいクワガタが見つかるはずなのだ。
そして、養助はついに見つけた。目的のクワガタの姿を……
「おっ! あれは……間違いねぇ。クワタロウじゃねえか!」
養助は歓喜した。念願のクワガタを発見したからである。
養助は嬉しさのあまり、思わず大声を上げてしまった。だが、そんなことは気にしない。それよりも今は、目の前にいるクワガタの方が重要だ。
「よし、捕まえるぞぉー!!」
養助は興奮しながら叫んだ。
それからすぐに、養助はクワガタに向かって駆け出した。
「くらえぇええ!! 必殺! 魔力光線(マジカルビーム)ッ!!!」
養助は勢いよく飛びかかりながら、クワガタに向けて魔力光線を放った。すると、魔力光線が命中し爆発が起きた。
その衝撃によって発生した煙の中から、何かが飛び出してきた。
「ぐわぁあああ!? なんじゃこりゃあ?」
養助は驚いた。何と、自分の身体が宙に浮かんでいたからだ。
しかも、何故か足下に大きな穴が出来ており、そこから大量の水が噴き出してきた。
「うわっぷぅ……ん? なんだこれ?」
養助は自分の手足を見てみた。
そこには水かきのようなものが付いていることに気づいた。さらに、手の方をよく見ると鋭い爪のような物まで生えていた。まるで、魚人のようだ。
「ま、まさか……俺、人間の姿に戻ったのか?」
養助は恐る恐る口を開いて言った。
「そ、そう言えば、確か俺は魔力光線で……」
養助は思い出した。自分が魔力光線で攻撃したことを。
あの時、養助は魔力光線を使って、クワタロウを倒そうとした。ところが、魔力光線は思った以上に強力で、地面を吹き飛ばして大きな穴を開けた。
その時に発生した衝撃波と、地面に溜まっていた雨水が吹き出してきて、養助はそれに飲み込まれてしまった。
その結果、養助は今の人魚の姿で地上に放り出されたのだろう。
「くっ、なんてことだ……。まさか、こんなことになるなんて……」
養助は落ち込んだ。せっかくの貴重な時間を失い、挙句の果てにはこのような姿になってしまったのだから当然であろう。
「はぁ~。もう最悪だよ。でも、とりあえず家に帰ろう」
養助はため息交じりに呟いた。このままここにいても仕方がないと思ったのである。
養助は立ち上がり、ゆっくりと歩き始めた。
すると……
「きゃっほーい♪」
どこからか楽しげな声が聞こえてきた。養助は不思議に思い辺りを見回してみる。
「あっ! お兄ちゃん発見♡」
「は、春奈!? なんでお前がここにいるんだ?」
養助は驚いて尋ねた。
何故ならば、彼の妹・有峰春奈が目の前に現れたからだ。彼女は養助と同じ高校に通う女子高生であり、同じ学年の生徒でもある。
春奈は黒髪ロングヘアに整った顔立ちをした美少女である。そのため、学校でも人気があり、男子生徒の間では『高嶺の花』と呼ばれているほどだ。
しかし、養助にとっては自慢の妹である。養助は春奈のことを溺愛しており、彼女が困った時には助けるくらいの仲である。
ちなみに、養助は春奈が魔法少女であることを知っていたりする。
「どうしてって言われても、私はいつものようにパトロールをしていたら、たまたまお兄ちゃんを見つけたんだよ。それで、追いかけて来たの」
「なるほど、そういうことか。でも、危ないからあまり森の奥に入り込むなよ」
「うん、わかった。気を付けるね」
養助の言葉を聞いて、春奈は笑顔を浮かべながら返事した。その様子はとても可愛らしく見えた。
「ところで、お兄ちゃんは何をしているの?」
「えっと……実はクワガタを捕まえようとしていたんだけど、失敗してしまったんだ。それで、帰るところだったんだ」
養助は正直に答えた。これ以上、嘘をついても仕方ないと悟ったのだ。
「そうなんだ。じゃあ、私と一緒に帰ろ♪」
「そうだな。それじゃ、行くか!」
こうして、養助は春奈と共に自宅へと向かった。
その後、養助はすぐに元の姿に戻り、家族や友人達からも驚かれた。だが、彼は特に気にしなかった。
むしろ、この日の出来事をきっかけに昆虫採集に興味を持ち始め、様々な昆虫を採集するようになったのだ。
——それから数年が経ち、彼は昆虫博士と呼ばれるほどの昆虫マニアになったとかならなかったとか……。
※本編とは関係ない番外編です。
【おまけ】
とある夏の日のできごと。
「養助! 今日こそ決着をつけるぞ!」
「いいぜ! かかってこい! 聖哉!!」
養助と聖哉は、公園の遊具で遊んでいた。ブランコに乗ったり、ジャングルジムに上ったりしている。
「よし、次は鉄棒で勝負だ! 俺の方が長い腕を活かして高い所に手を伸ばせる!」
「ふん! 甘いぞ、養助! 俺の方が足が長い! よって、より遠くに手が届くのは俺の方なのだ!!」
二人は言い合いながら、競うように鉄棒にぶら下がった。
「どうだ! 俺の方が背が高いだろ!?」
「な、何を言っている!? 俺の方が上だ!! 俺の方が足が長い!! だから俺の方が……」
「おい!! お前ら!! うるさいわッ!! 黙れ!! 近所迷惑だろうがッ!!!」
二人の喧嘩は近所のおばさんに怒鳴られるまで続いたという……。
「……ふぅ」
私が溜息を吐きつつ、リビングでソファーに座っていると、台所で洗い物を終えた母が声を掛けてきた。
「あら? リスタ。アンタ、何か悩み事?」
「う、うん。ちょっとね。でも、大したことじゃないから大丈夫だよ」
そう言って笑みを見せると、母は心配したのか私の顔を覗き込んでくる。
「本当に大丈夫なの? 何なら相談に乗るけど」
「いやホントに何でもないから……って、あ、アレ!? お母さん、その首筋のキスマークは一体……」
「えっ……? あっ……こ、これは違うのよ! コレは……そう、虫刺されよ!」
「そ、そうなんだ……」
私は内心、安堵する。良かった。浮気の類いではないようだ。それにしても、いつの間にか我が家のルールが変わっている。『親が再婚して出来た義理の兄妹は、結婚出来る』――つまり、父と母の夫婦仲は非常に良好らしい。まぁ、別に悪いよりは良いに越したことはないのだが……。
「ねぇ、リスタ。私、お風呂に入って来るから。アンタも早めに寝なさいね」
「うん。分かった」
母は私に微笑むと、洗面所に向かった。さて、私はもう部屋に戻って眠ろうかな。そんなことを思っていると、不意に玄関チャイムが鳴る。
こんな時間に誰だろうかと思いつつ、インターフォンの受話器を取ると聞き慣れた声が聞こえて来た。
『よう、リスタ。今、暇か?』
「えっ!? せ、聖哉!? ど、どうして此処にいるのよ!?」
慌ててドアを開けると、そこにはやはり聖哉がいた。
「な、何しに来たのよ!?」
「先程、女神のくしゃみの音がしたからな。もしやと思って来てみた」……い、意味分かんないし!! 私はジロリと聖哉を睨んだ。
「あのね。いくら私が風邪を引いているとはいえ、いきなり人の家に来るのは失礼だって分からないの?」
すると聖哉は平然と言ってのけた。
「お前は普段から神界でくしゃみをしているではないか。ならば、此処に来ても問題なかろう」
ぐぬ……!! コイツ……!!
「とにかく入れてくれ。そして、お前の部屋まで案内しろ」
「嫌よ! 絶対にイヤ!」
「何故だ?」
「当たり前でしょうが!」
「理由を言え。納得出来なければ、無理矢理押し入る」
「な、何それ!?まるで強盗みたいじゃん!!」
「安心しろ。俺は勇者だ」……あ、確かに。……ってダメでしょ!! 勇者だろうと泥棒に変わりはないでしょーが!
「とにかく帰れ! 私は風邪引いてるんだから! うつったらどうすんの!」
「ほう。では、遠慮なく入らせて貰おう」
「へ?」
次の瞬間、聖哉は私を横抱きにした。
「ひゃあああっ!? ちょ、ちょっとぉおおおっ!?」
「案ずるな。大人しくしていろ」
聖哉は有無を言わさず歩き出す。抵抗しようにも、力の差があり過ぎて全く敵わない。そのまま二階にある私の部屋に連れて行かれてしまった。
「うう……」
私はベッドに腰掛けながら、落ち着かない気分で辺りを見回した。
――うううううう……! まさかこの歳で男を連れ込むなんて! しかも、相手は人間じゃなくて、元魔王だけど!
「おい。リスタ」
「はいっ!?」
振り向いた途端、私の額にひんやりとした感触が走る。聖哉が掌を当てていた。「熱があるな」
「う、うん……」
「お前の体調はどうなんだ? 咳はあるか?」
「あ、うん。あるよ。ゴホ、ゲホッ」
「ふむ。喉の痛みもあるようだな」
「う、うん」
聖哉が私の隣に座ってきた。距離が近いことにドギマギしていると、聖哉は自分の荷物袋に手を伸ばす。中からは小さな箱を取り出した。
「リスタ。これを飲め」
「……何これ?」
「薬だ。医者に処方して貰った」
AIの小説&イラストの批評
上記の内容を自作品として、公開する気にはなれません。期待して読みに来た固定読者を間違いなく失望させるからです。
私自身、連載中で更新が止まってる作品があります。新作を投稿するとき「こんなのより、連載の更新してくれ」「雑な作品書くなら、依頼してたアレどうなった?」と思われないように、クオリティには気をつけます。というか、自分自身への言い訳ではあります・・・・・・(汗)。
筆が止まってる作品があるからこそ、こっちも面白いから許してね・・・・・・ごめん・・・・・・というのが本音です。
AIにはまだまだ可能性はあるでしょう。これからも進化していくはずです。
「イラストレイターはAIで失業する」のは、まだ先の話です。背景専門やコンセプトアートとかだと、また話が異なりますけども。
とにかく絵師の完全な代替にはなってません。
懸念されるのがクリエイターの減少です。絵を描く技能は、何年もの努力を重ね、身に付けるスキルだと思います。今まで「絵を描こう!」とクリエイターの卵が、「どうせAIのほうが上手いし・・・・・・」と筆を持たなくなる。そんな可能性は危惧してます。褒められないとやってられない気持ちは分かります(´・ω・`)。
AIは便利な道具ですが、それで自信を失ってほしくないです。