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【206話】帝都の冒険者組合にて

 帝都の冒険者組合ではちょっとした騒ぎが起きていた。

 ギルドマスターと特級冒険者二人が応接間に籠もっている。噂好きが盗み聞きしようと近付くが、険しい顔立ちの受付嬢が立ちはだかり、箒で蹴散らしてしまった。

 廃都ヴィシュテルで上位種の魔物達が起こした大事件に、特級冒険者ネクロフェッサーは深く関与していた。冒険者であれば誰もが耳にしている。

 魔物の帝都襲撃後、緊急依頼で腕利きの冒険者が魔物狩りに参加した。護衛依頼が急増し、普段は暇を持て余している者達でさえ大忙しだった。思わぬ臨時報酬で懐は暖まった。

 通常時であれば、冒険者などに頼らず帝国軍を動かしていた。しかし、中央諸国の侵攻を牽制するため、軍務省は国境の守りを疎かにできなかった。

 冒険者組合にとって、死恐帝の災禍が終息して以来の繁忙期だった。もう一人のノエル・ウェイジャーは帝国軍の依頼を受けて、国外で活動していた。

 会談は帰国のタイミングに合わせて開かれた。

「親書がセラフィーナ女王に届いている頃合いだ。もはや後戻りはできないが、提案に乗る可能性はどれほどある?」

 ギルドマスターはマッチで葉巻に火を付ける。

 ソファに腰掛けたノエルは、そわそわと貧乏揺すりをしている。三十代前半の若さで冒険者の頂点に立った男には見えなかった。どこにでもいそうなパッとしない顔付きだった。

「小難しい話はあちらの御老公に聞いてくださいよ。俺は名前を貸しただけです。御国の揉め事に関わるのが嫌で、冒険者になったのに⋯⋯」

 ノエルの口調は若干の恨み節が込められていた。しかし、ネクロフェッサーは何ら気にする素振りがない。

の見立てによれば戦争が起きる」

 窓から夜空を見上げるネクロフェッサーの表情は読めない。素顔を特殊装甲のマスクで覆い隠し、奇怪な装備で全身を武装している。

 死恐帝の災禍に抗い続けた歴戦の猛者であり、現代にいたっては数少ない生き残りである。ギルドマスターは敬意をもって特級冒険者を遇している。だが、近頃は忍耐の限界だった。

「おいおい。質問の答えになってないぞ。ネクロフェッサー。そもそも戦争は終わったばかりだ。まったく⋯⋯。鎖国政策が撤回されて、やっと他国の冒険者組合と交流できるかと思えば隣国との小競り合いだ。愛国者には悪いが、やってられないぞ」

 ギルドマスターは吸い込んだ葉巻の煙を吐き出す。

「――で、次はいつ起こる? どの国と戦争を押っ始める?」

 気分は重たい。特級冒険者の予言染みた言葉を笑い飛ばせる楽観主義者ではなかった。

「相手は中央諸国だ。アルテナ王国の東西分断は長く続かぬ。小火がくすぶる火薬庫のような状況だ」

「いつかはドカンと大爆発⋯⋯。笑えねぇな」

「我々はバルカサロ王国が戦争の本命と見ている。先般の戦争も元々はバルカサロ王国が火蓋ひぶたを切った。アルテナ王国は巻き込まれた第三国に過ぎない」

「あんだけの大敗を喫して、またやる気あるってのか? バルカサロ王国は領土を奪われなかったが、相当な被害を出しているはずだ。しかもアルテナ王国に婿入りさせたガイゼフ王が、酷く哀れな境遇になった」

「メガラニカ帝国の国力は災禍や内乱がなければ、大陸で飛び抜けている。五百年ぶりに皇帝の統治時代が訪れた。強大な力は恐怖を呼び覚ました」

「待った! 話の飛躍が過ぎるぞ。メガラニカ帝国が強国に返り咲いたとして、戦争を始める理由になるか? 苦労して軍縮をしてる最中だ。三皇后は戦争狂じゃないぞ」

「メガラニカ帝国にはなくとも相手側に理由があるだろう。戦争は両者の合意によって始まる代物ではない」

「それはそうだが⋯⋯」

「歴史上、戦争を起こさなかったメガラニカ皇帝は聖大帝のみだ。徹底した非戦主義だった。それゆえに崇敬を集めた偉人ではある。一方、我々の知るベルゼフリート陛下と側近達は対極にある」

「やられればやり返すだろうな。俺は陛下と直接の面識はないが⋯⋯。何となく性格は察してる」

「戦争勃発は不可避の未来だ。我々の結論である」

 ネクロフェッサーは断言する。ギルドマスターも否定はしなかった。

「⋯⋯⋯⋯」

 昨年の夏、大々的に執り行われた戦勝パレードをギルドマスターは目撃している。腹を膨らませた女王と赤毛の女騎士は、花嫁姿で帝都の大通りを連れ回された。メガラニカ帝国の人々は熱狂していたが、アルテナ王国の人々からすれば恥辱の極みだったはずだ。

 国威発揚の副作用は諸外国との関係悪化だ。これまでは衰亡する古代の大国であったが、ベルゼフリートの即位を契機にメガラニカ帝国は息を吹き返した。

 押し黙っていたノエルが冷めきった紅茶に口を付ける。口を挟むか迷った挙げ句、結局は指摘した。

「御老公の言いっぷりからすると、始まろうとしている戦争を止めるだとか、そういう平和的なお話じゃなさそうだ。俺らは小狡く立ち回るんだろ?」

嗚呼ああ。そうだ。自由な冒険者は国家間の勢力争いに関与しない。我々はギルドコードに従うべきだ」

「掟破りの常習犯がよく言う。歴代のギルドマスターがネクロフェッサーの尻拭いでどんだけ苦労したか」

 ぼそりとギルドマスターがつぶやいた。ネクロフェッサーは意に止めず、話を進めた。

「そもそも止める手段を持ち合わせておらぬ。先延ばしは可能やもしれんが、結果は同じだ。中央諸国との戦争は必ず起こる。ならば、火の粉がかからぬように自衛手段を考えねばな」

「俺達がこそこそ集まった理由は、戦争に巻き込まれないための作戦会議ってことね」

「まさしくだ。ノエル・ウェイジャー」

「戦争は困る。同意見だ。軍にいた頃の内乱騒ぎだってうんざりだった⋯⋯。ただ、ちょっと考えたい。下手な行動はむしろ冒険者の立場を悪くしないか?」

「よろしい。考えを言ってみたまえ」

「冒険者組合は中立勢力だ。メガラニカ帝国が俺らに協力を要請するか? ありえない。冒険者みたいなイレギュラーを軍に編入するなんて混乱の元だ。この前みたいな魔物退治なら個別の運用ができるけれど⋯⋯。やっぱり考えられない。戦争は組織の団結力が試される。うちのギルドマスターは愛国心が希薄だし⋯⋯。こんなのは軍隊じゃお邪魔虫だ」

「悪かったな。愛国心が希薄で。そのおかげで冒険者が人殺しをせずに済む。お前らも少しは俺に感謝しろよ」

「問題なのは他国の冒険者組合だ。諸外国を巡ったノエル・ウェイジャーならば分かろう?」

「ああ、そういう意味か! 視点が狭かった。さすがは御老公。長生きしてるだけあるよ」

「ん? どういう意味だ? 国外の事情を知らない無知なギルドマスターにも分かるように説明してくれんか? 高慢有識な特級冒険者ども」

 皮肉を込めてギルドマスターが笑う。しかし、ノエルは冗談に応じず、真面目な口調で話し始めた。

「国外の冒険者組合は教会の影響力が思った以上に強かったんだ⋯⋯。バルカサロ王国は特に顕著だ。教会の施設を間借りしているようなところまであった」

「なんだそりゃ? 宗教勢力とは距離を置くべきだろ。ギルドコードを忘れたのか?」

「教会の信者が多い。冒険者のほとんどが信者だ。帝国じゃ考えられないような状態だよ。彼らが自覚してるかは知らないが、宗教勢力にどっぷり取り込まれている」

「ギルドコードを律儀に遵守してるのは俺らだけか? 吐き気を催す状態だな。中央諸国の冒険者組合はどうなってるんだよ」

「中央諸国は教会を軸に結集するだろう。ルテオン聖教国の教皇はメガラニカ帝国の脅威を喧伝している。戦争が勃発すれば、他国の冒険者組合も戦力に組み込まれる可能性が高い。古臭いギルドコードは熱烈な宗教心に屈服するであろう」

「頭が痛いな。敵国の冒険者が出てくれば、俺らも対抗で人手をってわけか⋯⋯。はっははははは! ちくしょうめっ!! 糞っ垂れ! こういう面倒事が起きるから掟を守らなきゃいけないんだよ!!」

 ギルドマスターは葉巻を灰皿に押し当てた。帝国軍が望まずとも、人々からの圧力は相当なものになる。

 敵国の冒険者が戦場で戦っているのに、古臭い掟に縛られて何もしない帝都の冒険者組合。参戦を強いられる状況に追い詰められる。市民の声を無視したとして、内部からの突き上げはどうだろうか。自由を標榜する冒険者といえど、帝国の臣民には違いない。

「ふざけやがって! 金欠の俺らは高潔に冒険者組合を運営してるっていうのに!!」

 他国の冒険者組合がギルドコードを捨て去れば、もはや正論は通じない。古代から守られてきた慣例は崩壊する。

「文句を言っても事態は好転しない。今後の政治情勢を考えれば帝都アヴァタールに本拠を置くのは危険だ。政治的干渉を受けぬ場所に退避するの最善だろう」

「へえ。なるほど。それで廃都ヴィシュテルに冒険者組合の自治区を? 狙いは免税特権と見せかけて自治権ね。さすが御老公。若輩には考えつかない野心的な計画だ。ちょっ! ギルドマスター、物に八つ当たりするならあっちでやってくれ。灰皿が床に落ちたぞ」

「うるさいっ! やってられるか!」

「応接間の壁に穴を開けると受付嬢ちゃんに怒られるよ」

 ノエルはネクロフェッサーが描いた壮大な作戦に心を動かされた。帝国軍を除隊し、自由な冒険者になっても国家権力との繋がりは断ちきれなかった。放し飼いされている犬のようなものだった。

 思惑通りに計画が進めば、冒険者組合は真の意味で独立を勝ち取れる。

「ナイトレイ公爵家と独自のコネがある。ウィルヘルミナ宰相閣下への根回しを進めている。親書は皇帝陛下を介してセラフィーナ女王に渡った。吉報はもう一つある。つい先週、ラヴァンドラ妃殿下の承諾を頂いた」

 ギルドマスターは八つ当たりの壁殴りを終える。

「はぁはぁ。はぁーー。ラヴァンドラ妃殿下の承諾って何だ? 財閥の支援でも受ける気か?」

「違うぞ。ギルドマスターよ。免税特権、自治権、中立権、これらの権利を得るには象徴が不可欠だ」

「象徴? まとめ役やリーダーって意味か?」

「その通り。あくまで象徴的な存在だ。実質的な指導者は貴方でも十分だが、象徴に関しては⋯⋯。残念ながら冴えない引退冒険者の貴方は相応しくない」

「ああ、分かる。それは大いに分かる。中年のオッサンだ。自覚してる。しかしだ。言わせてもらうぞ。ラヴァンドラ王妃に頼むんじゃ、結局は体制側に取り込まれてないか? 宰相派閥の上級妃を担ぐのは反対だ」

 その質問の答えはノエルがつぶやいた。

「ラヴァンドラ王妃じゃないよ。狙いはギーゼラ・アルテナ王女、それともギーゼラ・メガラニカ皇女とお呼びすべきかな?」

「ギーゼラ⋯⋯?」

「ラヴァンドラ商会が預かっているセラフィーナ女王の実子さ。高貴なる乳飲み子を冒険者組合の庇護者に担ぎ上げるわけだ」

「なんてこった! やっと理解が追いついたぞ。それでセラフィーナ女王に財政支援を持ちかけたのか!」

 セラフィーナとベルゼフリートの血を引く三つ子の姉妹。その三女であるギーゼラはラヴァンドラ商会が養育していた。

 ギルドマスターに特権を付与しようとすれば、帝国貴族からの反発が起きる。ギルドマスターは冒険者の統括でしかない。そこでネクロフェッサーはギーゼラの存在に目を付けた。

 女王と皇帝の娘を冒険者組合の庇護者とする。アルテナ王国から多額の融資を引き出す材料の一つともなる。ギーゼラを象徴的な存在に祭り上げ、冒険者組合は廃都ヴィシュテルで自治区を築く。

「自由な冒険者であり続けるためには、帝都アヴァタールを脱出せねばならん。政治の混沌から逃れる唯一無二の道だ。ギーゼラ殿下を自由の守護者とする」

「じゃあ、話は最初に戻る。セラフィーナ女王が資金援助してくれなければ事は動かないよ。勝算はいかほどかな? 御老公」

「セラフィーナ女王か⋯⋯。脳味噌よりも乳房や尻のデカいパツキン美女がどんな決断をするかねえ」

「不敬かつ下品ですよ。ギルドマスター」

 ノエルがギルドマスターの発言を咎める。

「会ったときの印象を言ったまでだ。世間知らずのお貴族様。パレードで見かけたときはちょいと同情したがな。お前らだって知ってるだろ。息子が帝国に処刑された母親を⋯⋯」

 言葉を遮ってネクロフェッサーが告げる。

「状況は刻々と変化する。セラフィーナ女王は皇帝陛下の寵姫になられた。見くびりや同情は不要。相手はメガラニカ帝国の後宮で生きる女仙だ。帝都アヴァタールに天空城アースガルズが帰り次第、面会を申し出る。交渉は迅速に進めなければならぬ」

【毛ガニ研究室】寝取られダンジョンRPG「僕はリーダーじゃない!!」

作品紹介・あらすじ

冒険者ギルドに加入した主人公とヒロイン。
しかし、新人の二人は淫魔討伐班に所属することに!!

淫魔の影響で徐々にスケベになっていくヒロインに、間男の手が迫る!!
戦闘中にヒロインの身体にお触りしたり、解呪行為と称し、ヒロインと一夜を共に……

果たして主人公は間男達からヒロインを守ることができるのだろうか?

・基本CG40枚以上
・影絵やアニメーションが多数
・周回プレイが可能・英語、中国語、韓国語、タイ語があります
・ただしChatGPTによる機械翻訳です

発売元(サークル名)毛ガニ研究室
発売日2024年04月29日
価格2,750円(セール中は2000円くらい)
作品形式ロールプレイング
ジャンル浮気 売春/援交 ファンタジー 寝取られ 寝取らせ しつけ 露出 アナル
妊娠描写メル(ヒロイン)、モブ(立ち絵のみ)
出産描写あり、ただし「魔法で子供が出産しました」のテキスト描写

三紋昨夏の個人的な感想

 冒頭の説明で分かりますが、ストーリーは(貞操のネジが)ゆるふわ系です。

 ツッコミどころ満載の導入で「ああ! このゲームはそういう世界観なんだ!」とプレイヤーに教えてくれます。悲観せずに物語を終えるので、その点はいいかもしれません。どんな飛び抜けた展開であろうと「まあ、そういうもんなんじゃない?」と受け入れやすいです。

 逆にリアルなファンタジーゲーを期待していると合わない作風かもしれません。

 当人たちは真面目にやっているのでしょうが、プレイヤー目線だと「完全に会話がギャグになってる」みたいな雰囲気のゲームです。

 寝取られゲーですが、むしろ寝取らせゲーですね。主人公マリクとヒロイン(メル)の常識は無知を通り越して、銀河の果てに吹っ飛んでいます。

 これはこれで愉快爽快なキャラです。

 間男(ブルーノ)の明らかにおかしな言動に、当初は「え!? それはおかしくない?」と反応しますが、なぜか上手く丸め込まれて「そういうものか⋯⋯」と納得します。こいつらは泥酔者か? ジャンルはNTRという名の「寝取らせ」に近いかも?

 気がついたら寝取られてた⋯⋯そんなシステムではありますが、ストーリー的には「ほんわか」してます。これに関してはやってみれば分かると思います。


レビュー(ネタバレ有り)

 まず主人公の名前は自分で決められます。とりあえず、デフォルトのマリクで進めました。

 ゲーム難易度はさほど高くなく、ゲームオーバー要素もありません。ただし、育成に手間がかかりました(難易度を激難にしていたせいかも)。

 主人公の目的は借金を返済してヒロインのメルと結婚すること。

 金を稼ぐ方法は、基本的にはダンジョン攻略となりますが戦闘方法が特殊です。

 ヒロインの服が剥がされ、間男のブルーノにセクハラされたり、発情したり、淫紋を刻まれたりしますが、HPがゼロになると負けとかそういうシステムじゃないです。メルの処女とかどうでもいいと思ってれば、守るものなんてないですね!

 むしろ重要なのは間男であるブルーノが出してくる戦闘指示に従うこと。

 戦闘指示に従った行動をすれば、貢献度を稼げます。この貢献度こそ重要でした。マジで重要。

 なぜならダンジョンのレベルを上げるのに必要なのは貢献度! 主人公の攻撃ステータスなどを上げるのに必要なのも貢献度! これはもうブルーノさんに媚びるしかないと序盤で気づきましたね。

 攻略については、難しくないですし、攻略サイトを見ればすぐ分かりますが、貢献度をためてハーレムを開放し、「ライラ」を抱きまくればいいと思います。貢献度の消費でハーレムに一人追加(ブルーノのお下がり)されていきます。

 原理は不明ですがライラの好感度が高くなればなるほど、主人公の通常攻撃は強くなる!(浮気)。攻略勢にとってはむしろライラがヒロインだったのでは?

 モブであるライラのエロシーンはありませんが、しっかり妊娠の立ち絵は用意されてます。

 ハーレムに用意されたモブキャラはマリクだけじゃなく、ブルーノの子供を孕んだりもします。

 ここからはストーリーとシステムについて。

 メルは妊娠しますが、かなり妊娠描写は薄めです。ちょっぴし残念。

 出産シーンや生まれてきた子どもとの絡みもないため、ステータスの数字が一つ増えた程度の変化しかありません。

 経験人数がグラフ化される仕組みは面白かったのですが、これには難点があって〈特殊な目〉というスキルを上げなければ、メルのエロステータスは秘匿状態になります。

 もっとストーリーや描写が濃厚であれば、いい感じに機能していたかもしれませんが、ジャンルとしてはお手軽ゲー。作業が増えてしまった感がありました。他ゲーだとエロステータスは基本見えるもの。覗き見が確率で失敗するのも⋯⋯それがストーリーに影響を及ぼすなら分かるのですが、「見たかったらスキルレベルを上げてね!」というリアル時間消費系だから、それなりの作業ストレスがかかります。

 本音を言えば戦闘を楽にしたかったので、攻撃スキルを上げたかった⋯⋯!

 お金でスキルレベルを上げていくのですが、終盤でもかなりきつかったです。1回で150ゴールドで、25~40くらいしか上がらないうえ、50ごとに上限突破費用がかかる。これを999まで上げるのは苦行でした。 

 戦闘を楽にしたいのであれば〈攻撃スキル〉、エロステータスを見るために〈特殊な目〉、エロシーンを見るために〈覗きスキル〉⋯⋯。スキル育成が多いですね。

 たぶん999まで上げる必要はないのですが、メルとブルーノのエロシーンを見るためには〈特殊な目〉か〈覗きスキル〉が必要でした。頑張りました。

 メルはおそらく確率で妊娠するようです。相手は主人公、ブルーノ、その他(売春相手)。モンスターに犯されることはなく、人間とのエッチシーンしかありません。

 自分は売春させてたら一人目を孕んでました。誰の子なんだろう⋯⋯?

 2回目、3回目はブルーノ。次に主人公の子供を作ろうとしたのですが、浮気しまくりの主人公では中出しさせてもらえず、ゴム付きじゃないとやらせてもらえませんでした。

 前述した通り、妊娠しても普段のメルは何も変わりません。立ち絵がボテ腹になったりだとか、具合が悪いからダンジョンに行きたくないとか、そういうイベントは発生しなかったです。ハーレムの待機場所に行くとお腹が膨れたメルを見ることはできますけどね!

 ブルーノとの取引でメルに出産させると子供が生まれます。

 初回は会話シーンが挟まれますが、誰に妊娠させられたかを話した後に魔法で出産して終わり。二回目も同様です。

 ここらの描写はシンプルで、三行以下で終わります。孕ませや妊娠を目的にゲームを買った方だと、肩透かしをくらう展開です。

 総評を述べるのなら、濃密なNTRというよりは、ゆるふわファンタジーの「寝取らせ」です。妊娠・孕ませよりもゲームシステムを楽しむべきかと思います。メルの処女を守って、主人公の結婚ENDを目指すとしたら、やりがいのあるゲームだと思います。

 アニメーションもよく出来ています(特に影絵)。しかしながら、他でも指摘されていますがエロシーンの少なさ、立ち絵差分の少なさ、ゲームシステムの複雑化に伴う作業感などは感じます。私は楽しめましたけどね!

 同人ゲーで2750円は高めなお値段ですから、それなりのボリュームを求められますが、なんだか最近は比較対象のゲームが盛り過ぎな気がするんですよね。たまに「商業エロゲよりシーン数多くね?」って作品もあるくらいですから。

 本当はこれくらいが値段適性なのかもと思ったりもします。作るのもお金がかかる。それはよく分かるのだ。ただ、ストーリー性が薄いのは否めない。もうちょっと描写が欲しかった! 次作に期待します!!

【雑記】三連休で短編を一本は書き終えたい

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 もはや仕事に興味はないため、3連休は趣味に没頭しております。Web小説の連載を書いたり、パソコンのデータ整理をしたりと、捗る1日でございました。

 TRPGのシナリオ作成も進めているのですが、月内に仕上げたいのが蛇をテーマにした短編です。

 辰年の去年はドラゴンをモチーフの短編を書いておりました。今年は蛇⋯⋯それがなかなか、思い浮かばない!

 土曜にプロットを作りたかったのですが、手を付けられずに現在のお時間なわけです。アイディアを得るために、日曜は外出してみようと思います。

 

【205話】金勘定の両天秤(♥︎)

 女官達は常日頃から皇帝の気分を害さぬよう心掛けている。天幕内は涼しく、居心地が良い。虫除けを兼ねたお香が焚かれていた。

 夜の砂浜で嬌声が響く。充満したせ返る淫臭。発情した美女達の甘ったるいフェロモンが鼻を酔わせる。

 淫靡な衣装で着飾った孕女達が、たった一人の少年に群がる。一つの花弁に集る蜜蜂のような有様だ。

 八人の美女を同時に相手取るなど、常人の精力ではまず不可能である。しかし、性豪の幼帝は難なく全員を抱き、一巡目の中出しを終えた。くじ引きで決めた順番の始めに戻る。

「はい。じゃあ、またロレンシアからね」

 幸せなのは余裕がある間だけだ。二巡目、三巡目と続いていけば射精の勢いが失せていく。おそらく四巡目では限界を迎え、精根が尽き果ててしまう。

 黄葉離宮の女仙達は底無しの性欲を抱えている。調子に乗ったベルゼフリートが形勢逆転されるのはいつも通りの展開だ。いずれは攻守が入れ替わり、揉みくちゃにされるが、今のところベルゼフリートは攻勢を保てている。

 もう一巡くらいは攻め気を維持できる。滾らせた肉棒で子壺を揺らす。宮中最大サイズの超乳、巨大に膨れ上がったボテ腹、淫媚を体現したロレンシアは絶頂しかけた。

 旧帝都ヴィシュテルでの一件以来、ベルゼフリートの精力は向上した。周りで順番待ちをする待機組と談笑する余裕まであった。

 享楽的な夜伽のさながら、ララノア達から冒険者時代の貧乏エピソードを聞かされて、ベルゼフリートは目を丸くする。

「――え?」 

 前後運動を繰り返していた腰が止まる。

「冒険者ってお金持ちなんでしょ? 帝都の冒険者組合が貧乏なのは聞いた。でもさ、一級冒険者だよ? まさか! ちょっと盛ってるんじゃないの?」

「そうであれば良かったのですが⋯⋯。はははは。冒険業は日雇い労働ですよ」

 熟練の冒険者だったララノアは乾いた笑いを漏らす。長命種のエルフ族である彼女は百年以上のキャリアを築いていた。

「駆け出しならともかく、等級の高い冒険者は依頼金がべらぼうに高いじゃん」

 ベルゼフリートの男根は、ロレンシアの妊娠子宮を突き上げたまま一時停止している。話し相手のララノアに顔を向けたまま、ロレンシアとの正常位セックスに興じる。

 ビクビクと手足を痙攣させたロレンシアは、喘ぎ声を抑えるために口を手で覆う。主人の会話を邪魔してはならない。できれば会話に加わりたいくらいだった。

 帝都の冒険者についての話題。知っておきたい内容だ。ところが身体は言うことを聞かない。ロレンシアの意思に反し、雌獣の淫叫は指先の隙間から漏れ流れてしまう。

「んぅぅうぅっ~~♥︎ ん゛ぅ♥︎ んぅぅうっ~~♥︎」

 発達した乳腺が脈動している。膨れ上がった乳房にうっすらと血管の色彩が浮き出ていた。左右に溢れ垂れた超乳をリアとエルフィンの獣人娘が吸う。

「はぁはぁ♥︎ はぅっ♥︎」

 両隣に陣取った同僚の獣娘二人は、勃起した乳首を甘噛みし、丁寧に母乳を搾り上げる。

(あぁっ♥︎ 陛下とは違う吸い方⋯⋯♥︎ 獣人族のザラつく舌が乳首を刺激するっ♥︎ リアとエルフィンが私の母乳を吸ってる。しかも、オナニーしながらっ♥︎ らめぇ♥︎ オマンコがイく♥︎ 止められないぃっ♥︎ イぃ♥︎ イぐぅううっ♥︎ 頭を使いたいのに馬鹿になっぢゃうぅっ♥︎)

 同時責めでもだえ悦ぶロレンシアを愛でる。ベルゼフリートは仕上げとばかりに、男根をさらなる深奥部へ侵入させた。

「んぃひぃんっ♥︎ あんっ♥︎ あぁっ♥︎ あぁっ~~♥︎」

 リアとエルフィンの乳吸いもさらに強まった。リアは顔を真っ赤にしているが、命じられたとおりに舌の動きは止めない。エルフィンも先ほどやられた返礼とばかりに甘噛みを繰り返した。ロレンシアの母乳を吸い尽くす。

「んひぃっ♥︎ んぉっ♥︎ おっ♥︎ んあぁっーー♥︎ あぁう゛うぅ♥︎」

 超乳巨孕の淫女は赤毛を逆立てる。幼帝の巨根でしか味わえぬ至高の淫悦に達した。子宮口に粘つく精液が浴びせかけられる。ボテ腹の妊娠オマンコは絶頂の悦びで潮水を吹き散らかす。

「あ、いいよ。ララノア? さっきの話、続けて。ロレンシアを抱きながら聞いてる」

 ベルゼフリートはララノアに会話の続きを促した。我が子を宿したロレンシアの大きな妊娠腹を撫でている。次は何人の子供達が生まれるのか楽しみにしていた。

「一級冒険者への依頼金、つまり私達が受け取っていたクエスト報酬は高額です。しかし、いつも依頼が舞い込んでくるわけではありません。他国に比べて、帝都の冒険者組合に持ち込まれる依頼は少なく、私達の収入は不安定でした。金勘定での苦労は尽きません」

「一級冒険者向けの依頼って、そんなに少ないの?」

「高額報酬の依頼を定期的に持ち込んでくれるのは政府機関です」

「宰相府とか軍務省の依頼が多いってこと?」

「はい。しかし、これはメガラニカ帝国が冒険者組合を頼っているのではなく、政府組織から民間へ仕事を供給する国策の一環です」

 冒険者を頼らずとも、帝国軍を出動させれば大抵の問題は解決する。特級冒険者など特殊な技能持ちは例外であるが、暴力的な手段で解決できるのなら、アレキサンダー公爵家やケーデンバウアー侯爵家などの軍閥で事足りるからだ。

「そうなんだ。ウィルヘルミナやレオンハルトが冒険者組合にお仕事を回してるとかは聞いたかも? 政府なら金払いはいいもんね」

「私達がセラフィーナ様やロレンシアさんと接点を持てたのは、政府系の筋から依頼が回ってきたからです」

 大財閥ラヴァンドラ商会は民間商業組織である。しかし、その実態はラヴァンドラ王妃が頭取を務める政府系複合企業だった。宰相府の意を汲んで動くことが多い。半官半民の立ち位置にあった。

「去年の夏にロレンシアを護衛してたときは、そんな感じだったんだね。ラヴァンドラが仲介したんでしょ?」

「はい。要人護衛の依頼としても破格の報酬でした」

 災禍が終息した後、ベルゼフリートが誕生してからのメガラニカ帝国は魔物の発生率が著しく下がった。帝国軍内の騒乱や隣国との戦争は起きたが、冒険者達が関わる案件ではない。

 一級冒険者の稼ぎ口は、政府筋の依頼が大半を占めるようになった。特に先般の大妖女レヴェチェリナが起こした襲撃は、冒険者組合の懐事情を温める結果となった。

 魔物の襲撃後、帝都アヴァタールの大商人や裕福な貴族はこぞって護衛を雇った。そのうえ、軍務省からは旧帝都ヴィシュテルの魔物掃討作戦で大口の依頼があった。もしララノア達が現役の一級冒険者だったなら、まず間違いなく招集がかかっていた。

「懐事情を聞いちゃうと夢がない職業だね。お国の使いっ走りじゃん」

 ベルゼフリートは口を尖らせる。皇帝ほどの身分では特級冒険者がもっとも身近なため、自由奔放で華やかな職種と思い込みがちだ。

「冒険者の仕事はお使いクエストがほとんどですよ」

「領主仕えの騎士や剣闘士のほうがよっぽど儲かるじゃない? 決闘王だったハスキーは大金持ちだったよ。いろいろと自由だったらしいしさ。自由過ぎた気もする⋯⋯。いや、今も自由なメイドだけど⋯⋯」

 ハスキーは近くにいない。撤収作業の打ち合わせでシャーゼロットに呼び出されていた。その代わり、ユリアナが影を操って周囲を警戒している。

「お金に困ってコロシアムで日銭を稼ぐ冒険者は少なからずいました。冒険者に副業は付き物です。かくいう私も駆け出し冒険者時代、迷宮都市ラビュリントスの地下街でガイド業をしていました」

「ラビュリントスで働いてたんだ! しかも、ガイド!」

「陛下はラビュリントスに行きたがっておりましたね」

「うん! 僕はね、迷宮観光に行ってみたいんだ。なかなか許可が下りなくてさ。ロレンシアやセラフィーナも連れて行ってあげたいな。ララノア達にガイドしてもらおうよ。きっと楽しいデートになる」

 射精を一段落させたベルゼフリートは、膣穴から男根をゆっくりと引き抜いた。粘っこい愛液が糸を引く。出し損ねた精液が尿口に付着している。

「ロレンシアの番は終わりね。気持ちよかった?」

「ふぁいっ♥︎ ありひゃとうございますぅっ♥︎」

 呂律ろれつが怪しいロレンシアは、恍惚の表情で笑みを浮かべていた。

「よし。じゃあ、えっと、次はテレーズだよね。うっ! うわっ! ちょっ!」

 ずっと我慢していたテレーズはベルゼフリートを押し倒した。

「陛下ぁぁぁああああああああああああああぁぁーーーー♥︎」

 ほんの一瞬、警務女官達が反応する。ユリアナの影が近くまで這い寄ってきた。しかし、テレーズを捕まえたりはしなかった。悪意あっての襲撃ではない。聖堂教会の破廉恥な聖衣で夜伽に臨むテレーズは発情しきっていた。

「あぁっ♥︎ あっ♥︎ 皇帝陛下♥︎ あぁっ♥︎ 陛下ッ♥︎」

「涎が垂れてるよ。テレーズ」

「迷宮都市のことなら私にお任せください♥︎ なぜならばぁっ♥︎ じゅるりぃ♥︎ 聖堂教会の拠点があるからでございますっ♥︎ 信者が総出で陛下をおもてなしいたしますわ♥︎」

「うっ、うん⋯⋯」

 戸惑うベルゼフリートは聖堂教会があると聞いて複雑な心境だった。ますます訪問の許可が下りにくくなった。そんな気がした。視界の隅に入ったユリアナの表情が険しい。首を横に振っている。

 警務女官だけでなく、大神殿も聖堂教会を危険視している。宗派対立というよりは、聖堂教会の過激な行動理念のせいだ。

「あぁ、皇帝陛下! 陛下ぁああっ♥︎ 次は私のオマンコを堪能ください♥︎ 皇帝陛下のオチンポに御奉仕できるのは至上の悦びぃいッ♥︎」

「もう挿入済みじゃん⋯⋯。テレーズはセックスがどんどん上手くなっていってるよね。飛びかかってきたときには、もう膣穴に捕捉されてた」

 ベッドに押し倒された瞬間には、にゅるりとオチンポが突き進み、挿入状態が完成していた。

「あぁっ♥︎ んぁっ♥︎ んんっ♥︎ 既に膣内射精していただいた子宮に、再び子胤をたまわるなんてっ♥︎ あんっ♥︎ テレーズは幸せ者ですわぁっ♥︎」

(口を閉じてお淑やかにしてれば、オマンコの締まり具合も良くて、欠点が一つもない美人さんなのに⋯⋯。ああ、分かった! これが残念美人ってヤツだ! 僕のことが大好きなのは分かる。分かるんだけど⋯⋯。うーん。瞳孔が開いてる。ガンギマリの勢いが恐い。聖堂教会の信者って皆こんな感じだったりして?)

 大神殿の慎ましい神官達とは雰囲気が異なる。とはいえ、清楚な聖職者だろうと、セックスの乱れ具合は似たようなものだ。

(まあ、こういうタイプも良いよね。二人や三人も相手にするとなったら困るけどさ)

 テレーズに跨がられたベルゼフリートは、挿入済みのオチンポを力ませる。勃起の硬度が増す。膣襞で変化を感じ取ったテレーズは、ベルゼフリートと密着する。

「そんな強く抱きしめなくたって逃げたりしないよ。ちゃんと満足させてあげる。テレーズが元気な赤ちゃんを産めるようにね」

「んぁっ♥︎ はいっ♥︎ ありがとうございますぅっ♥︎ あぁ♥︎ 見えますわぁ♥︎ 皇帝陛下の御子が偉大な指導者となり、聖堂教会がメガラニカ帝国の国教になる日が見えますわッ♥︎」

「う~ん。どうだろ? その願望が叶う日は来るかなぁ?」

 中身はともあれ、スタイル抜群に美人ではある。激しい想いをひとまず受け入れた。

「ふふっ♥︎ 御奉仕を始めますわ♥︎」

 両脚を折り曲げたテレーズは、騎乗位で艶尻を高速杭打ちする。

 パンッ♥︎ パンッ♥︎ パァンッ♥︎

 小気味よく肉音が鳴り響く。ベルゼフリートも腰を突き上げて、子宮口を穿ち貫いた。狂信的愛情を向ける皇帝にオマンコを捧げる喜悦に浸り、テレーズの釣り上がった口元から大量の涎が垂れ流れた。

「あ゛ぁああぁぁ♥︎ 皇帝陛下ッ♥︎ 可愛い♥︎ 本当に小さくて愛らしい陛下ッ♥︎ 私と陛下の赤子が子宮にいるだけでも幸せなのにぃ♥︎ 孕んだ後も寵愛をくださるなんてっ♥︎ ずっと、ずっと、ずっとぉ♥︎ 繋がっていたいぃっ♥︎」

「僕が射精したら交代だからね? 分かってるよね? 説明したよね? クジ引きで決めた順番は守らなきゃ、んぎゅっ!? ふぎにゃっ!」

 テレーズの乳房でベルゼフリートの顔面が覆われる。

「ふふふふっ♥︎ 子産みを終えるのが待ち遠しいですわぁ! 母乳が出たら必ず陛下に捧げます!! 陛下はミルクが大好きなのでしょう!?」

「す、すぅきだけどぉ⋯⋯!」

「極上の母乳を搾りだしてみせますわぁ♥︎ 今から予行演習をいたしましょう♥︎」

(これはもう何を言ってもダメか。オッパイで口封じされちゃったよ。母乳の味が好みっていうよりは吸うのが好きなんだけどね。でも、せっかく黄葉離宮の女仙を全員孕ませたんだし、飲み比べはしてみたいかも)

 少年の矮躯は淫らに肥えた女僧侶シスターの肉体で押し潰されてしまった。

「あぁっ♥︎ 陛下♥︎ 陛下ぁ♥︎ あぁっ♥︎ あんっ♥︎ 愛が止まりませんわ♥︎ あぁ♥︎ ダメです♥︎ 洪水のように理性が押し流されてしまうっ♥︎」

(理性がぶっ飛ぶのはいつものことじゃん)

「全身で私を感じてくださいませっ♥︎」

(全身で潰されそうだよ。ふぅっ⋯⋯。まあ、無理やりされるのも悪くない。でも、僕だって反撃しちゃうんだからっ! テレーズが敏感なのはこの辺りかな? ていっ!)

「んあぁっ♥︎ 陛下のオチンポ♥︎ すごいぃっ♥︎ 亀頭がゴリゴリくるッ♥︎ 激烈な快楽っ♥︎ くるっ♥︎ くるぅううう~~っ♥︎ あ゛あぁあぁぁ~~♥︎」

(効いてるんだか、効いてないんだか。分からないなぁ⋯⋯。膣圧が高まったから、もっと押してみよう)

 ベルゼフリートとテレーズは寝台を軋ませながら騒々しく荒れ狂ったセックスを続ける。次の夜伽番であるルイナとアリスティーネは、おもむろに警務女官から拘束具を受け取っていた。

「セラフィーナ様はもっと私に聞きたいことがありそうですね。も含めて」

 ララノアは視線に気付く。片隅で静かに微笑むセラフィーナは手招きする。黄葉離宮の側女達にはあらかじめ、セラフィーナが抱え込んだ事情を説明していた。

 アルテナ王国の国王夫妻による巨額の投資。冒険者組合を起点とした旧帝都ヴィシュテルの復興計画。百年以上もの間、帝都で冒険業を続けたララノアは助言を求めるべき有識者だ。

 ロレンシアと違って帝国の人間であるが、今さらそんな些細なことは気にしない。今やセラフィーナも立派な帝国の女だった。

「冒険者組合で最も強い影響力⋯⋯。主導権を握っているのはギルドマスターなのかしら?」

 セラフィーナは一度だけギルドマスターと会っている。つい先頃、大妖女レヴェチェリナの正体を探るため、シーラッハ男爵家が手放した〈翡翠の首飾り〉についての情報収集を依頼した。

(あのギルドマスターは、私が大金を積んでも依頼の審査が必要だと言っていましたわ。国の使いっ走りと揶揄されていても、本心では独立自尊なのでしょう)

 依頼結果の実りは少なかったが、冒険者をまとめる優秀な人物に思えた。しかし、冒険者組合を取り仕切っているのが彼とは限らない。特に今回の件は、メガラニカ帝国で活動する冒険者の未来を左右する。

「もっとも強い影響力を持つのはです。あの方達には様々な特権が認められています。他国のギルドから直接依頼を受けたり、国境を自由に超えたり、御法度とされるギルド経由ではない依頼を黙認されたりと⋯⋯。とにかく滅茶苦茶です」

「帝都には特級冒険者が二人いるのでしょう?」

 特級と一級には雲泥の差がある。努力では届かぬ領域の傑物。ララノア達が一生を費やしても到達できない頂点に君臨する二人。その名はセラフィーナの耳にも入ってきている。

「ネクロフェッサーとノエル・ウェイジャー。帝都の冒険者組合を動かすのはネクロフェッサーです。今回の件、あの御老公が裏で糸を引いている気がします」

「なぜノエル・ウェイジャーを除外するのかしら? この手紙には二人の名前が連名で裏書きされていたわ」

「ノエル・ウェイジャーは名前を貸しただけだと思います。一度だけ依頼を一緒にこなしましたが、政治的案件に関わる性格ではありません。そういった面倒を嫌って帝国軍を除隊しています」

「ネクロフェッサーはどうなのかしら?」

「規則を破ることに躊躇がない御老公です。しかし、最古参の特級冒険者であり、半世紀前の廃都ヴィシュテル解放戦で生き残った猛者。特に帝国西方での支持は⋯⋯。つまり、私達がいるこの西岸地域で絶大な人気を誇ります」

 ララノアはネクロフェッサーの偉業を軽く説明する。エーザンベジュ大山脈の地下都市に押し寄せた屍軍の一掃、西方の沿岸都市を守る要塞線ヴェストヴァールの構築。業績は数知れずある。

 死恐帝の災禍が猛威をふるった時代、ネクロフェッサーと配下のクラン〈天文監察補助隊ネクロ・アストロモア〉は大勢の命を救った。

 一方で大神殿との関係は拗れており、原因は貴重なアーティファクトの無許可持ち出しである。未だに返却はされていないという。

「帝都アヴァタールで会談の予定があるのなら、ネクロフェッサーはまず間違いなく出てきます。皇帝陛下と親しく、宰相閣下との繋がりが深い人物です」

「宰相閣下はネクロフェッサーを好んで雇っていたという話を聞きましたわ」

「ネクロフェッサーはナイトレイ公爵領の出身だったはずです。歴代の公爵家当主が多額の援助をしていました。要塞線ヴェストヴァールの費用は、ナイトレイ公爵家が負担したと聞いています」

「ネクロフェッサーの出自は、ナイトレイ公爵家に仕える貴族家や元騎士だったりする?」

「いいえ、違うと思います。懇意にしているのは事実で間違いありません。しかし、それは同郷だからでしょう。主従関係はないはずです」

「そう」

 セラフィーナはナイトレイ公爵家とネクロフェッサーの繋がりに嫌な気配を感じた。

 帝国宰相ウィルヘルミナ・ナイトレイの政治手腕を以てすれば、影から冒険者組合を動かせるかもしれない。

(冒険者組合に探りを入れたいですわ。アルテナ王国が費用を負担するのですから主導権は握らないと⋯⋯)

 大金をせしめられた挙げ句、ウィルヘルミナの掌で踊らされる。そんな事態は避けたい。昨年の末、セラフィーナは宮廷闘争で大敗を喫した。

 帝国宰相を失権させるどころか、危うく処刑されるところだった。ベルゼフリートの温情がなければ、出産を終えた後に始末されていたかもしれない。屈辱的な敗北は、身の程を知り、己の本心と向き合う切っ掛けにはなった。

(私は再び試されているのでしょうか?)

 セラフィーナは三皇后の意図を推し量る。

(そもそもレオンハルト元帥は私を王妃にしようと画策していましたわ。宰相派と長老派の妨害で、妃位の授与はなかったけれど、あの勅令は執行停止状態。法的効力が残り続けていますわ)

 大妖女レヴェチェリナが起こした事件では、敵の策謀に利用されてしまったが、楔役を立派に務めて、本心からの忠愛を証明した。少なくともレオンハルトは一定の評価をしてくれた。

(働き次第では妃位の授与もありえそうですわ。やはり私は試されている。そういう覚悟で挑むべきですわね)

 ベルゼフリートの愛人であるだけなら愛妾の地位で十分だ。しかし、アルテナ王国の権益を守るには宮中で地位を築かねばならない。

「もう一人の特級冒険者ノエル・ウェイジャーは、ご存知かもしれませんが元帝国軍人です。退職時に色々あったと聞きますが、宰相府としてもネクロフェッサーのほうが声をかけやすい。そんなところだと思います」

 ララノアはグラスに注いだ葡萄果汁ブドウジュースを一気飲みする。妊娠してからは飲酒を禁じられ、清涼飲料水ばかりを嗜んでいた。

「セラフィーナ様もいかがです? 冷えていて美味しいですよ」

「ありがとう。いただくわ」

 勧められたセラフィーナも一口味わう。甘味は控え目で、酸っぱさが強い。身籠もった女は酸味のある食品を好むようになる。懐妊は寵姫の証。メガラニカ帝国の後宮でもっとも名誉な仕事は、皇帝の夜伽役とされる。

 セラフィーナはベルゼフリートとテレーズのセックスを眺める。

 若々しく、しなやかな肉体は動きに鮮やかなキレがあった。騎乗位で緩急をつけて尻振り続ける。長太いオチンポが亀頭付近まで引き抜かれ、勢い激しく再挿入される。衝突で尻肉に波の揺れが伝播する。

 幼帝ベルゼフリートの背丈はちっとも伸びない。しかし、日夜欠かさずのセックスで股間の逸物は逞しさを増している。生まれの影響もあるのだろうが、著しく肥大化した亀頭、極太長大な竿は、種付け馬の生殖器とそっくりだった。

 黄葉離宮の女仙達は慣らしが終わっている。小柄なリアですら、根元までベルゼフリートの巨根を受け入れられるようになった。

(陛下はそろそろですわね)

 皇気放出の予兆をセラフィーナは感じ取る。女仙が穢れ祓いの巫女と呼ばれる所以は、性交を通じて瘴気を身に宿すせいだ。

 ベルゼフリートが射精を始める。テレーズは膣内射精の悦びで絶頂に達し、祈りの言葉を捧げ始めた。破壊者の荒魂を慰めるテレーズの肉体に皇気が取り憑く。脈動する男根。引き締まる膣口。しばらくすると逆流した白濁液が結合部から流れ出た。

(寵姫の座。宮中で熾烈な女の争いが起きるわけですわ。あの悦びを知ったら、欲しがらずにはいられない。私も魅入られてしまった一人ですわ)

 セラフィーナは張り気味の乳房を揉んだ。母乳が飛び散る。ガイゼフの精子で孕んだ時には起きなかった身体の変化は顕著だった。皮膚の火照りが鎮まる頃合いには、純白の肌は小麦色に染まっているはずだ。

 ベルゼフリートは未だにガイゼフに対抗心を燃やしているようだった。幼い皇帝はいつも与えられてばかりだった。セラフィーナとロレンシアはそんな少年が初めて奪い取った人妻。そういう意味で特別な存在だった。

COMIC ゼロス #119(表紙:さ抜き)

ワニマガジン社『COMICゼロス』
(毎月11日)

表紙はさ抜きの描くち○ぽ待ちの巨乳ギャル♪
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「今度はさ こっちでシちゃおうよ」

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「一緒に行こう? 常世の国へ」

異世界の姫と濃厚なまぐあい……♪ 注目は、あすぜむ『消波』
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幸せに暮らしていたある日、亀姫から「私の故郷なら、永遠に一緒に暮らせるよ」と言われ――

妹を守るため、叔父に身体を捧げる姉。SEX中、妹が帰ってきて……ます『新しいかぞく』
憧れの先生の小説のため、献身的なサポート♪ ……れつりこ大盛り『あなたのためなら!』
風呂キャンセル界隈の妹とお風呂で剃毛SEX……トテモイイ『陰妹オナホメンテナンス』
かわいいクラスメイトに足フェチがバレていて……蘭田夢『キミと素足とトキドキ罠』

<表紙作家>
さ抜き

<収録作品>
アンブッシュ./U2D
消波/あすぜむ
新しいかぞく/ます
あなたのためなら!/れつりこ大盛り
陰妹オナホメンテナンス/トテモイイ
キミと素足とトキドキ罠/蘭田夢

執筆陣さ抜き / U2D / あすぜむ / ます / れつりこ大盛り / トテモイイ / 蘭田夢
表紙イラストさ抜き
価格770円
発行日2025年01月11日

【204話】アルテナ王国の高貴なる血筋

 太陽が地平線の彼方に沈んでいく。さざ波が押し寄せる砂浜は、鮮やかな夕焼け色で染まっていた。

「⋯⋯⋯⋯」

 うつ伏せのセラフィーナは強張った肢体をほぐし、背面の仕上げに取り掛かる。

 全身を余すところなく陽光に晒し、艶肌を汚していく。肌焼けを促進するサンオイルを塗り込んだ皮膚は、効率良く太陽光を吸収し、純白の媚肌を焦がしていった。

 ――けどの浸食が拡がる。

 荒淫の余韻による高まりとは少し違う。日焼けで負った軽度の火傷はヒリヒリと痛む。数日後には火傷の赤みが治まり、色素が沈着して小麦色に実るだろう。褐色肌の美女にセラフィーナは変貌しようとしている。

(そろそろ頃合いかしら?)

 セラフィーナはむくりと体を起き上がらせた。

 オイルで湿った表皮は陽光で輝く。股間に茂った黄金色の恥毛を見下ろす。つい先ほどまで交合で酷使していた恥部は濡れている。

「⋯⋯⋯⋯」

 妊娠済みのオマンコにたっぷり注がれた特濃の精液。愛液混じりの白濁液が垂れていた。

「はぁ⋯⋯♥︎」

 男根が突っ込まれていた肉壺は極太の形状をしっかり記憶し、膣道にはポッカリと大穴が開いている。愛液で濡れた恥毛を爪先でより分けて、セラフィーナは流れ出た精子をすくい取る。

「あ~ぅ♥︎ んっ♥︎ んれろ♥︎ じゅるぅりゅうぅ♥︎」

 いやらしく舌を突き出し、指で擦り取った精液を舐めた。

 精子を美味しそうに頬張る。その様子は淫魔族そのものだった。

 ベルゼフリートに本物のセックスを教え込まれてから、淫母の本性は隠しきれなくなった。より淫乱に、より淫奔に、淫欲のままに生きている。

(苦味、エグ味、独特の塩っぱさ。そして、ほんのり甘い味⋯⋯♥︎ 美味しい。陛下が仰っていたわ。私の先祖にはウィルヘルミナ宰相のようなサキュバスが板に違いないと⋯⋯。精飲で充足感を覚えるのも、性奴隷に最適な肉体も、きっと血脈に宿る先祖の遺伝なのでしょう)

 ベルゼフリートとのセックスが終わってから、セラフィーナは無口になった。心中はドス黒い感情で満ちていた。

(ふふっ♥︎ 自分の醜い本性は自覚しているつもりでしたわ。でも、私は思っていた以上に⋯⋯。くふふっ。悪い女で、最低の母親⋯⋯。まさかこんな俗悪な嫉妬心をヴィクトリカに向けてしまうなんて。決別を言い渡したあの時よりもずっと深く⋯⋯。私は娘を嫉んでいるわ)

 恋仇のウィルヘルミナに向けていた対抗心よりも強く燃え上がる嫉妬心。血の繋がった実娘だからこそ、漆黒の感情が荒ぶった。悔しさで指先の爪を噛んでしまう。

(ヴィクトリカが産んでしまった。あぁ、どうしてかしら? よりにもよって男子⋯⋯! アルテナ王家の男子を⋯⋯!! 皇帝陛下の子胤で⋯⋯!! 私が先に産むはずだったのに!!)

 初孫の生誕を喜ぶ気にはなれなかった。ベルゼフリートに心を奪われる前であったのなら愛娘の子宝を祝福した。だが、今となっては状況がまるで違う。セラフィーナの愛情はベルゼフリートに向けられている。

 海辺で無邪気に遊ぶ幼帝を見つめる。セラフィーナの身体を辱め、心を塗り潰した男。これまでの人生で築いた全てを捧げた少年。

 セラフィーナの心はベルゼフリートのモノになった。しかし、ベルゼフリートはセラフィーナのモノにはなっていない。

(寵姫の地位を盤石にするのなら、公妃くらいにはならなければダメかもしれませんわね)

 彼はメガラニカ帝国の皇帝だ。政治的にはお飾りといえど、大国の頂点に立つ大君。後宮で暮らす数多くの美女を侍らせ、お気に入りの寵姫は両手の指で数え切れぬほどいる。

(この状況⋯⋯。とても不味い気がしますわ。冷静になって立ち回らなければ⋯⋯。メガラニカ帝国がいち早く性別を把握したのは、アルテナ王家の男子に利用価値を見出しているからですわ)

 セラフィーナの胎にも赤子は宿っている。だが、産まれてくるのが男子とは限らない。最初に生まれたのは三つ子の三姉妹だった。

 アルテナ王家は女系の一族で男子が産まれるのは珍しかった。

(アルテナ王家の男子⋯⋯。息子のリュートが帝国軍に処刑された一年前、唯一の男性王族は絶えてしまったわ。そもそも軍閥派はバルカサロ王家の血が混じった王子を排除したかったはず⋯⋯。反乱の旗手として中央諸国に担がれかねないから⋯⋯)

 アルテナ王国とバルカサロ王国の分断は講和条約の大前提だった。

 軍閥派は賠償金や領土割譲よりも、リュートの処刑を強く求めた。その裏には情報将校のユイファンがいたとセラフィーナも勘付いている。

(本来、ベルゼフリート陛下と結ばれるのはヴィクトリカのはずでしたわ)

 両陣営の大誤算は王女ヴィクトリカが担うはずだった役割を女王セラフィーナが担っている現状だ。娘に逃げられたから、母親を孕ませた。

 偶然が重なり、セラフィーナはベルゼフリートと契りを交わした。

(ヴィクトリカは今や反帝国の急先鋒ですわ。アルテナ王家とバルカサロ王家の血筋⋯⋯! 私の胎から産まれた娘⋯⋯! 地位を否定しても、出生までは否定できませんわ)

 政敵となったヴィクトリカが男児を出産した事実。娘に先を越された母親の心は醜く荒れきっている。

 気付けば噛み締めた指先に血が滲んでいた。

(ベルゼフリート陛下のお気持ちは⋯⋯? ヴィクトリカが産んだ御自身の息子をどう思っているのでしょう)

 あらゆる騒動の中心にいるのはメガラニカ帝国の幼帝だった。

 セラフィーナとの情事を終えたベルゼフリートは、ビーチの浅瀬で戯れていた。宮中の色事に染まった皇帝は、年相応の幼童らしさも兼ね揃えている。黄葉離宮の側女達を遊び相手にして楽しげだ。

 元一級冒険者の妊婦達は、ボテ腹の肉体で軽やかに動き回っている。

 一人だけぎこちない動きの側女がいた。犬の耳と尻尾を海水で濡らしたリアは、緊張で動きがぎこちない。ベルゼフリートに抱き付かれたリアはひっくり返りそうになった。

 海中なら尻もちをついても怪我をすることはないだろうが、ルイナとアリスティーネが駆け付けて支えてあげていた。

(ベルゼフリート陛下が妊娠させた女は沢山いますわ。昨年の夏、ヴィクトリカを孕ませたのは単なる気紛れ⋯⋯。そう信じていいのかしら⋯⋯?)

 日が沈みかけている。業を煮やした女官総長ヴァネッサと警務女官達は、暗くなる前にベルゼフリートを陸へ連れ戻そうと、メイド服が濡れるのも気にせず、海に突き進んでいった。

(陛下の真意はいずれ確かめるとしましょう。まずは与えられた仕事の対処ですわ)

 今晩の夜伽役は黄葉離宮の女仙達が務める。愛妾セラフィーナと側女達が総出で性奉仕を行う。忙しくなる前に相談を済ませておきたかった。

「貴方はどう思う? ロレンシアの率直な意見を聞かせてほしいわ。旧帝都ヴィシュテルの復興計画と冒険者組合からの提案⋯⋯。ヴィクトリカが産んだ男児⋯⋯。世の動きは激動ですわね」

 セラフィーナは呼び寄せたロレンシアにあらましを伝える。そのうえで問いかけた。

 帝威に屈し、自分と同じように祖国を裏切って一人の少年に恋した元女騎士。ロレンシアはセラフィーナの心情に誰よりも共感できる臣下だった。

「ヴィクトリカ様の御出産については、こちらからできることはありません。相手の出方を待つしかないと思います。男児が生まれた件、表沙汰にはなっていません」

「そうですわね。帝国の新聞では一切報じられていませんでしたわ。ベルゼフリート陛下もウィルヘルミナ閣下から聞くまでは知らなかったみたいです」

「産まれた男児の父君はベルゼフリート陛下です。秘密出産をなさったのでしょう。妊娠していた事実は知られていたはずですが、経緯は伏せられておりました」

「明かせるはずがないでしょう。反帝国の旗振り役がメガラニカ皇帝の赤子を孕んでいたなど⋯⋯。しかし、教会の信徒である以上、堕胎は許されませんわ」

 セラフィーナの黄金髪が海風で舞う。邪悪な女王の笑みは上手い具合に隠れた。アルテナ王国は教会の信徒が多い。無垢の赤子を殺すのは大罪。意図せぬ妊娠であろうと、敬虔な信徒の女は産まねばならない。

(私やロレンシアもそうでしたわ。身籠もったばかりのころ、まだ自分の本心に向き合えなかったときは悩ましかった。けれど、今や⋯⋯♥︎)

 真紅の長髪が突風でなびく。凜々しかった女騎士は、すっかり若妻の母性愛で満ちた顔付きになっている。椅子に腰掛けた巨孕の妊婦は、専用の搾乳器を装着し、超大化した巨乳からミルクを吸い取る。母乳の分泌量が著しいせいで、一日に三回は搾らなければ乳房が腫れてしまう。

「泌乳の頻度が増しているわね。若い身体が羨ましいわ」

「肉体改造による影響だと思います。ショゴス族十人分の寄生卵子を抱えているせいです。女仙でなければ子育てで大忙しでした」

 搾乳はロレンシアの日課だった。セラフィーナとの会話が一段落する頃には、空のガラス瓶が母乳で満たされた。

 発達した乳腺は驚異的な速度でミルクを生産する。セラフィーナをも凌駕する乳房の重量は、鋼鉄製の騎士鎧と同等の重みがある。

 細身で俊敏に動き回れた身体の感覚は忘れてしまった。肥えた淫体のロレンシアが、速剣を振るう精悍な近衛騎士だったのは過ぎ去った栄華だ。ここにいるのは皇帝の寵愛を欲する女仙の一人。

 側女のロレンシアは己の考えを包み隠さない。同類たる愛妾セラフィーナに提案する。

「今はヴィクトリカ様のことは忘れてしまうべきです。むしろセラフィーナ様がお考えになるべきは、旧帝都ヴィシュテルの復興計画です。とてつもない額の費用が必要となります」

「冒険者組合を信じるべきかしら?」

「植民の第一陣に冒険者を派遣するのは良いアイディアだと思います」

 旧都ヴィシュテルの復興はメガラニカ帝国の悲願だった。死恐帝が鎮まった後も魔物の住処となるなど、忌み地扱いだったが、大妖女レヴェチェリナの事件が解決し、ついに復興計画は始動した。

「セラフィーナ様。確認したいのですが、復興費用の全額をアルテナ王国が負担するわけではないのですよね?」

「ええ。皇帝陛下の仰るところによれば、宰相府は増税で費用を捻出しないそうですわ。復興費の六割は、帝国の予備費や帝嶺宮城の宝物庫にあった財物の売却益をあてるそうです」

 帝嶺宮城ていれいきゅうじょうの宝物庫に入ったセラフィーナは、山積みの金銀財宝を目撃していた。

「そして二割は帝国貴族や大商人、民間からの借り入れ。残る二割が冒険者組合の負担額ですわ」

「冒険者組合の負担額が単独で二割ですか? なるほどです。金貨一千億枚以上の費用が⋯⋯。ララノア達から冒険者組合の懐事情を聞きましたが、そんな大金を用意する資金力はないはずです」

 メガラニカ帝国の冒険者組合では、とても負担できない大金である。そこで出資者として名指しされたのがアルテナ王国だった。

「逆立ちしたって帝都の冒険者組合は復興費を捻出できませんわ。アルテナ王国の国王夫妻が協力しなければ、この復興計画は頓挫しかねない。そういうお話だと認識していますわ」

 アルテナ王国が直接関与するのではなく、冒険者組合を経由して旧帝都ヴィシュテルの復興に投資する。莫大な資金を投入し、復興後に利益の回収ができれば、その見返りは大きい。だが、再建が順調に進むかは未知数だった。

 帝都がアヴァタールに移り変わって、五百年以上の歳月が過ぎている。遷都を主張する者はごく少数の夢想家だけ。今後もアヴァタールが帝国の首都であり続けるのは明らかだった。

「軽々しく動かせる金額ではありません。特に今のアルテナ王国は建国以来の動乱期にあります」

「その言い振り、私を気遣ってくれているのね? 言われずとも、重々承知しているつもりよ。私に対する信頼はドン底。臣民の求心力が落ちていることはよく分かっておりますわ」

「私に対する評価も似たようなものですよ。しかし、戦争終結後、国家が東西に分断されて国力は半減しています。この点は軽視できません」

「一日も早くアルテナ王国を統合しなければなりませんわね。穀物地帯は私が支配する西側にあるけれど、東方街道の商業路が使えなくなったのは痛いわ」

「今年から主立った交易路が閉ざされ、流通の混乱があったと耳にしています」

 メガラニカ帝国の支配圏に組み込まれた西アルテナ王国は、バルカサロ王国を始めとする中央諸国と距離を置いている。

 長年連れ添った前夫のガイゼフはバルカサロ王家の人間だった。そのため、以前は緊密な関係を維持していた。強引な離婚の代償はそれなりに高く付いた。

「その代わり、メガラニカ帝国との交易は盛んになっていますわ。アルテナ王国の穀物輸出に応える需要が帝国内にはあります。しばらくは帝国経済の恩恵で持ち堪えられるでしょう」

 西アルテナ王国の交易はメガラニカ帝国との取引が主軸になった。戦争経済から脱却したものの、宗主国に首輪を付けられた状態だ。

「一方で反発も⋯⋯。ラヴァンドラ商会の進出が国内貴族の動揺を招いております。セラフィーナ様のお考えをお聞きしたいです」

「依存したくはありません。けれど、中央諸国との関係が絶たれた今、帝都最大の財閥を無下にできないわ。宰相派のラヴァンドラ妃殿下は利益に目聡い御方ですもの。利潤を分かち合えるのなら、心強い味方となってくれますわ」

「ラヴァンドラ妃殿下とは協力関係を?」

「手を取り合える仲ですわ。あの御方は帝国宰相の地位を狙っているのです。上級妃でくすぶり続ける気はないでしょうね。ラヴァンドラ商会は勢いのある大財閥。しかし、新興貴族ですわ。歴史を重んずるメガラニカ帝国では肩身が狭い。そう耳にしています。本当にお気の毒ですわ」

 資源開発では帝都随一の財閥であるラヴァンドラ商会が動いていた。目覚ましい復興の裏側で、併合の動きが加速している。商圏の侵略はその第一歩だ。

「セラフィーナ様は資源開発のお許しを与えられたのですよね?」

「ラヴァンドラ妃殿下は私達の子供を育ててくださっているわ。その御礼よ。返書したのは先週だったかしら。王家の管理地に限ってはいるけれど、鉱脈探しの許可を与えましたわ」

 セラフィーナが産んだ三つ子の三姉妹。三女のギーゼラはラヴァンドラ商会に預けられていた。ロレンシアが産んだ息子ジゼルもラヴァンドラ商会が養育している。

(アルテナ王家の子女とフォレスター辺境伯家の男子。使い道はいくらでもありますわ。しかも、子供達の父親はベルゼフリート陛下なのですから⋯⋯)

 セラフィーナとロレンシアが腹を痛めて産み落とした乳飲み子達。どちらもアルテナ王国の高貴な血筋である。生まれと血統の価値をセラフィーナは知っている。

「メガラニカ帝国は内政に注力したいはず。けれど、必ずいつかは拡大政策に転換しますわ。きっと私達は征服の模範事例モデルケースになるでしょう。ベルゼフリート陛下には女を屈服させる魔性がありますわ」

 セラフィーナは思わしげな言い回しでロレンシアに微笑みを向ける。ベルゼフリートには歴代の皇帝にはなかった悪性がある。

 貞淑な人妻や忠義深き女騎士を染め上げ、虜にする堕落的な魅了カリスマ。セラフィーナとロレンシアは身をもって経験している。

「私が無位無冠の愛妾ではなく、もっと強い権力を宮廷で振るえる立場だったなら、西アルテナ王国の有力諸侯に子女を差し出させて、皇帝陛下に忠愛を誓わせるのだけど⋯⋯。それは先の話ですわね」

 淫悦の味に溺れさせてしまえば、どんな女であろう幼帝に屈する。ある意味、ヴィクトリカが早々に帝国外に出て行ってくれたのは好都合だった。もし女仙となって入内し、宮中で暮らすようになっていたなら、まず間違いなく心変わりしたはずだ。

(私にとって最悪の展開。それはヴィクトリカがメガラニカ帝国側に転向してしまうこと。帝国の敵であればこそ、売国女王と罵られる私にも価値が生じますわ)

 もしヴィクトリカが後宮入りした場合、セラフィーナは宮廷闘争で実娘を負かさなければならない。ベルゼフリートの助力がどちらに割り振られるかは微妙だった。帝国に屈せず、永久に帝国の敵であってくれと、セラフィーナは願ってしまう。

「まだ遊びたいよ。ヴァネッサ。もうちょっとだけ~」

「いけません。夜の海は危険です。約束通り、幕舎にお戻りいただきます。お風呂にも入っていただかねばなりません」

 ヴァネッサに抱えられたベルゼフリートが運ばれていった。黄葉離宮の女仙達も海から上がり、水着に付いた浜辺の砂を手で払っている。

「ロレンシア、私達もそろそろ引き上げましょう」

 日没を見届けたセラフィーナとロレンシアは皇帝専用の天幕に向った。 黄葉離宮の女仙には夜伽という大仕事がある。

 ◆ ◆ ◆

 庶務女官は人数分の湯船を用意してくれていた。

 湯上がりのセラフィーナは日焼けで敏感になった肌をココナッツオイルで保湿してもらった。

 夕餉の準備が始まった時、それまでベッドで爆睡していたアレキサンダー公爵家の眠り姫こと、ブライアローズは撤去された。身内の誰かが引きずって回収したようだ。

 身を清め、腹も満たした。八人の美しい妊婦達は性奉仕用の衣装に着替える。女王、女騎士、武官の娘、冒険者。出自がどうであれ、今宵は皇帝に御奉仕する肉奴隷。後宮ハーレムの一員となった瞬間から、たった一人の主人に忠愛を捧げる。

 砂地に敷かれた分厚い絨毯のうえで、黄葉離宮の女仙は一斉に叩頭する。

 両手、両膝、頭の額を床に擦りつけ、媚尻だけが上がる。媚びへつらう雌犬の姿勢を維持する。獣尾を生やした獣人族の二人、リアとエルフィンは尻尾を小刻みに振る。犬族と狐族に共通する忠愛仕草だ。

 愛妾セラフィーナは皇帝ベルゼフリートの許しを乞う。焦らされること数秒、やっと御言葉を賜り、ひれ伏していた上体を起こす。

 眼前に肉々しい巨根があった。特濃大量の精液を生成する陰嚢には、恥毛が生えておらず、児童の股間に馬の生殖器を無理やり付けたかのようなチグハグ感がある。

「――ちゅっ♥︎」

 亀頭の尿口に接吻する。裏筋を舌先でなぞり、睾丸を皮袋越しに咥え込む。見上げるセラフィーナの卑しい視線が、見下ろすベルゼフリートの眼差しと重なった。

「愛しき皇帝陛下。誠心誠意、御奉仕いたします。破壊者ルティヤの荒魂を私達の身体でお鎮めください。お望みのままにお愉しみくださいませ♥︎」

 海辺に設営された天幕で、八人の妊婦と一人の少年による乱交際が始まった。性悦の饗宴は女仙を瘴気で穢し、皇帝の心身を浄める。

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