ホーム ブログ ページ 188

【ダッシュエックス文庫】彼女がハーレムを薦めてくる。(愛上クレ)

俺は駒田大樹。体力お化けで、アレのサイズも良いが顔面偏差値は普通。一見一般人の俺だけど、誰もが羨む美人の彼女がいる。事の始まりはそんな彼女との肉欲溢れる事後のことだった。 「セフレを作る気ない?」 彼女は驚愕の提案をしてきた! 俺のセックスが気持ち良すぎて、事後が大変らしい…。その会話を切っ掛けに美人で個性豊かな女性たちがセックスを求めてやってくるように…。モデル体型の幼馴染女子大生、彼氏持ちの巨乳社会人、元アイドルの動画配信者などなど――。俺の想定を遥かに超えて美女が大勢集まって、もはやハーレム! 美女たちとマッチョの超絶エロコメディがここに始まる!

著者愛上クレ
イラストOctonut・SHINANOLAB
価格792円(税込)
発行日2025/01/24

【雑記】食費高騰

0

 仕事柄、あちらこちらを飛び回ることが多く、外食の頻度は比較的高めです。

 そうなるとお高くつくのが食費。1日1500円を20日繰り返せば、3万円の食費となるわけですよ。いやはや、「塵も積もれば山となる」どころじゃないですね!

 最近はどこも値上げで1000円くらい出さないとマトモな食事にありつけない。学生時代は500円くらいでなんとかなったのに、物価高の影響は大きいです。

 この食費をケチれば本が一冊、同人ゲームが1~2本くらい買えると考えたら、節制に励みたくなりますな。

 あと仕事が忙しくなると、ストレス食いするタイプなので、エンゲル係数がそのままストレス度数を示している。

COMIC BAVEL 2025年2月号(表紙:関谷あさみ)

文苑堂『COMIC BAVEL』
(毎月22日)

おかげさまで創刊10周年! 今までも、これからも…まだまだイクぜ☆
たくさんの感謝と特大のエロスをぎゅっと詰め込んだコミックバベル2月号発売っ!!

そんな記念号の表紙を飾るのは大人気レジェンド作家・関谷あさみ!
神ファンサで推し変不可避な最強アイドルちゃんが目印です♪

そして今号は超豪華作家陣がアニバーサリーを彩っちゃうよ〜!
巻頭は各所で大バズり中ッ♪ 注目度ゲンカイ突破の美麗絵師・ふじざらし!!
推しコスプレイの相手はまさかのアイツ…!? 超絶テクで責められまくっちゃう40頁の特盛ドキドキSEX『ちぇんじんぐ』♪

さらにウブな男女の純愛ストーリーで胸キュン確定っ!
素直になれない不思議ガールがかわいすぎる♪ 花兄けい『すぴりちゅぱる2』
付き添いチントレで欲求爆発しちゃう発情オトメ! せきつい『ふぁいぶみにっつ』
あとちょっとの距離で繋がる激エモ青春エロス♪ ウチガワ『くれっしぇんど』

他にも、12月27日に単行本を同時発売する実力派作家二人の待望続編も♪
不思議なオナホで孕ませまくる復讐劇を収録した『オナホ教室-DROPOUT-』を発売する大嘘は、過激度UPな後日譚を熱筆! 『オナホ教室-DROPOUT-番外編』。
そして『不器用に愛して』を発売する群青系ルーキー・くっきおーれが描く『かたおもい2』も必見!

正統派ラブから個性派エロスも要チェック☆
背徳感から抜け出せないっ旅館デートでメス堕ちエッチ!! 魚山ケイジ『焦らされHoney2』
無垢な恋心が淫らに歪み、闇に堕ちていく…。 岩崎ユウキ『こっくりさん』
人気者女子の誘惑…!? 先生×生徒のえっちな攻防戦っ! fu-ta『0.03mmの建前』

さらに東山エイト、あおやまきいろ。、鉢本、紺菓、可座ミドリなどなど…豪華ラインナップでお贈りします!!

意地悪なデカ乳ムスメに特濃ミルクを注入!
『挑発的な、おでむかえ』えにし

むっちり育った金髪幼なじみの恋心が暴走!?
『幼馴染のギャルがえっちすぎる!?』nanohana

たどりついた場所はえちえち褐色娘の桃源郷!?
『太鼓の音に誘われて』Nao

推しコスえっちの相手はまさかのアイツで…!?
『ちぇんじんぐ』ふじざらし

不器用に甘えてくる彼女が超絶かわいいピュア恋!
『すぴりちゅぱる2』花兄けい

チントレを見守る中でうずく、オトメの欲求…♪
『ふぁいぶみにっつ』せきつい

こんなに熱くなっちゃうのは先生だけ…♪
『0.03mmの建前』fu-ta

募った想いを胸に、あの日の続きを紡いでいく…。
『かたおもい2』くっきおーれ

君とだから…一緒にオトナになりたい…っ!!
『くれっしぇんど』ウチガワ

気持ちよすぎてハマっちゃう…やばすぎ玩具プレイ!!
『焦らされHoney2』魚山ケイジ

想い重なる歳の差カップル純愛譚三部作フィナーレ!
『僕だけのハナ〜後編〜』東山エイト

ダメダメ年上彼女と依存し合うイチャラブH!
『空き缶とキスマーク』あおやまきいろ。

義姉の歪んだ愛情…魔法のオモチャ同士えっち!
『オナホ教室-DROPOUT-番外編』大嘘

無垢なオトメが都市伝説に呑み込まれる怪奇純愛譚!
『こっくりさん』岩崎ユウキ

関西弁ガールが乱れまくるイチャ甘オールナイトHっ!
『あなたがソバにいてほしい』鉢本

色気カンストお姉さんに好き放題かわいがられちゃう!
『パートナー 上編』紺菓

包容力バツグンな柔和メイドとの純情とろけSEX!
『初恋スイートキッチン』可座ミドリ

むっつり年上彼女と深くつながる膣キュンえっち!
『ちからいっぱい引き留めて…』東條土筆

憧れの年上ガールと刺激的で濃密なバスタイム♪
『お風呂で2度目の初恋を』櫻井マキ

ギリギリを楽しむ超ビンカンなド変態ガール!
『家庭内露出ヘキ!』ハマチ

デカマラに突かれまくって完堕ち確定Hッ!!
『酒の肴に男子』ミツき

ムラムラ色情霊を容赦なくイカせまくる激しめH!
『彼女がウチに来る理由』斧カナ

募った想いを互いにぶつけ合う切なく淡い恋模様♪
『離島のふたり』こーり

激しく抱かれる快感にゆがむ表情がたまらないハードH!!
『愛欲エスカレーション』朝野よみち

チン狂い博士が発明したのはとんでもない薬で…!?
『博士の大発明!』づ蛸

あらがえない欲求に溺れ、堕ちていく淫モラルSEXッ!!
『これで最後だから…』つるおみ

むっつりクラスメイトとのスリル満点校内膣キュンえっち!
『じどりえっち』桜ゆう

笑って共感できる癒し系日常コメディ第95話♪
『ほのみぶれいくっ! 第95話』夢乃狸

悪いコに問答無用で叩き込むお仕置きFUCK♪
『マン(♂)ツーまん(♀)指導3』tatapopo

執筆陣関谷あさみ / えにし / nanohana / Nao / うなさか / ふじざらし / 花兄けい / せきつい / fu-ta / くっきおーれ / ウチガワ / 魚山ケイジ / 東山エイト / あおやまきいろ。 / 大嘘 / 岩崎ユウキ / 鉢本 / 紺菓 / 可座ミドリ / 東條土筆 / 櫻井マキ / ハマチ / ミツき / 斧カナ / こーり / 朝野よみち / づ蛸 / つるおみ / 桜ゆう / 夢乃狸 / tatapopo / コミックバベル編集部
表紙イラスト関谷あさみ
価格1,210円
発行日2025年01月22日

【215話】女王の思惑、新王朝の血統

 黄葉離宮の浴室に二人の美女が全裸で向かい合っている。

 キャルルとセラフィーナ以外、この場には誰もいない。互いに陰部を隠さず、恥じらいなく堂々と見せひけらかす。後宮ハーレムで皇帝の夜伽役を一度でも経験すれば、粗末な羞恥心など掻き消える。普段は真面目に職務をこなす堅物の上級妃であっても、夜の愉しみでは豹変するものだ。

「ふ~ん。たしかにベルゼフリート陛下が好きそうなエロいオッパイしてるわ。大きさはブライアローズお姉ちゃん以上で間違いない。ってことは、あのデカパイ宰相閣下と同等なんだ。天然モノでしょ? 最上級サキュバスに比肩する爆乳なんて早々お目にかかれないわ」

(褒めてくださっているのかしら? 同性に乳房を批評されるのは悦ぶべき? 反応に困りますわ)

 セラフィーナの女陰は金色の恥毛が茂っている。見苦しくない程度に整えて、ベルゼフリートの望み通りにしていた。肌を日焼けで黒く焼いても、アルテナ王国の女性らしさは残した。

 異国の女というステータスは宮中でセラフィーナとロレンシアだけが持っている。これを活かさない手はない。

 その一方、メガラニカ帝国で生まれ育ったキャルルは綺麗に脱毛している。花街を遊び歩くような、若女のファッションを好む。アレキサンダー公爵家の末妹は、武人らしさが薄く、富豪のお嬢様っぽい振る舞いだった。

(あえてキャルルさんは私と二人っきりになった⋯⋯。狙いは何なのかしら?)

 一対一の会談はキャルルの意向だった。

「大きなオッパイ。いい柔らかさと張りをしてるわ」

 値踏みするように、キャルルはセラフィーナの乳房を揉む。ベルゼフリートの鷲掴みとは異なり、触り方に性的ないやらしさはなかった。

「ブラジャーをせずとも型崩れしないの? 羨ましがる女仙は多そうだわ」

(荒っぽい触り方ですわ。けれど、不快感はありませんわ。慣れている手つきですわね)

 畜産業者が乳牛の発育具合を調べる業務行為は、こんな風に行われているのであろう。さも当然とばかりにキャルルはセラフィーナの乳首を絞った。

 薄桃色の乳輪から乳汁が飛び散る。

「すごい量の母乳。ちょっとだけ妬ましいわ。私はね、母乳があまり出ない体質だったのよ」

「そうだったのですか? ⋯⋯私もこんなに母乳が出るようになったのは、ベルゼフリート陛下の御子を産んでからですわ」

 昨年末に赤子を出産して以来、セラフィーナの乳袋はミルクを生成し続けている。母乳の大量分泌で張った乳房は、軽い力で絞るだけで乳汁がこぼれてしまう。

(あぁ♥ 漏れてしまったわ。陛下にご賞味いただくため、溜めておいたのに⋯⋯♥)

 腹を痛めて産んだ三人娘が飲むはずだった母乳は、ベルゼフリートが独占している。

(まるで穴の空いた水風船ですわね。ほんのちょっとだけ、指先で挟まれた程度の刺激で⋯⋯♥ こんなに母乳を吹き出してしまうなんてぇ⋯⋯♥)

 噴乳の勢いに、セラフィーナ自身も驚いていた。

 ガイゼフとの間に出来たリュートやヴィクトリカを産んだとき、肉体にこれほどの大きな変調は起きなかった。

(セックスの影響もあるのかしら? 揉まれたせいで乳腺が発達したなんてことも? 三つ子を妊娠したのが一番の理由だとは思うけれど⋯⋯。いずれにせよ、ベルゼフリート陛下が私の心身を淫女メスに変えた⋯⋯♥ くふふふっ♥)

 肉体改造を受けたロレンシアほどではないが、セラフィーナも乳汁の生成が早いせいで、胸部の張りに悩まされている。近頃は搾乳機を使って乳量を調整していた。

「キャルルさん。私と二人きりで話したいことがあるのでしょう? そろそろ本題をお聞きしたいわ。ベルゼフリート陛下をお待たせするわけにはいきませんもの」

 セラフィーナはキャルルの真意を探る。

 オッパイを弄るためだけに、黄葉離宮の側女や警務女官を遠ざけたはずがない。

「深い意味はないわよ。どうせ話すのなら邪魔されたくないでしょ。それだけ」

(焦らしますわね。⋯⋯七姉妹の末妹、キャルル・アレキサンダー。アマゾネス族は全員が大柄で筋肉質な女性と思い込んでいたわ。けれど、キャルルさんは例外ですわね)

 細身の容姿は一般的なアマゾネス族の種族特性に反する。身長はセラフィーナよりも低く、分厚い筋肉の重装甲は装着していない。

(キャルルさんのご年齢は⋯⋯。私の娘⋯⋯、いいえ、ヴィクトリカ・バルカサロとさほど変わらない気がしますわ。肉体的成長の伸び代を残して、女仙になられたのでしょうね)

 ちょうど良い大きさのバスト、引き絞られたウエスト周り。理想的な美少女の体型である。キャルルが成熟した女性であると示す部位は太ましいヒップだ。

 キャルルは全身の筋繊維を奥底に隠している。

 可愛らしさを第一とするキャルルはアマゾネス族の過大な筋肉を凝縮し、内部に押し入れた。しかし、アマゾネス族の種族特性は完全に消し去れない。

 脹脛ふくらはぎ太腿ふともも臀部でんぶ、肉付き豊かな下半身には贅肉に偽装した筋肉が詰まっている。

 小柄な体付きを装っているため、ヒップの大きさがより引き立って目立つ。

(皮膚にたるみがないわ。若々しい少女の身体⋯⋯。身のこなしも軽やか⋯⋯)

 キャルルの精悍な身体は、美少女の清らかさが色濃く残る。

(若々しさに嫉妬しそうですわ)

 セラフィーナの蠱惑的な美体とは対照的だった。

 爆乳巨尻のセラフィーナは妊娠中であるため、ウエスト回りが普段よりも太ましい。何もかもが大きく、熟しきった媚肉の艶態。清らかな国母から、ふしだらな淫母への堕落。その姿は淫欲を体現していた。

「キャルルさんから宮中の事情をよくお聞きしておくように、とベルゼフリート陛下から申し付けられおりますわ」

「私、広報官を希望し続けているの。血生臭い仕事よりも、そっちをやりたいわ。お姉ちゃん達に比べれば社交性だってあるつもりよ」

「ベルゼフリート陛下もそう仰っておられましたわ。もっと早くに面識を持っておきたかった」

「私もよ。前々からベルゼフリート陛下やお姉ちゃん達からセラフィーナのことは聞かされていたわ。同じ軍閥派の女仙でもあるし、それなりに関心があった。今まで顔合わせする機会がなかったけれどね」

 どこまでが本心で、どこからが社交辞令なのか。互いに胸襟は開かず、上辺だけの世辞を交わす。女仙の思惑が交差する後宮らしい一幕であった。

「キャルルさんとお会いできて嬉しいですわ。これで七姉妹の皆様と顔見知りになれました」

「へえ。そう。ブライアローズお姉ちゃんとも? ずっと寝てたでしょ?」

「ええ、はい⋯⋯。寝てましたわ⋯⋯。なぜかベルゼフリート陛下のベッドで⋯⋯」

 セラフィーナはグッセンハイム子爵領で開かれた海水浴バカンスの最中、ベッドで眠り続けるブライアローズを目撃していた。

「ブライアローズお姉ちゃんは生まれつきの過眠症。一日の大半を眠って過ごすのは仕方ないわ」

「ブライアローズさんは⋯⋯、その、失礼ですがご病気なのですか?」

 セラフィーナは以前、ベルゼフリートに同様の質問をしてしまった気がする。

 やはり返ってきた答えは同じだった。

「生来の気質。色々あるのよ。私だってアマゾネス族では変わり者よ。お姉ちゃん達みたいにマッチョでゴツい身体は嫌い。だって、可愛くないじゃない? そう思うでしょ?」

「好みは人それぞれですわ」

 否定とも肯定とも解釈できる曖昧な返事をした。

「気を使ってくれるのね。まあ、些細なことよね。そもそも私達はたった一人の殿方を愛する女仙。肝心の皇帝陛下は選り好みをしないのだから。セラフィーナみたいなデカパイ好きと言われてる。けど、実際はどうかしら?」

「身に余るご寵愛を賜っておりますが⋯⋯。さて、どうでしょう」

 セラフィーナは意味深に言葉を濁した。

 お気に入りの一人に数えられているが、無位無官の愛妾でしかない。講和条約を締結し、子供が産まれた時点で、セラフィーナの役目は終わっている。

「皇帝陛下は乳房が大きいだけの端女を二度も胎ませたりはしないわ」

 乳房を絞っていたキャルルの手はセラフィーナの孕み胎に触れる。

 一度目の懐妊は軍務省の意向によるものだった。セラフィーナとベルゼフリートの意思に関わらず、女王と皇帝の子供が必要とされた。

 完全なる屈服を内外に示し、幼帝に従属する後宮の愛妾として生きていく。セラフィーナは己の女心を満たすため、売国女王に堕ちた。

(後宮においてベルゼフリート陛下の御子を孕むのは至上の誉れですわ。私を含め、黄葉離宮の女仙は全員が妊娠している。この前の海水浴で孕み腹を見せびらかした効果は絶大でしたわね)

 妊娠三カ月目を迎えたセラフィーナは、日ごとに子宮の重みが増していくのを感じ取っていた。

 御子をたて続けに授かり、セラフィーナの住む黄葉離宮にベルゼフリートは足繁く通っている。側女や妃どころか、三皇后も意識はしているはずだ。

(――とはいえ、高い矜持プライドをお持ちの面々ですわ。いつまでも腹の探り合いをしているわけにはいきませんし、私から頭を下げてお願いするとしましょう)

 メガラニカ帝国の宮廷で生き残るためにセラフィーナは死力を尽くす覚悟だ。

 血酒を飲んだ女仙は不老不病となる。皇帝ベルゼフリートの在位が続く限り、生を謳歌しなければならない。セラフィーナの人生は長引くだろう。

 亡国の女王として哀れまれ、惨めな終生を送るつもりはなかった。

「キャルルさん。黄葉離宮の護衛になっていただけませんか?」

「それは貴方の側女になれと? 随分と大きく出たわね」

「とんでもない。誤解をされていますわ。元帥閣下の側女を奪うなど、卑しき愛妾ごときには許されませんわ。黄葉離宮で暮らす女仙をキャルルさんの御力で守っていただきたいのです。私だけでなく、ロレンシアや他の側女も⋯⋯」

「ああ、早合点したわ。そういうことね。アルテナ王国の元女騎士や帝都の元冒険者じゃ、伏魔殿の宮廷で暮らすのは大変でしょう。妬みの嫉み。子宝に恵まれてしまったら、それこそね」

 黄葉離宮で強大な後ろ盾があるのはリアだけだった。ヘルガ・ケーデンバウアー妃殿下の側女で、祖父が帝国軍の重鎮ウィリバルトである。

 皇帝ベルゼフリートは精一杯の勇気を振り絞り、リアの処女を散らしている。

 当の本人は自覚していないが、性悪な女官達が煙たがるほど、扱いに困る側女だった。そこらの妃よりも背後に潜む勢力が強大である。

「具体的に何をすればいいのかしら?」

「まずは情報ですわ。私達は何も知りませんの。たとえば、今日の護衛にシャーゼロットさんがいなかった理由とか⋯⋯。知りたいことは沢山ありますわ。けれど、私達には知る方法がない。自衛のためにも情報が不可欠ですわ」

 夜伽の最中にベルゼフリートが教えてくれたり、リアが噂を聞きつけてくることはある。しかしながら、黄葉離宮の情報源は非常に乏しかった。

「手を組むとして、私に対する見返りは?」

「キャルルさんが私に望まれるものを差し上げますわ。三皇后や冒険者組合がそうであったように」

「イリヒム要塞をくれるなら、黄葉離宮と個人的な同盟を組んであげてもいいわ」

「アルテナ王国とメガラニカ帝国の国境にあるイリヒム要塞ですか?」

「そうよ。先の戦争では激戦地の一つになった要衝。私も⋯⋯じゃなくて、の部隊に参加していたわ。⋯⋯イリヒム要塞は立地がいいわよね」

(ガイゼフが率いた王国軍は、イリヒム要塞の戦いで大敗を喫していますわ。レオンハルト元帥だけでなく、キャルルさんまで⋯⋯。よくガイゼフは生き残れたものですわ)

 その後に起きる出来事を考えれば、イリヒム要塞で名誉の戦死を遂げていたほうが良かったかもしれない。

「イリヒム要塞の陥落後、なだれ込んだ帝国軍の大軍勢は王都ムーンホワイトを包囲し、戦争の趨勢は決しましたわ。けれど、アルテナ王国がメガラニカ帝国に恭順した今は⋯⋯」

 イリヒム要塞の軍事的価値は薄れている。だが、セラフィーナの認識は甘い。

「交易都市になりつつあるわ。メガラニカ帝国とアルテナ王国を結ぶ要衝ですもの」

(言われてみればその通りですわ。帝国軍が頻繁に使う性質上、イリヒム要塞を通る主要道はもっとも安全な交易路となる⋯⋯)

「中央諸国と断交状態にある西アルテナの商人は穀物類を帝国に売るしかない。イリヒム要塞はいずれ交易都市に生まれ変わるわ」

「キャルルさんも領土をお望みなのですね。理由をお聞きしてもよろしいかしら?」

「私にも幼い娘がいる。アレキサンダー公爵家に帰属していれば、不自由はしないでしょうね。でも、どんなに出世しても分家の家臣だわ。安定はしているけれど夢がない」

「アレキサンダー公爵家から独立されるおつもりで?」

「子供達はそうさせてあげたいわ。⋯⋯私はずっとアレキサンダー公爵家の女。皇帝陛下の御子を産めたから不満はないわ。母親になったら、次に考えるのは我が子の将来よ」

「イリヒム要塞はアルテナ王家の直轄地ですわ」

「今の政治状況ならできるでしょ。だって、皇帝陛下はアルテナ王国の国王を兼ねているのだから」

「王の子であれば領主にできますわね。そして、キャルルさんはメガラニカ帝国やアレキサンダー公爵家の名を重んじていない。⋯⋯王族に加わりたいのですか?」

 意図を汲み取ったセラフィーナは頷いた。

「そうよ。私の可愛い娘達をアルテナ王国の王族にしてほしい。認知さえしてくれれば、私の娘は立派な王女でしょう?」

「キャルルさんご自身のお立場は?」

「あら? アルテナ王国の第二王妃プリンセスにしてくれるの? 可愛いし、称号だけは欲しいかも。考えておいてね」

 上機嫌なキャルルは口元を緩ませる。

「イリヒム要塞の件は承知いたしましたわ。キャルルさんの娘をアルテナ王家の王女となったとき、差し上げるという条件でなら通るでしょう。場合によっては養子縁組をさせていただくわ」

「⋯⋯⋯⋯。自分で言っておいてアレなんだけど、本当にそれでいいの? 私の娘だから、セラフィーナの血は一滴も入ってないわよ?」

「アルテナ王国の王朝は改められたのです。バルカサロ王家の遺伝子を排除し、ベルゼフリート陛下の崇高な血脈によってアルテナ王家を再興する。⋯⋯私は愛する殿方に王国の全てを捧げたいのです♥」

 セラフィーナには思惑があった。キャルルの娘にアルテナ王家の血が入っていないとしても、後から自分の血を混ぜる手段がある。

(キャルルさんは気づいているのかしら? 私と違って経験がないから知らないのでしょうね⋯⋯。王家の娘は世継ぎを産む義務がある。私は政略結婚でガイゼフの子を産み、戦争で負けてベルゼフリート陛下の御子を産んだ。私だって同じことができる⋯⋯。王子さえいれば⋯⋯。くふふふ♥)

 セラフィーナは胎の赤子に期待を込める。

外様とざまの娘を王家に迎えるのだから当然の代償ですわ。私の息子とキャルルさんの娘を交わらせる。異母姉弟で結婚は無理だとしても、絶対に子供を作ってもらうわ)

 薄暗い感情に愉悦を覚える。皮肉にも歴史は繰り返される。

 帝国軍は一年半前、ベルゼフリートにセラフィーナの強姦を命じた。アルテナ王家とメガラニカ皇帝の子供が必要だったからだ。

(古今東西、よくあることですわ。アレキサンダー公爵家の遺伝子を取り込めるのなら悪くありません)

 十数年後、セラフィーナは息子に「異母姉を孕ませろ」と命じる腹積もりだった。

(もちろん、合意での子作りが望ましい。けれど、アマゾネス族は伴侶を選り好みするわ)

 過去にアレキサンダー公爵家で起きた騒動をセラフィーナは知っている。

 当主に指名されたレオンハルトが「生涯の伴侶は自分で見定める。決められた結婚はしない」と出奔し、家督をぶん投げた。ところが、ベルゼフリートと出会った瞬間「アレキサンダー公爵家の家督を継いで皇帝陛下と結婚する」と帰ってきた。

(どう転ぶかは予測がつかない。拒否されたなら、その時は政治的な強権を用いるしかありませんわね。 あぁ♥ 次の赤ちゃんが男の子であって欲しいわ。くふふふっ⋯⋯♥ 皇帝陛下の⋯⋯♥ 愛するベルゼと私の血筋で紡がれるアルテナ王国の新王朝♥ あぁ⋯⋯♥ 愉しみですわ⋯⋯♥)

 淫欲に染まった肉体を差し引いても、セラフィーナはベルゼフリートを愛してしまった。妻であることも、母であることも、女王であることも、ありとあらゆる責任を裏切り、愛妾セラフィーナは幼帝ベルゼフリートに忠愛を誓った。

 ベルゼフリートの治世が続く限り、不老不病の女仙は生き永らえるのだ。セラフィーナは子孫達の繁栄を見届けることができる。たとえ後世の歴史家達に悪名蔑称で貶められようと、魂の奥底で花咲いた悪女の眷恋けんれんは鎮まらない。

【214話】直行直帰の幼帝はご機嫌斜め

 ベルゼフリートはキングサイズのベッドを一人で占領していた。

 左右に身体を転がし、存分にくつろいでいる。

 小さな体躯も相まって、可愛らしい稚児の仕草に見えてしまう。だが、当人は頬を膨らませ、ご機嫌斜めの恐ろしげな主君を演じていた。

「せっかくの外出だったのに!」

 わざとらしい口調を心がけた。流し目で警務女官の反応を伺う。だが、視線の先にいた相手が悪かった。

「⋯⋯⋯⋯」

 ユリアナは人形のような無表情だった。

「帝都を出歩くチャンスが!」

 ベルゼフリートは気を取り直し、再び様子を伺う。

「⋯⋯⋯⋯」

「その無反応。傷ついちゃうぞー」

「⋯⋯⋯⋯」

 ユリアナは無言を貫く。だが、困り顔を見せてくれた。室内には警務女官長ハスキーを含め、大勢の警務女官がいた。この状況下でユリアナが口を開くことはない。

「はぁ⋯⋯。かごで飼われた小鳥になった気分だ」

 ふかふかの羽毛枕に顔をうずめて、恨み節を込めた愚痴をこぼす。

 護衛に選出されたメンバーは豪勢であった。なにせアレキサンダー公爵家の七姉妹から四人が派遣されたのだ。あれだけの護衛戦力が整っていれば、市街地をお忍びで漫遊できるかもしれない。

(魔物は掃討したのにいつまで厳戒態勢なんだろ? 海で遊んでたときのほうが自由度が高かったよ)

 三皇后に手紙を送って、精一杯の裏工作はしていた。幼帝の淡い期待は無慈悲に砕かれた。

(思い返せばアルテナ王国やバルカサロ王国を負かして、戦勝で浮かれてたときは警備が緩かった。ユリアナだけで護衛は十分だと思われてたし)

 冒険者組合との交渉を見届けたベルゼフリートは即帰還となった。

 屈強な警務女官に両脇を掴まれ、軍務省が編成した特殊部隊による警護も加わり、天空城アースガルズに護送された。

 無駄な時間は一秒もなかった。直行直帰である。

(はぁ⋯⋯。部屋の空気が蒸し暑い。帝都アヴァタールはそろそろ夏の本番かな⋯⋯。西岸地域に比べれば涼しいもんだけどさ)

 時節は六月初旬、メガラニカ帝国の夏季が始まった。

 薄絹うすきぬのナイトガウンを一枚だけ羽織はおった幼帝は、臨戦態勢の恥部を隠そうともしない。

(どうにかならんもんかなー)

 ベッドの上で転がる度、小さな身体に不釣り合いな巨根が荒ぶる。

(上級妃や上級女官のご機嫌取ってるだけじゃダメそうなんだよなー)

 極太かつ長大、後宮ハーレムの女仙を虜にしてきた逸物は形状からして常人とは異なる。種馬の生殖器を連想させる極大サイズの亀頭で、数百人の処女を散らしてきた。廃都ヴィシュテルから戻ってきてからは、強まり続ける性欲を持て余し気味だった。

(なんとか都合つけて遊び回りたい。甘々だったヴァネッサも帝都に戻ってきてからは引き締めにかかってきてる。このままだと数年は天空城アースガルズで飼い殺しだ)

 特殊な環境で育っているというだけで、ベルゼフリートの内面は十四歳の少年と何ら変わらない。つまり、彼は退屈だった。

(もちろん、分かっているよ⋯⋯。ああいう事態が起きちゃって、危うく命を落としかけた。そりゃあさ⋯⋯。立場が立場なわけだし⋯⋯。冒険者組合が謁見を申し込んできたのは、大きな話だったから僕が動けたわけだけど⋯⋯。仕事がすんなり終わったら、もう僕はお払い箱⋯⋯。それってどーなのさ?)

 冒険者組合との交渉は成功した。

 セラフィーナは大きすぎる胸をなで下ろしていたが、ベルゼフリートは物足りなさを覚えた。

 お年頃の幼帝は、華やかな帝都の歓楽街をお忍びで遊び回りたかった。無論、そんな望みが叶うはずもなく、交渉成立を見届けた直後、すぐさま連れ戻された。

(いいこともあったけどさ。セラフィーナとロレンシアの赤ちゃんに会えたのは収穫だった。弟妹を沢山作ってあげなきゃね。家族は多いほうが賑やかでいいもんね)

 ギーゼラとジゼル、ベルゼフリートがセラフィーナとロレンシアに産ませた子供達は、それぞれが母親譲りの髪色を受け継いだ。すくすくと育っている赤子は、メガラニカ帝国とアルテナ王国を結ぶ鎖となる。

(ほんと、早いもんだよね。あの二人が僕の赤ちゃんを産んでもう半年が過ぎようとしてる。そして、もう次の種は仕込み済みだ)

 すでに弟妹の誕生は決まっている。ベルゼフリートはセラフィーナとロレンシアを早々に再妊娠させた。出産直後の懐妊は、愛妾セラフィーナとロレンシアが寵姫の一人であると内外に知らしめた。

 ベルゼフリート自身も悪い気はしていない。だが、お馴染みの夜伽役だけでは発散できぬ鬱憤がある。

(それはそれとしてだ。⋯⋯外をちっとも見せてもらえない。西アルテナ王国との交易が本格化して、市場が活気溢れてるって話なのに⋯⋯。むぅ~。これじゃ囚人の獄中生活じゃん!)

 ベルゼフリートは自由に飢えていた。大妖女レヴェチェリナの事件が起きてから、過保護の度合いは強まっている。

「ねえ、ハスキー。ハスキーってばー!」

「はい。いかがなさいました?」

「帝都の歓楽街でデートとかしたくない? ハスキーはそう思わない? しようよ~。デート」

 独り言に飽きたベルゼフリートはハスキーにちょっかいをかける。

「デートですか⋯⋯? また闘技場のど真ん中で愛し合いたいですね♥ 観客に見せつけながら♥」

「いや、それはちょっと⋯⋯。恥ずかしい⋯⋯。もうやりたくない」

 過去の話を持ち出されて、ベルゼフリートは言葉に詰まる。

「私の故郷では大盛況でしたよ?」

「そういう変態的なプレイじゃなくて! 僕は普通のデートがしたいの! 男女の健全なお付き合い!」

「変態的なプレイとは心外です」

「とにかくさ、ハスキーも協力してくれない? ヴァネッサを説得して、心配性な三皇后をどうにかしてよー」

「当面の間、警備体制はこのまま維持されます。三皇后の決定です」

「三皇后がなんだって言うのさ」

「メガラニカ帝国の最高権力者ですよ。宮廷の頂点に君臨するやんごとなき正妃です」

「札付きの警務女官長が三皇后に臆するなんて! いつもの反骨精神を出してよー」

「今は天空城アースガルズでお過ごしください。催事が執り行われるようになるまでの辛抱です」

 ハスキーはねるベルゼフリートをなだめた。

「その催事だってさ。戦勝式典のパレードみたいなイベントはやらなそうじゃない? どうせやるのは大神殿が決めたお固い宮中祭祀だけでしょ。豊穣祈願と採鉱祈願はこの前、済ませたよ」

「大神殿の祭儀は重要なお仕事ですよ。陛下の真摯な祈りが帝国に繁栄を齎してくれます」

「最近は祭祀場のあるグラシエル大宮殿にすら行かせてもらってないけどね」

「帝国の領土内であれば、祭祀の場所はどこでも構わないと神官長は仰っておりました」

「そうそう。だから、長老派は年内に実施する全ての催事を天空城アースガルズで終わらせる気だ。間違いないね。儀式に使う祭具を運んできてるもん。グラシエル大宮殿にあった道具以外も」

「グラシエル大宮殿は帝国軍と大神殿が調査を行っています」

「安全確認で?」

「はい。グラシエル大宮殿は陛下を昏睡状態に陥らせる要因となった場所です。念入りに調査が行われると聞いています。昨年の夏、陛下が警務女官の警備を振り切り、グラシエル大宮殿に忍び込んだ曲者と致した件も少なからず影響しておりますよ」

 ハスキーはここぞとばかりに釘を刺す。非難の念が込められたメイドの瞳は「自業自得」と嗤っていた。

「⋯⋯それは⋯⋯うーん⋯⋯」

 その当時、王女だったヴィクトリカとベルゼフリートが肉体関係を結んだ騒動でハスキーとユリアナは始末書を提出している。

「女官総長にこっぴどく叱られました。私とユリアナは特に」

「お祭りの気分でやらかしちゃったね。だってさ、母娘で抱き心地を比べてみたいじゃん」

「我々ではご満足いただけませんか?」

 頭を撫でていた指先は無防備な股間に這い寄った。

 白手袋をはめた五指が、太々しい肉茎を優しく包む。

「今は仕事中なんじゃないの?」

 意地悪な幼帝はメイドの職務逸脱をなじる。

「これもお仕事の範囲内です。陛下の御心を癒やせるよう、我ら女官が誠心誠意、御奉仕いたしましょう♥」

 鼻孔びこうの奥を刺激する淫女の色香が漂う。

「今夜の相手はセラフィーナとキャルルなんだけど?」

「存じております」

「悪いメイドだね。いつもみたいにまみ食いするつもり?」

「軽い準備運動です。夜伽の前戯に⋯⋯♥ 私といかがでしょう? 陛下のオチンポは我慢ならないご様子ですが?」

 男根を握った指は焦らすように止まっていた。

 淫欲に酔ったメイドは媚びた上目遣いで視線を送ってくる。

「しょうがないなぁ。悪戯いたずらだけならいいよ」

「本番はダメですか?」

「禁止。だって、ハスキーはすぐ本気になるもん。セラフィーナとキャルルに僕が叱られる」

「承知いたしました♥︎ それであれば、手と口だけで⋯⋯♥︎」

 ハスキーの唇が亀頭に触れる。

「――ちゅっ♥︎」

 恥じらいなく尿口に接吻し、たっぷりと愛敬を示す。

 淫欲に酔ったメイドは幼帝の逸物に魅了されている。巨根を握り締めた両手が上下に動く。そして、口内に亀頭を咥え入れた。

「んれろっ♥︎ んんぅっぷ⋯⋯♥︎」

 本性を現わした淫獣は、少年の股間に顔面をしずめ、精嚢ふぐりに蓄えられた子種を貪り取ろうとしごいてくる。

 舌先が恥垢を丁寧に舐め取り、男根の裏筋を攻め上げる。

「ハスキーってば⋯⋯。そんな調子で吸われたら、すぐ出しちゃうよ?」

 ベルゼフリートはハスキーの顔に垂れかかった髪をすくい上げ、耳元に寄せてあげた。オチンポを扱いてた指先が離れる。

「んふゅぅう゛~~♥ んぢゅっ♥ んぢゅぅるゅんっ♥ んゅぅぅふゅう゛ぅうぅう゛ぅんぅ~~っ♥」

 喉奥に入り込んだ亀頭が口呼吸を遮る。

 巨根を丸ごと嚥下えんげし、大きく頬を膨らませたハスキーは鼻息を荒げていた。

「んぅっ♥︎ んぢゅっ~♥︎」

 舌体が口内で激しく動き回り、蜷局とぐろを巻いた蛇のように絡みついてくる。

「もう⋯⋯。ハスキーのせいだよ。口の奥に出すからね。責任を取ってぜーんぶ飲んでよ」

 ベルゼフリートはハスキーの顔面を股間に押さえつける。

 力いっぱいに髪を掴み、荒々しくフェラチオを強要する。

「んじゅっ♥ んんぅっ~~♥」

「ほんと、変態なんだから⋯⋯。そういう女仙は多いけどさ」

 ハスキーが本気で抵抗すれば簡単に振りほどける。だが、幼帝を愛する警務女官長は悦んで奉仕する。

 性欲旺盛なメイドの口内に濃厚な精液が放たれる。

「んお゛ぉっ⋯⋯♥︎ ンンゥ⋯⋯!? ん゛ぅ~ふぅう゛ぅ~~! お゛ぅ⋯⋯ふぅ⋯⋯う゛⋯⋯んぅ⋯⋯!! んぅっ♥ ごっくぅぅっんぅっ~~♥ んっ♥ んんぅっ♥」

 喉を鳴らしながら、泥々の白蜜を味わう。

「いつもみたいに一滴残らず飲み干してね。ハスキー」

 精子の大激流がハスキーの食道を埋め尽くす。

 脈動する巨根の射精は止まらない。帝気のほとばしりを女仙は甘受する。

(⋯⋯釣り針に引っかかった魚みたいだ。ずっと僕のオチンポにしゃぶりついてる気だったり⋯⋯しないよね⋯⋯?)

 警務女官長のフェラチオを羨ましげに部下達が眺めている。部屋の片隅には、屈強な警務女官達が立哨りっしょうしていた。

(あの事件以来、警務女官は増員された状態が続いてる。通常の体制に戻るかと思ったけど、そんなこともなさそう)

 警務女官長ハスキーを筆頭として、ユリアナなどの見慣れた武装メイドの面々が四六時中、ベルゼフリートの護衛についている。

(それにしても遅いな。セラフィーナとキャルルは何してるんだろ。前準備があるとか言ってたけど⋯⋯? ちょっとお風呂が長すぎない? 化粧直しで手間取ってる? それとも僕や女官に聞かれたくない情報交換の最中?)

 夜伽を情報交換の場に利用する女仙は多い。派閥の違う女仙が自然な形で会う理由付けができる。皇帝が望めばイレギュラーな組み合わせも可能となる。

(キャルルは軍閥派の情報通。参謀本部所属のユイファンと違って素直だしね。宮廷で生きていくなら仲良くしておくべきだ。キャルルにとっても、セラフィーナは気になる相手なんじゃないかな)

 セラフィーナとキャルルは今日が初対面だった。双方ともに軍閥派の女仙であるが、ベルゼフリートが引き合わせなければ、一緒に湯浴みをすることはまず起こりえない。

(――でも、早く来てほしい。ハスキーの目付きが本気になってる。この調子だと押し倒された勢いで、本番までヤッちゃうんだよね)

 夜伽役を差し置いて皇帝ベルゼフリートの精力を吸い尽くす。警務女官長ハスキーの名高い悪癖であった。

G-エッヂ Vol.059(表紙:りゅうき夕海)

ゲネシス『G-エッヂ』
(毎月20日)

キュートでハードな切れ味で贈る「G-エッヂ」Vol.059は
寒い冬でも淫らに誘惑してくる美少女が表紙!

瀬戸内くらげ「あやかし旅館こっくり堂【第2話】」は
狸獣人・桃ちゃんの最高の触り心地、ご堪能あれ♪

MLKx(ミルクス)は「メスケモ派遣クリーニング」で本誌初登場!
ハウスクリーニングで派遣されてきたのは美人獣人で……!?

獣人からOL・お姉さん・女捜査官・調教などなど特濃エロスの目白押し!
あなたの欲望を満足させる作品を取りそろえております!!

【収録作品】

■瀬戸内くらげ:あやかし旅館こっくり堂【第2話】
■フロモチ:色々出ちゃってますけど!【第7話】
■巻貝一ヶ:天草クライシス!
■景山玄都:貧乏神くんにお憑かれさま!
■MLKx:メスケモ派遣クリーニング
■チョコぱへ:大好きな気持ちともうひとつの気持ち〜ひとりじめしたくて〜【後編】
■いぬいねこ:かわいい子にはナニがある【最終話】

■表紙イラスト/りゅうき夕海

執筆陣りゅうき夕海 / 瀬戸内くらげ / フロモチ / 巻貝一ヶ / チョコぱへ / 景山玄都 / いぬいねこ / MLKx
表紙イラストりゅうき夕海
価格660円(税込)
発行日2025/01/20

コミックB地区 Vol.4(表紙:さんぺー)

ぶんか社『コミックB地区』
(奇数月20日)

【掲載作品】
■メスガキ義妹のイジリかた 〜貧乳調教でイッちゃう!〜【第4話】/REN
■ボクのミルクがレアすぎる!?/吉田悟郎
■不良生徒先輩指導/ヤスミビト
■体育倉庫の縄少女たち/墓地浦一人
■ご馳走は早い者勝ち/流ひょうご
■白井は彼の言うがままに【第2話】/もやしばーすと

■表紙イラスト/さんぺー

執筆陣さんぺー / REN / 吉田悟郎 / ヤスミビト / 流ひょうご / もやしばーすと / 墓地浦一人
表紙イラストさんぺー
価格880円(税込)
発行日2025/01/20

comicアンスリウム Vol.142 2025年2月号(表紙:ラマンダ)

ジーオーティー『comicアンスリウム』
(毎月20日)

情熱と煩悩のアダルトコミック誌『comicアンスリウム』2025/02月号!
今号はラマンダ先生描く、姫はじめの褐色巫女さんが目印!
もちろん中身も人気作家陣の新作漫画や描き下ろしイラストが満載!
ヌクヌクしたい季節に贈る、濃密エロスの福袋♪

臨場感MAXな濃密エロ職人・九十九弐級先生が描く、全男子憧れの優しいギャルによる筆下ろし♪
発情ヒロイン番長・餅田こゆび先生が贈る、厳しい先輩との性欲全開エッチ☆
しっとり叙情派エロ作家・たつか先生が描く、大人のお姉さんに翻弄されて腰が砕けるワンナイト濃密セックス♪
癖つよヒロインメーカー・牛蟹合戦先生が贈る、サディズムの扉を開く新感覚SMセックス☆
淫乱積極JKのカリスマ・アシタ先生が贈る、距離感ゼロの幼馴染にあま〜く攻められるラブラブいちゃ甘えっち☆
巨乳スペシャリスト・北原エイジ先生が描く、まさかの逆転にご愁傷さまサキュバスちゃん♪
イチャイチャ癒しエッチの匠・初雲丹いくら先生が贈る、疲れを吸い取るあやかし女子との甘美なひととき♪
乱れる豊満女子クリエイター・エビフライ定食先生が贈る、欲求不満の人妻しごでき社員と社内でドキドキ性欲処理連載第3話!!
最先端エロカワ職人・ウニトシキ先生が贈る、押し掛け地雷系花嫁に誘惑される危険な一夜☆
淫らなミニマム女子アンバサダー・いずミケ先生が贈る、おじ×JKの背徳的な歳の差ラブストーリー♪
新時代の積極女子マスター・GURIDA先生が贈る、ドカタ男子と淫乱OLのケダモノSEX第2弾!
笑いヌキスペシャリスト・ゆっ栗栖先生描く、生意気な女盗賊わからせFUCK☆
痴的好奇心旺盛女子メーカー・山家大右衛門先生が描く、放課後の図書館、声を殺して初エッチ☆
ハッピーセックスの伝道師・旅口工路先生が贈る、熱いトロピカル4Pハーレム体験♪
爆乳爆尻ビッチアンバサダー・あちゅむち先生が描く、淫乱ガリ勉JKの底抜けの欲望を満たす男子トイレセックス!!
やわ肌界の乳スター・朔羽さいが先生が描く、大胆な恋人メイドさんにご奉仕される甘いひととき♪

執筆陣ラマンダ / 九十九弐級 / 餅田こゆび / たつか / いずミケ / ウニトシキ / GURIDA / arrow / SY4 / 牛蟹合戦 / 旅口工路 / 士郎正宗 / エビフライ定食 / アシタ / あちゅむち / クール教信者 / 北原エイジ / 山家大右衛門 / 山本AHIRU / ごさいじ / ゆっ栗栖 / 初雲丹いくら / 朔羽さいが
表紙イラストラマンダ
価格1,070円(税込)
発行日2025/01/20

【竹書房文庫】よろめき団地妻<新装版>

勤めていた会社が倒産し、実家の電器屋を手伝うことになった熊谷直行は、エアコンの取り付け工事で近所の団地に赴く。依頼人の麗子は妖艶な人妻で、直行はミニスカートからはみ出す太腿につい目がいってしまう。そして、そんな様子を察した麗子から誘いを掛けられ、熟れた女体を味わうことに。以後も直行は団地妻から誘惑される機会に恵まれ、快楽を享受していく。そんな時、●校時代に憧れていた望美に団地で偶然再会。彼女から旦那と上手くいっていないと聞かされた直行は…!? 極上の人妻誘惑ロマン。

著者橘真児
イラスト
価格968円(税込)
発行日2025/01/20

【213話】融資条件

 客間で待たされている特級冒険者ネクロフェッサーはギルドマスターに助言する。

「事前の打ち合わせだ。おそらく、皇帝陛下は堅苦しい挨拶や社交辞令を省くように言ってくるだろう」

「皇帝陛下らしいな。噂の通りというわけか」

「その通り。だが、皇帝陛下の言葉を真に受けてはならない」

「⋯⋯理由は?」

「今回の交渉、警務女官長ハスキーとアレキサンダー公爵家の護衛が同席する」

錚々そうそうたる面子だ。城を攻め落とせる戦力だな」

「皇帝陛下は無礼講を好むが、取り巻きの従者からは不興を買う」

「それは分かる。我が国で一番高貴なお子様よりも、保護者達のご機嫌のほうが大事だ」

 政治を動かす宮廷の中心に、幼帝ベルゼフリートは鎮座している。しかし、メガラニカ帝国の皇帝に実権は与えられていない。

 政治を動かすのは取り巻き達だ。現在のメガラニカ帝国は、血酒を賜った不老不病の女仙による賢人統治が成されている。

 接待で皇帝を喜ばせても、実権を掌握している宮中の女仙達だ。彼女らの反感を買えば、何ごとも上手く進まない。

「皇帝陛下の前では礼儀礼節を怠るな」

「常識知らず筆頭の特級冒険者に礼儀礼節を説かれなくてもな⋯⋯。冒険者達の不祥事で御国に謝罪行脚しゃざいあんぎゃしてるのは俺だぞ」

「それはご苦労なことだ。悩みがあれば相談に乗るぞ。は文字通り、百人力だ」

「言っておくが、御老公の所業が胃痛の三割をしめてるからな?」

「ギルドマスターよ。醜い責任転嫁はよしたまえ。目の前の問題に対処すべきだ」

 こいつはどの口で言っているのだ、とギルドマスターは睨み返した。

「まさしく問題児が目の前にいるな」

「⋯⋯⋯⋯。気を引き締めろ。この交渉は冒険者組合の未来、ひいてはメガラニカ帝国で活動する冒険者の命運がかかっている」

「はぁ。裏で話はまとまってたと聞いたが? 三皇后の内諾も得ている。ナイトレイ公爵家とラヴァンドラ伯爵家が認めてくれたんだ。今さら話をひっくり返されるとは思っちゃいない」

 ネクロフェッサーの根回しは完璧だ。

 評議会と国民議会の双方を掌握している帝国宰相ウィルヘルミナの内諾は、心強い後押しとなった。

 政治案件で皇帝ベルゼフリートがごねることはない。

 三皇后の言われた通り、奏上された書類に御璽ぎょじを押す。

「宮廷でもっとも権力を持つ宰相派を押さえられたのは大きい。しかし、廃都ヴィシュテルに自治区を築くための資金提供者は、アルテナ王国の女王セラフィーナしかいないのだ」

「あの女王は軍閥派の傀儡だろ。揉めどころがあるとしたら、復興後の利権くらいさ。このまま旧帝都が廃墟のままじゃ誰にとっても大損。アルテナ王国から復興資金を搾り取るのは決定事項だ。今日の交渉は形式的なもので、そこまで大きな意味があるとは思えな⋯⋯」

 ギルドマスターは言葉を止める。

 ネクロフェッサーの鋭い眼光が特殊装甲のフェイスマスクから溢れ出ていた。独特の威圧感は、死恐帝の災禍を闘い抜いた古老の迫力があった。

「女王を侮るべきではないぞ。小国であれ、敗国であれ、亡国であれ、一国の主を軽んずるな」

「⋯⋯⋯⋯」

「些細な見くびりであろうと、物事の本質を見誤ったばかりに滅びた者達がどれだけいるか。語り尽くせぬのだ。知っているだろう? 皇帝陛下を幼帝と侮った軍上層部はドルドレイ騒乱で大敗した。冒険者は権力に媚びる必要はない。実力を示せばよい。しかし、権威を相手にはそういう対応はできぬ」

「ああ⋯⋯。悪かった⋯⋯」

「莫大な資本、強大な後ろ盾。この二つがなければ、冒険者組合による自治区など砂上の楼閣ろうかく、夢物語で終わる」

「俺は荒くれ者の相手しかできないタイプだ。女王との交渉は一任する。自治区創設の発案者は御老公だ。俺がギルドマスターだからといって気兼ねする必要は⋯⋯。こんなこと言わなくても遠慮するような人じゃなかったな。自由にやってくれ」

「自由か。素晴らしい言葉だ」

「冒険者の本懐だろ。自由を勝ち取るために全力を尽くしてくれ」

 ギルドマスターは腹を括る。

 自由を愛して冒険者となったのだ。故国に対する必要最低限の忠誠心はあるが、不毛な征服戦争に駆り出されたくはない。自治区の構想を実現できれば、メガラニカ帝国の冒険者はもっと自由な生き方ができる。

「皇帝陛下のお出ましだな。⋯⋯女仙から放たれる瘴気がえぐいな」

 ギルドマスターとネクロフェッサーは瘴気の強まりを感じ取った。

「護衛の索敵範囲に入った。以後は発言に留意するのだ。アレキサンダー公爵家の姉妹は次元を操る。我々以上の地獄耳だぞ」

 皮膚を細い針で刺されるような不快な疼痛とうつう。穢れた女仙から発せられる瘴毒が空気を淀ませていた。

 女仙の身体に直接触れようものなら細胞が壊死してしまう。神官の護符で瘴気の発露を抑制されているからこの程度で済んでいる。

 客間の扉が開き、警務女官長ハスキーが室内の安全を確認する。

 数秒後、アレキサンダー公爵家の姉妹に護衛された皇帝ベルゼフリートが入室した。

 幼い皇帝の傍らには、純白のドレスで着飾った女王セラフィーナの優艶な姿があった。

 戦勝式典のパレードで見世物にされていたころとは、まるで別人だ。外見だけでなく、内面の変化も著しい。

(魔性の情婦⋯⋯。これほどピッタリな表現はないな)

 ギルドマスターはセラフィーナと面識がある。つい数ヶ月前、大妖女レヴェチェリナが封じ込められていた翡翠の首飾りに関する調査を依頼された。

(金持ちの世間知らず。それが第一印象だったが、ますます宮廷の色に染まってる。俺の認識が甘かった。御老公の警告通りだ⋯⋯。いいように利用しているつもりが、いつの間にか俺達が手駒になっていた。そんな事態は避けたい)

 人間はここまで変われるものなのかと薄ら寒く思った。

(軽んじてはならない。心を許してもいけない⋯⋯か。先代のギルドマスターがよく言ってたな)

 冒険者と市民の常識がかけ離れているように、宮中と市井の道徳観は違う。

「やあ。ネクロフェッサー。相変わらずそうだね。活躍はよく聞いてるよ。ギルドマスターさんも⋯⋯即位式とか、何かのパーティーで会ってたかな? ともかくさ、堅苦しい挨拶や社交辞令を省いていいよ。僕はここで口を挟まず見てるからさ」

 ソファに腰を下ろしたベルゼフリートは、予想通りの常套文句を言い放った。

 ◆ ◆ ◆

 ギルドマスターとネクロフェッサーは、帝国式の礼儀礼節にのっとった挨拶をした。アルテナ王国の女王であったセラフィーナは、こういった言葉のやり取りには馴れている。

 後宮の愛妾セラフィーナは新たな挑戦を受ける。

 実務的な交渉、その相手は百戦錬磨の特級冒険者ネクロフェッサー。敵意を持つ宮中の妃とは違った対応が求められる。

「――冒険者組合からの提案は、この書面にまとめさせていただいた」

 大筋の説明を終えると同時に、ネクロフェッサーは提案内容が記された書簡を差し出した。

 セラフィーナは直接受け取らず、まずはルアシュタインが手に取った。こういった流れはアルテナ王国でも同じだ。しかし、メガラニカ帝国では防衛的な意味合いも併せ持つ。

「大丈夫です。仕掛けはありません。念のため、皇帝陛下は触れないでください」

「りょーかい」

 ベルゼフリートは書簡に興味を示さない。

 ギルドマスターの顔を眺めているのは、「どこかで会った気がするけれど、会っていないような気もする。どこで会ったのだろう」と悩んでいるからだった。

 公的行事で顔を合わせる機会はあったが、特級冒険者の存在感に埋もれて、ギルドマスターの顔を忘れてしまっていた。

「投資の見返りは経済的な恩恵だけかしら?」

「不老の女仙となられたセラフィーナ様であれば、このリターンの大きさが分かるはず。冒険者組合の利益から一割を半永久的に配当する」

「つまり、利益が上がらない間、半永久的に報酬が得られないわね」

 セラフィーナの指摘に対し、ネクロフェッサーは言い返さない。狙いが金銭でないのは分かりきっている。後に続く言葉は予想通りだった。

「けれど、お金はあまり気にしていませんわ」

「我々が望むのは冒険者による自治区。それに付随する免税特権、政治的中立を維持する権利など⋯⋯。セラフィーナ様は何を望まれる?」

「冒険者組合の活動領域にアルテナ王国を含めてほしいわ。人が立ち入っていない秘境、発生した迷宮の探索、それらの活動は全てメガラニカ帝国の領土内に限っているのでしょう? 私の下で働く元冒険者の側女から聞いたわ」

「元冒険者の側女⋯⋯。冒険者組合の稼ぎ頭だったララノア達ですな」

「ええ、ララノア達から聞いたアイディアよ。これを機にアルテナ王国でもご活躍いただきたいの。どうかしら? ネクロフェッサーさん」

「それは難しい問題ですな」

「そう? アルテナ王国の資金で冒険者組合を立て直すのよ。今さら怖じ気づくのは、冒険者らしく見えませんわ。即答していただけるものだとばかり⋯⋯」

「冒険者組合は政治的に中立の組織。活動の幅もそれに沿っております」

「ご安心なさい。アルテナ王国は冒険者の自由を保障いたしますわ」

 メガラニカ帝国の冒険者がアルテナ王国で活動する。通常時であれば、さほど問題は起きない。

(ネクロフェッサーの感情変化は読み取れないわ。けれど、ギルドマスターは警戒心を強めている。要求の裏に隠された意図を考えているのでしょうね)

 冒険者組合の承諾を取り付けて、上位の冒険者を派遣するのはよくある話だ。特級冒険者は国境を自由に越えている。

「なぜ、セラフィーナ様はそのようなお考えを? ご提案の意図を知りたいものだ」

「アルテナ王国とメガラニカ帝国の交易は盛んになっていますわ。街道の開拓、商人の護衛、仕事は沢山ありますわ。そのついでに王国内で一稼ぎしてほしい。人材を集めるのもいいわね」

 セラフィーナの魂胆を隠さない。メガラニカ帝国が中央諸国と緊張関係にある現在、アルテナ王国は侵略の橋頭堡きょうとうほと見做されている。

(そうきたか。冒険者組合は中立だが、帝国の冒険者がアルテナ王国で活動し始めれば、併呑に協力していると思われるだろう。だが、それこそがセラフィーナ女王の狙い⋯⋯。保護国で終わるつもりはなく、メガラニカ帝国に食い込む腹積もり⋯⋯)

 アルテナ王国は王家の直轄地と貴族領土で成り立っている。敗戦後は王家と貴族の力が弱まったが、実権は中央に集中していた。占領政策を展開する総督府がアルテナ王国の改革を押し進めているからだ。

(アルテナ王国がメガラニカ帝国に組み込まれたとき、セラフィーナ女王は公爵家と同等の経済力を持つだろう。解体的な併呑ではなく、国体を維持したままであれば、帝国内での力は強まる⋯⋯。皇帝陛下の寵愛を授かる身であれば、なおさら影響力は大きくなる⋯⋯)

 ネクロフェッサーは考え抜いた末に結論を出す。実効支配している西側だけなら、セラフィーナの要求を飲み込める。ただし、何があってもヴィクトリカが治める東側には近付くべきではない。

(⋯⋯中央諸国の反帝国感情は強い。東アルテナ王国での活動は政治的なリスクがある)

 冒険者の越境が問題視され、戦争のきっかけとされる可能性があった。

「この場でお返事は難しいかしら?」

「いいえ。受けましょうぞ。当該地域の領主が活動を認めてくだされば、願ってもないお話ですな」

 領主の公認。メガラニカ帝国の冒険者がアルテナ王国で活動する際、絶対に必要な前提条件だ。

「ふふふふっ。そう。喜ばしいわ。王家の直轄地は私とベルゼフリート陛下が冒険者の活動を許します。諸侯には総督府から働きかけてもらいますわ」

「セラフィーナ様の要求はこれだけですかな? 冒険者組合が受ける融資は巨額。この程度で済むとは思っておりませぬ」

「まるで私の心を見透かしているようですわね。話が早くて助かるわ。もう二つ、お願いを聞いてほしい。帝都の冒険者組合はいずれ移転するのでしょう? だったら、冒険者組合本部の不動産を私が購入しますわ」

「冒険者組合の本部跡地を買い上げると?」

「ええ。土地が欲しい。今後の活動を見据えて、帝都アヴァタールに屋敷を作っておきたいわ。冒険者組合は一等地にある。以前に一度、訪問したから立地は把握していますわ」

「引き渡す時期は、こちらで決めさせていただきたい。旧帝都に本部を移転するのは決定事項ですが、冒険者の拠り所をすぐさま移せるわけではない。その点、ご理解をお願いする」

「急かし立てるつもりはありません。それでよろしいわ」

「三つ目、最後の条件は?」

「旧帝都ヴィシュテルにも拠点を持っておきたいわ。だから、冒険者の自治区内にも私の屋敷を作る。そうですわね⋯⋯。冒険者組合の施設と隣接しているのが望ましい。後ろ盾になるのだから、緊密な関係だと内外に知らしめたいわ」

「あえて確認しますが、自治区はギルドマスターを議長とした冒険者の合議制となる。冒険者以外の者は自治に口出しをさせない」

「⋯⋯⋯⋯」

「ご了解いただけますかな?」

「ええ。もちろんよ。自治区の簒奪や政治干渉は考えていないわ。私ごときの手には余る代物ですもの。自治を認めた証として、愛娘のギーゼラを差し出しているのですから⋯⋯。約束は守りますわ」

「セラフィーナ様のお言葉を信じましょう。⋯⋯握手はできかねますが、冒険者組合はセラフィーナ様が提示した三つの条件を受け入れます」

「とても嬉しいわ。交渉がこうもすんなりと進むなんて。私の出した条件を書面に加えて、後日そちらに返送するわ」

「アルテナ王国内での活動、帝都アヴァタールの本部跡地を移譲、旧帝都ヴィシュテルに御屋敷を置く。全て承知した」

 ネクロフェッサーは返答し、ギルドマスターも頷いた。

(なんとか通りましたわね。元より私が優位な交渉ではあったわ。帝都復興の融資を破談させれば私は破滅する。だけど、選択肢の一つにはあった)

 受け入れられるギリギリを攻めた。セラフィーナは交渉が思いのままに進んで微笑む。

(熟練冒険者だったララノアに相談したのは正解でしたわ。何ごとも準備が大切ですわね。これで足場の準備は整った。⋯⋯時間をかけて、帝国内に私の基盤を築く。あとは臣下をどう集めるかですわ)

 セラフィーナは帝国内での地盤を固めたかった。

(人材が欲しい。できれば、冒険者を家臣に迎えたいけれど、さすがに無理でしょうね)

 いつまでもラヴァンドラ伯爵家には頼れない。これから産まれてくる子供の養育権は渡さないつもりだ。セラフィーナは帝国内に自分の勢力を築く必要があった。

(現役の冒険者は無理でも、引退した冒険者を引き込めないかしら? 一級冒険者だったララノアは顔が広いわ。彼女の人脈を最大限に活かせば⋯⋯。手っ取り早いのはテレーズから、何度も提案されてる聖堂会の協力だけど⋯⋯。ちょっと過激な宗教団体と聞いているわ。よく考えたほうがいい)

 自分の子供だけではない。黄葉離宮の側女達が産んだ子供を育てる場所が必要だった。

「あっ! 口を挟まないって言ったけど、やっぱ僕からも条件を出していい? ラビュリントスの地下迷宮に行きたい! それとさ、旧帝都ヴィシュテルで見つかった遺物はオークションするんでしょ? 僕も特別枠で参加したい!」

「オークション開催の話はまだ未確定ですが⋯⋯」

「僕は独自ルートから聞いたよ?」

「耳聡いですな。しかし、ベルゼフリート陛下の望みは無理でしょう」

「なぜに!? 僕、皇帝だよ!? あっ! 違った。僕はここにアルテナ王国の王様として臨席してるんだった⋯⋯。とにかく! 僕は偉い王様なんだけども? 冒険者組合に大金を融資する王様だよ? 僕の要望も聞くべきじゃない? いいことあるかもよ?」

「残念ながら、陛下の願いは三皇后でなければ叶えられません」

「冒険者組合が働きかけてくれれば、いけそうな感じしない? 特級冒険者の後押しお願いしたいな」

「地下都市ラビュリントスは観光地です。しかしながら、治安の問題がありますぞ。風紀がよろしくない」

「宮廷だって風紀は乱れまくりだよ。僕にとっては日常茶飯事だ」

「あそこはコロシアムを除けば、帝国最大の賭場でもある」

「そのカジノでお小遣いを増やしたいんだよ! 帝都じゃ、宝クジくらいしか買えないんだ!」

「賭け事ですか? 教育係の女官はもちろん、三皇后のお歴々は良い顔をなさりますまい」

「観光地化された地下迷宮を探索したいの。いいじゃんかー」

「あそこは聖堂会の過激派信者もおりますので、大神殿の許可も得られないでしょう」

「な!? 特級冒険者のくせに正論ばっかり言ってる⋯⋯!」

「心外ですな。我々はいつも人々の平穏を願っておりますが?」

「おっ、おかしいよ! こんな真面なお爺ちゃんじゃなかった! もっとファンキーだったじゃん! 即位式で魔剣を献上した度胸をどこに捨て去った!?」

「それと、旧帝都ヴィシュテルの遺物に陛下が関わるのは、我々も大反対しますぞ。あの土地は大妖女レヴェチェリナが拠点としていた忌み地。どんなものがあるか分かりませぬ」

「それは⋯⋯そうだけどさ⋯⋯。色々なお宝が眠ってるらしいじゃん。僕のお小遣いで買える範囲のモノを物色したいだけ。オークションの出品物は危険物かどうか、ちゃんと鑑定をするんでしょ?」

「大妖女レヴェチェリナを封じ込めたアンネリーの首飾り。ああいった遺物が鑑定をすり抜けた結果、先般の災いを起こしたのですぞ。皇帝陛下の身に危険が生じかねない。おやめください」

「さっきから、ちょっとおかしくない? 僕はアルテナ王国の国王として、ここにいるんだけども?」

「それは便宜上の方便であって、実態ではございませんゆえ」

「うわぁ。ぶっちゃけた。アルテナ国王名義の僕に手紙を出したくせに⋯⋯! やだやだ。これだから政治は汚い」

「皇帝陛下。⋯⋯何とぞ、ご容赦いただきたく存じます」

 ネクロフェッサーは平伏した。

「頭を上げなよ。寛大な御心でご容赦してあげる。今のネクロフェッサーは大真面目なビジネスモードってわけね。はい、はい。分かりました。置物の皇帝を無視してセラフィーナと悪巧みを進めてくださいな。⋯⋯僕は部屋の隅っこで不貞腐れてるから。ハスキー、紅茶をもってきて。喉渇いた」

「蜂蜜はどうされます?」

「たっぷりいれて。ミルクはなし。いらない」

「少々お待ちください。すぐご用意いたします」

 ハスキーは紅茶の手配を部下に命じた。皇帝の口に入るものは調理担当の女官が用意する。天空城アースガルズから持ち出した携帯式の調理器具で紅茶を淹れる。

 いつもならユリアナが毒味を済ませた後、ベルゼフリートのところに回ってくる。

「タイガルラ、念のために貴方も毒味しなさい」

「了解です。そういうわけだからユリアナ、私にも一口飲ませて」

 今日はルアシュタインから指示を受けて、タイガルラも紅茶の毒味を行った。

「ちょっと蜂蜜が多すぎてクドい気がする。甘すぎない? この紅茶」

 自分達の職務に土足で片足を突っ込まれた気がして、女官達は快く思わない。

「タイガルラ様はご存知ないでしょうが、陛下はこれくらいが好みです。⋯⋯冷めてしまいますので、陛下にお渡しいただけますか?」

 紅茶を淹れた女官はニッコリと笑みを作りながらも立腹している。その非難にユリアナも態度で賛同した。調理担当者はベルゼフリートの好みを完璧に把握している。甘党にはこれくらいが丁度いい。

 宮廷では見慣れた軍閥派と女官の対立。セラフィーナは同席する女仙達を見渡すが、他に目立つ動きをする者はいない。無関心を装って、ベルゼフリートの護衛と世話に全神経を集中させている。

(ベルゼフリート陛下の言っていた通りですわね。軍閥派と女官は交渉に立ち入ってこない⋯⋯。上から指示が出されているのは間違いなさそうですわ)

 セラフィーナはベルゼフリートに視線を送る。

(手助けに感謝いたしますわ。ベルゼフリート陛下)

 冒険者組合は雑に振られた皇帝からの頼みを断った。しかし、普段ならお目付役の女仙が止めに入っていたはずだ。

(これで三皇后と女官総長からの指示が出ているのは確定⋯⋯。警務女官長ハスキーは陛下の言葉を遮らなかった。護衛を取り仕切るアレキサンダー公爵家の姉妹達も同じ態度。今なら派閥の隙間で私は自由に動けるわ。アルテナ王国の女王として、メガラニカ帝国の愛妾として⋯⋯)

 冒険者を家臣に迎える腹案は、ララノア達の成功があったから思い浮かんだ計画だった。しかし、一級冒険者を側女に引き込めたのは、ベルゼフリートのイレギュラーな動きがあったからだ。

 幼帝の秘された過去を曝いてしまった冒険者達。そんな特殊な出来事はまず起こらない。

(やっぱり、アルテナ王国の民から募るしかないわね。リンジーを失ったのは本当に痛いわ。どの貴族を信頼すればいいか、私には分からない。ずっと王政を他人に任せきりにしていた私が悪いのですけれど⋯⋯)

 十代、二十代の頃、もっと政治に関わっていればよかったと強く悔いる。しかし、足下の醜悪な政争には無縁であったから、清く優しい国母を演じられた。

 今は違う。メガラニカ帝国の陰謀渦巻く宮廷で、強かに生きていく悪女。売国女王の悪名を背負い、後宮で性奉仕に明け暮れる淫女。そして、皇胤の御子を産む母親である。

(来るべき対決に備えて強い手札を揃える。東西に分裂したアルテナ王国は必ず一つになる。そのとき、私はヴィクトリカを打倒しなければならないわ。⋯⋯そのためにも、私や黄葉離宮の側女達が産んだ可愛い子供達を育てる場所を早く作りたいわ)