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デカジョ! vol.4(表紙:心ぴーち)

一水社『デカジョ!』
(毎月25日)

女はデカければデカいほどイイ!
身長もおっぱいもケツもデカいヒロインばかり!!

デカ女子特化アンソロジー【デカジョ!】第4号です♪

時代はまさに《デカ女子》ブーム到来…!
デカくてカワイイだけじゃない、エロいけどクセも強い
デカ女子の魅力をもっと見たい……そんな願いにお応えしました!

《手羽咲ちきん/泉たいち/内東ぐら/てびん/歯肉はぐき
/ピポ/心ぴーち(表紙)》が描くデカ女子たちのドスケベ痴態を
満載した作品のみを収録しました★

今号の表紙は……満員電車で低身長男子を超乳で挟み込み
窒息させて弄んでいるデカ痴女たちの小悪魔スマイルが目印♪

《収録作品》
■手羽咲ちきん【デカくてエロい霊媒師】
人間を呪い殺すのが趣味のショタ悪霊を退治するために
八尺はあろうかと思われるデカ女退魔師がやってきた!
夏なのに厚着をしている退魔師は悪霊の眼前で突然服を
脱ぎ出して、谷間の深いヌルテカ長乳を晒すミニビキニ姿になり…。

デカい女子に組み敷かれたいマゾい男子の性癖を突きまくる
超待望の電子専売ハーフコミックス(タイトル未定)は5月配信予定!!

■泉たいち【デカオタ超乳小倉さん #2】
同じクラスのデカ女・小倉さんのペースに乗せられて童貞喪失した
大地は、その爛れた肉体関係を続けていた。全てを曝け出す恥ずかしい
ちんぐり返しの格好のまま巧みにフェラチオされ、デカい尻で顔面騎乗
されながら大地は思わず大量に口内射精してしまうのだが…。

■内東ぐら【あの子の魅力はデカすぎる】
本誌初登場! 内気なデカ女・桃谷はクラス男子からの
イジメを担任に相談していた。「好きで大きくなった訳ではない」
と気落ちする桃谷の姿に怒った担任はそのデカ尻を叩き
パンツを下ろして「お前に足りないのは自信だ」と即ハメするのだが…。

オトコの射精欲を煽りまくるおとなしいエロ巨乳少女たちが
ハードセックス調教でスケベなメス顔と汁だく結合部を晒しまくる
最新刊【ふしだらでドスケベで】は紙・単行本ともに好評発売中!!

■てびん【ヘビ系デカ女はねちっこい】
サブカル系ショップでバイトしている修太は店長の早奈恵と
肉体関係にあった。今日も軽いノリでセックスを誘われて
断ったものの強引にパンツを下ろされてしまい、客から見えない
ようにそのスプリットタンで器用に包皮を剥かれ、腰が砕けそうに
なるほど気持ちがイイねちっこいフェラチオをされるのだった…。

■歯肉はぐき【デブス女子 -立ちんぼ編-】
漫研会長から奴●のごとく扱われているデブス女子・みずほ。
今日は金を稼ぐためにド変態すぎる露出コスを着せられて
訳も分からないまま街中で立ちんぼをさせられていた。
そんなみずほに声掛けしてきた男に調子よくホテルに連れ込まれた
みずほは逃げようとするが強引に無責任チ〇ポを挿入されてしまい…。

■ピポ【オトナになろっか】
恵体すぎる女子校生ミルク&マノは暇を持て余していた。
「どっかに良いショタ転がってねーかなー」と店内で目を付けた
美少年に強引な逆ナンパを二人で仕掛けて、そのままホテルに
連れ込んでしまう。卑猥な話やベロチューでパンツ内射精させて
しまった二人が少年のパンツを下ろすと、なんと馬並みのデカチンが
まろび出て思わずハート目になるのだった…。

表紙イラスト心ぴーち
執筆陣手羽咲ちきん / 泉たいち / 内東ぐら / てびん / ピポ / 歯肉はぐき / 一水社編集部 / 心ぴーち
価格770円(税込)
発行日2025/03/25

コミックトウテツ Vol.110(表紙:葛城ゆう)

一水社『コミックトウテツ』
(毎月25日)

総特集「ザ・年の差メイクラブ!」

息子の友達に欲情ママ30P【逢坂ミナミ】、店長夫人を寝取る【池田又心】、兄貴の背後で義姉さんと!?【ふじたじゅん】……全3作!

人妻だって恋をする…!
夫がいたって、年の差があったって、カラダも心も止められない。いけないって分かっていても、きみに会うたび私のあそこも反応しちゃう…。オトナの人妻だからこそできる、気になる男性との関係だってあるじゃない?

◆逢坂ミナミ「ダチママ・フォーリンラブ」
恋する母の欲望は止まらない!? マスクの下はドスケベ搾精フェラチオ一直線!

◆池田又心「人妻セフレレジ」
年上眼鏡の人妻チーフに顔射! ザーメンに濡れたあの人は女の顔をしていて…。

◆ふじたじゅん「乳惑 〜兄嫁メタモルフォーゼ〜」
看病してくれた義弟の固い勃起ペニス。応えちゃいけないのに私の体は…!

すべての人妻を〈オンナ〉に変える! 全方位射精エロコミZINE!
WEB展開「Comicトウテツ(饕餮)」奥さん達が全力オナニーサポート!

表紙イラスト 葛城ゆう

表紙イラスト葛城ゆう
執筆陣池田又心 / 逢坂ミナミ / ふじたじゅん / 葛城ゆう / 一水社編集部
価格770円(税込)
発行日2025/03/25

COMIC失楽天 2025年04月号(表紙:utu)

ワニマガジン社『COMIC失楽天』
(毎月24日)

イクとこ見ててね…♪
utuのおっぱい丸出しオナニー中の制服ギャルが目印!
チ○ポ目的のビッチ、結婚間近のセフレ……アンチ清純大特集♪

「お姉ちゃんの裸見て興奮しちゃった??」

巨乳お姉ちゃんからの誘惑♪ 巻頭は、さじぺん『気になる躰』
数年前、パパが知らない女の人と男のコを連れてきた。
突然《新しい家族》なんて言われても正直困ったし、どうしたらいいかわかんなかった。
だけど、男のコの方からそんな空気を読んで「お姉ちゃん、お姉ちゃん」って……。
頑張って仲良くなろうとしてくれる姿を見てたら……「あぁ、弟もイイなって」

そんな弟のカズが最近おかしい。というか私もおかしい。
お互いを明らかに《異性》として見てしまう……。
ついには、うたた寝をしてるカズのおっきくなってる、その…ちん…ちんを触ってしまって……。
お年頃の義姉弟(きょうだい)のイケナイ関係はどうなってしまうのか!?

「精いっぱいおち○ぽムクムクを応援しますね」

巨乳眼鏡美女による限界突破デカチン筆おろし♪ 注目は、太平さんせっと『チン長なんcm?』
SEXするには免許証が必要な世界。そこでは超デカチンももちぐされ!?
超デカチンなのになぜか卒業検定(SEX)に受からず、いつまでも童貞なままの栄人(えいと)くん。
それはいつも指名してる試験官・ほまれさんの指名条件《チン長22センチ》に足りないから!
でもどうしてもほまれさんで童貞を卒業したい! だってキレイでカラダもエッチだから……。
今日も懲りずに指名してきた栄人くんに、ほまれさんがボッキをうながす特別お手伝いをしてくれることに!
爆乳で頭を包んで耳元で淫語をささやく!
仰向けに寝かせてその上で腰ヘコダンス!
栄人くんのチン長は、規定まであと2センチ、2センチ……!!?

その他にも、ジョーシキ外れのドスケベ集結!! えっち大好き発情メス穴が勢ぞろい!!

ビッチ黒ギャルvsゴリラのような超屈強レスリング部員のデカチ○ポ……『デッカ!!!!!!!!』
すけべセフレ女から告げられた、突然の終わり。最後にこいつを徹底的にメスにして……『椿の秘めごと』
社畜の前に現れた露出痴女!! ストレスを溜めた者同士分かり合ってしまい……『発露』
新星・ROMUPI初登場!! 授業『性交実技』の相手は一軍ギャル!? 舐められたくないから性技を磨いて……『刺激性メモリアル』

〈表紙作家〉
utu

〈収録作品〉
気になる躰/さじぺん
チン長なんcm?/太平さんせっと
デッカ!!!!!!!!/旅烏
椿の秘めごと/おわりにんげん
発露/もんちゃんrev3
刺激性メモリアル/ROMUPI

表紙イラストutu
執筆陣utu / さじぺん / 太平さんせっと / 旅烏 / おわりにんげん / もんちゃんrev3 / ROMUPI
価格660円(税込)
発行日2025/03/24

【230話】帝城ペンタグラムでの妊婦健診

 皇帝の御子を身籠った女仙は、定期健診で帝城ペンタグラムに通わなければならない。

 希望すれば医務女官を離宮に派遣してくれる。しかし、上級妃が優先される仕組みだ。そのうえ、医務女官は多忙である。特別な事情でもない限り、医務女官の派遣は難しい。

 女官を自由に差配できるのは三皇后だけだ。皇帝の正妻を頂点とする宮廷序列は、女仙を厳格に支配している。

(帝城ペンタグラムの空気はいつも独特。メガラニカ皇帝の居城であるけれど、女官の牙城と言ったほうがきっと正しいわ⋯⋯)

 女官に連れられて、セラフィーナは帝城の廊下を歩く。案内役とは最低限しか言葉を交わしていない。

 女官は丁寧な態度で接してくれる。しかし、滲み出る態度は親しみの欠片も込められていなかった。

(妃や側女の気持ちが今ならよく分かりますわ。ベルゼフリート陛下の招きであっても、最深部に近づくほど居心地が悪くなる。女官達の態度は慇懃無礼で⋯⋯。こういうのを何というのかしら? そう、言葉尻に厭味ったらしい棘がありますわ)

 セラフィーナはふと立ち止まり、廊下の窓ガラスに映り込む自身の体貌を熟視する。

 小麦色に日焼けした淫母と目が合う。海辺で焦がした肌は、少しずつ白色に戻っている。一年くらいは維持できるかと思ったが、生来の体質は後天的には変わらないらしい。女仙化の影響で、肉体の代謝が衰え知らずなことも影響しているのだろう。

「⋯⋯⋯⋯」

 案内役の女官は不満げな表情でセラフィーナを急かし立てた。

 アルテナ王国の女王に対し、不遜極まる態度である。しかし、皇帝に飼われている下賎な愛妾に対するものならば、相応しい振る舞いだ。

 それでも言葉を発しないのは、胎に宿る皇帝の御子に敬意を払っているからだ。女官は皇帝と皇后、そして御子に忠愛を尽くす。身籠ったセラフィーナの健康を気遣う義務が、女官には課せられている。

「あら。ごめんあそばせ。ちょっと、外が気になって眺めていましたわ。行きましょう」

 セラフィーナは再び足を動かす。窓ガラスに映り込んだ自分を見て、胸元の露出具合を確かめていたとは言えなかった。

(陛下のお好みに合わせて、もっと大胆な衣装でも構わないのに⋯⋯。宮廷の服飾規定が煩わしいですわ)

 売春婦を想起させる卑猥なドレスは、ご自慢の爆乳を見せつけるデザインに仕上げた。

(買ったばかりのマタニティドレスだから、胸周りがちょっときついですわ。お腹やお尻はちょうど良いけれど⋯⋯。母乳を搾ってないから、張っているのかも⋯⋯♥)

 注意された乳首と乳輪は隠し、その代わりに上乳を晒し出した。豊満な双乳の谷間を覗き込むことも、すぐさま男根を挟んでパイズリ奉仕もできる。無論、膣穴と尻穴の準備は済ませてある。

(医務女官のお墨付きも頂きましたわ。これで胎児に気兼ねなく、ベルゼフリートの巨根にオマンコを捧げられる♥)

 医療棟での妊婦健診がようやく終わり、担当医から「母子ともに健康状態良好」と言い渡された。

 母親になるのはこれで四回目。円熟した女体は今なお妖艶である。しかし、若かりし頃の全盛期を過ぎている。

 帝国宰相ウィルヘルミナの美貌を妬ましく感じるのは、きっとそのせいに違いない。恋敵の淫魔は女盛りの絶頂で不老を得た。実娘のヴィクトリカを脅威に感じているのも、いずれは過去の自分に匹敵する美女へと成長する可能性が高いからだ。

(けれど、ベルゼフリート陛下は⋯⋯。いいえ、あの子は私を強く求めている♥ 小さな男の子は母親が恋しい⋯⋯♥ 母性に飢えるベルゼを癒せるのは私だけ♥ 私だけがその務めを果たしているわ♥)

 ベルゼフリートはセラフィーナに母親を重ねている。

(私の本心はどうなのかしら? 心の奥底では⋯⋯? たぶん私は一人の男として、あの子に惹かれているわ。どうしようもないほどの極まった情愛♥ 思慕の情念が私の鼓動を高鳴らせる♥ 間違いなく、本気で恋をしている⋯⋯♥ 私はメスにされてしまった⋯⋯♥)

 二人の男が一人の女を抱き、己の子胤を胎に植え付けた。最初の夫と二番目の夫。女穴は後者の巨根だけを覚えている。

(あぁ♥ 子宮の疼きが止まらない♥)

 王族の性交渉は世継ぎを作るための行為義務。王家の血筋を護り、子々孫々と王統を紡ぐ。セラフィーナは幼少期からずっとその教育を信じ込んでいた。

 セックスに快楽を求める淫らな欲望は教会的な道徳規範に反する。しかし、臣民の崇敬を集めた清らかな国母はもういない。

(裏切りと背徳⋯⋯。あぁ、なんと穢らわしい悪道⋯⋯。けれど、望むところですわ。くふふふふふっ♥)

 帝城ペンタグラムの豪華絢爛な廊下をゆったりと歩む妊婦は、祖国を征服した少年皇帝に屈した売国女王なのだ。

(あぁ⋯⋯♥ 堪らなく欲している♥ ベルゼフリート陛下に会いたい♥ 激しく⋯⋯♥ 乱暴に⋯⋯♥ あの極太オチンポで犯してほしい⋯⋯♥)

 ふしだらな妄想で下着が濡れる。陰裂から湧き出した愛液は内股を湿らせた。

(ロレンシアと合流したいわ。彼女はどこの棟で診断を受けているのかしら?)

 愛妾のセラフィーナは妃と同じ待遇を受けている。ベルゼフリートの厚意によるものだ。しかし、側女はそうもいかない。

 さらにロレンシアの場合は特殊事情がある。苗床胎にされたロレンシアは専門医の診断が必要だった。

(あと少しで四カ月ですわ。日に日に胎が重くなっていく⋯⋯。三つ子だった前回に比べれば、悪阻つわりの辛さはかなり楽ですわね。あぁぁ♥ どうか男子を⋯⋯♥ 男の子が欲しい♥ 男の子だと嬉しいわ♥ たっぷり母胎ママの栄養を吸って元気な姿で生まれてきて⋯⋯♥)

 セラフィーナが膨らんだ下腹部を撫でていると、医務女官が慌ただしく廊下を駆けてくる。

 ぶつかっては不味いと、案内役の女官がセラフィーナの前に進み出て壁になる。ただし、守っているのは胎児であって、母胎そのものではない。

「――失礼。急患ですのでご容赦を!」

 すれ違いざま、息を切らした医務女官は謝罪し、全力疾走で駆け抜けていった。

「本当に忙しそうですわね」

 ここ最近の医療棟は妊婦健診で繁忙期を迎えている。

 完全復活したベルゼフリートは性欲旺盛となり、今まで以上に女仙の慰安を求めた。その成果が現れ始めていた。

(リア達から聞いていたけれど、王妃や公妃が立て続けに妊娠した話は本当みたいですわ)

 帝国元帥レオンハルトが業務に忙殺され、軍閥派の妃達は夜伽役のおこぼれをもらっている。新たな妃が入内する前に、皇帝の御子を出産したいと願うのは当然だった。

(また、誰かが来ましたわ。あれは妃かしら⋯⋯?)

 廊下の曲がり角から、セラフィーナと同じように女官に案内されている妃が現れる。右目から頬にかけて派手な刺青が刻まれた女将校だった。

(見るからに武闘派ですわ。アマゾネス族⋯⋯とも違うかしら⋯⋯? 背が低い。それに細身ですわ。でも、キャルルさんは小柄ですし、体格だけで決めつけるのはダメかしら?)

 綺麗にアイロンがけされた軍服を着用し、腰回りのベルトを緩めている。下腹部にゆとりを持たせる着崩しは妊婦の証だ。

(お腹の膨らみ⋯⋯。あの方も私と同じ。ベルゼフリート陛下の御子がお腹にいるようですわ)

 目付きが鋭い指揮官。そういう第一印象を抱いた。精悍な体つきは、近衛騎士団で活躍していた頃のロレンシアを思い出す。現場には出ないのだろうが、威厳を失わぬように肉体を鍛えている。

(軍閥派の妃ですわね。お名前は存じ上げないけれど、例の化猫を目撃した公妃かしら? あの外見で怨霊を怖がっていたのなら、ちょっと笑ってしまうわ)

 立ち止まっていたセラフィーナは、壁際に身を寄せて公妃に道を譲る。十分に擦れ違える余裕がある廊下だ。しかし、セラフィーナは後宮の礼儀作法に従う。

(はぁ。私に争うつもりはないというのに⋯⋯)

 目もくれずに去っていくかと思いきや、公妃はわざわざ立ち止まり、セラフィーナの風体を検分し始める。双方とも皇帝の御手付きで妊娠した美女。言葉は交わさず、互いを比べ合っている。

「妾の分際で⋯⋯」

 公妃は侮蔑の念をあからさまに発露させた。捨て台詞をその場に残し、ぎこちない表情で再び歩き始める。顔を伏せていたセラフィーナは袖口でに口元を隠し、静かにほくそ笑む。

(ご立派な負け惜しみですこと。あちらも私が誰か知っているはず⋯⋯。侮蔑は寛大な心で許しましょう。不快だとは思いません。見苦しい嫉妬はむしろ心地良いですわ♥)

 酔い痴れたのは、ほんの一瞬。

 すぐさま己を戒め、肥大化した俗悪な女心を鎮める。

(いけませんわね。派閥の仲間内で啀み合うのは⋯⋯。自省をしなければ⋯⋯。まったく⋯⋯もう⋯⋯♥ ふふふふっ♥ こんな調子だと、どんどん性格が悪くなっていきますわね)

 外見の評価が全てではないが、セラフィーナの美貌は後宮でも飛び抜けている。最上級サキュバスに引けを取らない妖艶な美。相手の公妃も数千人に一人の美女ではあったが、セラフィーナは数千万人に一人の逸材だ。

「恐れながらセラフィーナ様、少しお急ぎいただけますか? お約束の時間が迫っております。皇帝陛下がいらっしゃる禁中は、ここから回り道をしなければなりません」

 案内役の女官が「自惚れも程々にしろ」と言わんばかりに、突っ立っているセラフィーナを急かす。先ほどのやり取りを馬鹿らしく思っているようだ。

(あらら。お気に召さないご様子だわ。女官の不興を買ってしまったわね。⋯⋯けれど、こういう醜い女の競い合いが後宮の醍醐味ではなくて?)

 着ているメイド服を見れば、女官の役職や階級が分かる。

 先ほどすれ違った公妃の案内役は、帝城の雑務を担当する一般的な庶務女官。それに対し、セラフィーナには上級女官が付いていた。

 禁中の出入りが許された特別階級の庶務女官である。下働きと近衛では、同じ庶務女官でも階級は天地の差だ。あの公妃もそれを分かっていたから舌打ちをした。

 寵姫たるセラフィーナは、ベルゼフリートのお呼びが掛かっていた。

「ええ。急ぎましょう。ベルゼフリート陛下をお待たせするわけにはいきませんわ」

 同伴させている女官で格付けは示せる。厭味ったらしく公妃に道を譲る必要はないと女官は言いたかったのだろう。

 末席の愛妾は立場が低い。しかし、皇帝のお呼びが掛かっている今なら、宮中序列の最上位に繰り上がる。

(ロレンシアはもう禁中に着いているかしら? 診断の順番待ちで手間取ってしまいましたわ。私の前にも宰相派の妃が訪れていたというし⋯⋯。あの公妃もそうだったけれど、ベルゼフリート陛下はあちらこちらに種をバラ撒いておられますわね)

 懐妊は至上の名誉である。しかし、身籠った妃は一部の例外を除き、皇帝のお呼びがかからなくなる。その一方で、寵姫は妊娠中でも指名が入る。

 セラフィーナは名実ともに寵姫の一人だ。

 子産みは妃の務めだが、愛妾の役割は純粋な性奴隷。ベルゼフリートの劣情を満たすための慰安婦。皇帝専用の売春婦と言い替えてもよい。妊娠中だろうとセックスワーカーは働かねばならない。

 猛暑の昼下がり、幼帝ベルゼフリートはお気に入りの寵姫二人を呼び寄せた。セラフィーナとロレンシアは招きに応じ、股を濡らして禁中に馳せ参じる。

二次元ドリームマガジンVol.128(表紙:ぼっしぃ)

KTC『二次元ドリームマガジン』

(不定期)

★今号のテーマは「戦うヒロイン牧場」!正義じゃなくて雌ブタの役割を果たすべく牧畜されるヒロインたちを大特集!

★THE牧場!なヒクヒック先生の漫画『家畜に堕ちた天使』が熱い!

★木森山水道先生×千冬アップルトン先生のタッグで読み切り小説『触手調教牧場 魔王のミルクメイドに転職する巨乳勇者と爆乳賢者』は激読すべし!

■小説■
『囚われたアイドル捜査官 アイ メスガキポリスは屈しない! 第4話』 筑摩十幸×羽畠
『吸淫の雌牧場〜退魔巫女は妖に淫気を捧ぐ〜』 下山田ナンプラーの助×ぼっしぃ
『灼天の魔女ランジュ〜魔力ミルク搾乳牧場〜』 峰崎龍之介×SHUKO
『触手調教牧場 魔王のミルクメイドに転職する巨乳勇者と爆乳賢者』 木森山水道×千冬アップルトン

■漫画■
『魔法少女マジピュア 〜NTR調教に堕ちるW魔法少女〜 THE COMIC 最終話』 でんぱゆっくり×上田ながの×むおと
『家畜に堕ちた天使』 ヒクヒック
『潜入失敗〜新たなる犠牲者〜』 空蜂ミドロ
『烙印勇者〜王国民は人間牧場に堕とされる〜』 李星

■コラム
夢崎/ちゆ/稀見理都

■表紙
ぼっしぃ

表紙イラストぼっしぃ
執筆陣ぼっしぃ / 下山田ナンプラーの助 / 筑摩十幸 / 羽畠 / 千冬アップルトン / むおと / でんぱゆっくり / 峰崎龍之介 / 李星 / 空蜂ミドロ / 稀見理都 / 夢崎 / ちゆ / 木森山水道 / SHUKO / 上田ながの / ヒクヒック
価格1,100円(税込)
発行日2025/03/22

COMIC BAVEL 2025年4月号(表紙:朝峰テル)

文苑堂『COMIC BAVEL』
(毎月22日)

冬の終わりを告げるホットでエロスな春一番♪
ココロも身体もぬくぬく温まるコミックバベル4月号発売っ!

表紙はバベルが誇る騎乗位キング・朝峰テルが描く、魅惑の胸チラ恥じらい乙女♪
このコが大活躍する表紙連動作品『免許合宿で運命の出会いをしちゃった話』も掲載!
一目惚れした男女の胸キュン&暴走えっちは必見だぞっ!

なんと今月は3名の注目作家が単行本を同時発売&人気作の続編を熱筆っ!
まずは2ndコミックス『絶頂開発局2』を発売する超絶イカセの達人・あおむし! 大人のおもちゃの買い出しデートでの小栗さんの妄想アクメを見逃すな☆ そしてオールメイドH・可座ミドリは初単行本『あなたにご奉仕するために』を発売っ! いつも脱がせていたメイド服を着せたままでスる主人×メイドの着衣SEXに胸キュン間違いなし♪ さらに4thコミックス『はずかしえっち』を発売する恥じらい純愛マイスター・羽原ヒロ! 内気な先生と活発な生徒カップルの燃え上がるご無沙汰エッチをお届け♪

他にも新しい季節ぴったりな濃密ラバー達による激アツ作品が盛りだくさんっ!
彼のために一肌脱ぎますっウブ娘のHアピール♪ 蛸田こぬ『大胆チャレンジ』
クール系OLと一線超える搾精セックス! ウチガワ『ワンナイト・エラー』
無愛想な彼氏ともっとナカを深める求愛えっち! せきつい『素直になれよッ!』

そして春の息吹が吹き荒れるっ目が離せない待望のシリーズ続編&長編作も見逃すな☆
開発されまくった唯華のカラダで行う復讐の集大成とは…!? ちろたた『徒花 最終回』
かわいい二人の心温まるすれ違いラブ完結編っ! 紺菓『パートナー 下編』
脇役でも主役になれる濃密H青春譚♪ 真夜中足穂『月夜に亀、跳ばないのか?』

さらにそら豆さん、東條土筆、櫻井マキ、はつやすみ、などなど、豪華ラインナップでお贈りします!!

デカパイ桃色メイドによる極上ご奉仕タイム♪
『ご主人様の為ならば』夏月まりな

ムラムラ彼女とドキドキMAXなおうちデート!
『僕と彼女の搾精性活3』ちり

男の夢が詰まった推しのアイドルに搾られSEX!
『チン凸押しかけっコ』京師すろた

一目惚れした二人の好きが暴走するいちゃH!
『免許合宿で運命の出会いをしちゃった話』朝峰テル

むっちり美巨乳がたまらない大胆アへ顔えっち!
『大胆チャレンジ』蛸田こぬ

クール系OLに搾られまくるサビ残えっち!!
『ワンナイト・エラー』ウチガワ

カレの心の氷を溶かすあつあつイチャらぶ!
『素直になれよッ!』せきつい

仕事も忘れてノンストップで中出しオフィスラブ!!
『ふたりだけの社内秘』そら豆さん

ドキドキの大人のオモチャ買い出しデート♪
『古谷くんと小栗さん2〜after〜』あおむし

むっつり女教師のイケナイ特別指導♪
『ヤキモキTeacher2』羽原ヒロ

そのふわふわドレスに隠されたのはーー!
『メイドの心のほどきかた-after-』可座ミドリ

業界激震の大注目乗っ取りFUCK堂々完結!!
『徒花 最終話』ちろたた

オトナ女子と絆を深める心揺さぶる恋物語!
『パートナー 下編』紺菓

Hではリードしたい! 小柄お姉さんの大奮闘♪
『小さい私の大きなキモチ』東條土筆

ヤキモチ妬きな彼女に搾られる甘とろエッチ!
『ヤキモチ彼女にご用心!』櫻井マキ

感じている顔が見たい…放課後のWオナニー♪
『距離を感じて』はつやすみ

あそこの具合が似すぎ!? 妖しいカノジョの正体は!
『さがしもの』あまつじ

不器用なめがね娘が本当の気持ちに気づく性春譚♪
『月夜に亀、跳ばないのか?』真夜中足穂

バレてもやめられない…スリリング家庭内H♪
『親フラはキケンですっ!』宏式

P活ギャルの完堕ち全記録♪ イキっぱなしのご奉仕H!!
『アヤツラレ』団地の

膣キュン必至! しっぽり混浴で乱痴気騒ぎ♪
『旅は道ズれ』斧カナ

彼女に振り回される理性吹き飛ぶイチャラブH!
『机の下の戦い』poruna

ギャップがたまらないボーイッシュ女子の連続絶頂!
『かっこいい先輩のかわいい秘密』純水大五郎

『好き』を生ハメセックスで伝える異種恋愛譚♪
『低級精霊ドライアドに本気で恋する』だいず

あなたを独占したい…彼持ち年上女子とのワンナイト!
『敵わない、叶えたい』いよ

君の匂いで感じまくる…スリル満点の悶絶頂SEX!!
『きみってそうなの?』魚野シノメ

肉食系ガールが初めての快感に悶える大興奮のラブH♪
『EasyEATS』牛タン

汁だく母娘丼がご奉納!! イキすぎ二穴責めFUCK♪
『淫贄の巫女』次亜ノスタル酸

笑って共感できる癒やし系日常コメディ第97話っ♪
『ほのみぶれいくっ! 第97話』夢乃狸

ツインテ娘のハメ撮り♪ ド変態教育シリーズ第4弾!
『マン(♂)ツーまん(♀)指導4』tatapopo

表紙イラスト朝峰テル
執筆陣夏月まりな / ちり / 京師すろた / 朝峰テル / 蛸田こぬ / ウチガワ / せきつい / そら豆さん / あおむし / 羽原ヒロ / 可座ミドリ / ちろたた / 紺菓 / 東條土筆 / 櫻井マキ / はつやすみ / あまつじ / 真夜中足穂 / 宏式 / 団地の / 斧カナ / poruna / 純水大五郎 / だいず / いよ / 魚野シノメ / 牛タン / 次亜ノスタル酸 / 夢乃狸 / tatapopo / うるりひ / ぬるまユ / noRio2 / コミックバベル編集部
価格価格 1,210円
発行日2025年03月22日

【229話】化猫騒動〈その終〉 信仰と人民

 鈴蘭離宮の隠し部屋はありきたりな礼拝室だった。

 窓がないことを除けば、教会圏のどこにでもありそうな場所だ。

 壁際の本棚には教会の聖典が並んでいる。分厚い砂埃で覆われていた。天井の塗料が劣化し、砂粒になって降り積もったのだ。

 空気中に蔓延する不快なカビ臭さが鼻腔の奥をを刺激する。書物が腐食するほど長い間、この部屋には放置されていた。

「ああぁーー! なんて酷い場所! 醜悪な邪教の巣窟! 早く燃やしましょう! すぐ壊しましょう! 今すぐ取り潰しましょう! 皇帝陛下がお住まいになっている天空城アースガルズに、薄汚い異教の巣窟があってはいけませんぅうぅう!! 危険です! おぞましいです!! 許されざる呪われた部屋です! 許しがたしぃ!! 浄火しなければぁああァ!」

 発狂状態のテレーズをセラフィーナとロレンシアは二人がかりで止めている。心強い味方だと思っていたが、やはり狂信者は災の種だった。

「おやめなさい! 後で! 後にしなさい! テレーズ!」

「セラフィーナ様!? なぁっ、なにをなさるんですか!? 離してください! まさか邪教に未練があると⋯⋯!? 皇帝陛下への忠愛に背くおつもりですか!」

「ちっ! 違いまますわ! 私はベルゼフリート陛下を誰よりも愛しております! 私が言いたいのは! こんなところで火を付けられたら、私達まで丸焦げになってしまうでしょ!!」

「大丈夫です! 私を信じて! 火加減は調整できます! 聖堂教会はこの道のプロフェッショナルです! 俗悪な共和主義者を火炙りにしてきた私達は、誰よりも浄火の経験があるのですから!」

「火加減の問題じゃありませんわ! テレーズ! おやめなさいっ!」

「お願いです! お願いですからぁ! あの汚らわしい邪物を焼かせてください! あれを見てると虫唾むしずが走りますぅっ!」

 暴走するテレーズを止めるために、背後からもロレンシアが襲いかかった。二人がかりでテレーズを羽交い締めにする。

「今です! セラフィーナ様! 杖をっ! テレーズから杖を取り上げてください!! この人! 目が本気です! 火を放つ気ですよ!」

「ロレンシア! や、やめて! 正気を取り戻してください!!」

「正気を失ってるのは貴方です! テレーズ!! こんな逃げ場のない密室で火を付けたら、私達まで焼け死ぬわ!」

 妊婦三人が取っ組み合ってる最中、我関せずの素知らぬ態度で、ヘルガは礼拝室の物色を続行した。

「期待していた宝物はなさそうだ⋯⋯。残念」

「ヘルガ妃殿下! 妃殿下! 宝物探しよりもこっちを手伝ってください!!」

「セラフィーナ様! 力を緩めてはいけません! テレーズの口を塞いでください! 詠唱の妨害を!」

 悲鳴に近い絶叫が聞こえてくるが、ヘルガは一瞥いちべつしただけで、礼拝室の探索を続けた。

(黄葉離宮の女仙は賑やかだ。きっとリアも日々の生活を楽しんでいるだろう)

 聖堂教会の信徒はそんなものだと言わんばかりの態度だった。

「使われていた痕跡もない⋯⋯。もしかすると、この礼拝堂が作られてから、最初に足を踏み入れたのは我々か?」

 ヘルガは試しに聖典を開いてみる。かろうじて本の原型を保っているが、湿気にやられてしまっていた。

「ページのインクが癒着している。むむぅ⋯⋯。読めたものではない。単なる古びた書物だな。公文書館の司書に渡すとしよう。⋯⋯ん? おや?」

 セラフィーナは聖杖の没収に成功したが、ぐったりと疲れ切っている。

「はぁはぁ⋯⋯ふぅ⋯⋯はぁ⋯⋯!」

「杖を取り上げることには成功したようだね。おめでとう。セラフィーナ。大戦果じゃないか」

「はぁ⋯⋯、はぁはぁ⋯⋯! テレーズには出ていってもらいました。まったく⋯⋯本当に⋯⋯! 連れて来なければよかった⋯⋯!」

 騒ぎ続けるテレーズはロレンシアに手を引かれて、外に引っ張り出された。

「君らが戯れあっている間に一通り調べた」

「戯れておりませんわ! 自分と我が子の生命を守るため、必死に戦ったのです⋯⋯!!」

「それはご苦労さま。宝物を山分けする話は無しになりそうだ。目ぼしい物はなかったよ。作られた当時のまま。何の変哲もない礼拝室だ」

 礼拝室に危険な物はなかった。むしろ一緒に同行させたテレーズが危険人物だった。

「はぁ⋯⋯。宝物に興味はありませんわ。それよりも気になるのは⋯⋯。どうして鈴蘭離宮に教会の礼拝施設が作られたのでしょう?」

 深呼吸で息を整えたセラフィーナは周囲を見渡した。

「建造当時の時代背景が影響している。栄大帝の統治時代、教会はメガラニカ帝国の支配下にあった。教皇も王妃の一人に加えられていた」

「⋯⋯では、教皇も夜伽を?」

「ショックかね? 教皇は栄大帝の子供を産んでいる。セックスをしなければ子供は生まれない。ヤることはヤッていた」

「私が教わった歴史とは大きく異なりますわ」

「帝国の歴史家は事実をありのままに残しているよ。歴史書によれば、教皇としての聖務もこなしていたとある。だが、表立っての活動ははばかられていた」

(大昔にメガラニカ帝国が大陸全土を支配していた歴史は知っていましたわ。けれど、当時の教皇が私のように後宮送りにされたとは聞いた覚えがない⋯⋯。教会からすれば恥辱の歴史なのだわ)

 歴史的には大虐殺で知られる破壊帝が最も有名な皇帝だ。

 セラフィーナとロレンシアも実態を知るまでは、メガラニカ帝国を典型的な侵略国家と思い込んでいた。

 破壊帝の支配から解き放たれた人々は、教会の支援を受けて国家を再建した。教会勢力が急速に強くなったのは、破壊帝が勇者に征伐された後からだ。

「テレーズのような過激な行動を起こす人物は、古い時代にも大勢いただろう。肩身の狭い思いをしたはずだ」

「それはお気の毒ですわね⋯⋯。さぞ大変だったでしょう。苦労が身にみて分かりますわ」

 被害に遭ったばかりのセラフィーナは、ぶっきらぼうにぼやく。

「その一方で栄大帝と大宰相ガルネットは宗教の自由を認めていた。教会の信者が安心して礼拝を捧げられるように、緊急避難室セーフルームを作っておいたのだろう」

「隠されていた礼拝室は、古代の宗教遺跡というわけですわね。⋯⋯今のメガラニカ帝国には不要な部屋ですわ」

「果たしてそうかな?」

「ええ、そう思いますわ。ヘルガ妃殿下は変なことを仰るのですね? 私やロレンシアも敬虔な信徒ではなくなってしまいました。誰がこんな礼拝室を必要とするのですか?」

「アルテナ王国は教会の信徒が多い。旧帝都ヴィシュテルに約三万人が移り住む」

「⋯⋯⋯⋯」

 セラフィーナはラヴァンドラと取り交わした約束を思い出す。

 旧帝都ヴィシュテルの復興に不可欠な植民計画。西アルテナから移住させる三万人の人民は、メガラニカ帝国に恭順してもらわねばならない。

「売国女王と名高いセラフィーナの命令で強制移住させられた人民は、何を心のり所にする?」

「⋯⋯宗教に縋りつくかもしれませんわね」

「今まで以上に信心深くなるだろう。無理からぬことさ。これまでのアイデンティティが粉々に砕け散ったのだ。天地創造者に縋りつきたくなる気持ちも分かる」

 アルテナ王家の権威は失墜した。その原因となった張本人がここにいる。

 昨年の末、故国に帰ったセラフィーナは大きくなった臨月腹を披露し、貴族達の前で公開出産した。

 豪華絢爛な玉座の間で、淫らに喘ぎ、胎を痛めて三人の愛娘を産み落とした。あの瞬間、王国の民から崇敬を集めたアルテナ王家は滅びた。

 セラフィーナの野心は新王朝の樹立にある。過去の血統はもはやどうでもよく、ベルゼフリートとの間にできた子供達が子々孫々まで繁栄する国家を夢見ている。

「教会勢力の増長が問題になるのなら、改宗を進めればよろしいかと⋯⋯。私が産んだ娘コルネリアは大神殿に引き取られ、いずれは巫女となり神官になりますわ。世代交代が進めば、教会の信仰心は削ぎ落とせます。いずれ、メガラニカ皇帝の威光にひれ伏すでしょう」

 西アルテナ王国の人々には、皇帝の臣民である自覚を持たせたい。しかし、セラフィーナの考えをヘルガは強く否定する。反論は穏やかであったが、語気に力を込めていた。

「そうもいかない。弾圧は人々の信仰心を強固にする。人民の強い反発を招く。下策だと私は考える」

「今になって融和策を? まどろっこしい気がいたします。ベルゼフリート陛下の御力を見せつければ、人々は膝を屈すると思いますわ。軍閥派は私にそれをなさったではありませんか」

 皮肉交じりの口調になってしまった。セラフィーナは胎児を宿したボテ胎を撫で回す。破壊と創造は表裏一体だ。ベルゼフリートに強姦された夜、傷だらけになったセラフィーナは新たな己を見つけた。

 野心と欲望に酔い痴れ、肉欲と淫情に溺れる悪女。

 セラフィーナは自分の民にも堕落の蜜を与えたかった。肉体的な辱めを受ける必要はないが、壮絶な体験は人間を変貌させる。

「何か起これば矢面に立つのは帝国軍だ。宗教を尊重し、無益な争いは避ける。軍縮計画が始動したばかりの重要な時期だと自覚してもらいたい。メガラニカ帝国は変化と寛容を求められるだろう」

「お優しいことですわ。教会の信徒を受け入れるおつもりで?」

 セラフィーナはメガラニカ帝国の国民感情をよく知っている。ヘルガの崇高な理想論は民意との乖離がある。

「メガラニカ帝国は文明国であり法治国家だ。多種多様な民族が共存している。旧帝都ヴィシュテルは統治のモデルケースになる」

「教会との共存は難しいと思いますわ。価値観が大きく異なります。⋯⋯後宮に来たばかりの私を思い出してください」

「王と民が背負う責任は違う。帝都新聞ばかり読んでいるから毒されているのかな? 商会発行の新聞には載らない話をしてあげよう。ルテオン聖教国とは水面下で交渉が始まっている。教会から派遣された聖職者が移民の生活環境を定期的に査察する。それで話がまとまりそうだ」

「さようでございましたか。三皇后と議会が認めたのなら、愛妾である私は何も申し上げられませんわ」

「我々は旧帝都ヴィシュテルの復興を願っている。移民を虐げるつもりはない。そもそも帝国憲法で奴隷は禁じられている。教会陣営の査察は自由にやってくれればいい。⋯⋯だが、もう一つ、教会絡みで大きな動きがある」

「大きな動きですか? 中央諸国を焚き付けて戦争でも?」

「いいや、向こうも融和策だ。貢物みつぎものをしてくる。教会は皇帝陛下に極上の乙女を献上するそうだ」

「ありえませんわ。そんな弱腰外交を中央諸国は許さない」

「その根拠は?」

「メガラニカ帝国の脅威論を私の元夫が吹聴しているのですから。くっふふふふふ⋯⋯。甲斐甲斐かいがいしいですわ。恨めしいのでしょうね」

 口元を隠してセラフィーナは邪悪に嗤う。

 互いに未練は捨てた。それなのに、憎愛の入り混じった意識を互いに向け合っている。似た者夫婦であったとセラフィーナは懐かしむ。

 とても幸福な日々を過ごした。しかし、二十年以上も積み重ねた夫婦生活を上塗りするほど、敗戦後の一年間は強烈だった。

 ベルゼフリートがセラフィーナの女を目覚めさせた。

 後宮に入内した時点で、人妻と少年が背徳的な恋で結ばれる運命は定まっていた。

「セラフィーナも宮廷女らしく聡くなったね。もちろん美女を貢ぐのは非公式アンオフィシャル。教会の狙いは透けている。メガラニカ帝国の勢力拡大を危険視しつつも、正面衝突を避けたいのが本音だ」

「美女の色香でベルゼフリート陛下をかどわかす魂胆こんたんですか⋯⋯。愚かしい。古典的な手段ですわ」

「現代でも十分に通じるから、古典になっているのだよ。実際、セラフィーナは寵姫としてお側に置いてもらっているだろう。『異国出身の愛妾が皇帝陛下を誑かしている』と噂する女仙は多い」

「そういう女仙はベルゼフリート陛下を侮っておられますわ。派手に失敗した私だから言えますが、目論見通りにことは進まないでしょう」

 ベルゼフリートを愛していながら、彼を幼帝と見くびる女仙は少なくない。しかし、普段の言動に反して、とても疑り深い性格だ。人懐っこいのは表面上の振る舞い。

 ナイトレイ公爵家で過ごしていた頃は、親しい相手にしか心を開かない内向的な男児だった。心の奥には強い猜疑心がある。近づいてくる人間の悪意や嘘を見抜き、女をその気にさせておきながら、土壇場で切り捨てる冷酷さもあった。

(教会はベルゼフリート陛下を好色な少年としか見ていないのかしら? だとしたら、痛い目に遭いますわ)

 セラフィーナは手痛い教訓を得ている。ベルゼフリートを手玉に取ったと慢心し、惨めで無様な敗北を喫した。帝国宰相ウィルヘルミナを失権させるスキャンダルを掴んだが、手のひらを返した皇帝ベルゼフリートに陥れられた。

(教会が用意した美女⋯⋯。どれほどの女でしょう?)

 上玉を用意したところで、後宮に美女は履いて捨てるほどいる。メガラニカ帝国の全土から容姿と教養を兼ね揃えた女が集まったのだ。

傲慢不遜ごうまんふそんを承知で申し上げますが、私以上の美女を用意できたとは⋯⋯とても思えませんわ」

 セラフィーナは美貌に絶対の自信がある。王家の女だから国で一番美しい。そういうものだと思い込んでいる時期すらあった。

「さすがは大陸全土に名を轟かせた美貌の女王様。感服するばかりだよ」

「褒め言葉と受け取りますわ」

 不老不病の女仙は容姿が衰えない。皇帝が生きている限り、美しさは維持される。永遠の美貌が得られると知れば、メガラニカ皇帝の後宮に入りたがる若女は大勢出てくるだろう。しかし、セラフィーナの確固たる自負は揺るがない。

「今では悪名が勝ってしまいましたが、中央諸国で私の美貌を知らぬものはおりませんわ。教会は何を考えているのやら⋯⋯。呆れてしまいますわ」

 セラフィーナは妖艶に微笑む。教会が用意した美女に負けるとは、毛ほども思っていない。後宮にはライバルが大勢いる。一人や二人、引き立て役が増えるだけだ。

 心の底で恐れている女はたった二人だけだ。

 東アルテナ王国を支配する女王ヴィクトリカ。血の繋がった実娘は若かりし日のセラフィーナとよく似ていた。成長すれば母親の遺伝子は強く現れる。実娘はあらゆる意味で己の立場を危うくする政敵だった。

 もう一人は帝国宰相ウィルヘルミナである。自分と同等か、それ以上の美しさを持つ最上位の淫魔。サキュバス族は美形であるが、種族特性を差し引いてもウィルヘルミナの美貌は極まっている。

「教会の女を入内させるおつもりですか?」

「三頭会議が開催される。三皇后の議論と、貢がれた女の資質次第だ。血酒を飲んだ人間が必ず女仙になるとは限らない。適合しなければ仙薬は命を奪う猛毒となる」

 礼拝室に掲げられた教会のシンボルをヘルガは見上げる。物珍しいようだ。テレーズは焼き払おうとしたが、アルテナ王国では見慣れた代物だ。

「レオンハルト閣下のご意向は?」

「受け入れるつもりだ。軍閥派は平和主義者の集まりなのだよ。安全な本土にいる人間と違って、戦争に駆り出される現場の帝国兵は、戦いに飽き飽きしている。アルテナ王国の女王様も自国を再び戦場にはしたくあるまい?」

「ええ、もちろんですわ。教会の女⋯⋯。ベルゼフリート陛下は面白がるかもしれませんわ。色物がお好きですから」

「面白がるだろう。黄葉離宮の冒険者達もお気に召されている。よって、教会の女が入内したら黄葉離宮で預かってもらう。セラフィーナは働き者の側女を欲しがっていただろう?」

「私を含め、黄葉離宮の女仙は妊娠中ですわ。もし入内できたのなら歓迎いたしましょう。猫の手を借りたいくらい、人手に困っておりますわ」

 鈴蘭離宮で起きた化猫騒動は程なくして収束した。

 計画通りに解体され、鈴蘭離宮の跡地は建材の保管場所になった。

 礼拝堂に残されていた聖典や書物は、公文書館に預けられ、歴史的価値が認められれば、帝都アヴァタールの博物館に寄贈されるという。テレーズは焼却処分を願い出たが却下された。

 化猫騒動の真相をセラフィーナ達は知っているが、女仙達の記憶から噂が忘れ去られる中、あえて口外はしなかった。軍閥派が秘密裏に独自調査をしていたとなれば、女官と一悶着が起こるのは目に見えている。

 後宮暮らしが板についたセラフィーナは、裏の目的に思い当たる節があった。

 ヘルガが召喚したチェシャー・キャットは鈴蘭離宮の外で目撃されていた。そのうえ、参謀本部のユイファンが作戦立案に絡んでいる。

 新たな妃の入内は、後宮の派閥均衡を大きく動かす。

 既に妃である者達は、親族や分家筋の女を引き入れるために全力を尽くすだろう。身内から妃を輩出できていない帝国貴族も、ありとあらゆる手段を講じて、入内を果たそうとする。

 一族の栄達がかかっている。必死になるのは当然だ。

 ――良からぬ企みを抱く女仙は必ず出てくる。

コミックマグナムVol.191(表紙:長代ルージュ)

ジーオーティー『コミックマグナム』
(毎月第1金曜日)

フェチでハードでヘビーなタブーを●す、アダルトコミック誌、今回も強力ラインナップで濃厚エロスがぎっしりですっ!!!!
桜色のデカ乳輪でチョコを挟みながら、発情顔で誘う美女を描くのは人気絵師・長代ルージュ! そして今号で痴態を見せる女たちは、生徒のためならパンツでも胸でもという純真女教師、息子の友人の巨チンにハマる爆乳母、ワケあり男子を誘惑する幼馴染女子、バイトの後輩に分からせられる強気・巨乳女先輩、ショタ系彼氏を射精管理でとことん嬲るドS美女、お漏らしにハマって色んな場所で放つ若妻、色気&ヤル気に溢れた巨乳女トラッカー、極上ソフトクリームを生み出す爆乳・爆尻アメリカン女子などなど!!
これはもう読むしかないでしょ!!!!!!

表紙イラスト長代ルージュ
執筆陣松沢夢丹 / 奥森ボウイ / ちめだ / 葵ヒトリ / 海野りょう / きのみき / 八転九起 / りんのあらら / こうきくう / 阿久美寝心
価格550円(税込)
発行日2025/03/21

【228話】化猫騒動〈その陸〉 隠された礼拝室

 ヘルガが魔術で生み出したチェシャー・キャットについて、テレーズは「冒険者の相手でよく使われる召喚霊です。探索能力が高く、にも使えます」と意味有り気に説明してくれた。

 隠された通路や仕掛けギミックなどの匂いを嗅ぎつけ、肉球型の足跡スタンプを残す。しかし、猫型の召喚霊は気ままな性格だ。

 命じた仕事をさぼる習性があるという。その性質が改善されない限り、帝国軍の索敵で運用されることはない。

 軍関係者にあまり知られていないのは、教本非掲載の民間魔術であるせいだった。

「一流の魔術師でも召喚できるのは数匹だけです。これだけの数を従えているのは、さすがとしか言いようがありません。二足歩行で奇妙な踊りをさせているのは謎ですが」

 帝国最高の魔術師はチェシャー・キャットの怠け癖を召喚数で補った。数百匹の猫軍団に囲まれながら、鈴蘭離宮の奥に進む。

(広い離宮ですわね)

 鈴蘭離宮は黄葉離宮よりも広い建物だった。

 セラフィーナに下賜された黄葉離宮は、立場の低い愛妾を住ませる場所である。不自由はしていないが、妃達が暮らす広大な離宮に比べればとても小さい。

(側女用の別棟が二つもある。これだけ大きな離宮なら隠し部屋があっても普通は分かりませんわ⋯⋯。掃除が大変そうですわ。栄大帝時代の建築は⋯⋯なんというか⋯⋯。実用性よりも見栄を優先していますわ⋯⋯)

 栄大帝時代のメガラニカ帝国は複数の天空城を運用していた。

 今ではたった一つ、アースガルズのみが現存している。残された遺産を見れば、栄華の絶頂を極めた皇帝の散財ぶりがよく分かる。

 最盛期を築いた栄大帝は偉大な人物であったが、浪費家としても有名だった。国が傾かなかったのは、大宰相ガルネットの手腕があり、なおかつ散財する金額以上の収入があったからだ。

「天空城アースガルズは栄大帝時代に建造された。当時の帝国は、天空城を量産できるほど、富が有り余っていた。羨ましいね。地表部分の建造物は当時のままだ。木造建築は百年と経たず朽ちてしまったが、良質な石材で建てられた離宮は一千年の風雨に耐えた」

 ヘルガは広間の壁を指先で小突いた。

 周囲にはチェシャー・キャットの足跡スタンプが残されている。清掃に訪れた庶務女官が目撃したのは、この肉球の痕跡に間違いない。暗がりで見ると淡赤色に発光しているのが分かる。

 事情を知らなければ、化猫の霊障と勘違いする人間も出てくるだろう。

「一千年前に建てられた割には綺麗ですわね」

「改修は行われているよ。鈴蘭離宮もそれなりには手を入れた」

「ですが、ずっと使われていなかったのでしょう?」

「一度だけ、私が資材置き場に使ったことがあった。妃達が一斉に入内した頃だ。引っ越しで運ぶものが多くてね。住所が天空にあるものだから、嫁入り道具を地上から引き上がるのも一苦労さ」

 ヘルガは結晶灯のランタンを魔術で空中に浮かせる。

 日が暮れて、窓から差し込む太陽光は乏しくなり、室内は薄暗い。窓ガラスだけがやけに綺麗なのは、女官達が定期点検で、割れた窓ガラスを交換しているからだ。

(空気が濁っておりますわ⋯⋯)

 セラフィーナとロレンシアは口と鼻を袖口で覆う。冒険業を経験したテレーズは平然としている。

 空気は砂埃の匂いがきつく、快適な居住性を取り戻すには時間がかかりそうだった。締め切られた室内は、換気が行き届いていない。

「さて、さて! まずは聖堂教会の僧侶から試そう。テーレズ、この壁の前で祈りを捧げてくれ」

「承知いたしました」

 壁の前でテレーズは両手を組んで祈祷する。祈る姿勢は教会と何ら変わらない。聖堂教会は過激な皇帝崇拝で知られているが、開闢教の教義を原点としている。

「こっ! これは! 感じますわ! ヘルガ妃殿下の仰る通りです! 異教の気配がいたします!」

「そんな気配は微塵も感じ取れないがね⋯⋯」

「いいえ! この壁には穢れきった神術式が施されておりますわ!!」

「穢れてはいないと思うがね⋯⋯。ともかく聖堂教会の信徒では無理なようだ。それでは選手交代! セラフィーナとロレンシアで試してみよう!」

 気乗りしないセラフィーナとロレンシアは、慎重な足取りで壁に近づいた。

(困りましたわ。あ、あれ? 祈り⋯⋯? 作法をすっかり忘れてしまいましたわ。⋯⋯隣りにいるロレンシアも口ごもってる。私と同じみたいですわね。手元に聖典があれば⋯⋯)

 聖職者のテレーズと違って、一般的な祈祷くらいしかできない。

(この一年間、まともに祈った覚えがありませんわ。最後に祈ったのは⋯⋯いつ⋯⋯? 思い出せないわ。もしかするとベルゼフリート陛下に犯されたあの夜⋯⋯? まあ、なんてこと! 子供を身籠りたくないと願ったとき以来ですわ)

 あの当時は必死に祈りを捧げた。まだセラフィーナはガイゼフを愛する貞淑な妻であった。しかし、ベルゼフリートの精子はセラフィーナの卵子を射止め、胎に三つ子を孕んでしまった。

 この世に生を受けてから三十年以上、教会の信仰を守り続けたが、アルテナ王国の女王は恩寵を受けられなかった。最初の凌辱で懐妊したのは、ベルゼフリートの赤子を産むのが運命だと言わんばかりだ。

 ロレンシアも渋い顔で手を合わせている。祖国を支配した帝国に天罰を与えてほしい。かつては怨嗟と復讐の滲んだ祈りを捧げる日々だった。しかし、今となっては負の感情がない。

 ベルゼフリートの性奴隷に堕ちた瞬間から、ロレンシアの心中で渦巻いていた憎悪は消えた。敗北を受け入れ、勝者に心身を差し出した。

 背を向けた者達への負い目がある。近衛騎士団の美人騎士に崇敬を向けていた貴族令嬢達は、変わり果てたロレンシアを見て明らかに失望していた。

 くつわを並べて戦っていた騎士団の仲間も、豊胸で膨れ上がった超乳に目を奪われ、真っ赤な長髪がなければフォレスター辺境伯の娘ロレンシアだとは気付かなかった。

(今の私やセラフィーナ様は教会に疎まれているはずだわ。淫行に耽るふしだらな女ですもの。隠し部屋の扉は開かれず、ヘルガ妃殿下を落胆させてしまうかも⋯⋯)

 セラフィーナとロレンシア、どちらも教会の祈りを忘れ去っていた。しかし、壁に変化が起きる。

「壁が光を反射していますわ。まるで水鏡のよう⋯⋯。綺麗⋯⋯」

「これは一体⋯⋯? 私とセラフィーナ様の姿だけが明瞭に映っています」

 鏡面状態の真っ白な石壁は、愛妾と側女を映し出す。

 黄金髪の爆乳美女、赤毛の超乳美女。どちらも見惚れる絶世の麗人である。山のように盛り上がった下腹部は力強く胎動している。

 大帝国の後宮に召し上げられ、清らかな気質は消え失せた。異性を誘う妖艶な肉付きは、たった一人の少年を愛すために使われる。

「ほほう! やはりだ。私の見立ては正しかった。教会の洗礼を受けた女仙に反応する仕掛けだ。隠し部屋の扉は開かれた!」

 鏡に変貌した石壁は波紋を生じさせる。螺旋模様を描いて回り始め、ヘルガが指先を触れさせた途端、アーチ状の入口が現れた。

「隠し部屋を拝見するとしよう。何があるかな。楽しみだ。栄大帝時代の宝物が見つかったら山分けにしよう。取り分は均等に四等分だ。私は鑑定の知識もある。自慢じゃないがね、地元で開催したお宝鑑定団の座長を務めたこともあるのだよ」

 意気揚々とヘルガは入っていった。

「どうしましょう? 私は宝物があってもいらないわ」

「セラフィーナ様、もう馬車に戻りませんか? 私達は用済みですよね⋯⋯?」

 セラフィーナ達は扉を開ける役目を終えた。さっさと黄葉離宮に帰りたいところだったが、多少の知的好奇心がくすぐられていた。

「ちょっとだけ興味があるわ。隠し部屋に何があるのか⋯⋯。ああ、でも、勘違いしないでほしいわ。お宝目当てじゃなくて、歴史のほうよ? ロレンシアは戻っていてもいいわ」

「いえ、お供いたします。私はセラフィーナ様の側女です」

「セラフィーナ様、ロレンシアさん。誰かお忘れじゃありません? 私もおりますよ」

 もう一人の側女は腰に下げていた聖杖を手に取る。

 非戦闘員のセラフィーナ、戦えない身体のロレンシア、この二人と違って聖職者のテレーズは護身の神術が使える。

 テレーズも臨月が近い妊婦だが、問題なく神術を使っている。ベルゼフリートの赤子を授かってからは信仰心が高まり、今まで以上に能力が向上していた。

「ご安心ください! 私は帝都で名を馳せた冒険者! いわば遺跡探索の専門家です!! しかも、先頭を進むのは首席宮廷魔術師のヘルガ妃殿下! 邪教の巣窟に何が潜んでいようとお守りいたします!」

 胸を張ったテレーズは、自信たっぷりに乳房を揺らす。

 教会を邪教と侮蔑しているのは引っかかったが、帝都で活躍した一級冒険者の実力を信頼することにした。

「よろしくお願いしますわ。テレーズ。何かあったら私達を守ってください」

「はい!」

 心強い。――と、この時は思っていた。

コミックB地区 Vol.6(表紙:さんぺー)

ぶんか社『コミックB地区』
(毎月20日)

【掲載作品】
■白井は彼の言うがままに【第3話】/もやしばーすと
■メスガキ義妹のイジリかた 〜貧乳調教でイッちゃう!〜【第6話】/REN
■セーラー少女は緊縛麻雀の夢を見る/墓地浦一人
■淫縛の痴●電車【第4話】/まひるの影郎
■どうぶつ王国/ムラさん

■表紙イラスト/さんぺー

表紙イラストさんぺー
執筆陣さんぺー / もやしばーすと / REN / 墓地浦一人 / ムラさん / まひるの影郎
価格880円(税込)
発行日2025/03/20