極太の触手がロレンシアの膣穴を貫通する。膣道を駆け上り、子宮口から胎内に侵食していった。
「貯えている卵子を上書きさせてもらいますね。ああ、そんな顔をしないでください。大丈夫ですよ。ロレンシアさんの遺伝子が完全に消えるわけではありません。私の遺伝子と混ざり合うだけです」
ヴァネッサは触手の数を増やし、ロレンシアの口を封じ込める。さらに耳や鼻から脳内に侵入し、肉体改造エキスを送り込む。
「私の本職は医業です。安心してください。こう見えて肉体改造の経験は豊富なのですよ」
「んぁっあっあっあっあっ……♥︎ んっぁああっぎゅっううぷぅ……♥︎」
「気持ちいいでしょう? ロレンシアさんの脳髄に特製エキスを注入しています。脳から分泌されるさまざまなホルモンを過剰生成させ、子宮のみならず全身の変異を促し、苗床に最適な肉体へと改造します」
帝国内においても、同意なしの人体改造は違法行為だ。ショゴス族の苗床となった人間は元に戻らない。その後の生活をショゴス族に保障してもらえる。だが、ショゴス族の子を代理出産できる体型に固定させられてしまう。
——ロレンシアは永遠のボテ腹女となる。
「んぁっぎぃ♥︎ んゅぃぅっんぅおおぎぃぉぉぉぉっ♥︎」
成長促進ホルモンの作用で子宮が膨張し、ロレンシアの胎が丸々と膨れ上がっていく。急激な胴体の成長についていけず、革ベルトと衣服が破れ、ボテ腹が突き出た。
脳髄に浸透したショゴスの触手は、ロレンシアの血中ホルモンを操作し、細胞の遺伝子情報を書き換える。
「生殖触手の先端が、左右の卵巣に到達しました。これから輸卵管で寄生卵子を送り込みます。小突いているのが分かりますか? 卵巣は排卵前の卵子が貯蔵されている重要な臓器です。ショゴス族の卵細胞は、他種族の生殖細胞と結びつき、侵食していきます」
「んぎぃっ♥︎ んひぃ♥︎ んっぃんぎぃいっ♥︎」
「おや……? 快楽系統の脳細胞を弄くったせいで、まともな反応ができないようですね。時間が経てば、変化した肉体に順応できます。完全な苗床となったら、陛下から子胤を授けて貰いましょう」
ヴァネッサはロレンシアの卵巣にショゴスの卵子を植え付ける。
卵巣に眠っていた生殖細胞と結合し、托卵用の胎へと強制変化させた。
「んっ♥︎ んぅ♥︎ んあぁっ♥︎ はぁ……ふぅ……♥︎ これで托卵は終わりました。ロレンシアさんは私の子供を身籠もれる体に生まれ変わりました。陛下とのセックスには及びませんが、寄生卵子を植え付けるのは、とても気持ちいいです。ロレンシアさんの淫穴は悪くない使い心地でした」
にっこりと笑うヴァネッサは、気絶したロレンシアをベッドに横たわらせる。口元から唾液を溢し、腹を大きく膨らませ、弱々しく呼吸していた。
「世間知らずな貴族令嬢に一つご忠告です。取引や約束をする前に何ををさせられるのか、次からは確認しましょうね」
ヴァネッサはメイド衣服の乱れを整える。生やしていた生殖触手をスカートの中に引っ込め、化粧台の鏡を見ながら、容姿を元通りに戻した。
ヴァネッサはバストサイズの微調整を繰り返す。胸部の大きさが気にかかった。
「ウィルヘルミナ宰相を意識して、バストサイズを大きめにしていましたが……、セラフィーナさんと同じくらい膨らませて、陛下の気を引くのもいいかもしれません」
不定スライムの性質を持つショゴス族だが、基本体型は存在する。
人間時の容姿は生まれつきのものだ。一時的な変化は可能だが、変身を維持し続けられない。しかし、ヴァネッサは例外だ。体型を自由自在に操れる特異体質のショゴス族だった。
「大きすぎて実用性がないですね。これ以上のサイズアップは普段の業務に差し障ります。通常時は現状の大きさで我慢するとしましょう……」
定着化させるのに時間はかかるが、バストやヒップを好きな大きさに変えられる。異能力ではなく、生来の特技だ。
ベルゼフリートが好む体型に変身するだけではない。忙しいときは腕や目を増やして、作業の効率化を行う。
「さて、そろそろ集まっている頃合いでしょうか」
ロレンシアを部屋に残して、ヴァネッサは廊下で待たせていた部下達に声をかける。
「私は済ませました。苗床にしてあるので、後は卵子は植え付けるだけです。エキスを注入したければご自由に。ただし、これ以上やると成長促進が過剰となって、胸部や臀部が異常発達するかもしれないので、程々にお願いします」
集められていた10人の女官は顔を見合わせる。その場にいる全員がヴァネッサと同じくショゴス族の女官だ。
部下の1人が進み出て、念のために確認をとる。
「ヴァネッサ様。私達全員の相手をさせたら、あの側女は使い物にならなくなってしまうのでは? 若くて健康な女性でも10人のショゴス族を相手にするのは危険が……」
寄生卵子の植え付けは、一種の生殖行動だ。10人から輪姦されれば肉体的だけでなく、心的に深刻なダメージとなる。
「殺さないように注意してください。精神は徹底的に壊してあげてください。死にさえしなければ、何をやってもいいです」
「本当によろしいのですか……? あの側女に外出許可を与える約束があるのでは?」
「この程度で心が壊れてしまうのなら、宰相の秘密になんて辿り着けないでしょう。そもそも私達は女官です。陛下の暮らしを守るのが仕事。妃や愛妾に気遣いなんてする必要がありますか?」
「いいえ、ありません……」
「そう思うのなら、ショゴス種族の本能に従って行動すべきでしょう。しかるべき時期に陛下の子胤をロレンシアに仕込みます。貴女達が植え付けた卵子と陛下の子胤が結ばれ、子が実ることもありえるのです。しかし、時間が経てば経つほど、難しくなるでしょう。——早い者勝ちですよ?」
ヴァネッサは10人の部下達を煽り立てる。
「先に植え付けた私の寄生卵子が卵巣を侵食しています。私の卵子は食いしん坊で早食いです。もう時間は残されていません」
それを聞いたショゴス族の女官達は、ロレンシアの部屋に慌ただしく入っていった。
ヴァネッサが呼び寄せた10人の部下は、いずれもベルゼフリートと肉体関係を結んでいない。皇帝の近くにいながら、夜伽の機会に恵まれない者達だった。
運が良ければ、ロレンシアが自分の子供を産んでくれるかもしれない。借り腹だろうとショゴス族にとって、主人との間に子を作るのは最大の名誉だ。
「んぎぃ……っ! んぃっ……あっ……あっ……!」
女官達はベッドで気絶しているロレンシアを取り囲み欲望をぶつける。各々が股から生殖触手を生やし、ロレンシアの膣穴を奪い合った。
「やめてっ……! もうっだめなのぉ……。ごめんなさいぃ……ごめんなさぃ……。無理やり挿れないでっ!! だめっ! やだっ!! もう出さないで……やめて……やめ……っ!」
輪姦の最中、意識を取り戻したロレンシアは、逃れようと暴れた。だが、10人の女官に敵うはずもなかった。強引に三本の生殖触手が挿入され、卵子を植え付けられる。
「んぎっぃ♥︎ もうお腹が裂けぢゃうぅ……ゆるじてぇ……っ♥︎」
最後には泣き叫び、不様に慈悲を請う。しかし、ショゴス族の女官達は耳を貸さない。ロレンシアの股を強引に開き、生殖触手を膣内に挿入させる。10人の女官による苛烈な輪姦は明朝まで続けられた。
騒ぎに気付いたリアが、ロレンシアの私室を訪れ、女官達を追い出さなければ、陵辱はもっと長期間に及んでいただろう。
本来、地位の低いリアに女官を追い払う力はない。しかし、ヘルガ王妃の名前を使えばこの限りではなかった。女官達が追い払った後、残されたのは変わり果て、無惨なボテ腹姿となったロレンシアだ。
「あっ……んひぃ……♥︎ あぁは……♥︎」
ヴァネッサを含め、11人のショゴス族から人体改造エキスを注入され、大量の卵子を植え付けられた。
ロレンシアの胸部は著しく膨張し、乳房は二倍以上の大きさに膨れ上がる。また、乳腺が活性化して溢れ出した母乳は、茶色の乳首を白く染め上げた。
変貌してしまったロレンシアの身体は未来永劫、元通りに戻らない。
セラフィーナの妊婦腹は出産を終えれば元に戻る。しかし、ロレンシアのボテ腹は子宮を改造され、ショゴスの寄生卵子を仕込まれたのが原因だ。
「んぃひっ……んぁっ……♥︎」
自我が完全に戻ってないロレンシアは、自覚できないが再起不能だった。未来永劫、剣を握って戦えない傷物の肉体となった。
今のロレンシアは出産に特化した苗床だ。産むのはショゴス族の子供。僅かな残滓でロレンシアの遺伝子は残っているが、生来の卵子は食い潰されてしまった。
男性器を潰された元夫のレンソンと同じく、正常な生殖機能は壊れた。ロレンシアは自分だけの子供を産むのが難しい身体となってしまった。
「あぁっ…………あぁ……♥︎」
「ロレンシアさん……。その大丈夫ですか?」
大丈夫ではない。一目瞭然だ。しかし、リアはどうすることもできなかった。
医者は呼べたが、こうなった原因は女官達による陵辱だ。医務女官を呼ぶのは抵抗があった。
「あぁあぁ……だめ……♥︎ あたしぃ……壊れちゃった……♥︎ あはぁははは……♥︎ あひぃ♥︎」
ロレンシアの両目から大粒の涙が流れ落ちた。
ショゴス族のエキスで汚染された脳は、全身に快楽信号を送り続ける。肉体は変異を悦んでいる。だが、悲嘆の涙は止まらなかった。