「読者と自分が“Win-Winの関係”になるような作品を書きたい」と、わこーさんは語る。創作活動を支える原動力は、日々寄せられる読者の要望や感想。“戦うヒロイン”や“ヒロピン”などのジャンルを長年執筆し、今年の夏には代表作『討魔神姫シルフィリア』が書籍化された。飛躍を遂げ、活躍し続ける、そんなわこーさんから物語に詰め込んだ情愛を聞かせてもらった。
【取材:三紋昨夏】
執筆の始まりはシルバーウィーク
――創作活動を始めた「きっかけ」について教えてください。
端的に言ってしまえば、暇だったからです(笑)。
5年くらい前のシルバーウィークで4~5連休があったんですけど、特にやりたいゲームもなくて暇を持て余していました。手元にあったパソコンを使った趣味で、一番取っつきやすそうだったのが小説執筆でした。成人向けにしたのは「お話が面白くなくても許されるかな?」という打算もあったかもしれません。
思いついたその日に書いて、そのまま投稿したので、計画性も何もない行き当たりばったりのものでした。
――いきなり小説を書き始めたのですか?
創作活動という点では、以前からTRPGのルールブックやシナリオを制作していました。TRPGは音声(ボイスセッション)ではなくテキスト勢です。GM(ゲームマスター)としてテキストで物語や状況を描写し、時にはプレイヤーの動きに合わせて即興でシチュエーションを書き込むこともありました。物語を作る土壌みたいなものは既にあったと思います。
有名どころだと「クトゥルフ神話」、他にも「アリアンロッドRPG 2E」や「サタスペ」などで遊んできました。
――ご自身のペンネームに由来はありますか。
ペンネーム「わこー」はリアルのあだ名です。
私の創作活動について、友人達には教えちゃったりしていますよ。作品タイトルを知っている人もいますね。
――専門の活動ジャンルは? 性癖やエロに関する「こだわり」はありますか。
こだわりはあまり意識していませんね。自分のこだわりより、読者さんの要望に応えることに重点を置いています。
誤解を恐れずに言うと、僕は数字が大好きで「読者さんに評価されたい!」「承認欲求を満たしたい!」という気持ちが、原動力になっています。読者さんから求められている物語を考えて、それが数字に繋がると嬉しいです。
読者さんと自分がWin-Winの関係になることが、作品に対するこだわりだと思っています。
“愛好”を詰め込んだ討魔神姫シリーズ
――「処女作」「代表作」など、思い入れのある作品を教えてください。
やはり「討魔神姫シルフィリア」ですね。処女作かつ代表作で、これがなかったら、間違いなく今の自分はないです。
読者さんの要望から生まれたシーンもたくさんありますし、実は地雷的なシチュエーションもあるんですよ。それでも、自分の“好き”を詰め込んだ作品が受け入れてもらえるのはとても嬉しいです。


――作品作りのコツなど、創作するにあたっての「ネタ出し」「企画」はどのように考えていますか?
書きたいものを最初にふわっと考えて、読者さんからの要望や感想から求められている傾向を割り出し、エピソードを肉付けしていきます。
プロットをカチッと作り込んでるわけじゃなく、頭の中にあるものをそのまま出力しているような感じです。そのため、最初に思い描いていたのとは違う展開になることもよくあります。
例えば討魔神姫シリーズで登場する「ソルレイン」というキャラクターは、時々顔を出すモブキャラ程度のつもりでした。読者さんから人気が出てきて、もう一人の主人公といえる重要なポジションを獲得しています。
――反響を知るために、読者から寄せられた感想をチェックされているのですね?
感想は全て見るようにしています。
返信も頑張ってはいるんですが、沢山の感想がきていて返しきれてません。本当にありがたく、嬉しい悩みです。
執筆以外の趣味も創作の糧に
――執筆で愛用しているツールは何ですか。また、サービスや参考資料など、創作活動で役立つオススメがあれば教えてください。
執筆では「word」を使っています。僕の拙い文章を修正してくれるので、とても助かっています。たまに鬱陶しいときもありますけどね……。ウェブ上の執筆エディタサービスも使ったことがありますが、ちょっと多機能過ぎて僕には馴染まなかったです。
創作活動で役立つオススメを挙げるなら……先ほども述べましたがTRPGですね。僕はTRPGを10年、ほぼ毎週やっていました。プレイのほとんどがGM(ゲームマスター)で、私はアドリブを挟むタイプです。それが今の物語作りや文章作りに繋がっていると思います。
――これから創作活動を始めようとしている人にアドバイスするとしたら?
創作活動を始めようとしているということは、既に素晴らしいアイディアがあると思います。
重要なのは継続すること。そこで一番難しいのはモチベーションの維持です。短編ならまだしも連載になると、書き始めの熱量だけで突き進むのは困難だと思います。自分なりのモチベーション維持方法を見つけられれば、筆を置かずに頑張れるはずです。
僕の場合は、他にも趣味を持ったことが良い刺激となりました。ゲーム、アニメ、TRPG、園芸、アクアリウム、筋トレなどさまざまな趣味を持っています。小説は頭を使うので、頭を真っ白にして手を動かす趣味も持っておくといいです。
あとは「今日は書く気分じゃないから休もう」とか、休む期間があってもいいと僕は思います。……でも、最終的には「気合い」と「根性」です!
――依頼やコミッションなどは受け付けていますか。
「Skeb(スケブ)」をやりたいと思いつつ、まだ手が出せていません。X(旧Twitter)のDMで依頼は受け付けています。ただ、受けられるかどうかは状況や依頼の内容次第です。
――今後の目標、目指しているものを教えてください。
目指すところは皆さんと一緒です! もちろん、印税生活!!
――たしかに! 小説家の夢ですよね!
夢ではありますが、印税生活は2割くらい冗談と思ってください(笑)。
目標は討魔神姫シルフィリアのコミカライズ、アニメ、ゲーム、他メディアへの展開です。最近だと実写化するコンテンツもありますし、憧れますね。フィギュアみたいなグッズも作ってみたいです。
――最後にメッセージをお願いします。
皆さんの応援で作家活動を続けて、書籍化することができました。本当にありがとうございます! おかげで美味しいものを食べることもできて、読者さんへの感謝がとまりません。これからもよろしくお願いします。
また、これから取材を受ける官能作家の先生に向けて、インタビューはオンライン通話をおすすめします!
――私の取材活動を逆宣伝いただき、ありがたいです! オフレコのことも話せるので、オンライン通話でのインタビュー取材は私も楽しかったです。
この度はインタビュー取材にご協力いただきありがとうございました!
わこーさんのプロフィールと作品をご紹介しています。
読者の皆様、ぜひご覧ください。
【プロフィール】わこーさん

各サイトにて主に戦うヒロインが無様敗北する小説を連載中。
#変身ヒロイン #ヒロピン
2025/07/25 書籍化しました! 詳細は固定ポストをご確認ください。
#わこリウムでアクアリウムや園芸もしています。
※18歳未満閲覧禁止
◆X(旧Twitter)
https://x.com/Sylfilia
◆ノクターンノベルズ
https://xmypage.syosetu.com/x5564y/
【作品紹介】

気高いヒロインほど、敗北を望まれている――。
突如現れた魔物に対抗すべく設立された【討魔機関アーク】。
そこに所属するのは、異能の力で敵を屠る【討魔神姫】たち。
日夜戦い続ける彼女たちだが、もし敗北すれば、その先に待つのは死すら羨む快楽地獄……。
中でも、神代葵――討魔神姫シルフィリアは、無敵を誇る存在だった。
しかし、誰よりも気高き彼女を堕とさんとする陰謀は、静かだが着実に迫っていた――

討魔神姫シルフィリア及びそれに関連した世界観のシリーズです。
討魔神姫と呼ばれる正義の変身ヒロインに襲いかかるさまざまな受難を執筆しております。
陵辱、異種姦、触手、敗北などのヒロピンに特化した作品群となりますので読んで頂けると嬉しいです。

男は性奴隷オークションに出品された相棒を無事救い出すことができるのか――!
とある富豪が所有する豪華客船にて性奴隷オークションが開かれるとの情報を聞きつけ、組織は優秀な二人のエージェントに潜入任務を命じた。
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しかしいくら待てども合図はなく、ローの焦りをよそに色に溺れた富豪たちによってオークションは順調に進んでいった。
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