千羽家の子供達が寝静まった深夜零時。御屋敷の明かりは消えていた。
渡り廊下の先、離れにある夫婦の寝室は、美桜子と乳離れしていない1歳児の蒼空が使っている。
和室に大人と幼児用の敷き布団が並んでいた。夫用の敷き布団は、長らく押し入れにしまわれたままだ。
寝室は仄暗い。豆電球がオレンジ色の弱々しい光を放っている。
暗闇に目が慣れていなければ、室内で夜な夜な行われる淫事は視認できない。
「あんっ! あんっ! んぁ! あんぅっ! んぁっ! あ〜んんぅ〜〜!!」
熟睡する蒼空の真横。美桜子の寝床から衣擦れの音が聞こえる。悶え苦しむ喘ぎ声と共に、肉がぶつかり合う淫音、乱れた少年の息づかい。
「美桜子さんっ⋯⋯! 声を抑えないと蒼空ちゃんが起きちゃうよ」
美桜子から夜這いの誘いをもらった湊翔は、千羽家の子供達が就寝した頃合いを見計らって、夫婦の寝室に忍び込んだ。
「大丈夫よ⋯⋯! 蒼空には耳栓をさせてるからぁ⋯⋯!!」
仰向けに横たわった湊翔、その股座から生えた立派な男性器。
根元と陰嚢にうっすらと恥毛が生えている。第二次成長期の真っ只中にあるオチンポは、大人への成長過程にあった。
屹立する勃起オチンポに美桜子は跨がっている。昼間とは体位を逆転させ、美桜子が湊翔の上に座り、美尻を上下に揺らした。
和物の寝巻きは帯が解けている。
Kカップの乳房を露わにした美桜子は、一心不乱に腰を動かした。
乳児の娘が寝ている隣で、騎乗セックスに興じる淫母。淫欲の下僕は杭打ちセックスで間男に懇願する。
「んぁっ! あんっ⋯⋯! 突き上げてほしいのぉ! 湊翔くんのオチンポでオマンコを持ち上げてっ⋯⋯!! 膣内にたっぷり欲しいっ! ちょうだいっ! 湊翔くんの孕ませ汁っ⋯⋯!!」
「美桜子さんっ! 出すよっ! んっ! んぃくぅっ!! 出すっ!!」
「あぁっ! 出してぇ! 湊翔くんっ!! イっちゃぅぅうっ! イくっ! イくぅぅうう〜〜っ!!」
両手を恋人繋ぎで握り合った美桜子と湊翔。射精する瞬間に腰を打ち上げ、降りてきた子宮を圧迫する。昼のセックスで内壁にこびり付いていた白濁液に、新鮮な子胤を重ね塗った。
——びぢゅぅるるっ! びゅぅぐぢゅるぅ! びゅるるうぅぅぅぅう〜〜!!
精力旺盛な男子中学生の精子が、三十路終盤を迎えた美熟女の子壺に吸い込まれていった。
性的快感の頂点へ昇った美桜子は、薄い唇を吊り上げ、妖艶な媚笑で喘いだ。
「あぁ⋯⋯! あんっ⋯⋯!! あんんぅ! あぁぁああぁ〜〜⋯⋯!」
「美桜子さん。超エロすぎだよ。いつもの澄ました貌とのギャップがエグすぎっ! でも、今のエッチな美桜子さんが本性だよね。旦那さんや知己くんより、僕のオチンポが好きになっちゃった浮気妻の美桜子さん!」
「あんっ⋯⋯! だってぇ! 湊翔くんのセックスぅう! 気持ち良すぎて幸せなんですものぉ⋯⋯!」
脈動する尿道は、人妻の胎に精子を送り込み続ける。惚れ込んでしまった間男のオチンポにオマンコを押し当てる。繰り返されるアクメの快楽に心を預け、ガクガクと身を震わせた。
「これからも浮気相手になってあげるから、僕との関係がばれないようにしてよね。知己くんとは仲良く遊ぶ友達だし、表沙汰になったら美桜子さんだって大変でしょ?」
湊翔は両手を乳房に伸ばした。日常的に着物で過ごしている美桜子は、日本人離れした爆乳Kカップの美女だった。
巨乳と和服は相性が悪い。胸が大きいと着崩れしやすく、寸胴の太った体型に見えてしまう。
美桜子は千羽神社の女宮司であるため、洋装を着る機会はほとんどなかった。
撓わに実ったバストとヒップ、凹凸がしっかりと分かる腰のくびれ、男を虜にする美しいボディラインは、美桜子の裸体を見た者しか知らない。
湊翔は自分の男根に跨がった淫乱妻の爆乳を揉みしだく。乳首から絶え間なく溢れる母乳が肌を濡らす。
美桜子は乳房を進んで差し出した。オマンコに咥え込んだオチンポを愛でる。夫一筋で愛していた頃でさえ、こんな愛のあるセックスはしなかった。
今からおよそ5年前、小学5年生の湊翔に犯され、調教され続けて辿り着いた淫獄の境地。セックス依存症となった人妻は、清廉だったころの良妻には戻れない。
魔性の少年に魅せられた人妻は、重ね合った恥部をさらに密着させる。
茹で上がる猛暑の熱帯夜。生殖器の繫がりを確かめながら、火照った吐息を漏らした。
「——で、さっきの話だけどさ。その沖縄旅行に付いてきてほしいの?」
情事の最中、美桜子は不倫旅行の計画を湊翔に打ち明けた。
「ええ。子供達を義父母の家に預けて、夫のいる沖縄へ行くの。家族には一人旅だって言ってるけど、湊翔くんも一緒にきてほしい」
「僕。お金ないよ」
「大丈夫よ。私が全部払うわ。旅行代理店に2人分のチケットを頼んでる。寝台列車とフェリーを乗り継いで、往復14泊の沖縄旅行。途中で伊勢参りをしましょう。きっと楽しいわ」
「⋯⋯沖縄に着いたら旦那さんとセックス?」
「そうしないと湊翔くんとの浮気がバレちゃうわ。6人目を産みたいって夫に相談したの。でも、本当は湊翔くんの赤ちゃんを産むわ」
「旦那さんの子供はもう産まないつもり? 旦那さんも不憫だね」
「あの人は知己がいるわ。それに⋯⋯誰も気付いてないわ。秘密にしていれば、上手くいくわ。だから、これからも⋯⋯ね⋯⋯?」
美桜子は下腹部の子宮をさする。
危険日の膣内射精。妊娠にいたる可能性は高い。
「旦那さんが可哀想だからチャンスをあげようよ。沖縄に到着するまで、僕と美桜子さんはセックスしまくる。道中で妊娠したら僕の勝ち」
「⋯⋯私が湊翔くんの赤ちゃんを妊娠できなかったら?」
「そのときは沖縄で旦那さんと普通にセックスしなよ。それで美桜子さんが妊娠したら僕の負け。美桜子さんは旦那の子供を産んでね」
「そんな⋯⋯。私は湊翔くんの赤ちゃんが欲しいのに⋯⋯」
「勝負したほうが面白いよ。僕と旦那さんの孕ませ勝負。美桜子さんの心は5年前に僕が奪ったけれど、子宮はどっちを選ぶかな。やるからには僕、ちゃんと本気で孕ませるよ」
「あんっ⋯⋯! んぁ⋯⋯! 湊翔くんっ⋯⋯!! 素敵っ⋯⋯!」
「もう勝負は始まってる。一緒にがんばろ。美桜子さんっ⋯⋯!」
湊翔はセックスを再開した。美桜子の嬌声が響いた。
出張先の夫と再会するまでに美桜子を孕ませる。浮気妻の子宮に己の遺伝子を刷り込む。
「私を孕ませてっ!! 湊翔くんぅうぅ〜〜!!」
母親が不貞に耽る夏の夜、千羽家の子供達は穏やかに眠っていた。
夜が明ければ、美桜子は普段通りの優しい母親だ。おっとりとした性格の、子供を叱るのが苦手な、夫想いの妻を演じる。
——その夜、湊翔は美桜子に中出しを3回決めてから、自宅に帰っていった。
◇ ◇ ◇
美桜子は子供達を義父母に預けた。乳離れしていない蒼空のために、冷凍パックした母乳を2週間分用意した。
義父母が孫だと可愛がっている6人のうち、血縁のある本物の孫は知己だけだ。下の五姉妹が間男の子胤で産んだ娘と知ったら、義父母はさぞ仰天するだろう。
息子が婿入りした千羽家は、とても裕福な神社の家系。女子校育ちの上品なお嬢様を嫁にしたのだ。義父母は美桜子の温和な人柄を気に入っていた。
邪魔な子供達を夫の実家に押し付け、若い燕と不倫旅行に出かける浮気妻だとは気付いていなかった。
「あぁ! きゃっ⋯⋯! はぅ〜⋯⋯。危なかったわ」
美桜子は両手で裾を押さえつける。駅の構内を駆けた風でロングスカートが捲り上がりそうだった。
「変な声出すなよ。誰も母さんのパンチラなんか見たいとは思わないって⋯⋯。来年でいくつだよ」
「知己。変な声なんて言わないで。まったくもう⋯⋯! 今日は風が強いわ。いつもみたいに着物にすれば良かったかしら?」
「母さんが洋服を着るなんて珍しいよな」
「神社を離れるんですもの。たまにはオシャレをして、気分転換したいわ。沖縄のお父さんに見せてあげたいし」
「もう写メは送っておいた。服だけじゃなくて、化粧も気合い入れてるってメッセージ付き」
「知己ったら、本当に意地悪なんだから⋯⋯! お父さんと会うのは4カ月ぶりなのよ。少しくらいめかしこまないと」
「はい、荷物。転んで線路に落ちないように気をつけてなー」
プラットホームまで美桜子の旅行荷物を運んであげていた知己は、間延びした声で言った。
「助かったわ。知己。ここまで持ってきてくれてありがとう」
「言っとくけど、列車から降りるときは自分でどうにかしてくれよ。母さん。一人旅なんだからな」
「ええ。分かっているわ」
子供達と義父母は、美桜子の旅立ちを見送りにきてくれていた。
大きな旅行用のキャリーケースを引っ張る美桜子は段差を乗り越え、なんとか寝台列車に乗り込む。列車は関東から伊勢神宮のある三重県を経由し、終点の兵庫県・神戸市に向かう。
沖縄本島までは、神戸港発の旅客フェリーを使う予定だ。
「知己。お爺ちゃんとお婆ちゃんに迷惑かけちゃダメよ? あと、妹達の世話もちゃんと手伝ってね」
「分かってる」
「なにかあったら、すぐ新幹線で戻ってくるわ。そのときはスマホで連絡してね」
「大丈夫だって。一番下の蒼空だってもう1才なんだ。妹達のことは気にせず、一人旅を楽しんできなよ」
「ええ。そうだわ。伊勢神宮でお守りを買ってきてあげる。知己が野球で勝てるように戦勝祈願のお守り」
「⋯⋯てか、母さんって宮司を何十年もやってたくせに、伊勢参りしたこと無かったんだな」
「もうっ! 知己ったら! 若い頃にお父さんと行くつもりだったけど、私が熱を出してダメだったのよ。前にも教えたでしょ」
「はい、はい。知ってるよ。新婚旅行の前日にインフルエンザで倒れた話だろ。何度も聞いたってば。父さんが付きっきりで看病してくれた惚気話」
「あのときのお父さん。とっても優しかったわ。知己が産まれるときだって、車をかっ飛ばして病院に連れて行ってくれたのよ」
美桜子は母親の顔で、愛する息子に笑みを向けた。
「——行ってくるわ。知己」
「——ああ。行ってらっしゃい。母さん。父さんによろしくな」
乗り込んだ寝台列車は観光ツアーで組まれた特別列車。三重県・伊勢駅に1日停泊し、終点の兵庫県・神戸まで3日の道程だ。
——三十代の最後、子育てと家事を忘れて、気楽な母親の一人旅。
美桜子は義父母に協力をお願いした。孫達の面倒が見られると、義父母は大歓迎してくれた。沖縄の息子によろしくと背中を押し、美桜子の一人旅計画を応援してくれた。
(ええっと⋯⋯。アルファベットSの72番。この部屋でいいのかしら?)
美桜子が予約したのはシングルツインの客室。上下に車窓があり、上段にベット、下段に座席がある2人用の部屋だ。
座席はベッドにシートアレンジできる仕様で、上段と合わせて二段ベッドとなる仕組みだ。
(お金と乗車券を渡したから、きっともういるわよね? 大丈夫かしら? 駅で迷ってたりしたら、迎えに行ってあげないと⋯⋯)
客室のドアを開けると、湊翔が上段のベッドに腰掛けていた。
「やぁ。美桜子さん」
車窓のカーテンを下ろしているので、ホームから車内の様子は見えない。湊翔は知己達とバッタリ出会したくなかったので、早めに乗り込んでいた。
「カーテンの隙間からホームを覗いてたよ。千羽家の楽しげな家族団欒。知己くんのお爺ちゃんとお婆ちゃんは優しそうな人だ。あの人達なら僕の娘を安心して預けられる」
「みっ、湊翔くんっ⋯⋯! どうして脱いでるの!? もうっ⋯⋯! 誰かにオチンポを見られちゃうわよ?」
湊翔はズボンを脱ぎ、陰部を露出させていた。
慌てる美桜子はキャリーケースを客室に押し込み、ドアをピシャリと閉めた。
「大丈夫。平気だよ。廊下は狭いから美桜子さんにしか見えてなかった」
「危ないわ。いくらなんでも大胆⋯⋯。まだ昼間なのよ」
「ふ〜ん。着物姿じゃないのは新鮮だ。似合ってるよ。美桜子さん」
旅装の美奈子は珍しく洋装だ。細い肩ひもで吊り下げたキャミソール型ワンピース。半袖のインナーで胸元の素肌を隠している。
「その服だとおっぱいの大きさが目立つね。バスケットボールが入ってるみたいな乳袋。さすがKカップの爆乳。駅でたくさんの視線を集めてたの自覚してるよね?」
「⋯⋯まさか湊翔くん。私が駅ナカを回ってるとき、どこかで見ていた?」
「うん。母親の貌になってる美桜子さんを見たかった。清楚面してるのを知っているとセックスで興奮できるから。美桜子さんのデカパイ。やっぱり都会だと目立つ」
「はぁ⋯⋯。なるべく目立たない服装を選んだつもりなのに」
「隠せる代物じゃないよ。その段差が踏み台。足をかけて、こっちに上がってきなよ。列車の2階席みたいなもんだから、周りがよく見える。大丈夫? 僕の手、貸してあげようか?」
湊翔は手を差し伸べ、上段に登ってくるよう促した。
美桜子はドアを施錠してから、湊翔の待つベッドに上がった。
「ありがとう。普段は着物だから、スカートの裾を踏んじゃいそうで怖いわ」
「美桜子さんらしいや。旅行中、スッ転ばないようにね」
「知己にも言われたわ。ソレ」
「だって、美桜子さん。そういうキャラなんだもん。隙だらけなんだよねぇ。そこが可愛いと思うよ」
車両の上下に並んだ長方形の車窓は、分厚い二重構造のガラスが嵌め込まれている。車輪の騒音を防ぎ、曇らない特殊な窓ガラスだ。
見送り客で混雑するホームの喧騒が聞こえてこなかった。つまり、車内の声も外には漏れない。
「スカートの中を見せてよ。美桜子さん」
「はい。どうぞ。湊翔くんの言いつけ通り、ノーパンで来たわ。私のオマンコをちゃんと見て⋯⋯!」
美桜子は母親の仮面を外す。M字で座り込んだ美桜子は、ワンピースのロングスカートを捲り上げる。頬を赤く染めた淫女の貌で、湊翔に恥部を見せつけた。
「インナーの下は? ノーブラだよね?」
「もちろん。義父母の家を出たときから下着は着けてないわ」
美桜子が列車に乗り込む直前、駅ホームを駆け抜けた突風。ロングスカートが捲り上がった瞬間、美桜子はオマンコを晒さないように押さえつけた。
知己は年増のパンチラに需要はないと言ったが、マンチラしかけていたのだ。さらに言うなら、お尻は誰かに見られたかもしれない。
「湊翔くんにお願いされたから、パンティーとブラジャーは持ってきてないわ。旅行中はずっとノーパン・ノーブラ⋯⋯。いつでも湊翔くんとセックスしたいから⋯⋯」
「旅行中は美桜子さんとセックスし放題。最高だね。旦那さんに美桜子さんの子宮は渡さない。到着するまでに必ず孕ませる。最後にセックスしてから3日。オナ禁で精子はたっぷり溜まってる」
湊翔は美桜子のオマンコに亀頭を宛がう。陰唇の撫でつけ、膣口に狙いを定めた。
「挿れるよー。美桜子さん」
「待って⋯⋯! まだ列車が発進してないわ。駅のホームに見送りで知己達がいるの。お義父さんやお義母さんも⋯⋯んぁ⋯⋯! 湊翔くんっ! まだだめよ⋯⋯っ! 列車が駅を出てからならさせてあげるからぁ⋯⋯あぁんぅっ!」
「えぇ? なに言っての? もう旅行は始まった。僕の赤ちゃんを妊娠するために、美桜子さんが企画してくれたんだ。遠慮しないで。満喫させてあげる」
「そうじゃなくてっ⋯⋯! んぁ⋯⋯! だめよぉ! ばれちゃうわ⋯⋯!!」
何かの拍子でカーテンが上がったら、湊翔とのセックスを家族に見られてしまう。同じ客室に男を引き込み、股間を重ね合っているのだ。目撃されれば、弁明は不可能だ。
「知己くんに教えてあげたいんだ。美桜子さんを幸せにしてるのが誰かってこと。僕だけが知ってるのはずるいからね。美桜子さんの幸せな笑顔を見せてあげようよ」
「湊翔くん。何をする気⋯⋯!? ダメよ! そのボタン! カーテンを上げるボタンじゃ⋯⋯!?」
「僕らのセックスを見せてあげよう。スイッチオン!」
湊翔が壁のボタンを押す。長押しで車窓を覆う遮光カーテンの上げ下げができる。車窓がオープンとなり、透明な窓ガラス越しに駅の風景が見える。
「あっ⋯⋯っ! だめっ! カーテンを下げてっ! セックスしてるのが丸見えになっちゃう! あっちに知己達がいるわっ!! 他の見送り客だってたくさんホームに⋯⋯!!」
湊翔は慌てふためく美桜子を笑っていた。
(まさか湊翔くん⋯⋯!? 私の不倫を暴露するつもりで最初から⋯⋯!!)
心臓の鼓動が止まりかける。だが、湊翔にそんな気はなかった。
上半身を寝そべらせ、対面座位から騎乗位にポジジョンを移す。車両上部の車窓はホームを行き交う人々を見下ろせる。つまり、地上のホームに立っている知己達は、車両上部にいる美桜子を見上げる形となる。
「大丈夫。僕の姿は死角で知己くんたちからは見えない。騎乗位ならセックスしてても平気。声だって外には聞こえない。驚いちゃった?」
「⋯⋯はぁはぁ。もぅっ! ⋯⋯心臓に悪いわ。湊翔くん⋯⋯!!」
「ははっ! スリルあったでしょ?」
美桜子に気付いた知己達は近付いてくる。
確かに騎乗位なら寝そべる湊翔の姿は見えないようだ。不審がる表情は浮かべていない。
「絶対に起き上がっちゃダメよ⋯⋯。知己達が私を見ているわ。今、すぐ近く。窓の真下にいるわ。見えてないとは思うけど、ワンピースのスカートで湊翔くんを隠させてちょうだい」
心配性の美桜子はロングスカートを広げ、跨がっている湊翔の体を覆い隠した。
「旅立ちの最初に相応しいセックスだと思わない? 家族に見られながらの浮気。ゾクゾクしてくるね」
「あんっ! んぁ⋯⋯! あんぅ⋯⋯!! いくらスカートの中にいるからって、激しく動かないでぇ⋯⋯!! 怪しまれちゃうわ⋯⋯!!」
スカート裾の輪にすっぽりと隠された湊翔は、美桜子の柔尻をイヤらしく揉んだ。お互いにオナニーをしなかった3日の禁欲期間で、肉欲は昂ぶっている。
「んっ⋯⋯。んふぅ〜〜! んっ⋯⋯!! 湊翔くんっ! 突き上げるのは⋯⋯やめてっ⋯⋯!! オチンポで子宮を突かれたらぁ! わたしっ! 誤魔化しきれないわっ⋯⋯!!」
下唇を噛んで、喘ぎ声を抑え込む。口を閉じたせいで、鼻息が荒くなる。
窓の向こう側では義父母と子供達が手を振っている。
(我慢っ⋯⋯! 我慢よぉっ⋯⋯!! 母親の表情で笑わないと!! 歯を見せて微笑むの⋯⋯! エッチな貌を作ってはダメっ!! スカートの中で湊翔くんが何をしようと耐えなきゃ⋯⋯!!)
美桜子は早く発車してくれと祈る。駅のホームを去ってしまえば、どんなに醜態で乱れたってよかった。同じ車両の客に喘ぎ声を聞かれても構わない。だが、家族の間では淫乱な自分の本性を晒せない。
(はやくっ⋯⋯はやくっ! 動いてっ⋯⋯!! イかされちゃうっ! 湊翔くん! 手加減してくれないっ!! 知己のぉ、家族の前でぇ⋯⋯! 私のアクメ顔を晒させるつもりなんだわ⋯⋯!)
美桜子の視線が知己と重なった。
(やめてっ! 見ないで! 知己っ⋯⋯!! お母さん⋯⋯いっちゃううぅ⋯⋯!)
父親似の知己は、目元が夫にそっくりだ。声変わりを終えてからは、父親とまったく同じ低音の声質となった。もし湊翔の男児を産んだら、どんな男の子になるのかと不安に思う。
まったく似ていなかったら、鈍い夫でも托卵を怪しむかもしれない。だが、湊翔を愛してしまった美桜子は、間男似の子供が欲しかった。
(桜、奏美、洋美、葵、蒼空⋯⋯っ! 私と湊翔くんの可愛い娘達⋯⋯。愛し合っているから、私は貴方達を産んだのよ。夫と息子を裏切ろうと、私は湊翔くんと繋がりたかった。貴方達は私の歪んだ愛の証⋯⋯っ!!)
車窓の窓ガラスに手を当てた美桜子は瞳で訴える。
夫や息子は嫌っていない。親戚の紹介で結婚し、お腹を痛めて子供を産んだ。抱いている愛情はその頃から変わっていない。
——だが、湊翔を愛する感情が強くなりすぎた。
始まりは強姦と変わらなかった。しかし、次第に美桜子は湊翔に恋してしまった。家族愛を上回る愛情を抱え込み、湊翔という一人の男に魅了された。
——湊翔のためなら破滅してもいい。
桜を産んだとき、美桜子は決心した。
吐き気を催す醜悪な不貞。不道徳極まりない不純な恋愛。地獄に堕ちる覚悟で、人妻の美桜子は湊翔を愛し続けると決めた。
「あぁ⋯⋯。んっ、んうぅ⋯⋯! 湊翔くん? 膣内に出してる?」
「うん。美桜子さんのオマンコに出してるよ。3日間溜めた精子。すごい勢いで出しちゃってる」
「知己が見ているわ⋯⋯。はぁはぁ⋯⋯。オマンコに精子を注がれてる私を⋯⋯! 知己に見られてるのぉおお⋯⋯っ!」
「知己くん。怪しんでる?」
「いいえ。手を振ってくれているわ。あっははは⋯⋯。何も気付いてないのね。んぁ! あんっ! 本当にっ⋯⋯! 知己は良い子だわ⋯⋯あんっ! んぁ⋯⋯!」
「んっ! うぅっ! はぁはぁ⋯⋯! 知己くんが善人なのは知ってるよ。僕みたいなクズ人間を気にかけてくれるくらいだ。美桜子さんの息子とは思えないや。本当に美桜子さんの子供?」
「はぁはぁ⋯⋯! あぅ⋯⋯! 知己は私の子供よ。湊翔くんたら酷いわぁ」
「事実だもん。美桜子さんは家族の前で浮気してるんだよ? オマンコに精子だされて、妊娠しようとしてる。最低な母親だよ。ドスケベな変態女。だから、僕なんかを好きになっちゃうんだ」
「仕方ないわ。私は好きになってしまったんだから⋯⋯湊翔くんがこの世で⋯⋯一番⋯⋯好きィ⋯⋯!!」
列車の出発を知らせるブザー音が鳴った。モーターが駆動し、車輪が回り始める。駅のホームでは黄色い点字ブロックの内側に下がるアナウンスが流れた。
「さよなら、知己⋯⋯! お母さん、湊翔くんと一緒にイってくるわぁ⋯⋯! んぁぁああ〜!!」
——美桜子は息子に別れを告げる。
もう戻れやしない。湊翔の娘を孕んだ時点で、美桜子は後戻りできない深淵に飲み込まれた。
家庭環境を差し置いても湊翔は異常な少年だった。
天性の鬼畜。女の堕とし方をクズな母から教わった。
穢された千羽家の令嬢婦人は、セックス無しの幸せに耐えられない。
『ご乗車くださいまして、ありがとうございます。13時発、寝台特急スターライズ伊勢。停車駅は伊勢駅。1日の停泊を挟み、終点の神戸駅に向かいます。トイレ・シャワーは奇数号車。食堂車は8号車。展望ラウンジは最後尾の12号車です。乗車券の確認が行われますので、切符はお手元にお持ちください』
車内アナウンスが流れる。動き出した寝台列車は駅構内を通過し、巡航速度まで加速する。
美桜子は制御していた性衝動を解き放つ。
オマンコに咥えた膣内射精中のオチンポを搾る。下腹に力を込め、膣圧で陰嚢から精子を吸い上げる。
「あぁ、あぁあぁ! 湊翔くん! イぐっ、イっくうぅぅうぅううう〜〜〜〜っ!」
「絶対に孕ませてあげるっ! 美桜子さんっ!! 旦那さんの赤ちゃんなんか産ませてあげない! 僕の精子でしか妊娠しちゃダメだよ。だって、美桜子さんは僕の女なんだからっ!!」
「あぅ! んんぅ〜! はひぃ! ち、誓いますぅっ! 美桜子は湊翔くんの女になるのぉ! 愛してるっ! 家族より大切なのっ!!」
「沖縄にいる旦那さんとセックスしてもアクメは禁止。イくのは僕のオチンポだけ。これは命令ね」
「分かりましたぁ! はいひぃっ! んぁ! あんぅうう〜。したがいましゅぅう⋯⋯!! カッコイイ湊翔くんに逆らえないのぉっ!」
喘ぐ美桜子の尻肉を鷲掴む。
ニヤついた湊翔は、祖父母の実家で2週間の帰省を謳歌するであろう知己に感謝する。
「知己くん。君のお母さんは僕が幸せにしてあげるからねっ! あははははっ!」
不倫旅行はまだ1日目、始まったばかりだ。
これから一昼夜かけて伊勢駅に向かう。伊勢神宮の最寄り駅に到着したら、列車は停泊する。
美桜子と湊翔が乗り込んだのは、観光用の寝台特急スターライズ伊勢号。その巡航速度は車よりはるかに遅かった。日本列島をゆるやかな速度で南下し、終点の神戸駅を目指す。
◇ ◇ ◇
白制服の車掌は、ドアを再びノックする。
「S72号室のお客様。恐れ入りますが、乗車券の確認を行います。ドアを開けていただけますか? お客様?」
物音がするので室内にはいるはずだ。ごそごそと慌ただしく動いている。
寝台列車は全てが予約制だ。一般販売はしておらず、旅行代理店を通さなければならない。
(⋯⋯形式的な確認ではあるけど、困るんだよなぁ)
わざわざ切符の確認をするのは、悪質な乗り鉄がいたからだ。以前、シングル客室の切符1枚で、5人乗り込んだ迷惑な団体がいた。
その事件以来、車掌は全客室を訪問し、検札する体裁で乗車人数の確認をとっている。
(出てこないな⋯⋯えーと、乗客名簿っと⋯⋯。シングルツインのS72号室のお客様は蒼馬美桜子さんと蒼馬湊翔さん⋯⋯。これ、「そうま」って読むのか? 「あおま」じゃない⋯⋯とは思う。えーと、夫婦みたいだな)
「ごほん! 蒼馬様。切符の確認で参りました。切符を紛失されおりましても、本人確認ができれば問題ありません。ドアを開けていただけますか?」
仮に無賃乗車や規則違反していようと、降ろす方法はない。
「ごめんなさいっ! 車掌さん。少し取り込んでおりまして。気付かなかったわ。切符ですよね? はい。どうぞ」
客室のドアが開き、優しげな目つきの美女が顔を出す。白肌の手には2枚。2人分の乗車券が握られている。
差し出された切符に日付入りスタンプを押した。
「ご協力ありがとうございます。もうすぐ食堂車でディナータイムが始まります。ラストオーダーは夜7時30分です」
「はいっ⋯⋯」
「⋯⋯? お連れの方は客室に?」
「んっ。はいっ⋯⋯。いますわ⋯⋯。夫が何か?」
「⋯⋯⋯⋯」
仕事のタイムスケジュールが詰まっていた車掌は、ドアを全開にはさせなかった。マニュアルでは人数確認を必須としている。だが、S72号室の乗客は明らかに夫婦だ。
(この人が乗り鉄とは思えないし、そこまでする必要はないな。にしても、胸がでっかいな⋯⋯。何カップあるんだ⋯⋯? 若い頃はグラビアモデルとかやってそうだ)
前屈みでドアの隙間から顔を覗かせる婦人に切符を返す。
「どうぞ。ご乗車ありがとうございます。旅をお楽しみください。夜の展望ラウンジではドリンクが無料となっております。夜景が見事ですよ」
「ありがとう。車掌さ、んぅ⋯⋯! んぁ。はぁはぁ。あとで主人と⋯⋯イぃきますわぁ⋯⋯! んぅ! ちょっと、もうっ⋯⋯!」
勢いよくドアをピシャリと閉めた。
(変な人だな。あっ! パンフレットを渡しそびれた。まあいいか。ドアに挟んでおこう。次、次っと⋯⋯)
なんだか不自然な態度だった。だが、気にしていたら仕事が終わらない。車掌は次の車両へと向かった。
「——はぁはぁ! あんっ⋯⋯! んぁ⋯⋯! 車掌さん⋯⋯次の客室に行ってくれたみたいっ! あぁんっ! 湊翔くんっ! ちょっと! んぁっ! オチンポの出し入れが激しすぎるわぁ⋯⋯! はうぅんっ⋯⋯!!」
「ふーん。バレないもんだね。立ちバックでセックスしてても。覗き込まれたら完全アウト。興奮しちゃった? 美桜子さん?」
前屈みの姿勢で巨尻を後ろに突き出す美桜子。無防備なオマンコに湊翔はオチンポを突っ込んでいた。
車掌と美桜子が言葉を交わし、切符の受け渡しをしている最中、湊翔は膣内に射精していた。
「はひぃ! 興奮してましたぁ⋯⋯! 湊翔くんのオチンポに負けちゃいそうで⋯⋯もうっ⋯⋯わたしぃ⋯⋯らめぇ⋯⋯!!」
「食堂車に行くときは、僕が用意した遠隔バイブを装着してね。外を出歩くときはノーパンかバイブだよ」
オチンポを引き抜き、精液が垂れ流れるオマンコにピンク色のバイブを押し込む。
「いひぃんっ! んぁ⋯⋯あぁ⋯⋯! あぁ⋯⋯!」
「バイブのスイッチは僕が持っている。僕の好きなタイミングでバイブが暴れ出す仕組み。幸せでしょ。僕にアクメ管理してもらえるんだから」
「はいっ⋯⋯。すごくぅ、幸せぇ〜! 湊翔くぅうんっ⋯⋯!!」
「明日は伊勢神宮に参拝か。楽しみだよ。僕さ。ママがお金を出してくれなかったから、小学校の修学旅行に行けなかったんだよね。美桜子さんには大感謝。ほんとうにありがとう」
「あぁっ⋯⋯んぁ⋯⋯! んあぁぁぁぁぁ〜〜!! 湊翔くん! 強いっ! だめぇっ! スイッチ、おぅふにぃしてえぇ〜〜! んぁっ! あひぃぃんっ! いっぢゃうぅぅぁう! んぁああぅ〜〜!」
「あれ? 大丈夫? 設定が強すぎ? ごめん、ごめん! 調整するね。美桜子さん」
ガクガクと両足を震わせる美桜子は座席に座り込んでしまった。スイッチを握る湊翔は悪魔的な笑みを浮かべる。
——美桜子と湊翔の不倫旅行は続く。