セラフィーナは目を覚ました。壮絶な過去の追体験を終えて、夢の世界から現実に戻ってきた。
「綺麗な青空⋯⋯」
セラフィーナは天空城アースガルズの庭園で、ベルゼフリートと共寝していたのを思い出す。
(あぁ、そうでしたわ。私は⋯⋯皇帝陛下と帝城近くの庭園で、お昼寝をしていたのでしたわ)
周囲を見渡すと、少し離れた位置に警務女官達が控えていた。
「陛下⋯⋯? まだ眠っているのですね。愛らしいお顔ですわ」
「うーん。むにゃ⋯⋯んにゃ⋯⋯」
ベルゼフリートはまだ眠っている。とても楽しい夢を見ているらしい。
(夢で知ってしまったからかしら? 腹を痛めて産んだ我が子のように愛らしいですわ⋯⋯。あぁ、陛下⋯⋯♥︎)
セラフィーナの乳首を甘噛みしている。穏やかな寝顔だ。
「ふふっ、可愛い寝顔。良い夢を見ているようですわ」
母性をくすぐられたセラフィーナは、ベルゼフリートを抱き寄せる。
(夢ではなかったわ。あれは実際に起きた過去。私は八年前の出来事を経験したのですわ。あれこそ、帝国宰相ウィルヘルミナの秘密! そして、ベルゼフリートが知らなければいけない出生の真実⋯⋯!)
セラフィーナは胎内の赤児に感謝する。
(ふふっ♥︎ なんて親孝行な子供達なのかしら♥︎ 可愛い私の赤ちゃん♥︎ 絶対にメガラニカ帝国の傀儡になんかさせないわ。私の胎に宿った子供はアルテナ王国の希望となるのだから⋯⋯!!)
夢の中で過去を追体験する異能力。母胎であるセラフィーナは胎児の力を一時的に使えた。真相を掴んだ。しかも、誰にも気取られていない。
(あとは物証を集めるだけ⋯⋯。状況証拠はある。けれど、ナイトレイ公爵家に過ちを認めさせるには、動かぬ証拠がほしいわ。ロレンシアに指示を出すべきかしら?)
思わぬ形でセラフィーナは、ベルゼフリートの過去に辿り着いた。だが、証拠はなかった。セラフィーナの創作や妄想だと切り捨てられる程度の曖昧な真実だ。
(まだ足りませんわね⋯⋯。宰相ウィルヘルミナを破滅させるには⋯⋯。ベルゼフリートはこちら側へ引き込まないと⋯⋯。ウィルヘルミナの一族が、本当の家族を殺したと教える。そして、弱った幼い皇帝の心を掴む⋯⋯!! 私の虜としてさしあげますわ♥︎)
セラフィーナの邪心は増大する。ウィルヘルミナを皇后の席から蹴落とし、宰相派の頂点にラヴァンドラを座らせる。
(皇帝の寵愛。さらには帝国宰相を影で操れれば、私は自分の祖国を守れますわ⋯⋯。ガイゼフ。私の背信をどうか許して。私は女王の義務を全うするわ。祖国を守るためになら⋯⋯!)
ラヴァンドラと裏取引をすればいい。アルテナ王国の保護と地位の保障。皇帝の愛を一身に受ける寵姫となれば、宮廷で一定の力を行使できる。
(家族を追い求め、恋しく思う気持ち⋯⋯。この子の呪われた出生を考えれば当然ですわね。母親の名は私と同じセラフィーナ。ふふ⋯⋯っ! 納得しましたわ。通りで⋯⋯ねえ♥︎ ウィルヘルミナが私を嫌うわけですわ)
ベルゼフリートがセラフィーナに興味を抱いた大きな理由。殺された父母の再現を続けようとしているのだ。
(死んだ母親と私を重ねているのでしょう? 屍体を孕ませる狂愛。おぞましいわ。けれど、息子は母親を求め続けるのよ⋯⋯。私もそうだわ。帝国に処刑されたリュートが恋しいもの⋯⋯。忘れたりなんかできないわ)
猟師のベルゼフリートと妻のセラフィーナ。愛し合う夫妻の間に生まれた一男一女。奪われた幸福を追い求めているのなら、皇帝ベルゼフリートと女王セラフィーナの関係は繰り返しだ。
(私を母親に見立てているとすれば、幼い皇帝の精神は理解できますわ。覚醒で精神が歪み、父親に成り代わろうとしている。目的は母親の簒奪ですわ。そして、我が子を産ませる⋯⋯♥︎)
ベルゼフリートは人妻のセラフィーナを孕ませた。そればかりか、夫のガイゼフに対抗意識を燃やしている様子だった。
(母親に欲情するなんて、いけない子ですわ♥︎)
単なる寝取り男の矜持でなく、深層心理に由来する欲望であった。
(あぁ⋯⋯♥︎ オマンコが濡れる⋯⋯! 愛液が止まりませんわ♥︎ 私は求めてしまっている。この子を産んだ母親の体験をしてしまったから⋯⋯?)
ノーパンのセラフィーナは女陰のぬめり具合を確認する。皇帝オチンポを欲する淫乱オマンコはぐぢゅぐぢゅに熟れていた。
(過去を追体験する異能のリスクかしら? 精神が処刑された母親の意識に影響されていますわ。出産の快楽が忘れられないっ♥︎ もうだめっ♥︎ わたしぃっ、オチンポが欲しいっ! この子とのセックスを我慢できないっ⋯⋯!!)
無防備に寝ているベルゼフリートの脚絆を脱がす。股座から生えた雄々しい極太の男根。馬の生殖器を思わせる異形のオチンポを跨がった。
「ふふっ♥︎ いただきますわ♥︎」
乳首を吸わせたまま、騎乗位セックスを始めた。握り拳サイズの亀頭が膣穴を潜る。ぢゅるぅっと膣道の柔襞が肉棒に絡まる。
(きたっ♥︎ 夢と同じオチンポの太さっ♥︎ オマンコをめちゃくちゃにする極太の怪物オチンポぉ♥︎ 半覚醒状態の父親からの遺伝だったのね♥︎)
セラフィーナが眠姦するのを警務女官は冷めた瞳で眺めている。
(羨ましいのかしら? それとも咎めているつもり? ふふっ♥︎ 私はメガラニカ皇帝の愛妾ですわ。貴方達が決めたのよ。皇帝陛下のオチンポに奉仕するのは当然の権利でしてよっ♥︎)
男根に跨がった淫母は巨尻を振り下ろし、激しく杭打ちする。
「んっ♥︎ んふぅ♥︎ あんうぅ♥︎ んぃっ♥︎ あぅ♥︎ んふっ♥︎」
金色の細髪が乱れた。孕んだ胎が揺れる。真紅のマタニティドレスが淫らにはだけた。
「んっ~んふぅっ~! あん、ああんっ! あんあんぅ~っ♥︎ あぅんゅ! んひぎぃ⋯⋯あぁ⋯⋯♥︎」
爽やかな夏の微風が火照った身体を通り過ぎた。芝生が敷かれた緑豊かな庭園。日除けのパラソルが広げられたピクニックシートの上で、セラフィーナは寝ているベルゼフリートを犯した。
「ふふっ♥︎ 出てますわ♥︎ 夢精してますわね⋯⋯♥︎」
膣壁は脈打つオチンポを圧迫する。女王の妊娠オマンコは淫魔に負けず劣らず貪欲だった。M字開脚の姿勢ですとんと腰を下ろす。肉厚の巨尻がベルゼフリートの股間を覆い潰した。
――びゅるびゅるるっ! びゅるるううるるるっ!!
若々しい皇胤が放たれる。甘噛みされていた乳首は、唾液でベットリと付着していた。夫以外の相手とセックスしているのに、薄らとした罪悪感しか抱いていない。
(このオチンポじゃないと気持ちよくなれない身体になってしまったわ。根元までみっちり挿入しちゃってる♥︎ 膣口がこんなに広がってしまうなんて⋯⋯♥︎ 夫より大きな陛下の極太オチンポ♥︎ 私のモノにしてみせますわぁ♥︎)
セラフィーナは女陰を擦りつける。生殖器の繋がりを強める。女王オマンコの具合を覚え込ませていた。
「⋯⋯ん⋯⋯なぁ⋯⋯。寝てるのに。もぅ⋯⋯今日は随分と積極的だ。ほんと、スケベになったね。セラフィーナ」
「陛下が物欲しそうにしておりましたので。ご奉仕したのですわ♥︎」
セラフィーナは微笑んだ。八年前に起きた悲劇、処刑直前の母親が、愛息子に遺した慈愛の笑みを再現する。
「お加減はよろしいですか♥︎ 陛下♥︎」
「んくっ! はうぅっ! セラフィーナっ! んくっ、んっ⋯⋯んぁ⋯⋯! すごいっ! 出ちゃう!」
衰えていた射精の勢いが急に増した。ビクビクッと背を反らし、突き上げてくる。ベルゼフリートはなぜ自分が興奮しているのか分からない。ばつが悪そうに戸惑っていた。
「はぁはぁ⋯⋯なんだろ? すごかった。よく分かんないけど⋯⋯急にいっぱい精子が出ちゃった。溜まってたのかな?」
暴発が気恥ずかしいのか、ベルゼフリートは上擦った声で笑い飛ばした。
「よろしいのですよ。陛下。私もそういう気分ですわ。時間が許す限り、求め合いましょう♥︎ ご奉仕いたしますわ♥︎」
セラフィーナは感情変化の片鱗を見逃さなかった。母親の貌で微笑んだときの初心な反応。惚れた年上の女性に照れる少年の素顔だった。
女王の覚悟は捨てていない。アルテナ王国を死守する心構えは抱き続けている。たとえ愛する夫ガイゼフを裏切ろうと祖国のためだ。
(メガラニカ皇帝の寵愛が必要ですわ。この子に愛されれば⋯⋯。いずれは、この子を私の思い通りに動かす。そう。ウィルヘルミナのように⋯⋯! アルテナ王国の自主独立を維持するためノ道具――この少年を私の男にしてみせますわ)
三皇后にぶつける猛烈な対抗心。帝国宰相ウィルヘルミナへの嫉妬心が激しく燃え上がる。
ベルゼフリートの家族を殺した小娘が、最愛の正妻になっている。自分にできないはずはない。増長した自尊心でセラフィーナは酔い痴れていた。
――セラフィーナは己の本心と向き合っていなかった。ベルゼフリートへの滾る恋心は本物だった。自身の想いに気付いていない。不純の恋は、人妻を盲目の乙女に変える。