真意を確かめるため、ベルゼフリートは皇帝として問いかけた。黄金髪の女王、セラフィーナの心中を探り始める。
「ねえ。セラフィーナ⋯⋯?」
「はい。皇帝陛下。どうされたのでしょうか?」
「僕達は約束を交わした。お互いの関係はどうあれ、利害が一致する限り、隠し事はなしだ。僕なりの誠意だと思ってほしい。だから、ロレンシアの本心を教えておくね」
「⋯⋯? ロレンシアがどうしたのですか?」
「ロレンシアは僕を本気で愛してる。人の心なんて分からないと思う? たしかに他人の感情なんか分からないよね。でもさ、本気で愛しているかどうかは分かる。僕はそう思う」
ベルゼフリートはロレンシアの膣口に中指を差し込む。白濁液が逆流し、垂れ流れている女陰を指先で刺激する。
「んぁ⋯⋯♥︎ ぁんううぁ⋯⋯♥︎」
ロレンシアは抵抗しない。呼吸を荒げ、身体をくねらせるのみだ。ベルゼフリートの手マンを快く受け入れている。
「出会ってほんの半年足らず。僕らの出会いは最悪に近かった。怨まれていた。でも、今のロレンシアは真逆の感情を僕に向けている。そうだよね? ロレンシア?」
「はいっ♥︎ 皇帝陛下ぁ♥︎」
「ロレンシアね、故郷に残した長馴染みへの未練も断ち切ったんだ。帝国に対する怨みも捨て去った。ロレンシアは僕を愛する男に選んでくれた。だから、僕もロレンシアの愛に報おうと思う」
「ロレンシアはアルテナ王家の従者であり、私の側女ですわ。けれど、だからといって、私から陛下に申し上げたりはいたしません。ロレンシアは女仙です。陛下に仕える後宮の女ですから⋯⋯」
「何十年かしたら公妃くらいにはしてあげようかな。まあ、ロレンシアはそれでいいんだ。セラフィーナはどうする?」
「私ですか⋯⋯?」
「そろそろ僕を選んでくれない? 軍務省の命令とか、そういうのじゃない。女として、僕をどう思う? 好きだって言ってくれるけど、本当にそう思ってる?」
「どうして急にそのような質問を⋯⋯? 私は陛下の子を身籠もっていますわ。今さら陛下から離れようとは思っておりません」
選択を迫るベルゼフリート。幼い皇帝がどんな答えを欲しているのか。セラフィーナには分からなかった。
「メガラニカ帝国とアルテナ王国。両国は敵同士だった。戦争が終わろうと変わらない。勝者と敗者。色がついただけ。だから、セラフィーナやロレンシアは皇帝である僕を憎み続ける。そう思ってたんだ。」
ベルゼフリートはロレンシアの孕み腹に耳を当てる。チェアベッドに横たわるロレンシアは歓喜の念に満たされながら、ベルゼフリートに我が子の胎動を聞かせた。
「理解はできるよ。僕だって大切な人が沢山いるからね。殺し、奪い、辱めた。怨讐の象徴である僕を憎むのは当然だ。ロレンシアが向けてくる恐ろしい敵意だって、仕方のないと思ってた⋯⋯」
次にベルゼフリートはロレンシアの乳首に噛み付き、滲み出た乳汁を吸う。ベルゼフリートが味わう母乳は、レンソンとの間に産まれるはずだった赤子を育てる為のミルクだった。
「ロレンシアが流産した原因は、破壊者ルティヤの穢れに触れ、女仙化したせいだ。幼馴染みの夫を酷い目に遭わせたのだって僕の臣下だ。そんなロレンシアが僕を愛する。普通はありえないよね⋯⋯。でも、現実はそうなったんだ」
赤毛の女騎士は、幼帝に忠愛を誓った。
「ロレンシアは僕の女だ。僕の忠実な女の子。だから、僕はたくさん可愛がってあげるつもりなんだ」
さまざまな出来事を経て、幼い皇帝を心から愛するようになった。壊れた心の傷を癒やしたのは皇帝の愛だった。もはや忠誠心は他者に移りようがない。
「女心って分からないものだよね⋯⋯?」
皇帝は特別な力で、愛されているわけではない。
史実の裏付けもある。第3代皇帝の烈帝は増長した妃と対立し、憤死したと記録されている。また、第6代皇帝の哀帝は女仙との信頼関係を築けず、一人の寵姫のみを溺愛し、心中してしまった。
絶対の忠誠を誓う存在ではない。女仙には自由意志がある。
「ロレンシアは僕を愛してくれた。なら、セラフィーナにだってできるはずだ。セラフィーナは肉体的に僕を求めている。でも、魂を明け渡してくれない。そんな気がするんだよね」
「ベルゼフリート陛下。私はアルテナ王国の女王です。ロレンシアとは背負っている使命が違います。時期を見計らっているだけです。私は陛下をお慕いしておりますわ。その心に偽りはありません」
「ふーん。そうなんだ。女王だからガイゼフと離婚できないの? じゃあ、ずっと愛妾のまま?」
「君主の責務がありますわ。アルテナ王家を存続させる。私は王家に尽くさなければなりません。血生臭い戦争が終わり、メガラニカ帝国とアルテナ王国の和議が結ばれ、私は陛下の後宮で暮らし、御子を授かりました。私の心境に大きな変化がありましたわ」
「誤魔化してる気がしちゃうね。じゃあ、もっと直接的に聞こうかな。家族と比べて、どっちが大切? 夫のガイゼフ王、息子のリュート王子、娘のヴィクトリカ王女。王子は死んじゃったけど、ずっと愛していた家族よりも僕が好きだって言えるの?」
「ガイゼフは昔の思い出ですわ。良い夫ではありました。ですが、こうなってしまったら、離縁するしかないでしょう。心の整理が終わり、死んだ二人の子供達への未練は日に日に薄らいでいますわ」
「へえ。少なくとも伴侶として僕を選ぶ気にはなったんだ。なら、アルテナ王国を存続させる算段が付けば、僕の女になってくれる?」
「はい。お約束しますわ。私は陛下を愛しておりますわ」
セラフィーナはベルゼフリートを抱きしめた。母性愛に飢える幼い皇帝を籠絡する。その糸口になると、セラフィーナは内心でほくそ笑んでいた。しかし、ベルゼフリートは感情を見抜くのに長けていた。
(はぁー。やっぱり、セラフィーナは嘘吐きっぽい。上手だね。後宮の女らしく汚れてきちゃったなぁ。ロレンシアは教えてくれた。ヴィクトリカ王女は生きている。そして、近くに隠れている)
抱きしめられていると心地よさを感じる。優しい言葉に流されたくなる。けれど、聡いベルゼフリートはセラフィーナの欺瞞を確信した。
ベルゼフリートは怒りを表に出さない。
セラフィーナが自分を利用しようとしているのなら、同じように振る舞えばいい。彼女が楽しんでいるように、自分も楽しめばいい。そして、己の目的を達成すればいいのだ。
「ラブラブなセックスしよ。この世の誰よりも僕を愛してるなら、ちゃんと証明してくれるよね。僕は甘えたがりだし、独占欲だって強いんだ。もっと僕を楽しませてよ」
「はい。悦んで⋯⋯♥︎」
セラフィーナは空いているチェアベッドに腰を下ろすと、股を大きく開き、淫穴を見せびらかして誘惑する。
ベルゼフリートを手懐けたい魂胆が透けていた。
蜘蛛の巣に突っ込むようなものだ。しかし、それも悪くないとベルゼフリートは思った。果たして堕ちようとしているのは、どちらなのだろうと自嘲する。
「迎え入れる準備は整っておりますわ。さあ、来てください。陛下♥」
「オマンコに挿入していいの?」
「もちろんですわ。私はベルゼフリート陛下の愛妾なのですから。私の肉体は陛下を楽しませるためにありますわ。さあ、どうぞ♥︎ 私に心を委ねて存分にお楽しみくださいませ⋯⋯♥︎」
ベルゼフリートとセラフィーナは陰部を重ねる。正常位でセックスを始める。
「んぁ♥︎ あんぅう♥︎ 陛下は家族が恋しいのかしら? 私をママだと思って、もっと甘えてくださってよろしいのですよ? 胸の谷間に顔をうずめていると安心するのでしょう」
「うん。溜まってるのを全部出していい? 僕のママだっていうなら、これくらいの我が儘は許してくれるよね」
「ええ。もちろんですわ♥︎ ロレンシアが受け止めきれなかった陛下の欲情を受け止めてみせますわぁ♥︎」
ロレンシアが身体を休めている間、身体を打ちつけ合う激しい肉音が温室御苑に響く。腰を素早く前後に動かし、セラフィーナの子宮を突き上げる。
荒々しいセックスで胎児の眠るボテ腹が軋む。
(ふっふふふふふっ! 可愛い子。あぁんっ♥︎ 必死に腰を振って、私を堕とそうとしているわ。甘えてくる顔がとっても可愛い♥︎ ロレンシアのオマンコだけでは満足できなかったのでしょう? いいわ♥︎ 遠慮なんていらない♥︎ んぁ♥︎ もっと激しくっ♥︎ いいっ♥︎ もっと奥まできなさいっ♥︎)
セラフィーナは淫悦を味わう。喜んでベルゼフリートの捌け口となった。性奉仕を苦痛とは思わない。
(色欲の虜となるのは女だけではないわ。私の祖国を蹂躙し、私を見下している三皇后が大切にしている少年♥︎ そう、皇帝の心を奪い取る! ベルゼフリートを私の身体で溺れさせてあげますわ♥︎)
◇ ◇ ◇
強かな度胸を持つようになったセラフィーナだが、彼女には大きな誤算があった。
ベルゼフリートはセラフィーナの燻る野心に勘付いた。そして、もう一つ。実娘のヴィクトリカは淫事の一部始終を盗み見ていた。
ヴィクトリカは大きな樹木の枝に登って、母親の様子を覗いていた。葉陰に身を隠しながら、母親が父親以外の男と交合する現場をついに目撃してしまう。
(そんな⋯⋯? お母様? なぜ? どうして許してしまうの⋯⋯? お父様は帝国に囚われたお母様を案じていたのに⋯⋯!)
親友のロレンシアが悦びながら犯されているのも、衝撃的な光景だった。
ロレンシアは結婚していたのだ。幼馴染みのレンソンと恋仲で、帝国との戦中に挙式を執り行った。ヴィクトリカも結婚式に参列していた。
その際、ロレンシアを密かに恋慕していた兄のリュートが、いじけていたのをヴィクトリカは覚えている。
(まさか洗脳されて⋯⋯? だけど、さっき話したとき、お母様とロレンシアは普通に見えた。なに? どうなってるの?)
抵抗する素振りを母親は見せなかった。そればかりか、娼婦のような仕草で皇帝を誘惑している。
挿入を誘う開かれた股。男根の前後運動に合わせ、腰をくねらせる。求めるような淫らな仕草を繰り返す。
見てはいけない母親の不義。ヴィクトリカは顔面蒼白で愕然としていた。
敬愛する母があんな淫女であるはずはない。慈愛の女王とは程遠い色狂いだ。見ている現実を受け入れられず、何度も両目を擦った。けれど、見えてしまう淫景は変わらない。
「んぁっ♥︎ はやく膣内にぃ♥︎ 出してぇっ♥︎ 陛下の子胤で染め上げてぇえ♥︎ んぁ♥︎ すごく気持ちいいですわぁっ♥︎ ああぁ♥︎ 陛下専用の女王オマンコにぶちまけてください♥︎」
艶めかしい喘ぎ声が耳に届いてしまう。母親の淫靡な嬌声は純粋に気色悪かった。
娘であるヴィクトリカにとっては悪夢そのものだった。
「あんっ♥︎ あんっぁ♥︎ 皇帝陛下ぁあああっ♥︎ もっとぉっ♥︎ もっとぉおおっ♥︎ あんぁっ♥︎ オマンコを激しく突き上げてぇ♥︎ あぁぁんっ♥︎ あんっ♥︎ イっ、イっくぅうぅうぁああぁあああああああああああああ~~っ♥︎」
セラフィーナとベルゼフリートの二人は動きを止める。
それまで肌と肌をぶつけ合い、淫音を鳴らしながら激しい運動を続けていた。それをピタリと止めて、ゆっくりと呼吸し、身体を絡ませている。
「おっ♥︎ んあっ♥︎ あぁあっ⋯⋯あぁぁ⋯⋯おっ⋯⋯ぅ♥︎」
母親の膣内で皇帝が精子を放っているのだとヴィクトリカは気づいた。
皇帝の子を孕んでいる以上、辱めを受けたのは分かっていた。知っているはずだったのに、ヴィクトリカは深い精神的な傷を負った。
(こんなの見たくなかった⋯⋯! 知りたくなかった! あんなのお母様じゃない⋯⋯!!)
狂宴はしばらく続いた。正常位でのセックスを終えたあと、母親は騎乗位で腰を振り始めた。
先ほどとは打って変わり、攻守が入れ替わる。身体を揺らすのは母親の方だった。体重を乗せて尻を深く落とし、そそり立つ肉棒を膣穴に包み込む。チェアベッドのたわみは増し、反動を活かして幼帝の上で踊り狂う。
(いや! もうやだっ! 聞きたくないっ! 何も聞きたくないっ!! あんな穢らわしいお母様は見たくもない⋯⋯っ!!)
ヴィクトリカは手を当てて両耳を塞いだ。けれども、アクメに達した母親の叫びは鼓膜に届く。皇帝に騎乗する母親は、背を仰け反らせ、二回目の射精を受け入れていた。
鷲掴みにされる双乳。セラフィーナの子壺が肉棒で突き上げられる。
「陛下⋯⋯っ♥︎ あんっ♥︎ あぁああぁ♥︎ 陛下の熱いのが昇ってくるぅう⋯⋯♥︎」
ベルゼフリートが常人なら、とうに精を出し尽くしている。だが、淫行に終わりの兆しは現われない。
攻守を入れ替え、四つ這いの母親を後ろから犯し始めた。矮躯で覆い被さり、巨尻を攻め立てる。
「あぁん! あぁん! あっ! あぁ! すごいですわぁ♥︎ こんなのっ♥︎ すごすぎぃ♥︎ イくぅ♥︎ また、イっちゃうぅ♥︎」
後宮の女達が行う夜伽の一幕に過ぎない。ヴィクトリカはどのようにして母親が孕んだのかを理解させられた。
「あんっあんっあんっ♥︎ んっぅぅうあんぁーっ♥︎ 陛下の極太オチンポで、イっちゃぅうッ♥︎ あっ♥︎ あっ♥︎ あっ♥︎ あああぁぁ~~っ♥︎」
四足の雌獣となった母親は尻を突き上げ、実娘より幼い少年の種付けを甘受している。褐色肌の少年は雄としてはあまりに若すぎた。だが、母親の胎内に宿る赤子の父親は彼なのだ。
純白の巨尻にしがみ付き、互いの陰部を深く交合させ、母親を喘がせている。
(いつか産まれてしまう⋯⋯。お母様とあの皇帝の子供が⋯⋯! 私と⋯⋯種違いの弟妹をお母様が産んでしまう⋯⋯! あんな淫行を毎晩やらされているなら、きっと一人だけでは済まない。早く助け出さないとお母様は何人も子供を産まされる⋯⋯! 祖国を蹂躙した皇帝の血で、王家の血統が穢されてしまう⋯⋯!)
吐き気を催したヴィクトリカは、登っていた樹木から降りる。
我慢できず木の根に吐瀉物を吐いた。口内に酸味が広がった。
「嫌だ。嫌⋯⋯! もっと声が届かないくらい遠くに⋯⋯! あんな狂ったお母様を見ていたら、私の心までおかしくなる⋯⋯っ!」