作品紹介
小さな田舎町に住む、平凡な学生の主人公。
普段は誰とも接することのない『御白様(おしろさま)』に出会ったことから、主人公の状況が一変してしまいます。
冗談とばかり思っていた「神様を交代する」という約束が、主人公を不幸のどん底へと落とすことに・・・・。
願いを叶えられるようになってしまった主人公の痛みと悲しみ。
自分の願いを叶えることは許されないまま、それでも彼女を愛し続けることはできるのか…。
発売日 | 2006-04-28 |
原画 | 皇裕介 |
シナリオ | NATORI烏賊 |
ボイス | あり |
ゲームジャンル | 幼馴染寝取られアドベンチャー |
シリーズ | —- |
ジャンル | 幼なじみ 姉・妹 年上 ダーク系 スカトロ 寝取られ(NTR) |
【DLsite】不幸な神
【FANZA】不幸な神
【FANZA遊び放題】不幸な神
プレイ時間は3~4時間
2023年の年始に「FANZA遊び放題」を契約したので、久しぶりにプレイしてみます。発売当初の批評を見ていると、ボリュームの少なさが指摘されていますが、設定の良さは褒められているといった感じです。
当時は7000円以上しましたが、今ならFANZAサブスク対象作品で3000円くらいですし、オススメです。BLACKRAINBOW作品は排泄系のスカトロシーンがあるので苦手な人は注意です。
もうちょい話を膨らませてほしかったのはありますが、実父にNTR・妊娠・結婚までするのは中々に希少。しかも、発売は2006年ですからね。NTRが定着する以前の作品ですから、かなり攻めているとは思います。
この時代のエロゲにはなぜか男キャラにも声優がいるので、自分は必ず設定画面でOFFにしてます。(この時代のエロゲは妙なこだわりありますよね)。キャラ紹介は下の通り。
【及川 保】
本作の主人公。学生。御白様と出会って人生が狂う。
【御白様(おしろさま)】
神社の女神。「他人の願いを叶える」能力を持つ。保に神様の能力を肩代わりしてもらう(すべての元凶)
【駒形 里美】→【及川 里美】
本作のメインヒロイン。主人公が好きだったが、願いが歪んだ形で叶ってしまい、保の父親である大助が好きになる。学生だが大助と結婚。妊娠する。
いきなり同級生の父親と結婚すると言いだしたとき、彼女の母親はどう思ったのだろうか⋯⋯。願いのせいで受け入れてしまったっぽいですが。
【及川 梨奈】
主人公の妹。弘道が嫌いだったが願いのせいで、恋人になる。まあ弘道も悪い奴じゃないし、ええやないのかな(^_^)
【及川 大助】
主人公の父親。医者で妻を亡くしている。そして変態紳士。物語の都合上、仕方がないが凄まじいセックス猛者だった。
ただし、どこぞの神様の影響が出るまではマトモな父親。おそらく通常の状態なら、息子の幼馴染みからプロポーズされても笑い飛ばしてたはず。
アブノーマルなセックスが好きではあるものの、医者なので里美を幸せにはしてくれるはず。しかも、開業医。オッサンと女子高生が結婚は世間体がヤバすぎる⋯⋯。小児科医は無理そうですね。言い寄ったのは里美のほうではあるのですが⋯⋯。
【倉田 加奈子】
完全な被害者(´・ω・`) 梨奈の願いで淫女になる。
清楚なお姉さんからセックスしまくりのビッチに。TRUE ENDでは正気に戻りますが、そこは狂わせておけよ⋯⋯。
【大宮 弘道】
主人公の友達。梨奈に想いを寄せているが、嫌われている。願いのせいで、棚ぼた的に恋仲になる。一番、美味しい想いをしてる。悪人ではない。
ネタバレありの感想
肝心のストーリーですが、神様の持つ「他人の願いを叶える」能力を得てしまったせいで、主人公・保の周りがやばいことになる。ちなみに、願いを叶えたら、その願いを取り消す願いは無効。碌でもないことになるのは目に見えてる⋯⋯。
まず最初に叶ってしまったのが妹・梨奈の願い。主人公の家の診療所に勤める看護婦の加奈子に嫉妬してた妹は「加奈子さんがお兄ちゃんの嫌がるイヤらしい女になっちゃえ!」と願った。もはや呪詛や呪いでは⋯⋯(^^;)? と思いましたが、願いは無事に叶ってしまいます。
保の童貞を奪ったあと、加奈子の異様な態度に怖じ気づいて遠ざける。そしたら加奈子は自宅のアパートで乱交パーティー開催。淫女化した加奈子に保と梨奈はドン引き⋯⋯。
そんなこんなで保は幼馴染みの里美とのデートに遅れてしまう。すると、足首を捻った里美をおんぶする大助(主人公の実父で、診療所の医者)と遭遇。悪漢に襲われたところを大助が助けてあげたのだとか。足を怪我した里美と父親の距離が縮んでいる。
異変は妹の梨奈にも起きていて、悪友の弘道がキスしているのを目撃してしまう。仲が悪かったはずの梨奈と弘道がいつの間にか恋人関係に⋯⋯。
保もそろそろヤバさに気付いてきた模様。里美は大助にお礼がしたいと好物を差し入れたり、明らかに様子が変になっている。学校を休んだ梨奈は弘道とのセックスで処女を喪失。情事を録画したビデオテープを主人公は見てしまう。
梨奈が叶えた願いは「自分への罰」。大嫌いな弘道に犯されて、そのイヤらしい姿を大好きな兄に見られて嫌われる。そのために弘道とセックスして、録画したビデオテープを保に送り付けるようになった。学校でセックスしたり、放尿やスカトロ(軽度の脱糞)などやりたい放題の映像を見てしまうハメに。
極めつけは、父親の大助と幼馴染みの里美が結婚すると言い出す。里美の母親もオッサンの医師と娘が結婚すると言いだしてるのに認めちゃったりと⋯⋯常識改変も働いています。この辺りは主人公の目線だとホラー。
「他人の願いを叶える」能力であるため、自分自身の願いは叶わない。幼馴染みの里美は保に寄せてた恋心が、父親の大助にすげかわってしまった。
大助のほうも本当は里美の母親と再婚するつもりだったはず⋯⋯。「本質は変わらず流れが変わる」ということらしいですが、これはもはや呪いでは⋯⋯? ちなみに、大助と里美の結婚は誰も反対しなかった。医者が高校生(おそらく)と結婚しちゃ不味いでしょ(´・ω・`)
花嫁姿の立ち絵だけでなく、キャラ名が「駒形 里美」→「及川里美」に代わる演出は素晴らしい。父親と幼馴染みの新婚初夜を覗き見する保ですが、これも願いのせい。「見守って欲しい」と願ったばかりに⋯⋯。夫婦になった里美と大助のセックスシーンが続きますが、肛門舐めた後にキスって衛生的にどうなのと思ったり、思わなかったり⋯⋯。明らかに願い以上⋯⋯性癖がこじれる呪いがあるような⋯⋯?
ただ、大助は善人ではあるもののド変態紳士だった模様。亡くなった前妻とは相当なプレイをされていたらしく、ハメ撮り写真を見つけた保は絶句していました。肛門を舐めさせたあとキスをさせる⋯⋯本物のド変態っすな。シチュエーションはいいのですが、オヤジの性癖がヤバすぎる。
序盤に出てきた神様の少女「御白様(おしろさま)」は後半だとほぼ出てきません。ENDは三つありますが、そのうち二つのノーマルENDだと影も形もなくです。
あくまでもメインヒロインは里美。おまけで妹の加奈子&梨奈って感じですね。悪友ポジションの弘道は数合わせの竿役。
結末
ENDは三つ。選択肢は少ないですし、Endが分岐するだけで、シーンや流れは変わらない感じです。ボリュームの少なさが指摘されるのは、このあたりですかね。
END①は加奈子のセフレEnd。里美が父親に犯されるのを見ながら、保は加奈子に犯される。ただし、願いのせいで保は加奈子に嫌悪感を抱き続ける。全員が上手に発狂していていい感じです。ただ妹や神様関連はぶん投げ状態ですけどもね! END②は大助と里美のアブノーマルなセックスプレイが続くよで終わり。ジャンプの打ち切りみたいな「夫婦性活はこれからだ!」みたいな感じです。願いのせいで、保は里美の近くを離れられないという。やっぱ呪いじゃん⋯⋯。こわー。
TRUE ENDでは里美が妊娠して、保つに弟妹かできる。脳がNTRで破壊され、死のうと思って神社を訪れると、能力を肩代わりした御白様が登場! 悪意はなかったようだけど、能力を渡してしばらく会えないって、悪意を推定してしまう。これで恨み言をいわない主人公の保もすごい人格者⋯⋯なのか⋯⋯? これはお人好しという名の異常者では?
神社を管理する老婆が現われて、「叶えてしまった願いは取り消せない」でも、「願いを叶える能力」は消せるという。その方法が御白様の純潔を散らせばいいという。「じゃあ、初日からセックスしてれば解決したやんけ⋯⋯」と初プレイで思ったのは内緒。ですが、何度プレイしても「え? 最初からセックスしてれば能力の肩代わりなんかいらなかったんじゃ⋯⋯」と思ってしまう。
御白様が保を盗るために仕組んでたとしか⋯⋯。年上の看護婦、ブラコンの妹、幼馴染み、全てのヒロインを淫女化させて主人公から遠ざけ、TRUE ENDで独占する。
この笑みの裏に陰険な思惑を邪推してしまう。御白様と保の間には、「他人の願いを叶える」娘が生まれてくるようです。ってことは、コンドームで避妊さえしてれば万事解決⋯⋯? そのあたりは神の力でゴムが溶けたり燃えたりしそう。
そんなわけで保は御白様と結ばれ、里美と大助の間には男の子が生まれ、梨奈と弘道は仲良く恋人同士に⋯⋯。イイハナシカナー? ちなみに一番の被害者である加奈子さんは、都心に引っ越してしまいました。
そりゃ、いきなり淫乱化して顔見知りと乱交しまくって、公衆便所の売春婦だったのが、変なタイミングで正気に戻っちゃえば、もう遠くに行きますよね。田舎町での悪夢とかそんな一言で済まされていいレベルじゃない。
考察
女神に魅入られた主人公が、周囲の人間関係をズタボロにされて、婿入りさせられてしまったように思えて仕方ない。だって、保が何とかしようと神社を訪れても、御白様は現われてくれないんです。
里美が妊娠して完全に手遅れになった瞬間、保を慰めてくれるという都合の良さ。
保とのセックスで御白様は非処女になり、「他人の願いを叶える力」は解除されましたが、もはやどうにもならない状況。里美も「(昔は)保が好きだったよ⋯⋯」と言うくらいで、もう大助との夫婦関係は完成してしまっている。なんせ子持ちの人妻ですからね。
産まれてくる男の子には、主人公と同じ「保」と名付けるらしい。御白様と神社で暮らし始めた保は、もう里美に会う気はないらしく、現世から消えそうな雰囲気。(いつの間にか人間に認識されない存在になってそう)。