聖乙女騎士ロロリーニャは抜剣する。
鞘から解き放たれた聖剣は、神々しい光の粒子を立ち上らせていた。
一方、決闘相手の魔王軍大幹部は手ぶらだった。
「甞め腐った態度だな。構えなくていいのか? 私はすぐにでも貴様を斬り伏せられるぞ。小角の魔族よ、無防備に突っ立っているが、そこは既に私の間合いだ」
聖乙女騎士ロロリーニャの背後には、巨大な門構えを誇る城塞都市がある。
魔王軍の攻撃に晒されたシュレスキャ城塞は一年以上もの間、篭城を続けている。難攻不落の城塞は、ザファン=エルディ連合王国を護る最後にして最強の大盾だった。
――城塞陥落はザファン=エルディ連合王国の滅亡を意味する。
翻ればシュレスキャ城塞が落ちぬ限り、魔王軍は一歩たりとも侵攻できない。
大城塞を基点に張り巡らせた対魔障壁〈ドォジン・ソォサク〉が、魔王軍の越境を阻んでいた。
「僕はいつでもいいよ。準備はいつだって勝負が始まる前にしているからね。初代魔王の格言を知ってる? 戦いは始まる前の準備で決着がついてるのさ」
魔王軍大幹部、讒謗律のクレディトは余裕を見せつける。
少年とも少女とも判断しかねる中性的な声色。その姿も悪魔であったが、背後にひしめく魔王軍の雑兵に比べれば人間に近い容姿だ。
「決闘のルールを確認しよう。嘘偽りの許されぬ神明決闘だ。僕が勝ったらシュレスキャ城塞を明け渡すこと。当然、魔王軍の侵攻を阻む対魔障壁〈ドォジン・ソォサク〉の支配権もセットでね」
「くどいな。互いに神明の誓いを立てたのだ。我らの魂は誓約に縛られた。私が勝ったら魔王軍は完全撤退し、今後一〇〇〇年の間、ザファン=エルディ連合王国の領土に侵攻してはならない」
「うん。君が勝てばその通りになる。神明決闘の誓約は魔族にも有効だ。魔王様でさえ縛られる。例外はない。なにせ神に誓うのだから。でも、ありえないよ。僕を誰だと思ってるの? 讒謗律のクレディトだ」
クレディトは半歩、足を踏み出した。
勇敢でありながらも愚かな行動だ。
聖乙女騎士ロロリーニャは魔王軍幹部を何人も討ち取ってきた大英雄である。シュレスキャ城塞を死守するため、ザファン=エルディ連合王国が派兵した最高戦力。魔王軍が持ちかけた神明決闘を受けたのも、聖乙女騎士ロロリーニャの勝利を疑わなかったからだ。
(隙だらけ。殺してくれと言わんばかりの態度だ。これまで戦ってきた魔王軍幹部とは比べるべくもない。これが大幹部⋯⋯? 単なる武闘派ではないのだろうが、私は聖剣を振るうまでだ!)
――砂塵が舞った。
城壁に詰め寄せた兵士達の歓声が上がる。負けじと魔王軍の魔物達も雄叫びを轟かせた。
両軍が睨み合う最前線、城塞正門の前で聖乙女騎士ロロリーニャと魔王軍大幹部クレディトは雌雄を決する。
「聖乙女騎士ロロリーニャ! 推して参る!!」
瞬足の高速移動術でロロリーニャは背後に回った。決闘を見守る観衆は誰一人として、早すぎる初撃を捉えられていなかった。
(この勝負! 一撃で決めるッ!!)
勝敗は刹那で決まる。ロロリーニャは勝利を確信した。
クレディトはロロリーニャの残像を見たまま固まっている。回避行動を取る予兆はない。
(――やはり隙だらけだ!!)
背中に斬り込まれた聖剣は薄汚い悪魔の身体を確実に両断する。そうなるはずだった。
「聖乙女騎士ロロリーニャ。卑猥な名だね。そんな名前は認められない。今から君の名前はロ●●ーニャだ。いいかな、ローニャだよ。分かったら返事をするんだ。ローニャ!」
「ふぇ!? ふわぁぁっ!? えっ!? きゃっ! な、なに! これ!?」
手からすっぽ抜けた聖剣が地面に転がる。
(あれ? あたし⋯⋯? どうなって⋯⋯?)
クレディトは何もしていない。異変は聖乙女騎士の肉体に起きていた。身長は半分ほどに縮み、凜々しかった容姿は幼く退行している。
(鎧も外れちゃった⋯⋯!! そ、それよりも! 剣を! 聖剣を拾わなきゃ⋯⋯! え⋯⋯! あ、あれれ? 持ち上がらない! ど、どうしよう! なんでこんなに重たいの!?)
慌てふためくローニャはサイズの合っていない鎧のせいですっ転んだ。四つ這いで床に転がった剣を掴むが、引きずるようにしか持てない。
「君さ。僕を侮ってたでしょ? せっかく名乗ってあげたのに二つ名の意味すら考えなかった。これだから脳筋はダメなんだ。僕は讒謗律のクレディト」
「ざんぽーりつ⋯⋯?」
「お子様になったローニャちゃんには難しいかな? 僕は魔王軍の検閲官。秩序ある世界を創るために存在しているんだ。世の中には自由を悪用する奴が多い。言葉で他人を傷つけたり、痛めつけたり⋯⋯。言葉はね、剣よりも強い。だから、言葉を人に向けるときは刃物よりも気をつけるべきだ」
「あっ、あたしの身体に何をしたのよ!!」
「君が悪いんだ。卑猥な言葉を使ったろ」
「は? はぁ!? ひ、ひわいですって!?」
「讒謗律の禁句に引っかかった。タブー・ワード。この世には口にしてはいけない単語がある。君の両親は酷いね。子供に●●なんて猥語を仕込んだ名前を付けるなんて。でも、安心しなよ。僕の能力で伏せてあげた」
ローニャは聖剣の磨き上げられた刃に映った自分の姿を見て動揺する。
肉体が幼児化していた。鎧が勝手に脱げてしまったのも、聖剣が持ち上げられないのも、全てはローニャの幼女になってしまったせいだ。
(今のあたしは⋯⋯子供になってる! たぶん十歳にも満たない身体だ⋯⋯! こんな! こんなのっ⋯⋯!! だって、名前を名乗ったせいで、子供になっちゃうなんて! 待って。名前は⋯⋯ローニャ? 違う。違った。さっきはちゃんと本名を⋯⋯本当の名前を⋯⋯!! あたしは聖乙女騎士ロ●●ーニャなのに!)
ローニャは愕然とする。本名が使えなくなっていた。
「くっ⋯⋯! 概念操作能力⋯⋯!!」
「世界改変だよ。すごいでしょ? 僕は世界をより良く造り変える。進歩的にね。僕の讒謗律はタブー・ワードを許さない。禁句に触れた者には罰を与える。名前に●●が含まれていたから、僕の権能で伏せてあげた。罰は肉体に現れる。だから、君は幼児化しちゃったんだ」
(この悪魔は卑怯なやつだ⋯⋯! こんな辱めを受けたのは初めて⋯⋯!! だけど、言葉を口にしなければいいだけ。たぶん、戦闘能力はさほど高くない。子供の力でも戦える。たぶん、これは呪いの一種だもん! 解呪方法があるわ!)
「あーぁー。また言っちゃったね?」
「な、なによ⋯⋯? あたし、まだ何も言ってないから!」
「僕の権能はね。心の中も有効範囲だ。『こんな●めを受けたのは初めて』ね。僕が伏せてあげたよ」
「あ⋯⋯! うそ! そんな そんなつもりじゃ⋯⋯!!」
禁句に触れたローニャは罰を受ける。伏せられた『●め』を清算するために、ぶかぶかの衣類を脱ぎ捨てて、クレディトに駆け寄った。
「や、やだ! どうして⋯⋯! 勝手に⋯⋯身体が動く⋯⋯!!」
「清算だよ。タブーに触れた罰は身体に償うんだ」
つるペタの乳房、無毛のオマンコを晒し、顔を真っ赤にしている。
(これもクレディトの権能⋯⋯!! 不味い! 不味いわ⋯⋯。このままじゃ、あたし⋯⋯魔物に強姦され⋯⋯あぁ! これもたぶん言っちゃいけなかった! まずい! あぁあっ! 違う! 違う! 違う! 言い間違えただけ⋯⋯!!)
「またタブーに触れたね。強●なんて猥語を使ったらいけないよ。意味を知らないから、安易に思い浮かべるんだ。罰を受けて、ちゃんと意味を理解すべきだ」
「やぁ、やめて! やめてぇええっ!」
「僕の性裁剣で教育してあげる。ちなみに、オチンポやオマンコはタブー・ワードじゃないよ。だって、卑猥でもなんでもない。身体の一部だもん。乳房とか、お尻とか、太腿とか、足の裏とか。そんなのを猥語だと思う人はいないもんね」
「やだっ! やだ! やだぁ! あたしに触らないで!!」
「そもそも聖乙女騎士って称号もアウトだよね。非処女を差別してるし、男性に対する尊重に欠ける。聖童貞騎士っていないでしょ? ザファン=エルディ連合王国は未開過ぎる。魔王軍の道徳的指導が必要だ」
「ひぃっ! やぁあぁあああ! やだぁああああああ!!」
ローニャは悲鳴をあげて拒絶する。だが、讒謗律の支配下に置かれた身体は勝手に動いた。悪魔のオチンポに尻を突き出し、『●め』と『強●』の清算を請うている。
あと十数年も経てば、魔王軍の幹部を討ち取る最強の騎士になる。だが、この場にいるローニャはおよそ●歳ほどの子供。大きすぎる鎧は着こなせず、重たすぎる聖剣は握れない。
(だめっ! だめだめっ⋯⋯! 魔王軍の大幹部なんかに⋯⋯!! あたしの初めてを⋯⋯! 純潔を⋯⋯! 奪われちゃう⋯⋯!! いやだよ! いやぁっ! 見ないで! 恥ずかしい! あたし、見られたくないよぉ!)
ローニャの膣穴を指先で●めたクレディトは、猛ったオチンポを女陰に宛がった。
聖騎士の処女膜が悪魔の男根を阻む。最期の虚しい抵抗だった。
「シュレスキャ城塞の皆さーん! 今後のためにちゃんと見届けてね。僕は秩序を重んじる大悪魔クレディト! ローニャちゃんは卑猥な思想犯なので、教育をしちゃいまーす。二度と『強●』なんて考えつかないようにお仕置きですっ♪」
「いぃっ! 痛いっ! 痛い! いたぃっ! いたいぃい! やぁ! やだぁあっ! やめて! お股が裂けぢゃうぅうっ! そんなの入らないっ!」
「悪魔の性裁剣はイヤかな? じゃあ、どうする? 決闘の負けを認める?」
「う⋯⋯うぅう⋯⋯」
ローニャは泣き出してしまった。幼児退行の影響は精神にも現れている。
「負けられないよね。だって、神明決闘で敗れたらシュレスキャ城塞は陥落だ。君のせいで、ザファン=エルディ連合王国は滅亡する。さてさて、状況が理解できたところで、お仕置きをちゃんと受けて反省してね」
「あぅっ! んあ゛ぁーーーー!! あ゛ああぁぁああああああああぁーー!!」
「そうそう。これは●●っ子への『強●』なんだ。喘いだりせず、ちゃんと涙と鼻水を流して、破瓜の痛みにのたうち回りながら、●めを噛み締めるんだ」
「ひぃっ! ひぎぃっ!? あうぅっ! いたっ! いぃっ! んぎっ⋯⋯!!」
「処女膜は破けた。これでローニャは『強●』の痛みを知った。でも、仕上げしないとね」
「やだぁ⋯⋯。も、もう⋯⋯やめ⋯⋯てぇ⋯⋯」
「悪魔と人間は子作りが出来るんだ。魔王軍で異種交流は盛んに行われてる。不同意の子作りは僕も思うところがある。でも、『強●』は尊厳の破壊だ。望まぬ子を孕まされてこそ、真意を理解できる。悪魔な僕は心を鬼にして頑張る」
「出さないでっ! 出さないでよぉ!! 悪魔の子供なんて産みたくない!! 産みたくないぃ!!」
「すっごい膣圧だ。負の感情も美味。おいしいや。あぁ、いいね。これなら最高の子種を搾り出せるよっ! ローニャに僕の子供を産ませてあげる! ほら、お仲間も固唾を呑んで見守ってるよ。ローニャが悪魔の精子で妊娠しちゃうところをさ♪」
「あぁっ⋯⋯! あたしは悪魔になんか屈しない! 絶対に屈しないん! 何をされたって、どんな目に遭っても! みんなは私が守る⋯⋯! だからぁ、だからぁぁ! んぁああああああああああああああああぁぁぁっーー!!」
ローニャの未成熟な子宮に精液の濁流が流れ込む。クレディトは破瓜の血で真っ赤に染まったオマンコを突き続ける。オマンコを壊す勢いで巨根を奥底に侵入させる。
「素直に受け入れたら? 仲良しになろうよ。僕だってさ、陵●よりは純愛が好みだよ? 僕の所領にはローニャみたいな娘が沢山いるんだ。昔は魔物嫌いだったけど、考えを改めてくれた。僕の理念に従ってくれている」
「あぁ⋯⋯うぅ⋯⋯! ううぅっ! 許さないんだから⋯⋯! あたしは⋯⋯悪魔の奴隷なんかにならない⋯⋯!」
「あぁーあぁ、懲りないな。言っちゃったね。『奴●』はタブー・ワードだよ。歴史のお勉強をしてないの? そんな時代遅れの制度は忘れ去られるべきなのに⋯⋯。ローニャは自分の身体で『奴●』の意味をちゃんと知らなきゃね」
「⋯⋯。デタラメすぎるじゃない⋯⋯。なんで奴●がタブー・ワードなのよ! おかしいわ。⋯⋯だって⋯⋯あたしは⋯⋯そういうつもりで使ってない!! 文脈も無視して! 恣意的に解釈して! 都合よく権能を振り回すなんて⋯⋯!! あなたは卑怯だわ!」
「うーん。まあ、そうだよね。でもさ、タブーのワードを決めてるのは僕じゃない。神様だもん。仕方ないよ。思想の統制を神様は望んでるんだ。じゃあ、これから一〇〇〇年間、ローニャは僕の『奴●』ね。しっかりと教育を受ければ、真面な人間になれるよ」
クレディトの宣言とともに、ローニャの下腹部に『奴●』の焼き印が浮かび上がった。子宮に沿って刻まれた淫紋はローニャの精神を汚染する。
「んぎぃぁ⋯⋯! あぁ⋯⋯♥︎ おぉん゛ぅ⋯⋯♥︎」
ローニャの下腹部をクレディトが指圧する。子宮の左右にある卵巣を弄くり、強引に排卵させた。膣内射精で流し込まれた精子は、排出されたばかりの卵子に突撃する。
(オマンコが熱いっ⋯⋯♥︎ あぁっ♥︎ 赤ぢゃんがでぎるぅ♥︎ 子供の身体でママになる⋯⋯♥︎ あはっ♥︎ ふひぃっ♥︎ あたしは⋯⋯妊娠しちゃっていいんだ♥︎ だって、だってぇ、あたしは⋯⋯♥︎)
「じゃあ、ローニャ。僕の言うとおりにできるよね。負けを宣言してくれるかな」
「はい♥︎ 下僕のローニャはご主人様のために負けますっ♥︎ シュレスキャ城塞を魔王軍のものですっ! 対魔障壁〈ドォジン・ソォサク〉の支配権も差し上げちゃうっ♥︎ だって、ローニャはしつけられちゃったから♥︎ 合意なしで超ひどいことをされても我慢できるっ♥︎」
「うん、うん。ローニャは良い子だね。言葉遣いも良くなってきた。――はい、ってわけで、神明決闘は僕の勝利! 魔王軍は全軍で城塞に突撃していいよ。後はマスタ将軍とヴィザ将軍の指示に従ってね。敵のジェシビ司令官は捕虜にすること。魔王様が欲しがってるんだ」
ローニャが敗北を宣言し、神明決闘の勝敗はついた。
「あぁっ♥︎ んぁっ♥︎ あぁぁぁっ~~♥︎ ご主人様♥︎ しゅごいぃっ♥︎ おぢんぽぉきもぢぃいぃっ♥︎」
神に誓った約条は破れない。この日、シュレスキャ城塞を失ったザファン=エルディ連合王国は魔王軍の属領となった。
「ご主人様~っ♥︎ あたし、もっとオッパイ大きくできるよ♥︎ 本当は立派な大人なんだもん。つるぺたじゃ、赤ちゃんを産んだ後に困っちゃう♥︎ 元の身体に戻してぇ♥︎」
「乳母を雇うよ。幼児退行してたほうが精神支配の効き目はいいからさ。しばらくはお子様のままで過ごしなよ」
「わかりましたぁ♥︎ ご主人様♥︎ 異種えっちの続きしたい♥︎ はやくぅっ♥︎ はやくぅっ♥︎ 焦らされたら逆レしちゃうかも♥︎」
「ローニャのおかげで、シュレスキャ要塞を占領できる。捕虜に敗北を知らしめるためにも、徹底的にやるとしようかな」
「あぁっ♥︎ んんぁっ♥︎ あぁんっ♥︎」
「僕の翼にしがみ付いててね。オチンポを挿入したまま、攻め落とされるシュレスキャ要塞を練り歩くよ。混み合ってるから、ローニャの可愛いお尻を秘密さわさわされるかもね」
「あんっ♥︎ あんんっ♥︎ あたしっ♥︎ ご主人様の下僕だからほかの男の子はいや♥︎ 触られたくないっ♥︎」
「サービス精神は重要だ。僕は大幹部。部下を労わなきゃいけない。オマンコは僕専用にするけど、お尻の穴は魔王軍と投降した人間の捕虜にもまわすからね」
「あぁんっ♥︎ んんぁっ♥︎ おしりの穴はっ♥︎ まだ使ったことないのにぃっ♥︎ ご主人様のイジワルんぅ⋯⋯♥︎」
「魔王軍のみんな! 精いっぱい、頑張ろう~! ご褒美にローニャの処女アナルを使わせてあげるよ~♪」
◇ ◇ ◇
シュレスキャ城塞で魔王軍の軍旗が掲げられてる。一週間とかからず、魔王軍はザファン=エルディ連合王国の都に侵攻を開始するだろう。
「ジェシビ司令官! 王国最強のロロリーニャが敵の傀儡となり、シュレスキャ城塞はマスタ将軍とヴィザ将軍に制圧⋯⋯。もうザファン=エルディ連合王国は終わりです」
脱出した兵士を搔き集めたジェシビ司令官は、酒池肉林の淫宴が催されているであろう城塞都市を見つめていた。魔王軍が快楽に酔い痴れる一方で、敗残兵の心は折れかけている。
「終わり? 寝言を言うな。終わりではない。我らが戦い続ける限り、国は滅びぬさ。アイロ国王は健在だ。反撃はこれからだ!」
「ジェ、ジェシビ司令官⋯⋯‼ 我らはまだ戦えるのですか?」
「まだ策は残されている。ポォーイント=ロンダ商業組合に連絡を取れ。軍備再編の資金援助してもらう」
「なっ! 待ってください! まさか大密林の商人達に支援を求める気ですか!?」
「そうだ」
「いけません! 奴らは魔物と組している獣人ですよ?」
「敵が一枚岩だと思うか? マスタ将軍とヴィザ将軍は大密林の豪商と結託し、三点式貿易でポォーイント=ロンダ商業組合から多額の報酬を受け取っている。魔王軍の将軍といえども、金で動く犬だ」
「ま、まさか! マスタ将軍とヴィザ将軍は大侵攻のきっかけとなった好戦派の急先鋒です。いったいなぜ⋯⋯?」
「建前と本音があるのだ。⋯⋯それに仲間はまだいる」
「ジェシビ指令、仲間とは⋯⋯?」
「市民レジスタンス〈スケッブ〉、そして同盟を結んだメロンスブック王国。彼らも我々と同じ境遇だ。⋯⋯実はもう一人、ヒナプロ地方の女勇者ナオコを呼んでいたが、道中で亡くなってしまったようだ。惜しい人材を亡くした。しかし、使えるカードで生き残っていくしかあるまい」
完
作品を読んでいただき、ありがとうございます。三紋昨夏です。
このタイトルで投稿された作品を完読したのなら⋯⋯実にレベルが高い!
――そして、お分かりいただけただろうか?
ザファン=エルディ連合王国、マスタ将軍、ヴィザ将軍、ジェシビ司令官⋯⋯
どこかで聞いたような⋯⋯うっ⋯⋯股間が⋯⋯!
まあ、つまりそういうことです。分かる人には分かる短編一発ネタ。一度はやってみたかったんです。
完全な●●話ですよ(´・ω・`)以前、とあるサイトに公開した作品が●●だらけになりましてね。
ノクターンノベルズもそうならないことを切に祈っています(だったら、こんなものを書くなって話でもありますが!)