――牛頭鬼のキュレイ。
数多の魔狩人を返り討ちにしてきた悪虐の怪牛。
恐るべき人類の脅威。
国家をも脅かす上位種の魔物。
本能のままに破壊と殺戮を謳歌していた強悪なる魔物は、初めての惨敗を喫した。牛頭鬼のキュレイは、アレキサンダー公爵家の六女ブライアローズに殺されかけた。
アレキサンダー公爵家の七姉妹は、数百世代のかけ合わせで生み出したメガラニカ帝国の最高傑作である。超大国が誇る最強の戦力は、あっけなくキュレイを捻じ伏せた。
ピュセルの護符がなければ、キュレイは滅ぼされていた。復讐の憎悪を燃え上がらせ、半死半生の深傷に苦しみながら、魔都ヴィシュテルに遁走した。
命からがら逃げ帰ったキュレイを待ち受けていたのは、苛酷かつ恥辱的な運命だった。
「――くそっ! これは何のつもりだ!?」
キュレイは叫ぶ。神喰いの羅刹姫ピュセルは祈りを捧げていた。さながら神殿の巫女だった。だが、魔物のピュセルに信仰心などあるはずがない。
「元気そうね。キュレイ。病み上がりなのだから、暴れたりしないでほしいわ」
意識を取り戻し、逃げ出そうとするキュレイをピュセルは次元操作で縛り付けていた。空間を捻じり締める縛術は、四肢の自由を奪う。
(くっ! 動けない⋯⋯!! ピュセルの拘束術式か⋯⋯!! 弱っていなければ⋯⋯こんなものォ⋯⋯!)
キュレイは祭壇に括り付けられた生贄の雌牛だった。不快な薄笑いを浮かべるピュセルを睨みつける。だが、返ってくるのは軽薄な笑みだけだ。
「ピュセル⋯⋯!! 今すぐ拘束を解除しろ! 殺されたいのかっ⋯⋯!!」
「そんな恐ろしい顔をしないでほしいわ。レヴェチェリナの許可はもらっているの。キュレイにとって良い経験になるわ」
「ふざけるなっ!」
「ふふっ♥︎ それに私は命の恩人よ。ちょっとくらい協力してくれてもいいでしょ? ああ、でも、私達は人じゃなかったわね」
頭部の二本角から妖光を放つピュセルは、とても嬉しそうに笑っていた。華奢な美少女は、動きを封じ込めた牛頭鬼の下腹部を弄った。
「なんのつもりだ! 気持ち悪い奴め! 私に触れるな⋯⋯!!」
「んふっ♥︎ ほんと、不思議だわ。キュレイも立派な女の子。魔物にも性別があるのよ。なぜなのかしら?」
「はぁ?」
「生殖の営みから外れた忌むべき化物だというのに⋯⋯なぜなの⋯⋯。ひたすらに意味を問いただしたいわ⋯⋯♥︎」
ピュセルの問いかけはキュレイに向けられていない。自分達の存在に対する疑問だった。
大半の魔物は虚界の淀みから産まれ堕ちる。通常の生物が変異したりする例はある。生物を苗床に増殖する魔物もいる。だが、魔物同士での交配はほとんど見られない。
「私達には母性がない。子供を育てられないはず⋯⋯。でも、なぜか子宮あるわ」
「意味の分からない戯言を並べるな!」
「私のように、愛らしい外見で人間を欺く魔物なら、形だけでも備えるのは分かるけれど⋯⋯。ねえ、どうしてなのかしら? キュレイは知りたいと思わない? 私は確かめてみたいわ。もう自分の身体では試しているの」
ピュセルからは異質な匂いがした。よくよく見てみると着衣に乱れがある。身なりに気を使っていたピュセルらしくない。髪留めも外していて、まるで先ほどまで激しく動いてたかのような乱れ具合だった。
(うっ⋯⋯! 鼻孔の奥が刺激されて⋯⋯痺れる⋯⋯。なんの匂いだ⋯⋯? いや、なぜだ⋯⋯? 魔物である私に毒は効かない⋯⋯! どうなっている⋯⋯!?)
答え合わせをするように、ピュセルはスカートを捲り上げて、自分の女陰をキュレイに見せつけた。
「なんだか恥ずかしいわ⋯⋯♥︎ ふふっ⋯⋯♥︎ これ♥︎ 見て♥︎ 見て欲しいの♥︎」
剥き出しの女性器からは淫蜜の雫が滴っていた。
「ピュセル⋯⋯! 貴様⋯⋯なんだそれは⋯⋯?」
「そう、分からないのね? 生娘らしい反応♥︎ 私ね、さっきまでセックスしてたのよ。まずは自分の子宮で確かめるのが手っ取り早い」
「⋯⋯?」
「ほら、もっとよく見て⋯⋯。すごいでしょ? 魔帝に注いでもらった胤よ。見せかけの擬胎が本物の子宮になろうとしているわ」
キュレイの脳髄を酔わせている匂いの原因は、膣汁に混じった白濁液だった。狭苦しい膣穴をこじ開けて子宮に注がれた大量の精液は、ピュセルの下腹部をぽっこりと膨らませていた。
「レヴェチェリナは私達とは起源が異なる魔物⋯⋯。でも、肉体を汚染する魔素は私達に劣らない。定義上、魔物には違いないわ」
「レヴェチェリナの起源⋯⋯? どういう⋯⋯何の話だ?」
「あれは間違いなく破壊帝の遺産よ。目的もある程度は分かる。レヴェチェリナが孕めたのなら、きっと他の魔物でも子を成せる。魔帝の権能は魔物に欠落していた生物的進化を齎してくれるのよ」
「⋯⋯貴様やレヴェチェリナが何をするかは⋯⋯この際どうだっていい⋯⋯! 勝手にしろ!! だが⋯⋯私は⋯⋯! そんな惨めな⋯⋯うぅ⋯⋯!」
キュレイは乳房に暖かみを感じ取った。大樹にしがみつく昆虫のようだった。大柄な牛頭鬼に比べて、魔帝の身体は小さい。しかし、溢れ出る高密度の魔素に圧倒される。
「なっ!? なんだ貴様は⋯⋯! やめ⋯⋯!! んぎぃっ!?」
黒蠅の帝王は筋肉質な双乳を掴む。仰向けに寝かされたキュレイの乳首を甘噛みしてくる。
「ひぃぎっ⋯⋯! なにぉっ⋯⋯!! んぉ⋯⋯!!」
魔帝が咥えた乳房は徐々に膨らみを増していった。キュレイは肉体で起きている急激な進化に困惑する。
「あぅ⋯⋯んっ⋯⋯! あぁっ⋯⋯!! ぎぃっ⋯⋯がっ⋯⋯!! やめろぉ⋯⋯!! んお゛ぉっ⋯⋯! おぉっ⋯⋯!?」
水風船のように胸部が巨大化する。戦闘で鍛え上げた筋肉の鎧が、柔からな媚肉に変換されていった。凶獣の筋力が衰え細る。肉々しい脂肪が激増し、筋骨隆々の肢体を太らせていった。
(やめろっ! やめさせろ⋯⋯!! 重たく⋯⋯肥えていく⋯⋯! 全身に大量の魔素が流し込まれている! うっ⋯⋯! 肉体そのものが造り変えられていくぅ⋯⋯!!)
魔帝に注がれた魔素はキュレイをより雌牛らしく変貌させた。求める役割は明らかだった。
(弱く⋯⋯! 脆弱な身体に⋯⋯堕とされる⋯⋯!!)
戦うための兵士ではなく、獣欲を癒やすための性奉仕者。性奴隷は肉付き豊かな身体こそ相応しい。皇帝の後宮に住む女仙達の大半がそうであった。
目覚めた魔帝は交尾の相手を強く求めた。大妖女レヴェチェリナを孕ませ、その次に羅刹姫ピュセルを抱いた。
雌性の魔物に強い性衝動を芽生えさせ、生殖可能な身体に造り変える。魔帝が授ける恩寵の一つをキュレイは受け取ってしまう。
「くぅっ~~! はぁ⋯⋯はぅ⋯⋯!! やめぇっ⋯⋯!!」
祭壇に捧げられたキュレイを開脚させて、肉々しく勃起した陰茎を女陰に添わせる。毛深い獣皮の股には裂け目があった。単なる性別を示すだけの膣穴が、今は本来の機能を宿していた。
「まっ⋯⋯! くるなっ⋯⋯! こんなことぉっ⋯⋯!! んぃっ! あっ⋯⋯あぅうっ⋯⋯!!」
黒蠅の帝王は制止に耳を貸さず、牛頭鬼の分厚い処女膜を貫き破いた。
(くそぉっ! 力が入らないっ! 拒めないっ⋯⋯!! 太い陰茎でっ⋯⋯!! 股穴が穿たれるっ⋯⋯!! 入り込まれ⋯⋯! 繋がってしま⋯⋯!! んぁ⋯⋯!?)
破瓜の激痛などより、あっけなく男根を受け入れてしまった恥辱に、堪えがたい心の痛みを覚えた。
(⋯⋯私が⋯⋯犯されて⋯⋯? 弱々しい人間の女みたいに⋯⋯? 何が起きて⋯⋯いる⋯⋯?)
相手が破壊者の器である魔帝だとしても、体格が劣る小蟲の魔物に交配を強いられている。
「――さあ、キュレイ。陛下の血酒をどうぞ」
「い⋯⋯やぁ⋯⋯ぁ⋯⋯!」
「大丈夫よ。きっとキュレイは陛下のお気に入りになるわ。大きなオッパイが好みみたい。羨ましいわ」
ピュセルは口移しで血酒を与える。憎悪に染まった形相のキュレイは、舌を引き込んで噛みちぎろうとしたが、ピュセルは気に止めなかった。
(んふっ⋯⋯♥︎ 抵抗しても無駄♥︎)
ピュセルはむしろ口吸いを強めて、舌を絡ませてくる。血酒を吸収するまで、口を自由にさせない気だった。
キュレイの処女を奪った魔帝は、硬く凍り付いた子宮を亀頭の小突きでほぐす。殺戮と破壊のみを本能としてきた怪物の胎に母性を宿らせる。悶えるキュレイの目は徐々に蕩けていった。
ぐっぢゅっ♥︎ ぐゅぎゅぅ♥︎ ぢゅぼっ♥︎ ぢゅぼっ♥︎ ぐぢゅぅぅ~ぢゅぅっ~♥︎
処女喪失の鮮血が流れ出る女陰は淫音を奏でる。キュレイの意思に反して、卑猥な愛液がオマンコから湧き溢れた。
(うぐぅっ⋯⋯! ひぎぃっ⋯⋯! くぅっ! まずいっ⋯⋯!! これは⋯⋯! 胎の奥が熱くなって! 内臓が激しく動く⋯⋯んぐぅっ⋯⋯! はぁはぁ! 膨張している⋯⋯! 子宮だけじゃない⋯⋯全身の神経が敏感に⋯⋯!!)
細胞に浸透しきった血酒は新たな感覚を与える。性的な快楽。かつての凶暴で粗野なキュレイにはなかった感情。もはや抵抗を封じるピュセルの小細工は不要だった。
禁断の蜜を味わった魔物は性悦の虜となる。
「あぁっ⋯⋯♥︎ んぁっ⋯⋯♥︎」
解放された口からは自然と嬌声が噴出する。キュレイの表情は皇帝に欲情する後宮の女仙と何ら変わらない。オチンポの前後運動で揺さぶられ、柔らかく膨れ上がった乳房をぶるぶると震えた。
「ねえ。ねえってば⋯⋯」
「あぁ⋯⋯んぁ⋯⋯♥︎」
「もっと僕を愉しませてよ。向こうの僕よりも気持ち良くしてくれないなら捨てちゃうかも。ちゃんと動いて。君は子産み専属の性奴隷でしょ?」
「は⋯⋯? なにぃ⋯⋯? んぅっ♥︎」
「レヴェチェリナとピュセルが言っていた。僕を退屈させないための魔孕女を用意するってね。こんなんじゃ、僕の魂をこっちに縛り付けられないよ?」
「んぎぃっ♥︎ あぁっ♥︎ そんな話⋯⋯! 私は聞いてな⋯⋯んぁあぁっ⋯⋯♥︎ んぐぅぅっ~~♥︎」
キュレイの肉体は急激に開発され、母乳を噴き出すようになった。ミルクを搾り上げられながら、子壺を魔帝の男根に捧げる。その淫景を眺めるのは、全てを仕組んだピュセルであった。満足げに口角を釣り上げている。
「ふふっ♥︎ 適材適所だと思うわ。レヴェチェリナや私は、攻め込んでくる人間達の相手で忙しくなる。キュレイに手伝ってほしい。お願い。魔物の兵士を産んで。魔帝と子作りに励んで」
「わっ、わたしが⋯⋯兵士を産むだとぉ⋯⋯!? んぎぃっ♥︎ んぁっ♥︎ あぅっ♥︎」
「人間を改造した雑兵だけでは戦力不足なのよ。上位種の魔物を増やすには、誰かが苗床の役目をしなきゃいけないわ。それが私とレヴェチェリナの結論。キュレイは適役だったわ」
状況が許せばピュセルが引き受けたかった。しかし、帝嶺宮城の防備を担当する者が現場を離れるわけにはいかない。
「私も産むけれど、たくさんは産めないわ。だから、キュレイに頑張ってほしい。光栄な御役目よ。魔帝の伽役ですもの♥︎ ふふっ⋯⋯♥︎」
「ふ⋯⋯ふざけ⋯⋯るっ⋯⋯んなぁ⋯⋯♥︎ ンおぉっら♥︎ お゛ぅぉっ⋯⋯♥︎ んぉっ⋯⋯♥︎ んんぅふぅっ~~♥︎」
「キュレイではアレキサンダー公爵家の女達に勝てなかった。手も足も出ず、遊ばれていたでしょう? 貴方では絶対に勝てないわ。レオンハルトどころか、ブライアローズにすら及ばなかったのだから⋯⋯」
「んぁ♥︎ あぁぐぅううぅ~~っ♥︎ んぁあ゛ぁあ゛ぁぁ~~~♥︎」
「私達では勝てない。だったら、子供に望みを賭けるべき。優れた胤で孕んだ赤児は、きっと母親を凌駕するわ♥︎」
これからメガラニカ帝国の最高戦力が攻めてくる。キュレイは強い魔物だったが、アレキサンダー公爵家の姉妹達には遠く及ばない。戦わせてしまったら、敗死は目に見えている。
「キュレイの才能は受け継がれるわ。だから、身体は子産みに特化させましょう」
「ああ゛ぁ~~♥︎ あ゛ぁ~~♥︎ ああ゛うぅぅぁ~~♥︎」
「母親の肉体にしてもらうといいわ」
捨て駒にするくらいなら、戦闘要員以外の役目を与える。ピュセルの目論みに、レヴェチェリナも賛成してくれた。
「それとね、私のちょっとした研究に付き合って欲しいの。私がレヴェチェリナの計画に協力した理由でもある。キュレイは良い母親になれるわ。もっと力を抜いて、心ををリラックスさせて⋯⋯♥︎ 心を込めてご奉仕しなさい。ご褒美に胤をたっぷり注いでもらいましょう?」
「んひぃ♥︎ んあ゛ぁぁあ~~っ♥︎ んぁっ♥︎ やめっ⋯⋯んんぅっ⋯⋯♥︎ んぎぃっ!? ひぃっ♥︎ ひぃっ♥︎ そこ⋯⋯だめぇっ⋯⋯♥︎ ひぐぅっ♥︎ んぃ♥︎ あぁぃぅうい♥︎」
極太の輸精管は、雌牛の最奥に達する。仕上げに取り掛かろうとしていた。魔帝に抱かれたキュレイは新たな段階に進化する。大斧を振るう暴威の化身から、魔帝を慰安する魔孕女に墜ちる。
「あ゛ぁっんっ♥︎ んぉお゛ぉ⋯⋯! んぎぃっ♥︎ らめぇらぁあ⋯⋯♥︎ ゆるぃじっ♥︎ ごめんなぁっ、あんぁああぁ~~♥︎」
キュレイも自覚していた。孕んでしまったら、もう元には戻れない。辱められた肉体は、子供を育むだけの苗床となる。
「んぎぃっ⋯⋯♥︎」
正常位で交わる魔帝とキュレイの視線が重なった。膨張した乳房の谷間に顔を埋める黒蝿の帝王。意地悪な上目遣いで雌牛を見つめてくる。生殖器の結合が強まり、輸精管の脈動を感じ取った。
「んぁ♥︎ だめっ、だめぇっっ、あ゛ぁぁあ゛う゛ぅああああぁぁぁ♥︎ んぁなぁああああああああああああぁぁっーーーー♥︎」
キュレイの子宮は胤付けされた。腔内に浴びせかけられた濃厚な精液。魔帝の射精は勢いがまったく衰えない。下腹部が破裂しそうなくらい膨らむまで、性の狂宴は終わらず、膣内射精が繰り返された。
「おぉっ♥︎ んお゛ぉ⋯⋯♥︎」
中央諸国を脅かしていた牛頭鬼のキュレイは、魔帝の性奴隷に躾けられてしまう。絶頂の度、魂の根幹が上書きされ、矜持は貶められていく。男根を捻じ込まれたオマンコからは愛液が滲み湧いた。
(筋力が衰えて⋯⋯身体が無理やり肥やされる⋯⋯♥︎ 弱い雌になってい⋯⋯くぅ⋯⋯♥︎ あぁ⋯あぁ⋯⋯♥︎ 魔帝に抗えない⋯⋯。私は屈服しているのか⋯⋯? 支配者の魔素が⋯⋯魂を染め上げ⋯⋯んぁ⋯⋯♥︎)
首輪を付けられた性奴隷キュレイは、兵士増産に従事させられる。強者は弱者を組み敷くのだ。敗者に尊厳は与えられない。戦争に敗れたアルテナ王国の女王セラフィーナが、妊娠と出産を強制されたのと同じ運命を辿る。
「美味しい乳汁。子を産んだらもっと美味になるかな。飽きさせないでよね」
「あぁぅっ⋯⋯あぁ⋯あ゛うぅ⋯⋯♥︎」
処女喪失から三日後の夜、キュレイの初産を遂げる。子宮が成熟してからは一日で懐妊と出産を繰り返す体質になった。一度の出産で産み落とす魔物の数は三十匹以上に及んだ。戦うために鍛えたはずの肉体は孕み袋に改造され、子宮は酷使され続ける。