2024年 9月20日 金曜日

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【152話】帝国の起源

NOVEL亡国の女王セラフィーナ【152話】帝国の起源

 レオンハルトは軍務省での仕事を一通り片付け、己の住まいである金緑后宮の奥室に入った。

(やはり事務仕事は性に合わないな。かといって、帝国元帥が現場に出るわけにもいかないのだが⋯⋯)

 明日は久しぶりの休暇。天空城アースガルズでの侵入事件が起きてから、ただでさえ多忙の帝国元帥は職務に追われていた。

 警務女官の手に余る敵となれば、帝国軍の精鋭で対処するしかない。選抜は慎重な精査が必要だった。組織の上澄みは帝国軍が勝る。しかし、全体的な平均値なら警務女官のほうが優秀だ。

(未だに敵の正体は掴めてない。しかし、ウィルヘルミナの懸念を信じるのなら、神術師は各隊に一人は配置したい。大神殿に協力を要請するしかないな⋯⋯)

 確かな実戦能力を持つ女仙化した帝国兵で独立部隊を結成し、敷地外の警戒は国軍と帝都警備兵の混成部隊に任せる予定だ。

 グラシエル大宮殿に配備する部隊の編成が整い、仮寓帝殿かぐうていでんの設営準備は完了した。

 天空城アースガルズおよび帝城ペンタグラムの臨検が行われている間、ベルゼフリートは地上に住居を移転する。

 金緑后宮でベルゼフリートが暮らすのは、あと三日の短い間だけ。宰相派や長老派の妃を排斥し、軍閥派の中枢に皇帝を留め置ける機会は、そう訪れないであろう。

「くっくくく⋯⋯。何も起きなければこの三日間は⋯⋯」

 メガラニカ帝国の全軍を統率する元帥、軍人の最高位にあるレオンハルトは、厳格な役職に相応しくない爛漫らんまんな笑みを浮かべる。

(最後の三日くらい、私が陛下を独り占めしてもばちはあたらぬだろう⋯⋯。そもそも私は正妻だ。誰にも文句は言わせん)

 レオンハルトは心を弾ませる。

 ベルゼフリートが寝起きしている奥室は、五人の警務女官とレギンフォードが護衛にあたっていた。広々とした室内は六人の護衛がいても窮屈な印象を感じない。

(素晴らしい。好都合。上級女官はユリアナのみだな)

 警務女官をまとめ上げるハスキーの姿はなかったが、詰めている警務女官の一人はユリアナであった。

(陛下は⋯⋯私に気付いていない。書き物をしているのか⋯⋯? 書類?)

 

 ベルゼフリートは扉が開いた音に気付いていないらしい。椅子に座って机で何かをしている。羽根ペンで羊皮紙に文字をつづる音が聞こえた。

「――陛下は政務中か?」

 レオンハルトはベルゼフリートを邪魔しないように小声で訊ねた。警務女官達はレオンハルトの問いかけに答えるべきか迷う仕草を見せた。

 警務女官長のハスキーがいれば問題なかった。しかし、この場でもっとも階級の高い上級女官のユリアナは、沈黙の誓いを立てた秘密の番人。たとえ相手が三皇后であろうと、ユリアナは口を閉ざしたままだ。

 そもそもレオンハルトの質問が警務女官に向けられたものかも怪しい。対応に苦慮する警務女官達の視線は自然とレギンフォードに向けられた。

 レギンフォードは意図を理解し、アレキサンダー公爵家の側女として答える。

「おはようございます。元帥閣下。皇帝陛下は勉学に励まれているわ」

「勉強か⋯⋯。ふむ。集中されているようだな」

「歴史についてのお勉強よ。女官総長から山ほど宿題を出されたらしいの。例の事件が起きてから、陛下は政務や勉学の仕事をほとんどしていなかったから。そのツケが大きく膨れ上がっていたみたい」

 同じ母親から産まれた血の繋がった姉妹。たった一歳差だがレギンフォードは姉、レオンハルトは妹。しかし、二人の間にある上下関係は逆転している。

「勉強中なら邪魔をしては悪いな⋯⋯」

 苦戦しているのなら手助けをしてやってはどうかとレオンハルトは思った。姉のレギンフォードは座学が優秀だった。戦闘能力はレオンハルトがずば抜けているが、学業の成績は平均並。姉妹では下から数えたほうがはやい。

 面白おかしそうに微笑するレギンフォードは肩をすくめる。

「お手伝いしてあげたいけれど、警務女官の見張りが多すぎてお力になれないわ。ずるはいけないでしょう? でも、皇后陛下なら許されるのではないかしら? きっと皇帝陛下も喜ぶわ」

 レギンフォードの軍服はいつも通り、整然としている。しかし、匂いは誤魔化せない。乾いた精液の匂いが香っている。よくよく観察すれば、胸元にキスマークらしき痕跡があった。

 何度も甘噛みされた愛撫の刻印。治そうと思えば、すぐ消せるはずの内出血と歯形をわざわざ残している。

「⋯⋯⋯⋯」

 レオンハルトは怪訝な顔付きを浮かべる。それに気付いたレギンフォードはニッコリと笑みを返した。

「ん? どうしたの? 元帥閣下。私の顔に何か付いてる?」

 姉が皇帝護衛の職責を軽んじているとは思わない。しかし、妹が必死に軍務省の仕事をこなしていた最中、レギンフォードが皇帝の寵愛を授かっていたとすれば、なんだか納得がいかなかった。

「レギンフォード⋯⋯。性臭がもの凄いぞ」

「あぁ♥︎ 匂う? なし崩しで昨晩の夜伽は私がお受けしたの。ちょっとした息抜きよ。僻みはやめてほしいわ」

「姉上まで妊娠されては困るのだが⋯⋯? 護衛のローテーションを変えなければならん」

「ご心配なく。避妊はしているわよ。この時期に私が妊娠するわけにはいかないもの」

 レギンフォードは子胤を注ぎ込まれた下腹部を擦る。

「軍服の裾に精液が付いてる」

「陛下が我慢できず、職務中に襲われてしまったのよ。私も服は汚したくなかった。けれど、陛下は凄まじい量の精液をお出しになる⋯⋯♥︎ 子宮に収まりきらないのは仕方ないわ」

「⋯⋯放っておくと染みになる」

「あとでクリーニングに出しておくわ」

「はぁ⋯⋯。もうよい。それで母上の件は? 陛下から聞き出せたのか?」

「いいえ、何も教えてくれなかったわ。私達の勘違いで母上は無罪かもしれない。あるいは誰から固く口止めをされているか⋯⋯。元帥閣下はどちらだと思う?」

「私は母上を信じぬ」

「そりゃ、そうでしょうとも。答え合わせはいずれできるわ。赤子が産まれれば母上は陛下と姦通している」

「もし母上が陛下の子供を産んだら⋯⋯」

「産んだら?」

「二度とアレキサンダー公爵家に陛下をお連れしない。母上とも会わせん」

「英断だわ。今年の年末は本家に寄らず別邸で過ごしましょう。母上と陛下を会わせるのはよくないわ」

「私達が孫を沢山産んだのに⋯⋯。まったく! 母上は何が不満なのだ⋯⋯」

「母上は私達と同じアマゾネス族の女。しかも、生涯の伴侶を見つけられなかった。皇胤の誘惑には勝てないでしょうね。目を離してしまった私達の失態でもあるわ」

年齢とし年齢としだぞ。子供が産めぬ年齢ではないが⋯⋯いくらなんでも⋯⋯! 本当に腹立たしい女だ⋯⋯! 分別は弁えていると思っていた⋯⋯」

「あの人に限ってそんな良識はないわ。強い子を産めるのなら手段は選ばない。アマゾネス族の女としては正しいのかもね」

「⋯⋯しかし、手当たり次第に胤をばら撒く陛下にも悩まされる。参謀本部の情報によれば、東アルテナ王国の女王に即位したヴィクトリカは晩春に陛下の子を産む」

「ヴィクトリカねえ⋯⋯。彼女も悪運が強いわ。状況次第では兄のリュート王子と同じく処刑されるはずだった。皇帝陛下の気まぐれがちょっとした奇跡を起こしたわね」

 昨年の八月に催された戦勝式典パーティーで、ヴィクトリカはベルゼフリートに強姦され、妊娠させられていた。皇帝の御子を身籠もり、ヴィクトリカは殺されずに済んだが、当人は怨敵の子を孕まされたことで、帝国への憎悪をより深めていた。

「ヴィクトリカの身柄を東側に委ねてしまって良かったのかしら? 後宮に置いておけば、陛下の手練手管でセラフィーナ女王やロレンシアのように手懐けられたかもしれないのに。今さら言ったところで、どうしようもないけれど」

 アガンタ大陸の勢力は、メガラニカ帝国とそれ以外に国々で分けられる。大雑把な括りではあるが、単純明快な対立構造だ。

 北西部の広域を治めるメガラニカ帝国に対し、バルカサロ王国やルテオン聖教国が勢力拡大を阻んでいる。しかし、隣国のアルテナ王国を飲み込み、メガラニカ帝国の勢いは増していた。

 新帝ベルゼフリートの即位が全ての流れを決定的に変えた。

 死恐帝の災禍が終息し、本来のポテンシャルを存分に発揮できるメガラニカ帝国は、圧倒的な国力を誇る超大国なのだ。けれど、争いを望む者ばかりではない。

「中央諸国との衝突を避けるためだ。内乱のゴタゴタ、隣国との国境紛争⋯⋯もう戦いは十分だ」

 長らく得られなかった平和をメガラニカ帝国の人々は手にした。過去の凄惨な時代を知る者達は外征に消極的だった。

「メガラニカ帝国は未だに復興期。民力休養に努める大切な時期だ。隣国との無用な戦争で国力を浪費するべきではない。陛下も平和を望んでいる」

「平和ね⋯⋯。陛下の御心はどうかしら? ギラつく野心が育っているかもよ? 陛下は雄々しくなられたわ。以前にも増して精力が盛ん。いつか私も手玉に取られてしまう気がする。激しいわ」

「姉上の性癖をどうこう言うつもりはないが、趣味が良いとは言えないな。陛下の情操教育に悪い」

「ふっふふふ。隣国の女王をレイプさせた元帥閣下がそれを言う?」

「⋯⋯セラフィーナ女王の処置は他に方法がなかった。私とて好ましいとは思っておらん」

「何にせよ、一皮剥けたわ。皇帝陛下の成長が楽しみ。⋯⋯だというのに、なぜそんなに不安げな顔をされているの? もっと喜びましょう」

「そうもいかないだろう」

「皇帝陛下を狙った侵入者の件?」

「いいや、そちらではない。⋯⋯魔狩人の増援に向かわせたタイガルラとキャルルから報告が届いた。良くない知らせだ」

「魔物狩りで良くない知らせ? タイガルラとキャルルを行かせたのでしょう? まさかあの二人に限って仕損じるはずがないわ」

「もちろんだ。魔物は始末した。キャルルが討伐した。中央諸国で暴れ回り、教会の聖者を殺した厄介な魔物だったらしいが無傷で始末した」

「アレキサンダー公爵家の人間なんだからそれくらいは当然よ。ちょっとまった。⋯⋯キャルルが? タイガルラじゃなくて?」

「交戦したのはキャルルだ」

「へえ。珍しいわ。てっきりタイガルラに任せて、キャルルは高みの見物かと思ってた。もしかして勤労意欲に目覚めたのかしら? 血生臭い仕事は嫌だと駄々をこねていた我が儘なあの子が⋯⋯。やっと大人になってくれたのね」

「キャルルもやるときはやる。だが、魔物の動きがおかしかった。待ち伏せされていたそうだ」

「動きを事前に察知されてたの?」

「そうらしい。どう考える?」

「アレキサンダー公爵家の人間が二人も派遣されたのだから、普通だったら逃げるでしょう。それなのに待ち伏せ⋯⋯。勝てると思っていたのかしら?」

「聖者殺しの魔物は陽動だったのかもしれない。キャルルは他にも魔物が潜んでいたと言っていた」

「そちらは討ち漏らしたの?」

「ああ。そちらには逃げ切られた」

「そう⋯⋯。こちらの情報が抜かれている気がするわ。早めにネズミを見つけ出さないと。これ以上は後手に回りたくないわ」

「私も同感だ。キャルルは魔狩人を怪しんでいた。だが、おそらく情報の流出元は帝国側だろう。どこから漏れたのか⋯⋯参謀本部に捜査を命じている。大神殿の公安総局も水面下で動いているようだ」

「ご苦労様。軍務省のトップは苦労が多そうね」

「それはそれでいいが、他にも色々と事後処理で手間取った」

「ほかにも?」 

「キャルルが城砦の見張り塔を吹き飛ばしたせいで、現地の領民から苦情が上がった⋯⋯」

「どうせ解体予定の城砦だったのでしょう。廃墟化した城砦を年内に解体する法案が議会で可決していたはず。気にする必要があるの?」

「城砦の解体時に出た石材を治水工事に流用する予定だったそうだ。現地の村長がお怒りだ。キャルルの攻撃で見張り塔が砕け散ってしまった」

 城砦には上位種の魔物が潜んでいた。しかし、軍務省と魔狩人は周囲の村々はその恐ろしい事実を知らせていなかった。村人達に不安を抱かせず、速やかに奇襲を成功させるための処置だった。

 魔物側の都合も大きい。レヴェチェリナが脅威を悟られぬように、メガラニカ帝国内では人間を襲わせなかった。人避けの結界で村人を遠ざける徹底ぶりだ。

 もし周辺の村々で人的被害があれば、キャルルの破壊行為をやり過ぎとは非難しなかっただろう。

「軍務省の予算は厳しい⋯⋯。アレキサンダー公爵家が賠償しないといけないかもしれない。というか、請求が届いた。どうしたものか」

「ご愁傷様。アレキサンダー公爵家のご当主様」

「他人事だと思って⋯⋯」

「だって、他人事ですもの。アレキサンダー公爵家の当主は貴方よ。ふっふふふ。当主業も楽じゃないわね。城砦は全損してしまったのかしら?」

「少しは手加減をしたようだ。全壊は免れた。⋯⋯被害の確認で城砦内を調べたところ、妙な痕跡が残っていた」

「痕跡?」

「棲み着いていた魔物達は何らかの実験⋯⋯。いや、研究をしていたらしい。人間と同等以上の頭脳を持つ魔物が潜んでいたのは間違いない。キャルルが交戦した魔物も会話が通じる程度の知能があった。参謀本部の分析官と魔狩人が現地調査を続けている」

「それなら詳細は報告待ちね。陛下を拉致しようとしている勢力もいるし⋯⋯国内は不穏な気配が漂ってるわ」

「敵の正体さえ掴めれば私が潰しに行く。皇帝陛下の敵を討ち滅ぼす。アレキサンダー公爵家に課された使命だ」

 レオンハルトとレギンフォードは会話を終えた。姉妹が見詰める先の少年、幼帝ベルゼフリートは集中力の限界が訪れたようで、宿題を広げた机に突っ伏していた。

 見かねたレオンハルトは、ベルゼフリートの白髪頭を優しく撫でた。

「お疲れのご様子だな。少し休憩をしたらどうだ?」

「あっ! レオンハルト! いつの間に!? また瞬間移動を使ったの?」

 黒インクが滴る羽根ペンをビンに突っ込み、ベルゼフリートはレオンハルトに抱きついた。

「普通に扉から入ってきた。周りの物音に気付かないほど、陛下は勉強に集中されていた」

「そうだったんだ。まあ、勉強は大事だからね。文字もたくさん覚えなきゃいけない⋯⋯。共通文字、獣人族の異体文字、エルフ文字、ドワーフ文字、ショゴス記号、神聖文字⋯⋯多すぎるよ。そんで各種族の歴史と文化ときた。頭が沸騰しそう」

「メガラニカ帝国は多種族国家、陛下には治める民について知っていてもらわないと困る。頑張ってほしいところだ」

「うん。頑張るよ。でもさ、メガラニカ帝国の歴史は長すぎるよ⋯⋯。勉強だけで一〇〇〇年過ぎちゃいそう。ヴァネッサに言ったら、僕にはそれだけの寿命があるって言われちゃった」

「ずっと勉強尽くしでは不味いと思うが、歴代最長を誇った栄大帝の治世は一四〇〇年に及ぶ。陛下と私達にはそれだけの時間がある」

「でも、栄大帝って政務も勉強も嫌いで、ちょくちょく脱走してたらしいじゃん。僕も逃げたい。逃げられるはずがないけど⋯⋯。ていうかさ、栄大帝はよく逃げてたよね」

 ベルゼフリートは周囲を取り囲む護衛達を見渡す。この警備網を掻い潜り、脱走するなど絶対に不可能だ。しかし、栄大帝は成し遂げた。

 そして当時の三皇后と女官総長を激怒させていた。

「偉大な君主であられたが、素行に問題があったのは歴史的な事実だ。栄大帝は都合の悪いことに、負け無しの大剣豪でもあったらしい」

 レオンハルトは苦笑いする。栄大帝の私生活については、大宰相ガルネットが国史に愚痴を書き殴り、当時の警務女官長が諦観の念を抱くほどに自由奔放だった。

 ベルゼフリートに見習ってほしいかといえば、まったくそんなことはなかった。「ちょっと遊びに行ってくる」と書き置きを残して、一ヶ月以上も行方不明になるような皇帝は臣下の心臓に悪すぎる。

「お手本とするのなら聖大帝がいい」

「僕も聖大帝は好き。歴史の記載がペラッペラだから! 覚えることが少ない! ひょっとしたら特殊な趣味があったかもしれないけど⋯⋯」

 栄大帝と聖大帝はともに一〇〇〇年の治世を誇った大君である。しかし、両者は正反対の皇帝だった。

 ――豪奢と奔放の栄大帝。

 ――清貧と安穏の聖大帝。

 どちらも崇敬を集めているが、聖大帝は記録を残すことに消極的だったらしく、必要最低限の内容しか後世に伝わっていない。そのため、著名な歴史家は聖大帝の治世を〈空白の千年〉と呼んだ。

 歴史を学ぶベルゼフリートからすれば、さまざまな騒動と偉業を成した栄大帝より、記載の少ない聖大帝が好きだった。

「一つ気になったんだけど、聖大帝の前って始皇帝だよね?」

「その通りだ。メガラニカ帝国の皇帝は始皇帝、聖大帝、烈帝、栄大帝、破壊帝、哀帝、死恐帝⋯⋯そして第八代目のベルゼフリート陛下となる」

「始皇帝の治世は約三〇〇年ってある。でも、災禍が起きてない。どうしてなんだろ? 記録にないだけ?」

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