2025年 1月15日 水曜日

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【150話】辺境の城砦にて〈後編〉

NOVEL亡国の女王セラフィーナ【150話】辺境の城砦にて〈後編〉

「ほざけぇ! 小娘がぁあァ! 貴様の頭蓋を噛み砕き、脳髄をぶちまけてやるぅぅううううッ!!」

 両腕を振り上げたマルファムは斬風の竜巻を顕現させる。

「――切り刻めっ! 妖毒羽の大旋風ッ!!」

 木々を微塵に切り刻む恐るべき暴風の刃。翼から放った毒羽を巻き込ませ、さらに殺傷能力を高める。

「どうだ!? 威力は数十倍ッ! 空間を反転させてはね返してみろ! できるものならなァ!!」

 それまで片手だけを使っていたキャルルは、初めて両手を使った。指を交差させ、掌で空間を閉じ込める。

(へえ。直撃するとヤバいかも? 傷は負わないけど、軍服をボロボロにするとお姉ちゃん達がうるさいもんなぁ⋯⋯。片手だけじゃ厳しいし、ちょっとだけ本気をだしちゃおうかな)

 次元収縮。三次元に干渉し、空間ごと竜巻を縮小させていった。

(体積を潰すして暴風を消滅させる⋯⋯! 聖者殺しはまぐれじゃない。大神殿のご老人と比べれば、教会の聖者はレベルが低い。だけど、一級冒険者程度じゃ、この魔物を無傷で討伐は難しい⋯⋯。参謀本部が私やタイガルラお姉ちゃんを派遣したのは正しい判断だったかもね)

 一次元は線、二次元は平面、三次元は空間。

 次元が上がるほど自由度は高くなる。通常の生物が認識できるのは三次元の空間だ。上下、左右、前後の三方向で空間では立体が構成される。

 立体には体積がある。キャルルは極限まで縮めて暴風を磨り潰す。

(ん? 縮みきれない。私の次元操作に対抗してるの⋯⋯? やっぱりだ。能力の効き目が悪くなっている。これが死亡に伴う耐性効果ってこと? ふーん。一次元の攻撃で核を破壊しても、同じ能力と一括りに判定されちゃうわけか。しかも、アレキサンダー公爵家の異能にも効果がある)

 マルファムは不死身。殺されると耐性を付けて復活する。神術の極みに登り詰めた聖者が敗北を喫した理不尽な異能。しかし、アレキサンダー公爵家の血統に宿る異能は、他の追随を許さない。

「だから、何だって話だけどさ。――次元断絶の渦穴ディメンジョナル・ホール!」

 極限まで空間が捻れ歪み、暴風を飲み込む異次元の亀裂が発生した。空間の狭間に吸い込まれ、マルファムが顕現させた斬風竜巻は消滅する。

「くぅっ! まだまァ!! ならば次は――」

「――次の生命核は腹部の中心? 狙いやすくて助かる」

 キャルルの容赦ない反撃が飛ぶ。木の枝を座標に固定。始点と終点を定めて、一次元の線上に配置。即座に木の枝を放った。

「くひゃひゃひゃ! 無駄! 無駄ァ!! 生命核を破壊されようと俺は死なないっ!! 何度でも蘇る! より強い耐性を獲得し、復活するのだ!! 不死身だと言ったろうがよぉぉお!!」

 再生成されたばかりの核が枝先で貫かれた。

「ぐぅっ!? はぁっ!! ⋯⋯ふひひゃぁっ! ひゃっひゃひゃひゃ! どうだ? 蘇ったぞ!? もう一度殺してみるか? 耐性はさらに上がった! お前の異能力がいかに強力だろうと、効力は半減していく!」

 倒れ伏したマルファムは、すぐさま起き上がった。死ねば死ぬほど肉体には耐性が宿る。

「死ぬのは二回目だ。次元の歪みに馴染んできた。くひゃっひゃひゃひゃ!! お前も芸がないな! もはや同じ攻撃方法は通じないぞ。さあ、どうする小娘!!」

「――左の大腿部。命中っと♪」

「んぎぃっ!? がはっ⋯⋯!!」

 キャルルはマルファムの挑発を無視する。再生直後の核が石で破壊される。

「ぐぅっ!? ちくしょうっ!? 威力は半減しているはず⋯⋯なぜ⋯⋯!?」

 マルファムは三回死んだ。一回死ぬ度に耐性は強化され、その度に攻撃の威力は半減していく。二分の一、四分の一、八分の一、マルファムの肉体は次元操作に対する耐性が強まっているはずだった。

「耐性は確かに上がってる。だけど、完全な無効化はできてない。私が出力をあげれば破壊できる程度の耐性。半減するなら倍の出力で攻撃すればいい。簡単な理屈だよねえ」

「いつまでも続くと思うか? じり貧はお前だ。追い詰められているんだぞ!」

「そうかしら? 生命核を再生成できるのは驚きだけど、貴方は不死身じゃないでしょ。殺せば殺すほどに弱っているもん」

「弱っている? 俺が? 願望だなぁ? くひゃひゃひゃひゃッ! 笑わせるな!! 俺は強くなっている! なにを見ているんだ!? お前の目は節穴か!? 殺されるほど強靱な耐性を得る!! 最強の能力だ!! 異能は人間だけの特権ではないぞ?」

「貴方に負けた聖者は戦術を間違えた。同じ方法で殺すと耐性が上がるから別な方法で攻撃する。そう考えてしまいがち。優等生だとは思うよ。でも敗因はそれ」

「⋯⋯は?」

「耐性が上がろうと同じ方法で殺し続けるべきだった。貴方は神術の奥義を会得した聖者を圧倒するほどの魔物じゃない。戦法を間違えなければ聖者は貴方を殺せたわ」

「不可能だ⋯⋯! 人間に俺が殺せるわけがないッ!!」

「耐性は人間の免疫みたいなものでしょ。貴方の不死身は魔素を消費している。本来、生命核を破壊された魔物は即死する。死を回避する優れた再生能力と耐性獲得。それが貴方の異能。確かに秀でた特質だとは思う。でも、完全な不死身ではない」

 同じ方法で殺され続けたとき、マルファムの身体は再生と同時に耐性を上げる。再び耐性を突破されれば、さらに耐性を向上させる。

 理屈の上なら、いつかは攻撃を無効化できる。けれど、それは机上の空論だ。耐性を底上げする度に魔素の消費量も上がり、肉体の限界に達する。

「必ずどこかで肉体の限界がくる。私の能力を超えられなかったとき、無敵に思えた耐性は崩壊する。あれ? なにその顔。もしかして、自分の死に方を知らなかった? 自分が本当に不死身だとでも? あっはははは! 笑っちゃう。そんなものはこの世にない」

「⋯⋯うっ、嘘だ! そんなのは! ありえねえっ!! 俺の肉体は死を克服したっ! 耐性は無限に上がり続ける! お前の攻撃は効かなくなるんだ!!」

「信じなくたっていい。威力を上げるわ。だったら、耐えてみなさいよ」

「⋯⋯⋯⋯ッ!」

「恐怖が見える。怯えているの?」

「あっ、あぁああああ!! 俺はあぁああああッ! 不死身の魔物なんだァァアアア!! ぐばあぁああああああああああああああっ!!」

 巨岩がマルファムの胴体に吸い込まれる。核だけを粉砕し、耐性を押し潰す。

「⋯⋯大昔にね、うちのお祖父様は仲間達とアガンタ大陸を旅した。メガラニカ帝国を救うための方法を求めてね。そのとき、旅の寄り道で魔物退治もやってたの。貴方と全く同じ不死身の魔物がいたと聞くわ」

「⋯⋯はぁ⋯⋯はぁ⋯⋯うぅっ!」

「お祖父様は賢い人じゃなかったら、仲間の助言に耳を貸さず、殴打で殺し続けたわ。そしたら、魔物は七回目で死んじゃった。物理攻撃でも貴方みたいな魔物は殺しきれるってわけ」

 半世紀以上前、英雄アレキサンダーは不死身の魔物を素手で殴り殺した。

 中央諸国で暴れ回っていた不死身の魔物。熟達の魔狩人や冒険者、教会の知恵者が不死身を殺す方法を必死に考えていた最中であった。

 英雄アレキサンダーはドン引きする仲間達に言い放った。「ほら、見ろ。威力を上げて物理で殴れば殺せたぞ。溺死とか、火で燃やし続けるとか、準備が大変だろ。お前らはもっと頭を使うべきだ」その拳は血塗れだった。人間を死に至らしめる猛毒の血液だったが、まったく効いていなかったという。

「私は手が汚れるからお祖父様と同じ方法は絶対に嫌。衛生的にもどうかと思うし⋯⋯。だから、一次元線上の狙撃で核を潰し続ける」

「なぁ⋯⋯死ぬ⋯⋯俺が⋯⋯?」

「同じ方法で七回殺すと死ぬじゃない? お祖父様が殺した不死身の魔物は七回目で死んだ。貴方は何回? ねえ、死ぬのは怖い?」

「く、くそぉぉおぉぉぉぉおおおおおっ!! 人間がぁあああああっ!!」

「じゃあね、不死身も魔物さん。ばいばーい♪」

 キャルルはマルファムの核を破壊する。七回目の死を迎えたとき、マルファムの肉体は朽ち果てた。

「さてと、どうしようかな。城砦の塔にいるのも殺しておこうかな。気配が嘘くさいから囮っぽい。魔狩人に頼まれてた不死身の魔物は倒したけど、なんか嫌な感じ⋯⋯。分析は参謀本部の仕事だから、事後処理は任せればいいや」

 アレキサンダー公爵家の七姉妹は全員が次元を操る異能力者である。しかし、救国の英雄と讃えられる祖父に匹敵するレベルまで次元操作を極めたのは、四女のレオンハルトだけだった。

 末娘のキャルルは次元を操るとき、両手でイメージを再現しなければならなかった。四次元までは容易に支配できるが、五次元以上は完全な制御が及ばない。

 アレキサンダー公爵家の七姉妹おいて、キャルルは次元操作の力がもっとも劣っている。けれど、姉達にはないもう一つの異能がキャルルにはあった。

うたえ、さえずれ、け。大地を燃やす大天の精霊よ。霹靂へきれきほむらかてに万物を粉砕せよ――雷霆らいてい霊轟れいごう飛禽ちょう

 祖母の家系から発現した精霊召喚の素質。七姉妹のなかでキャルルだけが精霊の声を理解できる。マルファムとの戦いでは使わなかった精霊術式は、攻城兵器級の破壊力を有する。

(――逃すくらいなら殺したほうがいい。塔ごと吹き飛ばす)

 召喚した雷轟の精霊に魔物の気配を辿らせる。古びた城砦を粉砕する無慈悲な破壊力の塊。超音速で飛行するマルファムを上回る亜光速の一撃は、見張り塔に直撃した。

「あちゃ~。手応えなし。はぁ~。安全な場所から覗き見とかマジできっしょ! キモい! 逃げたのは二匹かな? 気配を消すのが上手いや。射程圏外に逃げられちゃった」

 眩い閃光が曇り空を照らし、衝撃波と轟音で大地が揺れる。広がった爆風が木々をなびかせ、枝葉に積もった雪が空を舞った。

 ◆ ◆ ◆

 翡翠の首飾りが煌めく。青紫色の美事な爆乳に載せた緑光の宝玉。魔女レヴェチェリナは廃都ヴィシュテルに向かっていた。

(塔に設置した眼は潰されてしまったわ。あの場所にいたら私も無事では済まなかった⋯⋯。逃げて正解だった。マルファムは足止めにはなったわね♥︎)

 複数の隠れ家を拠点としてきたが、そのほとんどを棄てる時期がきた。メガラニカ帝国の最高戦力が動き出した以上、魔物側も戦力を固めなければ対抗できない。

 拉致した人間を遺棄された城砦で改造していたのは、廃都ヴィシュテルで生きた人間を飼育する方法がなかったからだ。

 魔物と異なり、人間は食糧を必要とする。世話をしなければ、あっけなく死んでしまう脆弱な生き物。だが、実験を重ねるうちに、肉体変異の速度は上がっていった。

 レヴェチェリナの研究は飛躍した。現段階であれば拠点を廃都ヴィシュテルに移転できる。 

(帝国軍が本格的に動き出したのなら、拠点は廃都ヴィシュテルに集約すべきね。神官長ロゼティアの大聖域が消滅した今なら、私でもヴィシュテルの城壁を越えられるわ。くふふふ♥︎ アレキサンダー公爵家は厄介な敵だけど、救国の英雄には感謝しないと♥︎)

 死恐帝を鎮めた英雄アレキサンダーは、旧帝都ヴィシュテルに張り巡らされていた結界を聖遺物〈闇祓いの玉石〉で消滅させた。不可侵の聖域は人類だけでなく、妖魔の侵入を防ぐ完璧な退魔結界だった。

(女仙はまだ私の狙いに気付いていないわ。自由に動けるうちに、陛下をお迎えする準備を進めましょうか。あぁ♥︎ ほんとうに愉しみっ♥︎ 一千年以上の苦節っ! 私の宿願がやっと叶う⋯⋯♥︎)

 漏れ出した強烈な瘴気は、周囲の草木を壊死させた。

 破壊者ルティヤの血肉を食した女仙のみが発する穢れ。レヴェチェリナの身体は生命を脅かす猛毒の残穢を振り撒く。

「――なぜマルファムを見捨てたのですか?」

 大樹の影が蠢いた。キャルルが存在を感知していたもう一匹の魔物。暗闇に潜む魔物はレヴェチェリナに非難の目を向けていた。

「あら? ふふふふっ♥︎ まさか仲間意識?」

「マルファムとは協力関係にはあったはずです。同志ですよ」

「私はちゃんと警告したわよ。アレキサンダー公爵家と戦えば殺されるわ。マルファムは善戦したほうよ。私が命令したならともかく、勝手に突っ込んで死んだのはマルファムなんだから。私のせいにされては困るわ」

 仲間の死にレヴェチェリナは冷淡だった。

 手駒の一つ程度にしか考えていなかった。威力偵察で消費するのに手頃な魔物ではあった。

「何か思うところでもあるのかしら? 言ってご覧なさいよ。怒ったりしないわよ? だって、私達は仲間なんだから♥︎ くふっふふふふ♥︎」

 残酷な魔物らしい反応ではあったが、上位種は人間以上の知能を持つ。ゆえに感情も多彩であった。

「人間達はマルファムの殺し方を知っていました。貴方はそれを分かっていて行かせたのでは? キャルル・アレキサンダーの力量を知るために⋯⋯」

 人類と魔物の共存はありえない。しかし、同じ魔物同士は手を組める。

 大陸の人間達を殺し尽くすという大義の下、多くの魔物がレヴェチェリナと協力関係を結んでいた。しかし、強い不信感を抱かざるを得なかった。この魔女に背中を預けても大丈夫なのかと。

「知らなかったわ。ほんとよ?」

 素っ恍けるレヴェチェリナは影に微笑みかける。

「⋯⋯そうですか」

「そもそも私の活動期間は限定的だから知識が偏っている。死恐帝の時代は、翡翠の中で眠っていたわ。何度でも言うけど、知識の問題じゃない。アレキサンダー公爵家の七姉妹と遭遇したら、誰だってああなるわ。私も正面から戦って勝てるとは思ってない」

 ガラニカ帝国を守り続けたアレキサンダー公爵家の血統に宿る異能――次元の支配。発現者は数百年に一人しか現われないとされていたが、現在は姉妹七人が能力を開花させている。

「キャルル・アレキサンダーの本領は精霊召喚術。広範囲に及ぶ優れた索敵能力、そして城砦の見張り塔を吹き飛ばした遠距離攻撃⋯⋯。拙い次元操作よりも精霊を喚ばれるほうが厄介⋯⋯」

「アレキサンダー公爵家の強さは分かりました。しかし、情報は共有すべきかと思います⋯⋯」

「はい、はい。もちろんですとも。必要な情報はいつだって与えるわ」

「悪業の魔女レヴェチェリナ。貴方は我々に秘匿している情報があまりにも多すぎる」

「ふふふふっ♥︎ 秘密は女の魅力を際立たせるのよ?」

「私は冗談が嫌いです」

「えぇ? ふふっ♥︎ 私は本気なんだけど?」

「――我々を使い捨ての駒だと思っているのなら後悔しますよ」

「あら? ねえ♥︎ お優しいのね。同胞意識? 嬉しい♥︎ 魔物の割には協調性があるわ。マルファムの死は無駄じゃないわ。他の者達も学んだはずよ」

「無謀な行動をする者はいなくなるでしょうね」

「ええ。私達の協力関係は信頼に基づかず、あくまでも利害の一致。私が信じられないなら、それでも構わないわ。早死にしたければ、死んでしまえばいい。そんな愚鈍な連中の面倒までは見られないわ」

「今は貴方の指示に従います。魅力を感じたからこそ呼びかけには応じました。しかし、私を含め、貴方を怪しむ者は多い。⋯⋯出自も含めて、完全には信じきれていない」

「私のこと? 正体なんか些細な問題でしょう♥︎ それよりも工房の移転を急ぎたいわ。あの工房が人類に発見されると計画に支障が生じてしまう。引っ越しの手伝いをしてくれ、とても大助かりだわ。貴方の能力はとっても便利よねぇ♥︎」

「⋯⋯あといくつあるのですか?」

「三箇所よ。リスクヘッジで分散させすぎたわ。これからは廃都ヴィシュテルに実験工房を集約させる」

「魔狩人とケーデンバウアー侯爵の私兵が廃都ヴィシュテルを見張っています」

「関係ないわ。奴らは攻めてはこれない。隣国との戦争が終結したとはいえ、帝国軍の主戦力は国境線から引き剥がせないわ。時間は大切にしましょう。今は兵力を育てる大切な時期ですもの。くふふふっ♥︎ はやくお披露目したいわァ♥︎ 私の愛作達♥︎ きっと人間達は驚いてくれるはず♥︎」

「キュレイに廃都ヴィシュテルの守りを任せたのは、我々の根城となるからですか?」

「ええ。それとキュレイは有名な魔物だもの。魔狩人に見つかったら討伐隊を組まれるわ。魔狩人だって間抜けじゃない。私達の蠢動に勘付いているわ。私達の計画を知ったら、大陸全土の魔狩人を終結させてでも止めようとする。だから、確信を与えてはいけない。廃都ヴィシュテルは私達が安全に過ごせる唯一の場所よ」

「破壊者ルティヤの器はいつ手中に?」

「まだ準備が必要よ。焦らなくていいわ。天空城から引きずり下ろせば、あとはタイミングを待つだけ。大神殿の巫女達は自分達が祭り上げている皇帝の正体を知らない。破壊帝の時代に受け継がれるべき大切な記録が失われた」

「帝国に残された記録といえば、帝嶺宮城ていれいきゅうじょうの宝物庫は開けられないのですか?」

「ああ、あれね。私も頑張ったけれど駄目だったわ。最後に扉が開かれたのは、英雄アレキサンダーが侵入したときよ。そのときだって死恐帝の手引きがなければ扉は開かなかった。鍵となるのは破壊者ルティヤの器。私達では開けられないわ」

 帝嶺宮城ていれいきゅうじょうは栄大帝の時代に栄華を極めたドワーフ族の最高傑作。大宰相ガルネットの目を忍び、美術品を買い集めた栄大帝は、皇帝にしか開けない宝物庫をドワーフ族の名工に建立させた。

 その後、狂気に取り憑かれた破壊帝は、栄大帝の遺産を破壊し尽くしたが、帝都ヴィシュテルは壊滅を免れている。

(宝物庫に何があるかは未知数。散財癖に目をつぶれば、栄大帝は史上稀に見る名君だったわ⋯⋯。倹約家の皇后に見つからないように美術品を集めていたというけれど⋯⋯真実かは怪しい。帝嶺宮城ていれいきゅうじょうの宝物庫には何かがある⋯⋯)

 レヴェチェリナは宝物庫を開くべきではないと考えていた。

 破壊帝はアガンタ大陸で暴虐の限りを尽くしたが、帝都ヴィシュテルには近づかなかった。栄大帝は一四六〇年に及んだ治世で、数々の遺産を残していった。

 教皇に渡っていた〈闇祓いの玉石〉など、破壊者ルティヤの暴走を抑止する強大なアーティファクトを大陸全土に配置していた節がある。

(最後に宝物庫に入ったのは英雄アレキサンダー。けれど、その前に⋯⋯おそらく死恐帝が暗殺される前日、当時の神官長ロゼティアと女官総長アトラクも足を踏み入れているわ。――あの宝物庫からは嫌な気配を感じる)

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