ベルゼフリートの男根がネルティの裂け目に入り込む。膨張した亀頭には血管が浮き出ている。
――ずぶぅずぶぅう♥︎
オマンコの内側がめくり上がり、膣内へ淫棒が沈む。極太の皇帝オチンポを根元まで挿入される。
「⋯⋯んぁっ♥︎ ふぅうぅ⋯⋯♥︎」
喘ぐネルティは苦しそうに肺から空気を吐き出した。
(ふうぅ⋯⋯♥︎ ぜんぶ⋯⋯オマンコに入った⋯⋯♥︎ 陛下のオチンポは無駄にデカすぎるんだよ⋯⋯♥︎)
普段は男口調を貫くネルティもこの時ばかりの牝顔となる。兎耳の美少女は本能に抗えず、淫らな声で悶える。
(あぁ。オマンコを拡げられてる♥︎ 顔は可愛いんだから、オチンポもお子様だったらよかったのにっ、んぁ⋯⋯やばっ⋯⋯♥︎ 下腹が膨らんでるっ♥︎)
ベルゼフリートがゆっくりと突き上げてくるのあわせて、ネルティは色っぽい艶やかな女声で啼いた。
(んっ♥︎ んんっ♥︎ 見るなよ⋯⋯たく⋯⋯っ♥︎)
愛の営みを女官に見られているのが、恥ずかしかった。今回は見物人がもう一人いる。ベッドで横たわっているユイファン少将だ。
(ああぁんっ⋯⋯♥︎ んくっ♥︎ もうっ⋯⋯! 俺と陛下のセックスを見てやがる♥︎ 女官はまだしもユイファン少将まで笑ってやがる⋯⋯っ! 宮廷には性格の悪い女しかいないのかよっ! んっ♥︎ んぁひゃん♥︎)
ベルゼフリートはオチンポで子宮を小突く。優しく突き上げて、ネルティのオマンコを掻き混ぜる。
(⋯⋯んぁ♥︎ あぅん♥︎ やばっ⋯⋯♥︎ イぐぅっ! 俺が先にイくぅっ⋯⋯♥︎ イかされる⋯⋯っ!)
穏やかにゆっくりとしたペースで始まった動きは、次第に激しくなっていく。声を抑えながらネルティが絶頂に達する。
「あぁっ♥︎ んぁ、あぁ♥︎ んぁぁああぁ~♥︎」
ネルティのアクメを感じ取る。ベルゼフリートは感覚を同調させ、フィニッシュに向けて男根を挿し込む。
「んっ、はぁはぁ⋯⋯! ふぅぁ⋯⋯んっ! ネルティ? とーぜんっ♥︎ 膣内だよね? 欲しがってるっ!」
「あんあんあゅ♥︎ あぁっ♥︎ あぁ⋯⋯あんっ♥︎ ふざけんな♥︎ 返事する前にぃ⋯⋯! 出してるくせにぃっ⋯⋯♥︎ 熱いのがオマンコの奥で広がってるぅ♥︎ あんぁっぁぁっ⋯⋯♥︎ あぁっ♥︎」
ネルティは子宮に注がれた子胤を受け止める。
脈動する男根は、ビュルビュルッ!と白濁液を子宮に浴びせかけた。
「足を折り曲げて。抱き合いながらヤろうよ」
上半身を起き上がらせたベルゼフリートは、セックスの体位を対面座位に移行する。パンツの中に両手を差し込み、柔らかなお尻を揉み始めた。
「はぁはぁ♥︎ ふぅ♥︎ なんで⋯⋯いつも尻を触るんだ⋯⋯?」
抱きしめられたネルティは、膣部を前後に動かす。もはや感情を偽れなかった。
「ネルティはお尻を揉まれたり、撫でられたりするのが好きでしょ? 分かるよ。子宮がキュンキュンしてるもん。僕もネルティのお尻を鷲掴みにするのが大好き。だから、揉み心地を堪能させて♪」
「あひんぃっ♥︎ こっ、こらっ! 尻尾の付け根を指でくすぐるな!! あんっ♥︎ おおんぃひぃっ♥︎ あぁぁん♥︎」
口では嫌がる。しかし、ネルティはベルゼフリートに密着する。強く身体を抱き寄せて、より深く交わった。
(射精が続いてるっ♥︎ オマンコっ♥︎ 溺れるっ♥︎ こんなの反則だっ! 女にされちまうっ♥︎)
膣内射精を続けながら尻を揉み続ける。初めてネルティとセックスしたときも、こうして尻を触り続けていた。
(表立っては言えないけど、ウィルヘルミナの次にセックスしたのがネルティだから忘れられないや。弾力豊かなお尻の揉み心地が最高。ネルティのお尻は兎族の至宝だね)
ネルティの桃尻を堪能し、昔を懐かしむ。ベルゼフリートは違和感を思い出した。ナイトレイ公爵家のメイドで、遊び相手だったネルティと肉体関係を結んだ。処女を奪った夜は、二人だけの思い出だ。
隠してたセックスがウィルヘルミナに露見し、叱られたのを覚えている。そのときは気にもしなかった疑問。ウィルヘルミナといつからセックスしていたのか。ベルゼフリートは忘れてしまっていた。
(⋯⋯あれ? ん? なんだか思い出せそうな⋯⋯でも、何か違うような⋯⋯?)
喉まで出かかっているのに思い出せない。原初の記憶を辿る。神官長カティアが施した封印は緩んでいる。忌まわしい記憶が蘇ろうとしていた。
——真夏の炎天下、不愉快な匂いがそこら中から漂っている。
散乱する腐乱死体に蛆が湧いていた。男も、女も、子供も、老人も、全員が腐った死体になっている。
屍肉を貪りにきた鴉達は死んでいた。
死骸に集る害虫の群れ。黒蝿の群団が死体を食い散らかす。死に群がる黒蝿は、羽音を立てながら飛び交っている。
(⋯⋯あれは誰? ウィルヘルミナ?)
恐怖で顔が歪んでいる。死人よりも青ざめた貌のウィルヘルミナは赦しを請う。何を謝っているのかは分からない。身体が震えている。ウィルヘルミナは怯えていた。
一匹の恐ろしい化け物はウィルヘルミナを睨みつける。
沢山の死体が積み重なってできた山の頂上。災禍の元凶が顕現していた。大きな蝿の怪物は薄汚れた欲望を発露する。
――おぞましい怪物は黄金髪の美女を抱きかかえていた。
ベルゼフリートがネルティを抱きしめながら犯しているように、美女の女陰に生殖器を挿入し、穢らわしい交尾していた。蛆の卵を植え付けているのだろうか。美女のお腹は破裂寸前の大きさに膨れている。
(綺麗⋯⋯でも⋯⋯なぜだろう⋯⋯?)
怪物との交尾を強要されている金髪の美女。彼女が何者なのか分からない。だが、ベルゼフリートはとてつもない嫌悪感を覚えた。
(怪物の子を妊娠してる。何かが⋯⋯産まれようとしてる。何が? 誰が⋯⋯?)
孕み腹の美女はベルゼフリートに虚ろな目を向けてくる。面貌ははっきりと見えない。
美女の顔立ちはセラフィーナと似ていた。雰囲気がそっくりだ。
(セラフィーナ⋯⋯?)
妄想が混ざり込み、セラフィーナの美貌を投影してしまっただけかもしれない。
蝿の怪物が生殖器を突き上げ、限界まで膨れ上がったボテ腹が裂けた。ぐちゃぐちゃになった美女の下腹部から、臓物と蛆の幼虫が飛び出てくる。
(ぁ⋯⋯あぁ⋯⋯!)
それでも蝿の怪物は交尾をやめなかった。美女の破裂したお腹がゆっくりと再生していく。犯されている金髪の美女は、狂気に染まった笑みを浮かべていた。
とても穢らわしく、おぞましい。けれど、妄想の中にいるベルゼフリートは勃起していた。
強い嫌悪感。それとは矛盾する異常な発情心を抑えきれなかった。
◇ ◇ ◇
「んぅ♥︎ ん? 陛下⋯⋯? 大丈夫か?」
ベルゼフリートを現実に引き戻したのはネルティだった。思い返せばナイトレイ公爵家の邸宅で暮らしていたとき、似たような悪夢を何度も見させられた。
「⋯⋯⋯⋯」
悪夢を見るのが恐ろしくて、一人で眠れなかった。だから、いつもウィルヘルミナと一緒に寝ていた。けれど、ウィルヘルミナは多忙で、一緒にいるのが難しいときもあった。
ネルティは一人で眠るのが怖いベルゼフリートの相手をしてくれた。そんな昔の出来事を思い出す。
「さすがに疲れたんだろ? 動きが止まってたぜ」
「⋯⋯平気だよ。ちょっと息切れしただけ」
気分はあまり良くない。けれど、ネルティとのセックスを中断する気にはなれなかった。
記憶と妄想が入り交じった悪夢のフラッシュバック。常人なら萎えて、性行為の続きはしない。だが、ベルゼフリートは昂ぶる淫欲を制御できなくなっていた。
「⋯⋯ネルティ。乱暴していい? すごく⋯⋯荒っぽいセックスがしたい⋯⋯!」
「はぁ⋯⋯。乱暴って⋯⋯陛下はいつも荒っぽいし、強引だろ?」
「そういう意味じゃなくてさ⋯⋯。うん⋯⋯駄目だ。うん。駄目だね。いけない。ごめん。やっぱしない。ネルティは大好きな人だからやめておく。傷つけたくない」
ベルゼフリートはネルティの身体から離れた。欲望が昂ぶっているのは荒魂が暴れているからだ。
淫魔エキスの副作用ではない。ベルゼフリートは破壊者ルティヤの転生者。怒りに近しい陵辱心で肉体がみなぎる。
――愛する人を傷つけたくない。
暴力衝動を伴う性的欲求。負の感情を発散する相手として、ネルティは不適格だった。
ふらふらと歩き出したベルゼフリートをハスキーは呼び止める。
「陛下⋯⋯? お待ちください陛下⋯⋯!!」
「正面に馬車を用意して。移動する」
「服を着ずにどこへ行くのです?」
「黄葉離宮⋯⋯。セラフィーナを犯しにいく。そういう気分⋯⋯。あの女を滅茶苦茶にしたい」
「陛下! 陛下お待ちをっ⋯⋯!!」
素っ裸のベルゼフリートが部屋から出てきたので、廊下にいた警務女官達は慌てて付いていく。ベルゼフリートは金髪の女をレイプしたい欲求に突き動かされていた。
◇ ◇ ◇
ベルゼフリートが退去すると、女官達は一斉に光芒離宮からいなくなった。残されたユイファンとネルティ。二人とも膣内に出されて、股から精液が滴り落ちている。
「エロいドレスを見たいからって、あのタイミングでセラフィーナ女王の離宮に行くか?」
「まあまあ。ネルティ。陛下は気分屋だ」
「ムカつくなぁ。俺じゃダメってどういう意味だよ? まったく失礼な皇帝だ。目移りが早い。ふんっ! またウィルヘルミナ宰相に搾り取られちまえばいい!」
ウィルヘルミナからお灸を据えられたばかりだ。節度ある行動を心がけると思いきや、愛妾の住まう黄葉離宮に直行してしまった。
ネルティは不完全燃焼の気分だ。唐突にセックスを中断し、逃げられてしまった。
ユイファンは拗ねるネルティを面白がっていた。
「これは珍しい。ひょっとしてネルティは妬いているのかい?」
「まさか⋯⋯そういうわけじゃない。ユイファン少将こそ、そういうのはないのかよ」
「レオンハルト元帥やヘルガ王妃と違って、私は妃じゃないからね。愛人は愛人らしく、慎ましく宮廷の隅っこで暮らせればいいと思っているよ」
ベッドに横たわるユイファンは微笑んだ。余裕の表情を繕っている。だが、つい先ほどまでアヘ顔の痴態を晒していた淫女だ。
主人の横でネルティは犯された。普通は気不味いのだが、お互いに羞恥心が麻痺している。
「それでユイファン少将、身体は動きそう?」
「はっははは。どうだろう。足腰がガクガクでとても動けそうにない⋯⋯。今の私は生まれたての子鹿のようなものさ」
「仮にも帝国軍の将校だろ。堂々と言う台詞じゃないぜ。あといい加減、尻穴に挿してるそれ抜けば?」
「生まれつき感じやすい体質なのだから仕方ないじゃないか⋯⋯。私にはどうしようもない。百戦錬磨の淫魔や床上手な警務女官長とは違うんだ。敏感体質の私を陛下は気に入っているようだけども⋯⋯あぁ⋯⋯んぅ♥︎」
「本題だけど、妊活の具合は?」
「排卵日を計算してる。運が良ければ孕むはずだ。自信はある。まあ、二人目を産むつもりはなかったのだけどね。両親まで本気にしているようで困ったものだ。妊娠しなければ、戦勝式典を病欠した言い訳ができない。」
「世間はおめでたムードだぜ」
「はぁ。そういうネルティはどうだい。三人目を産んでみる気は?」
「孕んだら産む。だけど、俺は妃や女官に睨まれたくないよ。子宝に恵まれてないラヴァンドラ王妃あたりから呪われそうだ」
「実際、ありそうな話ではある。自分付きの側女が妊娠したのに、未だにラヴァンドラ王妃は一人も子を授かっていない。誰かに八つ当たりしたくなるさ」
「洒落になってないぜ⋯⋯」
「ラヴァンドラ王妃は哀れな女性だよ。お金があろうと幸せは買えないのさ。大富豪なのに苦労人だ。まあ、セラフィーナ女王ほどではないだろうけど」
ネルティは立ち上がり、散らかった室内を見渡す。普段なら女官達が片付けていく。こんな荒れ放題とはならない。
ベルゼフリートは一刻も早くセラフィーナに会いたかった。そのせいで女官は即時撤収。掃除をする暇はなかったのだ。
(陛下、なんか変な感じだったな⋯⋯)
ネルティは心配になった。今でこそベルゼフリートは快活な性格を取り戻した。だが、ネルティと出会ったばかりの頃は内向的な少年だった。
(⋯⋯可愛かったのに。あの頃は)
ウィルヘルミナにベッタリでいつも引っ付いていた。家庭教師を怖がり、親しい人しか寄せ付けない。仕方ないので、ベルゼフリートは文字の読み書きをウィルヘルミナやネルティから教わった。
幼少期の奥手なベルゼフリートを知っているのは、ウィルヘルミナとネルティの二人だけ。レオンハルトやカティア、ユイファンも付き合いは古いが、ウィルヘルミナとネルティは別格だった。
(釘は刺しておいたけど。不安だ。あの女王様が出過ぎた真似をしなければいいけどな⋯⋯。神官長のカティア猊下ほどの分別があるとは思えない)
皇帝ベルゼフリートの出自は、宰相ウィルヘルミナが秘匿している最高機密。かつて、その秘密を調べたのは神官長カティアである。
おそらくは真相に辿り着いたと思われる。だが、その内容は明かさなかった。
(今が幸せなら、それでいいじゃないか。過ぎ去った時間は⋯⋯そんなに重要か? 俺は今さえ避ければ幸福だ。過去はどうでもいい。そういうもんだろ。なあ、皇帝陛下)
皇帝の過去をほじくり返すべきではない。ネルティはそう思っていた。
両親を知りたい気持ちはよく分かる。けれど、知ったところで過去には戻れない。むしろ後悔が深まるだけだ。