2024年 9月20日 金曜日

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【66話】三皇后への接待

NOVEL亡国の女王セラフィーナ【66話】三皇后への接待

 一方その頃、ベルゼフリートは皇帝の政務を果たそうとしていた。つまりは三皇后への接待だ。

 最初の相手は帝国宰相ウィルヘルミナであった。

「不敬な女です。私を見た途端、目線すら合わせず逃げ去っていくとは⋯⋯。あの振る舞いがアルテナ王国流の礼儀と礼節なのでしょうか?」

「嫌味はやめてあげなよ。セラフィーナはウィルヘルミナを怖がっているんじゃないかな? 恐い目を向けるからだよ。もっと優しくしてあげれば?」

 みやびな鷹の仮面を身に付けたウィルヘルミナは、奮然とセラフィーナの後ろ姿を睨み付けた。

 ウィルヘルミナが被る鷹の仮面は栄大帝が作成し、ガルネットの愛用品とされる文化遺産だ。着用は皇后のみが許される。

「優しくする必要はないと思います。あの欲深い女王は、怯えてなどいません。おそらく私を憎んでいるのでしょうね」

「アルテナ王国を攻めたもん。そりゃ、不愉快だろうさ。憎まれるのはしょうがないよ」

「どうでしょう。私はそう思いません。祖国を蹂躙した帝国に憤っているとは限りませんよ」

「そうなの?」

「複雑怪奇ながら、女心とはそういうものです」

「女心ね⋯⋯? まあ、乙女心ではないだろうけどさ」

「セラフィーナを可愛がっているそうですね? 仲を深め合っていると噂になっています」

「そんな噂が? セラフィーナはまだ僕との結婚を拒絶してるよ。最初に会ったとき、僕は頑張って求婚のプロポーズしたのにねえ」

「男を見る目がないのでしょう」

「妊娠しちゃって、僕とのセックスを楽しんでるくせにね。うーん。僕にはセラフィーナの女心が分からないや。まだガイゼフ王を愛していると思うけど⋯⋯。どう思う?」

「愛妾の扱いについて、皇后の私に相談ですか?」

「恋愛相談でサキュバスの右に出る種族はいないでしょ。ぜひともご助力願うよ」

 幼い皇帝自身はセラフィーナの気持ちを測りかねていた。

 セックスには溺れている。だが、利害関係だけで協力している不安感があった。ベルゼフリートとセラフィーナの間に信頼は育まれていない。

「ガイゼフ王への愛着と陛下への執着。二つの感情は矛盾しません。世の中には、沢山の男に囲まれたいと思う女がいます」

「ウィルヘルミナもそうなの? イケメンにモテたい?」

「私は一途な女です。独占欲に駆られる女も多くいますよ⋯⋯。こうして私が陛下の隣にいるから、あの女は感情を荒ぶらせたのかもしれません」

「僕の隣? そんなに重要かな?」

 ウィルヘルミナの意図が分からず、首を傾げるベルゼフリートだった。

「陛下は無自覚ですね。とても罪作りな御方です。どれだけの妃や女官、側女を泣かせてきたのでしょうね。一番の寵愛を授かっている私は、この上ない優越感に浸れます」

「うん。ウィルヘルミナはすっごく大好きだよ」

「ええ、私も皇帝陛下が大好きです」

「周りにラブラブな夫婦仲を見せつけちゃう?」

「素晴らしい考えです。レオンハルト元帥やカティア神官長の顰め面を見たくなりました。せっかくの舞踏会ですから、夫婦で踊りましょう。仮面舞踏会での踊り方を覚えていますか?」

「ウィルヘルミナから手取り足取り教わったんだ。ちゃんと覚えてる。でも、お手柔らかにね」

 絶美のサキュバスは、幼い少年の手を握る。

 身長差があるので、男役はウィルヘルミナが務めた。長身のウィルヘルミナが矮躯のベルゼフリートを支える。互いの身体をシンクロさせ、蝶の如く舞い踊った。

 皇帝と宰相の舞踏は優雅だった。何者も否定できない。サキュバスの舞踏は妖艶を兼ね揃える。それとなく情欲を煽り、ダンスの合間に接吻する。

 男女の生々しい情交を連想させた。

 ウィルヘルミナの尻から生えた淫魔の尻尾が、鞭のように乱舞し、ベルゼフリートの下腹部に巻き付く。無垢な少年を誑かす魔女と化す。肢体を弄び、煽り立てる。

 楽曲のクライマックスが近づく。ウィルヘルミナはベルゼフリートを抱きかかえた。

「はわわっ⋯⋯! ちょっ! ウィルヘルミナ!?」

 ウィルヘルミナは鷹の仮面を外す。そして皇帝が着用していた黒兎の仮面を剥ぎ取った。

「陛下、私の愛をお受け取りください」

 舌を絡ませ合う長い接吻。ウィルヘルミナは満足するまでディープキスを止めない。

 ベルゼフリートはウィルヘルミナの激しい愛情表現を受け入れた。

「んぁ⋯⋯♥︎」

「もう⋯⋯恥ずかしいよ。人前でディープキス⋯⋯やりすぎだって⋯⋯。なんか公開セックスみたいになちゃったじゃん⋯⋯。それに⋯⋯ウィルヘルミナの仮面はとっても貴重な文化財でしょ。いいの?」

 濃厚な口吸いで、ベルゼフリートは顔を赤らめる。慌てて黒兎の仮面を付け直した。

「栄大帝の逸話をご存じですか? 大宰相ガルネットを一番の寵姫だと内外に知らしめたかった栄大帝は、ガルネットの顔を隠す仮面を奪い取り、公の場で接吻をしたそうです。私の行為はその再現です」

「欲情した栄大帝がそのまま本番行為に及ぼうとして、頬を引っ叩かれた話はカティアから聞いた」

 栄大帝の有名な醜聞である。平手で皇帝の頬を叩かれ、ガルネットに泣き付く栄大帝の情けない逸話は、喜劇の題材となっている。

「そういう笑い話になっていますね。今日はめでたい祝祭日です。私たちも笑い者になってみますか?」

「痴話喧嘩まで再現する気?」

「サキュバスが栄大帝と大宰相ガルネットの喜劇を演じると、舞台の俳優と女優は実際にセックスをして、観客を喜ばせるのですよ。未成年者が入場できない劇場でしか公演しませんけれどね」

「え? まさか、僕もこのまま押し倒されちゃう?」

「冗談です。さすがに、そこまでの再現はやめておきましょう。私の気持ちは昂ぶっていますが、栄大帝のように引っ叩かれたくはありません」

「僕は乱暴したりしないよ? それとも僕が乱暴されちゃう側?」

「自制心は持ち合わせています。時間さえあれば、別室に移動するのですけど⋯⋯。もう私との時間は終わりですか?」

「残念ながらね。次はレオンハルトとデート。約束の時間を過ぎたら、部屋に殴り込みをかけられちゃうよ? それでもやる?」

「時空間を操る異能者のくせに、レオンハルト元帥は時間にうるさいですからね。口喧嘩ならともかく、暴力でレオンハルト元帥と競う気はありません」

 仮面舞踏会には三皇后が全員揃っている。帝国宰相、帝国元帥、神官長の三人はそれぞれ時間を割り振った。ベルゼフリートを連れ回せる時間は、きっちりと決まっていた。

 ◇ ◇ ◇

 その後、レオンハルトに預けられたベルゼフリートは、仮面舞踏会に出席している帝国軍の将校達と言葉を交わす。

 帝国軍人にとって皇帝との謁見は至上の名誉であった。

「陛下は天空城アースガルズで暮らしているから、中堅の将校はこういう機会でないと謁見が難しい。しかし、あまり面白くはないだろう」

「レオンハルトのお仕事を手助けできるなら、とっても嬉しい。僕が役立ってるんだ。頑張るよ」

 仮面舞踏会には、帝国軍の上級将校が夫妻で参加している。一人ひとりに長く時間はとれないので、ベルゼフリートは形式的なあいさつをする。

 皇帝に忠義を示す行為は、軍務省で重要視されている儀礼だ。一生に一度の義務とする風潮もある。退役が決まった老年の将校は、皇帝の御前で跪き、感涙でむせび泣いた。

 かくしてベルゼフリートは数百人の高級軍人、そのほかにも武具職人のドワーフ族達とも交流した。

「崇高なる皇帝陛下! 偉大なる元帥閣下! 何とぞ旧帝都ヴィシュテルを復興なさいませ! 死恐帝の災禍により、廃都となった黄金の都は、古代のドワーフ族が築いた至高の城塞都市でございました」

 仰々しく陳情するのはドワーフ族の大頭だ。死恐帝の時代、メガラニカ帝国は帝都だったヴィシュテルを廃棄した。その後、救国の英雄アレキサンダーが死恐帝を鎮めるまで、廃都は亡者の彷徨う魔境と化した。

「新帝都アヴァタールは所詮、エルフ族が築いた借宿! 終の拠り所とはなりえません! 聖大帝や栄大帝の治世を再現くださいませ! ヴィシュテルの復興を切に願っておりますぞ!」

 新帝都のアヴァタールは、元々がエルフ族の都市だった。現在もエルフ族が多く住む。必然、帝都の権力者はエルフ族に偏っていた。

 それを面白く思わないのが犬猿の仲であるドワーフ族だった。

 旧帝都ヴィシュテルは、往古のドワーフ族が建築した。謂わば、心の故郷だ。ベルゼフリートの即位後、ドワーフ族の保守派は旧帝都の復興を熱心に呼びかけていた。

 ベルゼフリートは沢山の人と挨拶し、愛嬌を振りまいた。こうしてレオンハルトとのデートは公務活動で終わった。

 ◇ ◇ ◇

 将校達と歓談を終らせる。その次は、カティアと一緒に演劇の催しを観覧する予定だった。

 グラシエル大宮殿の歌劇場に向かう。舞台の演目は英雄アレキサンダーの救国物語だった。

「レオンハルト元帥の同席を許そう。アレキサンダー公爵家の功績を讃える演劇なのじゃからな」

「せっかくの申し出だが、やめておこう。祖父の英雄譚は耳にタコができるほど、母から聞かされた」

 レオンハルトの祖父、救国の英雄アレキサンダーの偉業を伝える演劇は、帝国でもっとも人気がある演題だ。

 演劇のストーリーは史実に沿っている。英雄アレキサンダーが7人の勇士と共に死恐帝の霊を鎮める冒険譚。大陸各地に散らばった宝物を集め、滅びの危機に瀕した祖国を救う活劇である。

 英雄アレキサンダーを演じる俳優は、輝く剣を掲げて仲間達を鼓舞する。

「愛する祖国! メガラニカ帝国を救うためには、闇祓いの玉石が必要なのだ! 教皇の下らぬ権威付けに、栄大帝の御物が利用されているのは我慢ならない!」

 大仰にマントをなびかせる。

「闇祓いの玉石がなければ、廃都ヴィシュテルの瘴気を浄化できない! 大陸の命運がかかっているのだ!! もはや盗み出すほかなし!」

「おお! さすがはアレキサンダー! 俺も賛成だ!! 帝国を救い、大陸に平和をもたらすためだ! 後世の者達はきっと我らの行動を正しく評価してくれるだろう!!」

 そのやりとりを皇族専用の天覧席から見ていたカティアは、思わず噴き出してしまった。

「美化されておるのう。娼婦が入り浸る安宿の酒場で、酔っ払いながら話し合っていたはずなのじゃが⋯⋯」

「え、そうなの? もうカティアったら⋯⋯。いくらなんでもそんなはずない。英雄アレキサンダーの冒険だよ? 変な冗談はやめてよ」

「⋯⋯うむ。儂の勘違いじゃな」

 カティアは困惑しているベルゼフリートに配慮を見せた。

「英雄アレキサンダーの仲間だった巫女から、そういう話を聞いた気がしただけじゃ⋯⋯」

 カティアは事実を隠蔽した。英雄に憧れる少年の純朴な心を守るために。しかし、カティアが咄嗟に隠した醜聞は両手で数えきれぬほどあった。

 教皇の宝物庫に押し入り、玉石を盗み出す言い出した英雄アレキサンダー。その犯罪行為を、旅の仲間達は素直に賛同しなかった。

 盗賊に身を落としたくないと、仲間割れが起きた。それが実際に起きた出来事だ。怒鳴り合いと殴り合いにまで発展し、とにかく揉めた。

(結局、盗んだんじゃがな⋯⋯。今となっては良い思い出じゃ。当時の教皇には悪いことをしたのう。100年と経っておらぬが、当時を知る生き証人は儂だけになってしまったか⋯⋯)

 英雄アレキサンダーの物語は大団円で終らない。

 7人いた仲間のうち、最後まで生き残ったのは3人。苛酷な冒険は命を削る旅だった。

 死恐帝を鎮め、500年の災厄を終わらせたアレキサンダー自身も新帝の即位を見届けられず、病で早世した。もう一人の仲間も後を追うように亡くなった。

 唯一残された一人は、冥府に旅立った仲間達の墓守となった。

 墓前に花を添え、彼らの献身に報いるため、誕生したであろう新帝を探し求めた。

(死ぬつもりで旅に参加した老人が、こうして生きながらえておるのは、申し訳ないのう。しかし、だからこそ、儂は陛下を守っていかねばならぬ⋯⋯。ウィルヘルミナの小娘は頑張っておるが、彼奴は青二才じゃ。一人で背負い込む癖があるのは良くないのう)

 カティアはベルゼフリートの過去を知っていた。それがウィルヘルミナの弱味であり、絶対の秘密だとも分かっている。しかし、それを口外しようとは思わない。

 ベルゼフリートの精神に、取り返しのつかない傷を与えかねない。

(⋯⋯とはいえ、隠し通せるものではないのう。特に最近は効き目が緩んでおる。あの女王のせいか? それとも陛下自身が、過去を知りたがっているのやもしれぬな。そうだとすれば、潮時なのじゃろうな)

 ベルゼフリートに施している記憶改竄の神術式は、日に日に薄れていた。

 カティアは再び、神術式をかけ直せる。だが、永久に記憶を封印し続けるのは、いかに大陸最高峰の神術師でも不可能だった。

(ふむ。儂はお節介を焼きすぎたかもしれぬなぁ⋯⋯。健やかに育ってほしいのう)

 カティアは処置を施さないと決めた。ベルゼフリートの意思を尊重した。過去に向き合う準備ができていると、秘密の番人は判断を下した。

 ◇ ◇ ◇

 三皇后との行事を全てこなしたベルゼフリートは、セラフィーナとロレンシアを待たせている温室御苑に向かった。

 今夜でロレンシアとはお別れだ。ベルゼフリートの過去を探ってもらうため、メガラニカ帝国を旅してもらう。

 慰労の前渡しとして、セックスをするつもりだった。

 女王と女騎士を並べてのダブルセックス。しかも、どちらも妊婦。かつては自分を憎んでいた女達を性的に征服し、従属させる。性的な興奮を覚えない男はいない。

「ハスキー達は外で待機ね。清楚だった女王様と誇り高かった女騎士殿のオマンコを征服してくる! 戦勝式典のフィナーレにはピッタリだ」

「陛下の勇姿を御側で見させていただきたいのですが、そういうわけにはいかないのですね。とても残念です」

「うん。残念でした。覗いたらダメだからね。ハスキー」

 女官総長ヴァネッサとの取り決めで、警務女官は同室できない。何者にも秘密を明かさない〈沈黙の誓い〉の女官のみが護衛する。

「陛下の身に何かあったら、すぐに報せるように。グラシエル大宮殿の警備体制は万全ですが、陛下の身に危険が迫るようなことは許されません」

 不機嫌な顔を作るハスキーは、無口な女官に念押しした。

「⋯⋯⋯⋯」

 大空に浮遊している天空城アースガルズならまだしも、ここは地上なのだ。しかも、仮面舞踏会の催しで、多くの人々が招待されている。警務女官達の警戒は厳重にならざるを得ない。

「陛下の付き添いは彼女一人です。私達で温室御苑の周囲を固めます。出入り口は全て封鎖し、誰も中に入れてはなりません。有事の場合、いつでも突入できるように準備を怠らないように!」

「はっ!」

 ハスキーは温室御苑に不届き者が潜伏していないか、部下に索敵術式で探らせた。内部には複数の生命反応があった。しかし、温室御苑では小動物を飼っている。

 人間だけの魂を感知するように絞る。索敵の波紋はヴィクトリカを捉えた。だが、血の繋がったセラフィーナの娘であることが幸いした。

「どうしました?」

「3人の魂を感知しましたが、おそらくセラフィーナさんの胎児だと思われます。反応がとても微弱で、セラフィーナさんと酷似した魂魄反応です」

「妊娠5ヶ月なら胎児に魂が定着する頃合いです。陛下の御子が順調に成長されているようで安心しました。初産でないとはいえ、セラフィーナさんはヒュマ族の最年長ですから⋯⋯」

 ハスキーは部下の誤った報告を信じ、温室御苑に足を踏み入れなかった。


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