執筆開始から約5年、とにかく書き続けて900万文字以上を積み上げたヤマトヤイチさん。“調教アフター”を標榜し、リアリスティックな洗脳・催眠・監禁凌辱でヒロインの人格を塗り潰し、作り変えていく。昨今は禁止ワード規制で伏字を強いられるジャンルであるものの、根強いファンも多くいる古典的な凌辱文学。洗脳・催眠・監禁にこだわりを持つ、ヤマトヤイチさんから話を聞いた。
【取材:三紋昨夏】
執筆のきっかけはコロナ禍
――創作活動を始めた「きっかけ」について教えてください。
2020年ごろから創作活動を始めました。コロナの影響で仕事の出張がキャンセルになったり、長期連休で時間ができたことがきっかけです。
それまで創作活動はほとんどしたことが無かったのですが、「ノクターンノベルス」を読むことが多く、自分も書いてみたいと思って始めました。
――ご自身のペンネームに由来はありますか。
15年ほど前からTwitter(現X)をやっていて、フォロワーも2000人ほどいたのですが、リアルの人に中身が透けている感じでした。「ノクターンノベルズ」に投稿する際、さすがに同じ名前では支障がありますよね(汗)。
それで新しいアカウントを作ろうと考えました。執筆時のペンネーム「ヤマトヤイチ」はアナグラムです。
――お名前のアナグラムでペンネームを決められる作家さんは多いですね。
愛着を抱けるペンネームを考えると、何らかの関係性を持たせたいのかもしれません。皆さんのペンネームを見ていると、食べ物をもじっていたり、洒落たダジャレ系のペンネームがあって面白いです。
――食べ物系はエゴサで苦労されている先生も多いようです。ダジャレ系だと私もそうですが、漢字変換が出てこなかったり、困っちゃうことがありますよ。
そういった意味だと、エゴサできるように「ヤマトヤイチ」が他で使われていないか、かなり調べましたね。
古典的な洗脳、リアリスティックにこだわる
――専門の活動ジャンルは? 性癖やエロに関する「こだわり」はありますか。
「調教アフター」というジャンルを主に書いています。これは元々、同人系エロゲーで使われていた言葉らしいです。
SNSのプロフィールにも書いていますが、寝取られやBSS(僕が先に好きだったのに)とは、ちょっと違う気がします。現実社会に馴染んでいる普通の女子が、裏では洗脳済みでヤバイことになっている。これが「調教アフター」ですね。外から見ると普通の彼女なのに、実は常識が壊れているギャップが好きなんです。それに彼氏が巻き込まれて――という展開が性癖や作風でしょうか。
複数の相手と関係を持つ女の子、それを知らない彼氏がいる。そういうシチュエーションも大好物です。
催眠や洗脳に関しては、特に古典的な手法を好んでいます。暴力や監禁などを使って、教育や躾けるように洗脳するタイプです。いわゆる、催眠アプリだとか魔法を使わず、リアリスティックに女の子を追い詰め、人格を作り変えていく描写にこだわっています。
――いいですね! リアル系の監禁モノは私も大好きですよ。昨今は黒丸で塗り潰されちゃいますけどね。商業や同人だと厳しい時代になりました(泣)。
監禁や凌辱は禁止ワードになってしまいますよね⋯⋯。
――自由に創作できる「ノクターンノベルズ」ではマニアに監禁&調教&洗脳的な文学を供給できるはずです!
本当に「ノクターンノベルズ」は好き勝手に書けるので、これからも変わらずにいてほしいです。
――「処女作」「代表作」など、思い入れのある作品を教えてください。
一番思い入れが強い作品は「完全なる美少女、雨竜アスカの1000日:セックス漬けのキミと僕」です。
主人公の女の子「雨竜アスカ」に対する思い入れが強く、この子を大きくしてあげたいという動機がありました。
この作品では、女の子を追い詰めて作り変えていく過程を強調しています。これまでに読み込んだ小説やコンテンツを参考にしつつ、自分なりに煮詰めてみました。調教が物語の主軸ではなく、変わってしまった女の子が普通の男の子と出会い、人間らしい部分と作り変えられた部分との齟齬、二人の間にあるズレを描いています。男の子側が抱く苦悩など、心情描写や濃さにこだわって書きました。
読者の方々からも「小説として面白い」と感想をいただき、とても嬉しかったです。力を入れた甲斐があったなと思っています。
1000日間の物語として構成し、一日のスケジュールを事前に考えるなど準備も含めて思い出深い作品です。
とにかく書く! 毎日投稿の積み重ね
――作品作りのコツなどはありますか?
およそ5年間、執筆を続けてきた自分なりのコツとしては、「とにかく書く!」です。
私は「ノクターンノベルズ」への毎日投稿を目標にしています。調べてみたら、2022年5月から現在約1200日くらい連続で投稿を続けていました。思いつかないとか、書きたくないと思ったとしても、「とりあえず書く!」。
これのおかげで、いろいろ積み重なって今の自分があります。締め切りを作って執筆に取り掛かる。このルーティンワークが、継続のコツなのかもしれません。
これまでに約30作品を書いており、現在は15作品ほど並行して進めています。古い作品でも2ヶ月に1回は更新するよう心がけてきました。
――ずっと毎日投稿ですか? ものすごい文章量になってそうですね。
全作品のトータル文章量は、おそらく900万文字以上ですかね。5年間でこれだけやってる人間は他にいないんじゃないかと自負しています。
執筆の積み重ねでメンタルの維持や存在感を維持したいと考えているので、生成AIは使用していません。機械に書かせてしまうと、自分の肉体から出た小説が濁る感じがするので、手が出しづらいですね。
――創作するにあたっての「ネタ出し」「企画」はどのように考えていますか?
ネタ出しについてはネットの流行ネタ、AV、小説などから「自分だったらこうしたい」「このシチュエーションは良いな」というアイディアをメモしておき、それをアレンジして組み立てています。
また、「ノクターンノベルズ」主催の公式企画には、できるだけ参加してきました。普段の自分では考えつかないようなテーマに挑戦できるので、良いリフレッシュになりますよ。
――春夏秋冬の季節に合わせて、運営が出してくる企画ですね。SNS等でも宣伝して盛り上げてほしい⋯⋯と私も思ってはいます。たまに謎なテーマを設定されて、作家としては頭を抱えてしまいますが(笑)。
何年か前のハロウィン企画では「シーツ」がお題になっていて、難易度が高かったですね。「一体どうしたらいいんだ!?」と混乱しちゃいますよ。
――たしか作例だと「シーツを被ったお化け」でしたかね? 私は悩んだ挙句、投稿できなかったような気がします。アレは難し過ぎる。
私はシーツを飛び降りる際のパラシュートにしてました。展開を捻っていたら、そんな物語に(笑)。
決められたお題に答えて執筆するので、作家的な筋肉が鍛えられます。変な筋肉が付いちゃってるかもしれませんが、頑張っています。
キャラクターの具現化
――執筆で愛用しているツールは何ですか。
執筆自体は「ノクターンノベルズ(小説家になろう)」の執筆ツールを使っています。いわゆる直打ちですね。
パソコンだけでなく、どこからでもアクセスできるのが理由です。
「word」のほうが効率がいいとは思います。しかし、個人的には好きになれなくて、投稿画面の小さな入力欄に書いていくのが自分に合っていました。
――サービスや参考資料など、創作活動で役立つオススメがあれば教えてください。
キャラクター作成では、「ジョジョの奇妙な冒険」の荒木飛呂彦先生のキャラクター設定シート(身上調査書)を参考にしています。
自分の中でしっかりと具現化された登場人物は勝手に動いてくれることがあります。キャラクターの外見、好き嫌い、トラウマ、コンプレックスなどを設定しておくと、行き詰まった時に参照できて役立ちました。

また、キャラクターの外見設定においては、Webサイト「理想体型目安計算機」を使っています。創作をしているとヒロインの数値を盛りがちですが、「これは人間の身体をしているのか⋯⋯?」と現実に戻されるのは嫌なんです。このツールでキャラクターの体格を現実的な範囲に保つようにしています。
参考資料は「小説の書き方」のような教本より、映画や漫画の演出に関する本を参考にしてきました。物語に対する考え方でお手本になった書籍は、映画監督・黒沢清さんの『映像のカリスマ』です。
この本には、ホラー映画『リング』で脚本を務めた高橋洋さんとの手紙のやり取りがまとめられており、ホラー映画の企画について載っています。掲載された二人の交流は、とても参考になりました。

――これから創作活動を始めようとしている人にアドバイスするとしたら?
創作のコツでも言っていた通り「とにかく書き始めること」が一番大切です。何も決まっていなくても、1文字でもいいから書いてみることで、それに対して愛着が湧き、「これをなんとかしたい」という気持ちが生まれます。
頭の中では素晴らしいものができているように感じても、実際に書き始めると難しいです。それでも書き続けることで文字が積み重なり、物語になっていきます。
よたよたな拙い文章だと思っても、とりあえず書くことが重要じゃないでしょうか。体裁を整えるのは後から何度も推敲していけば良いので、まずは具現化することを優先してください。
完全なる美少女「雨竜アスカ」を蔓延させたい
――今後の目標、目指しているものを教えてください。
代表作「完全なる美少女」の主人公である「雨竜アスカ」を中心に、作品と絶妙にリンクした世界観を構築したいです。このキャラクターをできるだけ具現化して、読者に実際にいるんじゃないかと思ってもらえるところまで持っていきたいですね。
今は自分で描いて自給自足していますが、将来的には読者との間で共同幻想のように世界観を広げ、二次創作的に拡張できていければと考えてます。そのためには知名度が必要なので、できれば書籍化などを通じて、「ノクターンノベルズ」以外の場所でも作品を知ってもらい、様々な人に作品の魅力を届けたい。監禁や凌辱の読者層を広げていく、それが今の目標です。
――最後にメッセージをお願いします。
いつも読んでくださっている皆さん、ありがとうございます。
皆さんのおかげで創作活動を続けるモチベーションが維持できています。疑問や質問などのコメントをいただくと、いろんな視点があって作品が充実していくのを感じます。本当にありがたいです。
想いを積み重ねて、皆さんの心の中にそれぞれの「雨竜アスカ」を立ち上がらせて、世界に蔓延させていきましょう。
――インタビュー取材にご協力いただきありがとうございました! 調教アフター文学を広めていきましょう!
ヤマトヤイチさんのプロフィールと作品をご紹介しています。
読者の皆様、ぜひご覧ください。
【プロフィール】ヤマトヤイチさん

沢山書きます!
洗脳とサセマンを追及していきたい。
一般生活をおくりながらちょっとアングラなところで性をウリにしているオンナノコが好きです。
そうではなくても洗脳・催眠・監禁凌辱・近親相姦・ハメ撮り・ビデオレター・管理売春設定などが好きです。
処女即アンはほとんどなし。
肉体欠損などの安易なリョナもありません。
乳袋より乳テント派かも知れません。
◆X(旧Twitter)
https://x.com/yama10ya1
◆ノクターンノベルズ
https://xmypage.syosetu.com/x3527br/
【作品紹介】
夏休み直前に転校してきた僕、高校生の伊丹シンジは、隣席の可憐な美少女、雨竜アスカに恋をした。
高身長だけど清楚で凜とした見た目と、ときどき漂う危険な性の臭い。
僕は彼女に翻弄されっぱなしだった。
そんな僕たち二人の、夏の、その最後の50日あまりの、交流の記録。
そして、
同時に溢れ出す、
彼女が出演する大量の、数百本におよぶセックスビデオのリスト。
セックスまみれの彼女を記録した、数千人の見知らぬ男たちとの性の記録。
『相手に望んだ認識を刷り込む』こと。
それが僕が得た能力。
発動手順は3ステップ。1)相手に触れ、2)目を見て、3)刷り込みたいことを念じる。
たったそれだけで僕は、他人の認識や常識を自由に改変出来る。
デメリットは、一度改変した内容は変えられないことくらい。
こんな魔法のような能力を手に入れた僕は、なんでも人並みに出来るけれど、どれだけ頑張っても人並み以上には成れない『平均値の男』枕崎哲也だ。
精一杯の背伸びで受けた県内一の進学校に、確率が上振れしてか合格出来た。でも、僕の命運はそこで尽きた。
努力が花開くこともなく、新たな才能に出会うわけでなく、僕は腐った。
そして二年生に進級したある日、能力を得る。
賑わう白い砂浜。スイカ割りに興じようとやってきた大学生カップルのハルトと美波(みなみ)は些細なことで喧嘩をしてしまった。
仲睦まじかった二人の間に生じたほんの僅かなすれ違いと、小さな不幸の積み重ねが、取り返しのつかない事態へ発展し、美波を呑み込んだ。
その日を境に美波は彼岸に消えた。
あの海水浴場で。
あの日浜辺で喧嘩別れをしてしまった美波は後日、変わり果てた姿で発見された。
ネットの海の中で。






