2024年 9月20日 金曜日

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【153話】消えた大貴族

NOVEL亡国の女王セラフィーナ【153話】消えた大貴族

 始まりの皇帝――始皇帝。

 その治世は約三〇〇年。メガラニカ帝国の基礎が築かれた。しかし、ベルゼフリートは以前から疑問を抱いていた。

 死後に災禍を起こさなかった大帝は、いずれも一〇〇〇年以上の歳月を生きている。もし始皇帝が災禍を生じさせていないのなら、たった三〇〇年の統治期間はあまりに短命だ。

「なんで始皇帝の治世は三〇〇年で終わってしまったんだろう。もっと長生きできるはずだよね」

「正確な記録は残されていない。熱心に国史を残し始めたのは栄大帝の時代からだと言われている」

 レオンハルトの答えは歯切れが悪かった。

 確認を求めるようにレギンフォードの反応を覗う。微笑を浮かべて首を縦に振っている。どうやらレオンハルトの受け答えに問題はなさそうだ。こんなことならもっと歴史を学んでおけば良かったとレオンハルトは悔いる。

「そっか。昔のことだもんね。始皇帝、最初の皇帝⋯⋯。本当に一番最初なのかな?」

「始皇帝以前にも破壊者ルティヤの転生体はいたとされている」

「へえ。なんで国史に書かないの? 勉強する側としては、覚えなくていいから、とってもありがたいけどさ」

「始皇帝より以前の出来事は国の歴史ではないからだ。現在のメガラニカ帝国は七つの大貴族によって再建された」

「それは知ってる。七選帝侯でしょ? 〈フォン〉の称号が与えられた旧臣の大貴族。ウィルヘルミナからも聞いたよ。ナイトレイ公爵家やケーデンバウアー侯爵家がそうだって聞いた」

「メガラニカ帝国の建国に深く関わった七選帝侯にアレキサンダー公爵家は含まれていない」

「あれ? そういえばそうだ。アレキサンダー公爵家がないや。今まで気付かなかった。なんで? 大昔から続く大貴族なのにどうして?」

「アレキサンダー公爵家の起源は、大神殿を守っていた防人の一族だ。古の時代から大神殿に仕えていた。メガラニカ帝国の再建後に国軍が編成され、アレキサンダー公爵家は体制側に組み込まれた」

「組み込まれた⋯⋯。もしかして歴史に残せないような内容?」

 レオンハルトは考えを巡らせる。真面目な表情で数秒、沈黙した。帝国元帥の立場上、配慮は必要だった。

(陛下に教えたとしても、現代なら問題視されることはないか⋯⋯)

 隠された歴史とはいえ、知っている者は多い。今さら問題となる事柄でもないと判断した。

「これから私が話す歴史は国家の正史と異なる。アレキサンダー公爵家の伝承だ。当事者は既にいない。忘れ去られるべき昔話なのだろうな⋯⋯」

「それって、どんな伝承?」

「古代のメガラニカ帝国には皇帝家が存在した。破壊者ルティヤの転生体とは違う。ごく普通の血統⋯⋯、元々はどこぞの豪族だったのだろう。アガンタ大陸で勢力を拡大した古代メガラニカ帝国は、北西部の古代樹林で大神殿を発見した。そして、わずか数年で瓦解した」

「えぇ? 滅びちゃったの⋯⋯。ダメじゃん」

「滅びた理由は不明だ。しかし、ほんの数年で強大な国家を滅ぼす現象に私達は心当たりがあるだろう?」

「破壊者ルティヤの力が暴走して、メガラニカ帝国が滅んだのかな?」

「古代メガラニカ帝国は一度滅んだ。しかし、滅びは大陸全土に広がらず、始皇帝が国家を再建した。七選帝侯は国家の礎を築いた旧臣の末裔達。アレキサンダー公爵家の先祖は大神殿の防人。選帝侯とは大元の出自が違う。おそらく帝国の再建には否定的だったはずだ」

「あれ? ちょっとまった! メガラニカ帝国が再建されたとき、皇帝の首がすげ替えられてない?」

「⋯⋯それこそが後世に伝えたくなかった都合の悪い史実だ」

「タブー的な感じ?」

「古代メガラニカ帝国は大神殿の聖地を侵略した。その結果、破壊者ルティヤの災禍が起きた。幸いにも転生体は殺されなかったのだろう。なんとか鎮めたようだが、攻め込んだメガラニカ帝国は壊滅状態に陥った。事の重大さに気付いた七選帝侯は、転生体を新たな皇帝に迎えて祭り上げた」

 始皇帝の治世が約三〇〇年で終わったのは、災禍を途中で抑え込んだ反動だとアレキサンダー公爵家には伝わってる。

 封印の器は壊れかけていたが、メガラニカ帝国を滅ぼした後に正気を取り戻し、始皇帝となった。

「七選帝侯は建国の功労者とされている。しかし、実際は大神殿の聖地を侵略した者達だ。破壊者ルティヤの災禍を思い知り、抗えぬ相手と分かった途端に寝返った。いわば裏切り者達だ」

「なるほどね。建国神話には相応しくない内容なわけだ」

「数千年も昔の出来事だ。現代で蒸し返す話ではなかろう」

「本当の皇帝家はどうなったの?」

「叛乱を主導し、大神殿と和睦の協約を結んだのはメガラニカ帝国の皇女だった。従わなかった皇族を粛正し、新皇帝の皇后となった女だ」

「皇女が自分の国を売ったんだ⋯⋯。そのおかげで名目上はメガラニカ帝国が存続している。⋯⋯僕からはなんとも言えないや」

 祖国を裏切った皇女の話を聞いたベルゼフリートはセラフィーナを連想した。アルテナ王国の女王だったセラフィーナを売国妃と蔑む者達は多い。しかし、数千年後にどう伝わっているだろうか。

(同情してる人もいるらしいけど、セラフィーナの風評は酷いものだ。でも、歴史的な評価なんてすぐ変わる。少なくとも帝国内においては、セラフィーナが僕の子供を産んでから、目立つ誹謗中傷はなくなったし⋯⋯)

 メガラニカ帝国とアルテナ王国の無益な争いを回避するため、和睦の架け橋になった。そんなふうに後世ではセラフィーナの醜行が美談に書き換えられるのかもしれない。

「皇女は祖国を売って混乱を収拾した。生き残った皇族は七選帝侯の一つに組み込まれ、皇女の名前は失伝している。あえて残さなかったのだろう」

「どういうこと? 貴族に格下げされたの?」

「恭順した皇族は家名を改め、七選帝侯のいずれかになった。ナイトレイ公爵家かもしれないし、ケーデンバウアー侯爵家の可能性もある」

「知らなかった。へえ。そうなんだ⋯⋯。都合が悪いのは分かるよ。でもさ、こういう話こそ本当は歴史に残すべきじゃないの?」

「歴史の真偽は確かめようがない。この伝承はアレキサンダー公爵家に伝わってきた逸話だ。七選帝侯の大貴族に言わせれば、建国者に数えられなかったアレキサンダー公爵家の僻みと思われている。正式な歴史とは認められておらん」

「古代とはいえ、先祖が大神殿と敵対してたのは誇らしい過去じゃないもんね。それもそっか。臭いものには蓋だねえ」

「真実を知っているのは大神殿だけだ。歴代の神官長に伝わる秘密があるはずだ。しかし、真偽を明らかにしたところで、得をする者はほとんどいない。アレキサンダー公爵家とショゴス族の威厳が高まるくらいだ⋯⋯」

「ショゴス族?」

「湿原園テケリ=リに住むショゴス族は、大神殿に仕えてきた奉仕種族だ。アレキサンダー公爵家が防人なら、ショゴス族は大神殿に供物を捧げる奉公人だった。ショゴス族は古の民だ。彼らこそが先住民なのかもしれない」

「へえ。そんな歴史的背景があったんだ。勉強になったよ。ウィルヘルミナが〈フォン〉を滅多に名乗らないのは、その辺の事情かな⋯⋯」

「七選帝侯の称号は廃れている。ケーデンバウアー侯爵家にいたっては栄大帝の時代から〈フォン〉の称号を使っていない。七選帝侯も三つは断絶してしまったしな」

「そうそう! それだよ! 僕は文句を言いたい!」

「ん? 随分とご立腹だが?」

「第八代のメガラニカ皇帝として物申すよ! 七選帝侯なのに今は四つしかないの! おかしいよ! 歴史の引っかけ問題だ!! いっそ四貴族にしちゃえばいいのに⋯⋯」

 七選帝侯が初めて欠けたのは三代目のメガラニカ皇帝、烈帝の時代であった。貴族勢力による血で血を洗う権力闘争の末、苦しみ民を想って憤死した烈帝が引き起こした災禍は、七選帝侯の一つを断絶に追いやった。

 次に七選帝侯が失われたのは破壊帝の時代である。狂気に取り憑かれた破壊帝を諫めた当主が反逆の疑いをかけられ、一族共々根絶やしにされた。

 さらに、アガンタ大陸で虐殺の限りを尽くした破壊帝が討伐された年、三皇后の地位を独占していたが滅びた。

 かくして、七選帝侯の称号を与えられた三つの大貴族が滅び去った。しかし、貴族勢力の衰退がメガラニカ帝国に好ましい影響を与えたとは言い難かった。

 七選帝侯の凋落はメガラニカ帝国の政治に大きな混乱をもたらした。

 非貴族出身者が掲げる共和主義の台頭を許し、反皇帝の気運が高まった。哀帝の自殺、死恐帝の暗殺につながる遠因となったのである。

 ◇ ◇ ◇

 廃都ヴィシュテル。栄華を極めたメガラニカ帝国の残骸。

 死恐帝の災禍は英雄アレキサンダーによって終息した。しかし、廃墟の都に人間は戻ってこなかった。現在に至るまで復興されず、かつての帝都は魔物が跋扈していた。

「あら、そう。残念だわ。でも、見つからないものはしょうがないわ。そこまで期待はしていなかったしね。探してくれて、ありがと♥︎」

 朽ちた帝嶺宮城ていれいきゅうじょうの玉座に腰掛けたレヴェチェリナは、支配下の魔物達から報告を受け取った。

 今の廃都ヴィシュテルは魔物の都。レヴェチェリナが張り巡らせた禍々しい妖術結界は人間の侵入を拒んでいる。人外魔境の地に君臨する邪悪な魔女は、人類を陥れる姦詐かんさに想いを馳せる。

「貴方達は下がっていいわ。城内でおかしなモノを見つけたら、必ず私に報告しなさい。ヴィシュテルには沢山のお宝が残されているわ」

 青紫の艶肌から滲み出る邪悪なオーラ。人間が触れれば、ほんの数秒で魂を喰い滅ぼす凶悪な瘴気である。

 毒素と呪力に絶対的な耐性を持つ魔物でさえ、魔女レヴェチェリナの穢れに恐れを感じ取っていた。

(死恐帝の屍体は大神殿の神官が処理をしてしまったようね。血痕の一滴、髪の毛が一本でも手に入れば、色々な使い道があったのに⋯⋯)

 撒き散らされた残穢が玉座に染み渡る。

(当然といえば当然だわ。苦労してここまで攻めてきたのだから。神官長カティアは⋯⋯いえ、アレキサンダーのほうかしら? 死恐帝の身体を隠せる者がいたすとれば救国の英雄だけ⋯⋯)

 帝嶺宮城ていれいきゅうじょうには激しい戦闘の痕跡が残されていた。救国の英雄アレキサンダーが半世紀以上前に刻んだ死闘の記録だ。

(もう探し回ってる時間はないわ。ほかの屍体も望みが薄い。おそらく哀帝の屍体は海底で朽ちてしまった。⋯⋯過去の器はもういいわ。やっぱり完成度は今の転生体が最高。くふふふっ! 苦労して造った私の最高傑作。血の繋がった母親と息子の間に産まれた忌まわしい近親相姦児♥︎ はやくお迎えしたいィ♥︎ あぁ♥︎ 窮屈な器から解き放ってさしあげますわ♥︎)

 青紫色の不気味な肌に目をつぶれば、レヴェチェリナは絶世の美女だった。男の劣情を煽る卑猥な爆乳、括れた細い腰との対比が目立つ巨尻。衣服で己の淫靡な肉体を隠そうとはしない。

「古巣は落ち着くわ。懐かしい気もする」

 乳間に挟んだ翡翠の首飾りは、緑色の妖光を放っている。

帝嶺宮城ていれいきゅうじょう⋯⋯。五〇〇年以上も災禍の発生源だった忌み地。人間達が復興を諦めるのは読めていたわ。私達の根城に最適。くふふふふっ♥︎」

 上位種の魔物を呼び集め、十分な戦力が揃いつつある。工房で製造している兵士の育成も順調だ。

 軍は指揮官と兵卒が揃って初めて機能する。レヴェチェリナが生み出そうとしているのは魔軍。人類勢力を脅かす魔物の大軍勢だった。

(焦る必要はないわ。時間をかければかけるほど、私のほうが有利なのだから⋯⋯♥︎)

 最終目標のベルゼフリートを手に入れれば、アガンタ大陸の人類は魔物の奴隷となる。人間の時代は終わりを迎える。たとえ勇者が出てきたとしても手遅れだ。

「あら? 立派に勃たせてるわね♥︎ 私の色気に興奮しちゃったのかしら♥︎ ふふっ♥︎ いいわよ♥︎ 私は大らかだから、そういうのは大歓迎しちゃうわ♥︎」

 レヴェチェリナは自身の妖術で拉致した人間を妖魔に造り変えた。人体の不要な部位を削ぎ落とし、細胞を魔素で変異させる。全身にレヴェチェリナの穢れた妖力を浸透させれば、数カ月で従順な魔物の兵士が完成する。

「今にも射精しそうなオチンポ。かわいい♥︎ 亀頭が我慢汁で濡れているわ。本来、魔物に性欲なんてないけれど、元人間の貴方達はやっぱり違うわね。女を求める強い肉欲が男の魂に宿っている。あぁ♥︎ 素晴らしいわ」

 素体となった人間の能力に左右されるが、駆け出しの冒険者程度なら簡単に屠れる妖魔兵達。巨躯に相応しい大きな男根をレヴェチェリナに向けている。

「貴方達も私の下僕になれて嬉しいでしょう? 祖国を攻めたメガラニカ帝国に復讐ができるのだから♥︎」

 レヴェチェリナが語りかける。妖魔兵は人間だったころ、アルテナ王国の近衛騎士だった。

 メガラニカ帝国の勝利を受け入れられずに武装蜂起した青年騎士の生き残り。彼らはレンソンの先輩達でロレンシアとも面識があった。祖国を守るためなら、命を捨てられる愛国の騎士。しかし、一方で知恵は足りていなかった。

「ふふっ♥︎ 今や心身ともに立派な魔物。貴方達は私に従う忠実な妖魔兵♥︎」

 白月王城の牢獄から消えた五人の近衛騎士。身体の損傷が激しかったレンソンはまだ培養槽から出てきていないが、他の四人は妖魔化を終えていた。

 レヴェチェリナは元近衛騎士の妖魔兵を自身の側近にした。元来は王族護衛の任を授かった精鋭の騎士である。魔物になろうとも護衛者の適性は失われていなかった。

「悔しいわよねえ? 命を賭して守ろうとした女王セラフィーナはメガラニカ皇帝の愛人になったわ。貴方達が必死で守ろうとした祖国を売り渡し、皇帝の子を三人も産んだのよ?」

「アウ⋯⋯ガァッ⋯⋯!!」

「ギィ⋯⋯アァ!」

「グゥウッ! オ⋯⋯! オゥ⋯⋯!!」 

「オォ⋯⋯ウゥォ⋯⋯!」

「培養槽にいるとき見せてあげた通りよ。貴方達が敬愛していた女王セラフィーナは、メガラニカ皇帝の情婦になったわ。国も、民も、臣下も、夫も、子供も、ゴミのように捨てさった。くふふふっ♥︎ 性欲に溺れた女は恐ろしいわねえ♥︎」

 アルテナ王国の美しき女王セラフィーナに忠誠を誓っていた青年騎士達は魔物に堕ちた。

 今の彼らは言葉を失った獣。魔女のレヴェチェリナだけが彼らの邪な魂を慰められる。

「さあっ♥︎ 抑えちゃダメ。もっと怒りなさい♥︎」

 レヴェチェリナは妖魔兵の魂を漆黒に染め上げる。

「怨嗟が貴方達の力となるわ。より大きな恨み! 他者への憎しみ! 殺意が魔素を強くする! 祖国に尽くそうとした貴方達を忠誠心を女王は裏切った。そのせいでアルテナ王国が滅びようとしているのよ」

 負の感情に支配された四体の妖魔兵は、硬く勃起した男根を猛らせる。

「ふふっ♥︎ いいわぁ♥︎ とっても素敵な魔物オチンポ♥︎ 睾丸でドス黒い獣欲が渦巻いてる♥︎」

 人外化した肉体に生えた生殖器は、瘤付きの血管が浮き出ていた。もはや本来の用途では使えない大きさだ。

「くふっ♥︎ 美味しそうな匂い♥︎」

 全裸のレヴェチェリナは、興奮する妖魔に惜しげもなく恥部を披露する。愛液で濡れた陰裂を二本指で開き、膣穴の奥まで見せつける。

「復讐させてあげるわ。私は約束をちゃんと守る。メガラニカ帝国に一矢報いたい。だから、私の誘いに乗ってくれたのよね? 騙してなんかいないわ♥︎ 今は私が主君♥︎ 究極の快楽を与えてあげるわ♥︎」

 レヴェチェリナは妖魔化した近衛騎士達が人間だったころに抱いていた歪な妄想を叶えてやった。

 妖術で与えられた偽りの多幸感。妖魔兵達は感悦の極みを受け入れた。

 ――ある者は女王セラフィーナと姦通する欲望を果たして射精した。

 ――ある者は王女ヴィクトリカと交わる欲望を果たして射精した。

 ――ある者は近衛騎士団の紅一点だったロレンシアを寝取る欲望を果たして射精した。

 ――ある者は憎きメガラニカ皇帝の妃達を陵辱する欲望を果たして射精した。 

「さあ、吐き出しなさいッ♥︎ 私の身体に貴方達の欲望を捧げるのよ♥︎」

 四本の陰茎から噴き出した濃厚な白濁液が放物線を描く。両手を広げたレヴェチェリナは全身で射精を受け止める。

 ――ドピュルルルッ! ブビュゥウルルルルゥッ!! 

 妖魔兵の射精は続く。陰嚢に溜め込んだ肉欲が消え去るまで、精を放ち続けた。それぞれが人間時代に妄執していた欲望を夢の世界で堪能している。

「んふふっ♥︎ 気持ち良かった? 人間だったころ、いわば生前の貴方達が抱いていた欲望♥︎ 我慢なんかせずっ♥︎ 人間性の残滓を私に捧げなさいっ♥︎」 

 全ては空しい妄執の夢。けれど、魔女の妖術に魅せられてしまう。

「お触りはダメよ? 精液をぶっかけるくらいはいつでも許してあげるわ♥︎ 私って優しい主君でしょ? 女王セラフィーナじゃ、こんな労いはしてくれないものね♥︎ くすくすっ♥︎」

 青紫色の生肌が白濁した粘液で濡れている。四体の妖魔が一斉に放った大量の精液を吸収する。射精でわずかに残った人間性を残さず搾り取った。

「ふふふっ♥︎ しっかりと働きなさい♥︎ ご褒美に人間の女を与えてもいいのよ? 普通の人間はすぐ死んでしまうから、魔狩人の女がいいかしら?」

 魂を貪る大妖女レヴェチェリナは、指先に付着した精液を舌で舐めた。

(くふふふふふっ♥︎ 妖魔兵の精液も侮れないわ♥︎ だけど、圧倒的に濃度が足りてないわ。素体が精鋭の騎士であろうと所詮は人間ね。やっぱり私を満足させられるのは転生体の胤だわ⋯⋯♥︎)

 上機嫌なレヴェチェリナは皇后冠のティアラを被ろうとした。しかし、激しい閃光がほとばし、弾かれてしまった。

「あぁ⋯⋯もぅ⋯⋯♥︎ ほんと、不便だわ。自分の冠さえ身に着けられないなんて⋯⋯。いっそ身体を替えてしまいたい」

 不貞腐れた態度で翡翠の首飾りを弄くり回す。レヴェチェリナが身に着けられるのは、この緑色の妖光を宿すアクセサリーだけだった。

 翡翠は特殊な加工が施されていた。水で湿らせると光の屈折率が変化し、ある家紋が浮かび上がる。精液に塗れた緑色の宝石に隠されたシンボルは双頭の獅子。床に転がる皇后冠にも同じ紋章が刻まれていた。

「皇帝ベルゼフリートが天空城アースガルズを離れて、地上に住まいを移したら次の手を打つ⋯⋯♥︎ くふっ♥︎」

 悪業の魔女レヴェチェリナは自慰に耽る。両手の指先を陰裂に突っ込み、淫猥な妄想の果てに意識を委ねる。

「あんっ♥︎ んぁっ♥︎ んぃううぅぅぅぁっ⋯⋯♥︎ あんっ♥︎ んんっ~~♥︎ んぁっ♥︎ んうぅうぅっぅうっ~~~~~♥︎」

 皇胤が子宮に注がれる瞬間を夢想し、帝嶺宮城ていれいきゅうじょうの玉座で大妖女は潮を噴き散らした。

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