「イぐぅぅぅ~~~~っ♥」
三回戦はカトリーナの淫声で始まった。
挿入状態の男根は子宮に遺伝子を刷り込む。カトリーナはルキディスに抱きかかえられたまま犯されていた。足先は床に付いていない。向かい合ったカトリーナの太腿を持ち上げ、ずり落ちぬように巨尻を鷲掴みにした。
カトリーナはルキディスのうなじに両手を回す。股を閉めて、ルキディスの腰を挟み込む。直立しているルキディスにカトリーナはしがみついていた。
対面立位は女性の全身を持ち上げ続けなければならない。体勢を維持するのに膂力を必要とする。ルキディスは人並み外れた筋力を持っているわけではなかったが、身体の構造・強度が人間と異なる。
膣内に突っ込ませた硬い肉棒で、カトリーナの体重を支えることができた。
「熱いの来たぁ……♥ ルキディスの精子……ッ! どうしてそんなに出せちゃうのぉ♥︎ オマンコの中がドロドロの精子でいっぱいになっているわっ♥︎」
ルキディスは射精を出し惜しみしない。子宮の最奥に届くように力を込めた。カトリーナの膣内に精子を勢いよく噴射する。
「すごぃっ♥︎ しゅごいのぉっ♥︎ どぴゅどぴゅ精子が出てるっ♥︎」
人間の精力では、一夜に十数回も射精するなどできない。思考能力が残っていれば、ルキディスの精力が人外であると気づけただろう。しかし、今のカトリーナは肉欲に支配された淫女となっている。
射精されると喜びの声をあげて啼き叫び、快楽で心を満たす。子壺に注がれた冥王の精子は、人間性を蝕んでいった。
「あぁんっ♥︎ んぁっ♥︎ ん゛ぁっ♥︎」
夫イマノルや息子ジェイクという最愛の家族がいることすら、忘れてしまっている。一夜限りの妻になると宣言したカトリーナは、身も心も魔物の妻と成り果てて、偽りの夫から愛を受け取ろうと必死だ。
「気持ちいいぃ……っ! 幸せっ♥︎ もっとぉ、もっとルキディスの子種を私の中に出してぇ……っ♥︎」
「欲張りだな。そんなに俺の子種が欲しいのか?」
「欲しいわぁ……♥ だって、ルキディスの精液はとても気持ちいいのぉ! 私の身体に溶けていってるみたい……!」
「イマノルとセックスしているときよりも気持ちいいのか?」
「もうっ♥︎ 嫌味な質問をするのね。あなただってどうなのかしら♥︎ ユファさんを抱いているときよりも気持ちいいじゃないの? 私のオマンコで荒々しく暴れてるわっ♥︎」
「今、俺の愛している妻をカトリーナだけだ」
「私もよぉ♥︎ 私が愛している殿方はルキディスだけ♥︎ 夜が明けるまで愉しみましょう。もっと私はセックスできるわぁ♥︎ 愛し合いたいのぉ♥︎」
妻に求められれば応じるのが夫の役割だ。夫になりきっているルキディスは、カトリーナをベッドに運んだ。
今度は雌犬のように四つ這いにさせて、尻を向けさせる。カトリーナの膣はルキディスの男根を求めてヒクついていた。
「――さて、可愛いカトリーナ。こっちの処女を捧げてもらおうか」
ルキディスの亀頭はカトリーナの肛門を潜り抜ける。風呂場で洗いながらほぐしていたので、すんなりと巨根の先端を侵入させてしまった。
「ぃぃいぁっ! ちょっとぉ! ああぁっ……!? る、るきでぃすぅ……!?」
突然のことにカトリーナは叫び声をあげる。
「そっちは違う穴……! あぁ、だめぇ……っ♥︎」
普通のセックスしかしてこなかったカトリーナにとって、肛門性交は予想外だった。カトリーナの動揺をよそにルキディスは肉棒でアナル処女を散らす。
一気に根本までペニスを挿入し、カトリーナの尻穴を拡張した。
「んぁっおォォ……! んっぉおお♥︎」
肛虐の淫悦で、カトリーナは獣の如きアクメ声を上げた。痙攣する括約筋がルキディスの肉棒を締めあげる。
「そっちは初めてぇ……♥ 私ぃ……、お尻の始めてを捧げちゃったぁ……!」
アナル処女を奪われたカトリーナに休む間を与えず、追撃をしかける。最初はゆっくりと動いていたオチンポが徐々に速度をあげていった。
腸内を反り返った亀頭のカリが抉る。カトリーナの尻にルキディス股間があたって、小気味よい肉音が部屋に響いた。
「ぁはぁんっ! 激しぃい……♥ んんっ、ぁああぁん!! んヒィぃ……っ!!」
巨根に屈服したカトリーナは、ルキディスの陵辱を喜んで受け入れる。
卓越した性技を持つ冥王は、カトリーナの女体を開発していった。ルキディスは様々な体位で二つの穴を交互に犯し抜いた。
膣穴と尻穴に精液を注がれると、人妻は愛らしい喜びの嬌声をあげる。
――約束通り、ルキディスはカトリーナを眠らせなかった。
雌雄の交わりは一晩中続き、声が掠れるまで啼かされ続けた。魔物は飽きることなくカトリーナの身体を弄び、その対価として快楽を提供し続けた。
(堕ちる……堕ちちゃう……♥︎ こんなに激しく愛されたら、もう……今までの私には戻りたくない……♥︎)
恥穴からプシャアァと水音があがる。潮を吹き漏らすカトリーナはガクガクと腰を痙攣させ、アクメ顔で絶頂を遂げた。
「いいぞ。カトリーナ……! もっと俺の色に染まれ!!」
ルキディスは潮を吹き散らかすオマンコに極太オチンポをぶち込んだ。腰を振り下ろし、精液塗れのオマンコに追加の子胤を注ぐ。魔物に魅入られた人妻は涙を流しながら、淫悦の極楽へと導かれた。
********************
日の出が近づき、小鳥のさえずりが始まる。
室内は淫臭が漂っていた。カトリーナのオマンコはやっとルキディスから開放された。しかし、荒淫の痕跡は色濃く残っていた。
(あぁ……。とんでもないことをしてしまったわ。もうルキディスとのセックスでしか満足できない……)
巨大な肉棒で攻め立てられた二つの淫穴から、白濁色の液体が流れ出している。膣穴と尻穴はガバガバとなっていた。カトリーナはルキディス専用の情婦に変貌していた。
「カトリーナ。フェラチオで綺麗にしてみろ」
ルキディスは口を使っての奉仕を命じる。
言われるがまま、カトリーナは魔物の生殖器を舐め始めた。人間のものより遥かに大きくて太く、凶悪な形をしたペニスを愛しそうに咥えている。
明らかに人間のものと異なる男性器を愛でているが、カトリーナはこの異常性を認識できない。魔物の逸物で犯され過ぎて、正常な判断力が失われていた。
(自制したとはいえ、そこそこの魔素と瘴気を身に受けたはずだ。しかし、未だに魔物化の兆候が感じ取れない。魔素耐性を上昇させる薬の効果が強すぎたようだな……)
――そのとき、窓から差した太陽の光りが、ルキディスとカトリーナの裸体を照らした。
永遠に続くかと思えた夜がついに明けて太陽が昇ったのだ。夜から降り始めた小雨は止み、朝焼けで空が紅色に染まっている。
「あさ……? 夜が明けたのね……」
カトリーナは魔物オチンポのフェラを止める。暖かな光が差し込む窓を眺めた。魔に陵辱され、食い散らされたカトリーナであったが、朝日の光りは微かに残っていた人としての理性を目覚めさせた。
――ルキディスの妻は一夜限りだ。
朝になったら帰らなければならない。いつものカトリーナに戻ろうとした。鍛冶職人イマノルの妻、そして六歳になるジェイクの母親にならなければカトリーナは本当の家族を失ってしまう。
「わたし……。おうちにもどらないと……」
(ほう? やはり、まだ人間性が生き残ってるな。カトリーナは強靭な精神力があるわけではなかった。美しいが、それだけの女。人の心を取り戻せたのなら、投与した薬の効果があったのだな。困ったものだ。変異速度が遅行化してしまっては、いつまでたっても結果が分からない)
カトリーナの意識は急速に覚醒していく。とにかく家に帰らなければならないと脳が訴えていた。
魔を祓う太陽の光が正気を呼び覚まし、帰宅を促す。正確なところをいえば、カトリーナの本能は「逃走」を命じていた。
――同衾している男の正体は魔物だ。
生物は本能的に魔物を恐れる。カトリーナの生存本能は最後の力を振り絞って警告を発していた。人間性の断末魔が逃走を命じている。だというのに、カトリーナは悠長に魔物に語りかけてしまう。
「ルキディス……さん……。あなたと過ごした夜は絶対に忘れないわ。子を孕んでいたら、私は産むつもり。でも、私は夫や息子に未練がある。あなたのことも愛しているけれど、もう一緒にはなれないわ。朝になったから、私はもうルキディスさんの妻じゃない。……もう夜は終わったわ」
「俺の妻じゃなくなったのに、子を孕んだら産むのか?」
「ええ……。愛してるから妊娠してたら子を産むわ。ルキディスさんに似ていたら、とっても美形な子になるでしょうね」
「俺達の子供ならきっと可愛いだろうな。カトリーナはとても美しい。朝日を浴びたら正気に戻ったところが、とても魅力的だ。さあ、足を開いてくれ。最後にもう一度だけ愛し合いたい」
「最後よ。これが本当に最後なんだから……」
カトリーナは最後の裏切りだと心に決めて股を開いた。受け入れようとしている男根が、魔物の凶悪な生殖器に変貌しているとカトリーナは気付かない。
「あぁっ、ぁあああああんっ……! んぐぅぅう♥︎ すごいのね。若いから? あんなにセックスしたのにちっとも衰えないのね♥︎」
乱暴に挿れられた肉棒が、カトリーナの膣道で暴れまわる。ルキディスは今までの自制を外す。冥王として本当の種付けを行う。今までのお遊びとは違う。カトリーナの肉体を気遣ったりしない。
「え? ちょっとぉ♥︎ ルキディスさんっ……♥︎ へ? んぃぎぃ!? んあぅんぅ! まって……!? おかしいわ! なにか……身体がへんなのぉ! お腹が……っ! だめっ! やめてっ! オマンコが壊れちゃう! やだっ……もう離して……!!」
「戯れは終わりだ。お前に本物のセックスを教えてやる」
高濃度の魔素を含んだ精液で、カトリーナの子宮を汚染する。カトリーナは初めて抵抗らしい行動を見せた。しかし、ルキディスは腰を掴んで押さえ込む。
「逃げるな。俺の子を産むのだろう?」
「いやぁあ……! やめてって言ってるのに! もう帰るの……!! んひぃぃいいいいぃー! うそっ!? なんで、お腹いっぱいぃ……、子宮が破裂しちゃう……! オチンポ抜いてぇ!!」
「抜かない。カトリーナ、お前はもう俺のモノだ」
最後の射精は数分間続いた。腰を捩らせて逃げようとしたので、カトリーナの尻を叩く。
「んひぃッ!?」
パァンっ! と鋭い音が炸裂し、カトリーナの尻肉が揺れる。カトリーナが動こうとする度にルキディスは尻を叩く。美尻が朱色に腫れ上がった。
「俺の子を産むのなら子種を受け取れ。強い子を産ませてやる」
カトリーナは、冥王の種付けから逃れられない。高濃度の魔素がカトリーナの体細胞に取り付く。瘴気がカトリーナの身体を蝕む。戻りかけていた理性が消し飛び、残っていた人間性が崩れ去っていった。
「帰らなきゃ……っ! わた、し……、家に……かえる……ぅ♥︎」
――カトリーナの意識は、闇に飲まれていった。
眠ってはいけないのに、睡魔に打ち勝てない。外は朝日の光で照らされている。夜の闇は消え去ったが、カトリーナが横たわっているベッドは暗闇に覆われる。
まるで窓を隔てて、世界が分かれているかのようだった。窓の向こう側にカトリーナは手を伸ばすが、光を掴み取ることはできない。
カトリーナの耳元でルキディスが囁いた。
「――心配するな。家に送り届けてやるさ」
ルキディスが頬を撫でてくる。そして、優しい手つきでカトリーナの瞼を閉じた。精液で子宮が膨らみ、ぽっこりと下腹部が出っ張った。魔物の王から寵愛を授かった人妻は眠りに身を任せてしまった。
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――その日の朝、サムは卵を焼く香ばしい匂いで目を覚ました。
隣に寝ているジェイクは、よだれを垂らして穏やかに眠っている。
両目を擦って、残っている眠気を振り払った。サムはカトリーナに頼まれて留守番をしていたこと。昨夜は子供部屋でジェイクと一緒に子供部屋で眠っていたのを思い出す。
「あれ……? カトリーナさん。帰ってきたのかな?」
カトリーナは夜になっても帰ってこなかった。少なくともサムが起きている間、家に帰ってきた人間はいない。
台所にいる人物は、朝食の準備をしているようだった。台所を使うのは、カトリーナだけであるとサムは知っている。師匠のイマノルは料理が不得意だ。夫が台所に立つのは妻が病床に伏している時くらいだった。
そうなると、消去法で卵を焼いている人物は一人しかいない。
「おはよう。サム。昨日はごめんなさいね。夜に雨が降ってきたから、帰るのがとても遅くなってしまったのよ。ジェイクの様子はどうだった?」
「元気いっぱいでしたよ。工房で師匠の手伝いをしているときより疲れました」
「そうだったの。でも、男の子なんてそんなものでしょう。ジェイクを起こしてきてくれるかしら? もうすぐ朝食ができあがるわ」
専業主婦のカトリーナは家事全般をこなしている。カトリーナが料理を作るのは当たり前のことだ。なんの違和感もなかった。
いつ帰ってきたのかさっぱり分からなかったが、普段通りのカトリーナがそこにはいた。
サムは何の疑問も感じず、言われたとおりにジェイクを起こしにいった。夫のイマノルであれば気づけたであろう違和感にサムは気づかない。
今日のカトリーナのフライパンの動かし方は、いつもより洗練されていた。
サムとジェイクの前に、手作りの朝食が置かれた。食材は変わらないので味はいつも通り。けれど、卵の焼き加減が絶妙であった。皿への盛り付けは、まるでプロの料理人が作ったかのように整っている。
ここまで几帳面な盛り付けをする必要があるのかと思いながら、サムは朝食に手を付ける。
「あら。ジェイク。どうして人参を残しているのかしら……?」
息子が皿の端に茹でた人参を寄せていた。好き嫌いを見咎める母親は息子の顔を覗き見た。
「僕、これ食べられないもん……」
カトリーナは深く考え込むような母親の顔を作った。
「そうだったの……。ごめんなさい。ママがうっかりしてたわ」
カトリーナは茹でた人参を小皿に取り分けて持っていってしまった。
「え? 食べさせなくて、いいんですか……?」
「…………」
「カトリーナさん?」
「考えが変わったのよ。体質に合わないのなら、無理に食べないほうがいいわ。人参が駄目でも、他のお野菜を食べれば、ちゃんとした大人になれるじゃないかしら。こっちのお野菜はちゃんと食べましょうね。ジェイク」
サムはカトリーナの態度に違和感を感じた。
いつものカトリーナなら、ジェイクに人参を食べさせていた。ジェイクは嫌いな人参を食べずに済んだので大喜びしている。
母親の不自然な優しさに違和感を抱いていない。
サムもカトリーナに対する違和感をすぐに喪失する。カトリーナの瞳と視線が重なった瞬間、こんなこともあるだろうと納得してしまった。
――この日、カトリーナの両眼は普段よりも妖艶な紫色だった。