フランス書院は5月20日、第36回「フランス書院文庫官能大賞」の選考結果を発表した。新人賞に『ヤニ吸う寿音さんのお口が疼く』が選ばれ、このほかeブックス賞に3作品が選出された。大賞、特別賞、ノンフィクション部門、e-ノワール賞はいずれも該当作なしだった。受賞作品と選評は次の通り。
大賞
該当作品なし
新人賞
『ヤニ吸う寿音さんのお口が疼く~仕事を辞めたら長身デカパイヤニカスイケメンお姉さんに拾われて甘々セフレ生活が始まってしまったお話』(Sさん)
「190センチの長身」「ヤニカス」という、従来の枠に収まらないダウナーで母性的なヒロイン像を確立し、選考委員に強烈なインパクトを与えた。特筆すべきは、濡れ場におけるヤニ混じりの唾液や吐息といった、五感を刺激する圧倒的な描写力だ。匂いや体温まで伝える生々しさは群を抜いており、主人公が彼女の甘美な毒に救われていく過程も背徳的で心地よかった。伝統的なお姉さんモノの壁を軽やかに飛び越えた、新時代の官能小説として高く評価し、本作を新人賞受賞作としたい。
特別賞
該当作品なし
eブックス賞
『ダウナー系爆乳母娘をバチバチに犯して退廃的な生活を送るだけの話』(Tさん)
黒マスクにピアス、制服の上からもうかがえる豊かな乳房──ダウナー系のクラスメイトの宇津保和(のどか)にいきなり誘われた俺。見た目に反して人懐っこい彼女に溺れた俺の前に、彼女の母・滝が登場し……という話。「ピアス女子」という尖った属性とヒロインの可愛い素顔というギャップが秀逸だった。圧倒的な筆力と濃厚な濡れ場の描写で、読者を心酔させるエンタメへと昇華させている。文句なしのeブックス賞受賞が決定した。本作が持つ魅力を高く評価し、異例のスピードでの即電子書籍化、リリースとなった。この衝撃をいち早く読者に届けたい。
『クールな美人妻は、見下していた無能部下のチンポに完敗する』(Kさん)
クールなバリキャリ既婚部長と無能部下が出張先でふたりきり。ホテルで豹変した部下に強引に襲われ、彼の巨根で快楽堕ちするという話。人妻上司視点で描かれる、無理矢理に快感を刻み込まれてしまった牝の歓喜と絶望。その葛藤の果てに完堕ちする様が丹念に描写された小説だった。無能な部下だけど、押し倒されると結局男の力には勝てず、なすがままに組み伏せられる。普段は仕事のできるエリート上司も、どうしようもなく「女」なのだということを巨根にわからせられる。この王道にして至高のツボを描ききる力をたしかに感じた。寝取りシーンの加筆でさらに濃厚に仕上げ、読者の皆様にeブックスでの女上司モノの是非を問いたい。
『学生時代クラスの男子全員を勘違いさせてたあの子と、同窓会で十年振りに再会した夜』(Y.Tさん)
「あの頃、彼女は俺のことを好きだったのでは……」という全男子が抱える甘酸っぱくも痛い自意識を、十年越しの再会という舞台で見事に描ききった快作だった。設定の妙もさることながら、読者の欲望を的確に射抜くテンポの良さが素晴らしかった。特筆すべきは、再会から結ばれるまでを一気に熱量へと転換させる、官能描写のキレだ。誰もが夢想した「あの頃の答え合わせ」のその先を、瑞々しくも濃厚に描く筆力に、確かな実力を感じた。読後の充足感も極めて高く、eブックス賞の受賞、電子書籍化が決定した。
ノンフィクション部門
該当作品なし
e-ノワール賞
該当作品なし
