昨今、海外と日本で「ポルノ」の取り扱いや基準に関する乖離が明らかになっています。宗教や文化的背景なども異なるため、違いが生じるのは当然のことだと思います。
日本においては、生殖器にモザイクなど処理をしなければならないといった法律も、海外から見れば意味不明でしょう。わいせつ物頒布等の罪(刑法175条)は1907年(明治40年)の規定ですが、今も生き続けています。ただし、あくまで取り締まり対象は写実(イラストや写真)で、小説(文字媒体)は対象となっていません。
一方で、二次元(イラスト)で描かれた少女を児童ポルノとするかどうか。日本では比較的緩やかです。海外の先進国ではアウト。国によっては警察に捕まってしまいます。
学校の校則と偏差値
なぜこのような違いが起きるのか、考えていると「高校の校則」を思い出しました。私の高校は制服が存在せず、生徒の自主性を重んずるとかで私服通学でした。(わざわざ制服っぽい私服を着ている女子生徒もいましたが⋯⋯)。髪の毛もかなり自由でしたが、染めるのだけは禁止でした。ピアスを付けての登校も駄目。穴を開けるくらいは黙認でした。
頭の良い学校ではありませんでしたが、比較的校則は緩やかでした。いわゆる、トップ層に入れなかった人達が通う高校だったからだと思います。真面目だけど、なぜか点数は平均点のちょい上しか取れない、あるいは本番で失敗して引く点数を取る。そんな人が多かった気がします。
県内で一番上の高校に通っていた友人は、本当に自由でした。校則なんてあるのってレベルです。さすがに素行不良は注意されていたみたいですが、生徒の自主管理に任せているのが外からでも分かりました。
一方で校則が滅茶苦茶厳しい高校は、偏見になってしまうかもしれませんが偏差値の低い高校。スポーツが強かったりはするのですが、大学進学はほぼしないようなところです。あるいはちょっと特殊な工業高校など⋯⋯。頭髪検査があると聞いて、かなりビビった記憶があります。
ただ、偏差値が一番低ければ校則が一番厳しいというわけではなく、どこかのラインを越えるが無法地帯(学級崩壊)となってます。ようするに、煙草を吸ったり、自転車で廊下を疾走したりするような世紀末状態。
国家においても同じでは?
これまた偏見と差別が滲み出る観点ですが、国家においても同様なのではないでしょうか。
日本は世界全体で見ても、治安と教育水準が高く、衰退しているとは大きな経済の国家です。国家の中では上澄みだと思います。
他の国々を見ていると、やはり何かしらの大きな問題を抱えています。犯罪率であったり、深刻な人種差別であったり、経済格差であったり、表現の自由がなかったり、宗教色が強かったり⋯⋯。
自由の国といわれるアメリカですが、既に明らかになっているとおり、表現の自由度は圧倒的に日本が上です。〈集団の質〉と〈規則の厳しさ〉は反比例する。会社などの組織にも置き換えられると思います。