1月4日、5日と出勤。たいした仕事はしてないのですが、業界の他社がお休みなんで、独りよがり感が半端ない。だって、他の会社は1月9日からしか動かないじゃん! 返信なんか返ってこないよ! てか、経営陣が新年会に行く予定があるから、出勤日にしたとか思えんぞ。と、愚痴はここまで。
映像編集のため、adobeを弄くろうとしていたのですが、「ゆっくりムービーメーカー」が便利すぅぎる。ノパソでは動かないけども、それはPCのスペック不足だからしゃーない。3連休でやることを済ませよう。積んでいた「薬屋のひとりごと」をいつまでに消化すべきか⋯⋯。
アニメを流し見しましたが、一番好きだったのは夢遊病を偽った妃のエピソード。完成度が高くて好き。毒知識はネット知識って感じです。
白粉(おしろい)は鉛毒だけども⋯⋯?
白粉(おしろい)が毒ってのもそうで、1887年には有毒性を知らしめる顕著な事件が日本で起きています。しかし、それ以前から含有された鉛による有毒性は指摘されてきました。鉛入り白粉の製造が禁止されたのは約50年後。当時で言えば世代が一つ過ぎるまで駆逐できなかったわけです。
賢い人は毒だと気付いていたし、原因が分かってた。指摘もされてた。けれど、なくならない。酷い言い方ですが、現実の面白さです。毒だと言われた後も白粉を妃に塗ってた侍女がいました(まあ、あれはそもそも悪意ありありの侍女頭ですしたが)。実際、現実世界だとそっちの人がとても多かった。
具合を悪くする人もいたし、死んでしまう赤子もいた。しかし、人は死ぬものだし、赤子の死はよくあること。自分の健康よりも、赤子の命よりも、白粉の美しさが欲しい。そういう人もいたのかなと思います。
結局の所、「毒だからやめろ」と教えても、「じゃあ、無鉛の白粉を寄越せよ」って話になるのですよね。ただ、フィクション的に面白いかと問われれば疑問。主人公が正しい知識で、無知な人々を啓蒙する。万事Ok! のほうが図式は単純明瞭です。
思考実験としての水銀中毒
たとえばの話ですが、始皇帝のいる時代にタイムスリップしたとします。始皇帝は水銀(辰砂)を不老長寿の薬として愛飲。ですが、貴方は水銀が有毒だという知識があります。
始皇帝に水銀が毒だと伝えられるとしても、はたして良い結果になるのかと私は考えてしまうわけです。水銀の毒性を証明出来た場合、何が起きるかと言えば、これまで水銀を皇帝に貢いできた者達の大粛清ですよね。あと医官も立場を失う可能性が大きい。余所者の知識人がやってきて、進みすぎた知識を披露するわけです。政敵だと考えれば邪魔でしかない。
さて、始皇帝のほうも水銀が毒だと知ったとき、次に求めるのは本物の不老長寿薬。ですが、そんなものは存在しない。まず間違いなく、始皇帝は満足しない。 そもそも「始皇帝を長生きさせるべきか⋯⋯?」とも考えてしまう。そうなると「あれは毒なんだけどなぁ⋯⋯」と思いながらも、私は何もしない人になっちゃいますね。
①水銀の有毒性を証明する
②水銀が有毒だった場合に処罰・粛清される人を見殺しにするor政争で駆逐する
③始皇帝に水銀に代わる不老長寿薬を用意する
こりゃ絶対に無理ですよ。毒入りの白粉を製造禁止するまでに50年かかった理由もそこ。要するに代用品の開発および普及に50年かかったわけです。人間の固定観念を変じさせるのは相当に難しい。
さらなる思考実験としての冷蔵庫の毒性
現実世界に言い換えると、未来人がやってきて「冷蔵庫は有害だ! 冷蔵庫で保存した食べ物は汚染されてしまう! 発癌性があるよ!」と警告し、なおかつそれが真実だとする。
じゃあ、貴方は明日から冷蔵庫を捨てられるか? 我々は冷蔵庫を捨てるか? って話です。
冷蔵庫を電子レンジ、スマホ、自動車、味噌、水道水、ネイルアート、口紅、化粧水などに置き換えてもいいです。毒だと証明されても、代替品を用意しなければ、廃止や禁止は難しい。
リアルに寄せるなら、そうなるけども⋯⋯ね。ただ、これってフィクションとして読んで楽しいかって話です。